日刊鹿島アントラーズニュース

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2015年11月13日金曜日

◆常総の子どもサッカーチーム J1鹿島の試合応援(茨城新聞)


http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14472429277797

鹿島神宮の奥参道を歩く常総市のサッカーチームの子どもたち=鹿嶋市宮中

鹿嶋市宮中の同市商工会青年部(笹森清正部長)は7日、常総市のサッカー少年少女らを鹿島アントラーズの試合に招待した。招待された子どもたちと保護者は同所の鹿島神宮で必勝祈願に臨み、神向寺の県立カシマサッカースタジアムまでの約3キロを練り歩き、勝利を願って声援を送った。

同青年部は9月10日に起きた常総市の鬼怒川決壊に伴う大規模水害から約1カ月間、連日数名の部員が交代で現地入りしボランティア活動に取り組んだ。その後も支援策を考え、もともとあった今月7日の「必勝ウオーキング」イベントに今回の招待企画を盛り込んだ。

参加したのは常総市内で活動する四つのサッカーチーム。子どもと保護者175人が市商工会館前に集合し、近隣の神宮に移動して必勝祈願。ボランティア団体「鹿嶋ふるさとガイド」の案内で境内の名所を訪れながらスタジアムまで歩き、熱烈なアントラーズサポーターとともに旗を振って選手バスを出迎えた。

「バンビーノS.C.」所属で常総市立石下小4年の水木悠一朗君(10)は「いろんな人に歓迎してもらいうれしかった。皆でいっぱい声を出すので選手に頑張ってもらいたい」と話した。同市サッカー協会の山野井寿雄会長(64)は「サッカー用具が流された子どももいる。子どもたちには(水害を)忘れて楽しんでほしい」と語った。

同日はアントラーズによる県内在住の小学生は無料で入場できる設定日。青年部は10月の鹿嶋まつりで募金活動を行い、バス代や保護者のチケット代などに充てた。笹森部長(40)は「子どもたちには存分に楽しんでもらえた。携わった大人も喜んでいた。急ごしらえだったがやったかいはあった」と話した。 (小林久隆)

◆前線で輝きを放った金崎と清武…日本の快勝を支えた“大分カルテット”(サッカーキング)


http://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20151113/369504.html


シンガポール戦に先発出場した森重、清武、西川、金崎(左から順番) [写真]=Getty Images


「金崎(夢生=鹿島アントラーズ)、清武(弘嗣=ハノーファー)、柏木(陽介=浦和レッズ)の表現には満足している。特に前半だ。彼らが同時に動きを作り出し、かなり興味深いアクションが起こった。金崎は難しい1点目を美しく決めてくれた。清武は守備を固めた相手によい組み立てを見せてくれた。柏木にはビルドアップと決定的なパス、バリエーションを期待したが、効果的なビルドアップもしてくれた」

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が大絶賛したように、12日の2018年 ロシア・ワールドカップ アジア2次予選E組第5戦・シンガポール戦で、先発に抜擢された新戦力のインパクトは、凄まじいものがあった。「新しい選手が結果を出すことでチームに新たな競争が生まれると思う。非常にポジティブな部分だった」とキャプテン・長谷部誠(フランクフルト)ら常連組もチームの前向きな変化を大いに歓迎していた。

 常連組依存傾向からようやく脱しつつある日本代表だが、今回とりわけ目を引いたのが、金崎・清武・森重真人(FC東京)・西川周作(浦和)という2000年代後半の大分トリニータの躍進を支えた「大分カルテット」がセンターラインを形成したこと。同じJクラブ出身の選手が代表チームの柱を支えるケースは、過去を振り返ってもそうそうあることではない。

「夢生、キヨ、モリゲ、僕のタテのラインが先発で出ていたのは、大分の方も喜んでくれたんじゃないかと思います。代表で一緒に集まれるっていうのは特別な思いもありますし、これからも自分たちが頑張って沢山の人たちに笑顔を与えようと改めて思いました」

「今日のスタジアム(シンガポール・ナショナル・スタジアム)が大分のスタジアム(大分銀行ドーム)にそっくりだったこともあって、久しぶりな感覚でやれましたし、今日は何か特別思うところはありましたね」と西川もしみじみとコメントしていた。

 金崎は日本代表戦そのものが2010年10月の韓国戦(ソウル)以来5年ぶり。ポルトガル2部のポルティモネンセ時代は表舞台から完全に遠ざかる形になっていた。清武も2011年の代表デビュー後はずっと香川真司(ドルトムント)の控えに位置づけられ、ハリルホジッチ監督就任後も今年3月のチュニジア戦(大分)でスタメンに抜擢されただけ。森重もハリル体制では槙野智章(浦和)との併用が続いているし、西川も長く川島永嗣のサブで、今年8月の東アジアカップ(武漢)からやっと正守護神の座をつかんだところ。必ずしも順風満帆とは言えないキャリアを過ごしてきた4人が、長い時間を超えて同じピッチに立つこと自体、ある意味、奇跡的なことと言っても過言ではない。

 こうした紆余曲折はあっても、息の合った彼らのコンビネーションは健在だった。特に金崎と清武はリズミカルなダイレクトパスの交換を繰り返して敵をおびき寄せ、本田圭佑(ミラン)や武藤嘉紀(マインツ)がフリースペースに飛び出すチャンスを随所に演出してみせた。清武のスルーパスに金崎が反応して決定機を迎えたシーンも数回は見られ、お互いの感覚が錆びついていないことを改めて実証したのである。

「夢生君はすごいパワーのある選手ですし、キープ力もありますし、裏に抜けるスピードもある。彼の特徴を生かすも殺すもたぶん2列目の僕たち次第だと思う。いい特徴を出させてあげるようにやっていければいい」と清武は試合前日に語っていたが、まさに言葉通りのお膳立てで、かつての同僚の活躍を後押ししたのだ。

 森重も彼ら前線に要所、要所で長短の小気味いいパス出し、攻撃センスを引き出そうとした。20分の金崎の豪快な左足ボレー弾は右サイド・本田のクロスを武藤がヘッドで折り返したところに反応する形だったが、実は本田へのダイアゴナルパスは森重が出していたのだ。西川はこうした一挙手一投足を背後から見ていたから、特別な感慨を覚えたのだろう。

 19歳で日本代表デビューした経験を持つ梅崎司(浦和)、2012年ロンドン五輪で背番号10をつけた東慶悟(FC東京)を含め、大分は傑出した才能を持つ若いタレントを続々と送り出してきた。今季はJ2下位に沈み、J3降格の危機に瀕しているが、日本を代表する優れた人材を輩出したことは誇りに感じているはずだ。

「大分カルテット」にとっても、今回のシンガポール戦は今後の代表生活を大きく左右する節目になるかもしれない。大分銀行ドームによく似たピッチで全員が躍動したこの日のことを忘れることなく、日本のトップに上り詰めるべく、努力を続けてほしい。

文=元川悦子

◆ハリルジャパン、3発快勝で首位再浮上…金崎代表初ゴール&本田4戦連発(サッカーキング)


http://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20151112/369413.html


代表初ゴールを決めた金崎夢生(中央) [写真]=Getty Images


 2018 FIFAワールドカップロシア アジア2次予選が12日に行われ、日本代表は敵地でシンガポール代表と対戦した。

 日本は10月に行われた同予選のシリア代表戦で3-0の勝利を収めた。消化試合数が1試合少ないためグループEの2位につけるが、この試合で勝点3を獲得すれば再び首位に立つ。一方、3勝1分け1敗で3位のシンガポールは、2次予選突破に向けてスコアレスドローで終えた6月の再現を狙う。

 この日から新たなユニフォームを身にまとった日本の先発メンバーは、GK西川周作、ディフェンスは右からDF酒井宏樹、DF吉田麻也、DF森重真人、DF長友佑都、ボランチにMF長谷部誠とMF柏木陽介。トップ下にMF清武弘嗣が入り、前線は右からFW本田圭佑、FW金崎夢生、FW武藤嘉紀が名を連ねている。柏木と金崎はヴァイッド・ハリルホジッチ監督体制下で初の先発出場となった。

 試合開始から日本がボールを支配する。7分、エリア手前左でボールを受けた武藤が右足でクロスを上げると、ファーサイドに飛び込んだ本田がダイレクトで合わせたがミートしきれず、GKイズワン・マフブードがなんとかキャッチした。

 さらに16分、中盤やや左の位置でFKを獲得すると、清武のクロスボールをファーサイドの森重が頭で折り返した。一度はGKマフブードに防がれたが、こぼれ球を本田が頭で詰めた。しかし、またしてもマフブードの好セーブにあい、先制ゴールを奪うことができない。

 その後もシンガポールを敵陣に押し込む日本。20分、右サイドの本田が左足で高いクロスを上げると、ファーサイドの武藤が頭で折り返す。これを受けた金崎がワントラップから左足ハーフボレーでシュート。ボールはゴール左上隅に決まり、日本が待望の先制点を決めた。金崎にとっては6試合目にして日本代表初ゴールとなった。

 続く26分、エリア手前で本田から長谷部へとボールが渡り、エリア内右の清武へタテパスを送る。抜けだした清武が武藤へ折り返し、武藤はポストプレーから走りこんだ本田へラストパス。本田が左足を振りぬくと、相手DFに当たったボールがゴール中央に決まり、日本が追加点を奪った。本田はW杯アジア2次予選で4試合連続ゴールとなった。日本はその後もボールを支配してチャンスを作ったが、追加点は生まれずに2-0で前半を終えた。

 後半立ち上がりも日本がチャンスを作る。47分、左サイドの武藤が右足でクロスボールを送ると、エリア内右に走りこんだ本田がヘディングシュート。しかし、ここはわずかに枠の上に外れた。57分、右サイドの酒井がボールを奪ってタテパスを送ると、最終ラインの裏に抜けだした金崎がGKと一対一になる。しかし、右足シュートはGKマフブードがなんとか弾き返した。

 シンガポールはここまで大きなチャンスがなかったが、セットプレーから決定機を作る。66分、FKから前線にクロスボールが上がると、サフワン・バハルディンがヘディングシュート。しかし、ボールは枠の左に外れた。

 日本は69分、左サイドの長友がクロスを送ると、エリア内右の本田がダイレクトで折り返す。これを武藤がジャンピングボレーで狙ったが、惜しくもGKマフブードの正面だった。70分、日本は武藤を下げて宇佐美貴史を投入。75分に清武を下げて香川真司を投入した。77分、ゴール前でボールを受けた柏木が左足でミドルシュートを放ったが、ここはわずかに枠上だった。

 80分、エリア内右でこぼれ球を拾った長谷部が右足でクロスボールを供給。ファーサイドの金崎がワントラップから右足シュートを決めたが、惜しくもオフサイドの判定でゴールは認められなかった。82分、ゴール前で香川がヒールパスを出すと、これを受けた本田が左足シュート。しかし、ここもGKマフブードが横っ飛びでなんとかCKに逃げた。

 日本は87分に右CKを獲得。柏木のクロスから吉田がヘディングシュートを放ったが、ここは一度クリアされる。しかし、こぼれ球を宇佐美がボレーで狙うと、ゴール前の吉田がコースを変えてゴールイン。日本がリードを3点に広げた。

 このままリードを保った日本が3-0で勝利を収めた。日本は暫定首位に立っていたシリアを抜き、首位に再浮上している。

 日本代表は、17日にアウェーでカンボジア代表と年内最後の試合に臨む。

【スコア】
シンガポール代表 0-3 日本代表

【得点者】
0-1 20分 金崎夢生(日本代表)
0-2 26分 本田圭佑(日本代表)
0-3 87分 吉田麻也(日本代表)

◆快勝の立役者…金崎と柏木の活躍に満足のハリル「私は正しかった」(サッカーキング)


http://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20151113/369501.html


日本代表を率いるハリルホジッチ監督 [写真]=兼子愼一郎


 日本代表は、12日に行われた2018 FIFAワールドカップ ロシア アジア2次予選でシンガポール代表とアウェーで対戦。前半に金崎夢生と本田圭佑、後半には吉田麻也が得点し、3-0で勝利を収めた。

 スコアレスドローに終わった6月の“リベンジ”を果たしたヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「勝ててうれしく思う。そして選手を祝福したい。前半はかなりよかった。野心とアグレッシブさを見せることができたし、いくつかの美しいアクションもあった」と前半の出来には満足している様子。

 一方で、何度も決定機を作りながら3ゴールにとどまったことには「もっとゴールを決められなかったのが残念。後半はリズムが落ちたが、決定的なチャンスを作り続けることはできたし、ビッグチャンスも何度かあった。(選手たちには)ブラボーと言ったが、もっとできるとも言った。特に仕留めるところでだ」と不満を述べている。

 現在は「より良い解決策を探している最中」だと語るハリルホジッチ監督。この日、活躍を見せた金崎やMF柏木陽介については「長い時間をかけて追跡してきた。そして私は彼らに、表現する場を与えていた。この2人(金崎と柏木)は素晴らしい試合をしたので、私は(自分の判断が)正しかったと思っている」と今回の起用が狙い通り機能したと振り返った。

 カンボジア戦でも、新しい選手を起用することを示唆し、「私の頭のなかでは(来年)3月の準備も考えていて、また1人か2人、トライしたい選手がいる。そして最終予選のときは、グループはもっと小さくなっていると思う。人数がだんだん限られてくるわけだが、できるだけ良いチームを探さないといけない」と最終予選に向けて代表の候補者を絞っている段階だと説明した。

 6月の試合からチームがどれほど進歩したかについては「確かに1試合目に関して私は理解できなかったし、多くの批判も受けた。私はFWだったので、決定機を外し続けたことが残念でならなかった。今夜も何度も決定機を外していた。私としては、あと3~4点は取れていたと思う。それを決めないといけない。コレクティブなところも、個人のところもだ。そのために私はここにいる」と改めて日本の決定力不足を改善する必要があると語った。

 日本代表は、17日にアウェーでカンボジア代表と年内最後の試合に臨む。

◆指揮官絶賛、元同僚も驚嘆…ハリルJ初出場の金崎が“一発回答弾”(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?176259-176259-fl



[11.12 W杯アジア2次予選 日本3-0シンガポール シンガポール]

 一発回答だ。ハリルジャパン初選出のFW金崎夢生(鹿島)がセンターフォワードで先発出場。前半20分、FW本田圭佑の右クロスをFW武藤嘉紀が頭で落とすと、ゴール正面の金崎が胸トラップから左足ボレーでゴール右上隅に突き刺した。

 記念すべきA代表初ゴールが貴重な先制点。得点後はベンチに向かって一直線で走り、バヒド・ハリルホジッチ監督とハイタッチをかわすと、控え選手たちの輪に飛び込んだ。

 先制後もピッチを躍動。前半30分、力強いドリブル突破から左足ミドルを放つと、後半13分にはDF酒井宏樹のスルーパスに抜け出し、GKと1対1の絶好機を迎えた。シュートは惜しくもGKの好守に阻まれ、後半35分、MF長谷部誠の右クロスに右足ボレーで合わせた場面はオフサイドの反則を取られた。

 前線から献身的な守備を見せ、攻守に存在感を発揮し、フル出場。指揮官の期待に応えるパフォーマンスだった。5年ぶりの代表復帰。代表戦先発は10年1月6日のアジア杯予選・イエメン戦以来、2試合目だったが、この間の成長ぶりには元チームメイトも目を細めた。

 大分時代の07年から09年までチームメイトだったGK西川周作(浦和)は「(ハリルジャパンで)初先発とは思えないプレーだった」と驚嘆。「Jリーグでも彼は縦に速いし、パワーもあるし、キープ力もある。海外に行って、一つ大きくなったように感じる。一緒にやってみて、自信が(プレーに)表れていた」と証言した。

 この日は金崎、西川のほかにも、MF清武弘嗣、DF森重真人といった元大分の選手が4人同時に先発。試合後のテレビインタビューで金崎はこの日が26歳の誕生日だった清武の名を挙げ、「キヨが誕生日だったので。ずっとキヨとはやってきたので、この場で一緒にプレーして、ゴールできてうれしかった」と喜びを表現していた。

 10年に大分から名古屋に移籍した金崎はその後、ドイツのニュルンベルク、ポルトガル2部のポルティモネンセでプレーし、今季から鹿島に期限付き移籍で加入した。主に2トップの一角を任され、ここまでリーグ戦27試合に出場し、9ゴール。ナビスコ杯では決勝戦でのゴールを含めて5戦5発を記録し、鹿島の3シーズンとなるタイトル獲得に大きく貢献した。

 5日のメンバー発表会見で「我々は真ん中に少しパワーが足りない。センタリングを有効に活用できる選手がいないか探していた」と、金崎招集の理由を語ったハリルホジッチ監督は試合後の記者会見で「金崎は難しい1点目をかなり美しく決めてくれた。もっと点を取れる可能性もあった」と絶賛。新たな点取り屋の台頭がチームを活性化させるのは間違いない。

(取材・文 西山紘平)

◆金崎、バースデー清武にプレゼント弾「一緒にプレーしてうれしかった」(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20151113-OHT1T50063.html


 ◆ロシアW杯アジア2次予選兼アジア杯予選 ▽シンガポール0―3日本(12日、シンガポール・ナショナルスタジアム)

 日本はシンガポール(FIFAランキング152位)を3―0で下して勝ち点を13に伸ばし、この日試合がないシリア(勝ち点12)を抜いてE組首位に立った。

 前半20分に先制ゴールを決めた金崎夢生(26)=鹿島=は「キヨ(清武)が誕生日だったので、一緒にプレーしてゴールを決めてうれしかった」と大分、独ニュルンベルクで同僚だった清武に最高の誕生日プレゼントを贈れたことを喜んだ。

 代表には5年ぶりの復帰となったが「非常に楽しめた。自分らしくサッカーが出来て、結果につながって良かった。『自分が中心となって』という気持ちを持って、自分からのパスでチームを活性化させようと思っていた。まだまだ足りないが、多少は出来たと思う」と日の丸を背負ってのプレーに誇りを感じていた。

◆ハリル日本の「一匹狼」夢生、代表1号!シンガポールに雪辱再奪首(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20151113-OHT1T50016.html



 ◆ロシアW杯アジア2次予選兼アジア杯予選 ▽シンガポール0―3日本(12日、シンガポール・ナショナルスタジアム)

 FIFAランク50位の日本は、同152位のシンガポールを3―0で破り、E組首位に再浮上した。歴代9位となる5年31日のブランクを経て代表戦に出場したFW金崎夢生(26)=鹿島=が、前半20分に代表初ゴール。2点を追加し、危なげなく勝ちきった。バヒド・ハリルホジッチ監督(63)は、6月16日にホームで0―0の屈辱を味わった格下の相手に雪辱。日本は17日にプノンペンでカンボジアと対戦する。

 FW金崎が向かった先はベンチだった。ハリルホジッチ監督とハイタッチを交わし、サブの面々と手を合わせた。09年1月のイエメン戦でデビュー以降、7年越しで決めた代表初ゴール。観客に存在感を示すこともなく、仲間に駆け寄った。口下手で複数の質問を「うれしいです」「うれしいです」とかわし「次に向けて頑張ります」と短く心の内を表した。

 0―0の前半20分、胸トラップから左足ボレーで決めた。抜群の反射神経を持つGKイズワンが手を伸ばした先、ゴール右に突き刺した。6月16日の埼玉で0―0のドローに持ち込んだ鉄壁のGKを攻略。岡崎、武藤と欧州で活躍するFWを押しのけ、5年31日ぶりの代表戦で抜てきに応えた。

 ポルトガルから鹿島に加入した今季は体調管理を重視。一番乗りで練習に訪れ、集合1時間前から補強に取り組む。たんぱく質が豊富な豆腐を食べるのも日課だ。鹿島のクラブハウス内の飲食店で特別に調理を頼み、練習後にロッカールームで味わう。将来を嘱望されながら、度重なる負傷に泣いた反省からだった。

 一本気な性格で大分時代、フロントに「ボールを持ちすぎないで、周りを使ってみろ」と指摘されても「ボールを後ろに下げるのは最後でもできる」と反論し「前へ、前へ」のプレースタイルを築いた。大勢の前で話すのを嫌い、鹿島関係者に羽交い締めにされてテレビカメラの前に立ったこともある。国内組の初練習の前にはパス回しの輪にも加わらず、シンガポールでも練習前に一人でチューブを使った調整に集中。「一匹オオカミ」の雰囲気を漂わせていた。この日も報道陣の呼びかけには応じず、取材エリアを通り過ぎた。

 采配が的中したハリル監督は「難しい1点目を美しく決めた」と絶賛。滝川二高(兵庫)の2学年先輩で、同じ1トップの岡崎も「FWの役割を果たした。ゴールを決めたのと苦しい時のボールキープがいい。そういうタイプじゃなかったけど、体が強くなった。ポルトガルで頑張った分、伸びたと思う」と目を細めた。

 ゴリゴリと前に進むドリブル、がむしゃらにゴール前へ飛び込む姿勢。世界に後れを取り、勝てない一因と指摘された「ゴール前の迫力」をハリル・ジャパンにもたらした。遅咲きの新ヒーローは、17日のカンボジア戦で2戦連発を狙う。(内田 知宏)

 ◆金崎 夢生(かなざき・むう)1989年2月16日、三重・津市生まれ。26歳。兵庫・滝川二高から2007年に大分入り。10年に名古屋、13年にドイツ1部ニュルンベルク、13年途中からポルトガル2部ポルティモネンセに所属。今季、鹿島に期限付き移籍。J通算178試合出場、25得点。国際Aマッチ6試合出場、1得点。180センチ、70キロ。血液型A。独身。

◆金崎美しすぎ1発回答 代表初ゴール!1トップ争いに新星(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2015/11/13/kiji/K20151113011499220.html

W杯アジア2次予選E組  日本3―0シンガポール (11月12日  シンガポール)

前半、先制ゴールを決めた金崎(左端)と(左から)笑顔の本田、酒井宏、武藤

 日本代表は敵地でシンガポールを3―0で破って勝ち点13とし、試合がなかった同12のシリアをかわしてE組首位に浮上した。5年ぶりに代表復帰を果たしたFW金崎夢生(26=鹿島)が前半20分に先制の国際Aマッチ初ゴール。同26分にFW本田圭佑(29=ACミラン)が追加点を挙げた。6月の対戦でシュート23本を放ちながら引き分けた因縁の相手を破り2次予選首位突破へ弾みをつけた。日本は17日にカンボジアと対戦する。

 美しすぎるボレー弾が決まった。金崎が6月の悪夢を、重苦しい空気を一掃した。前半20分、本田のクロスを武藤が頭で折り返す。胸トラップで叩き付け、ワンバウンドさせたボールに左足一閃(いっせん)。強引に腰を右回転させ、左足を振り抜いた。「うれしいっすね」。ハリルジャパン初招集、いきなり1トップで大仕事をやってのけた。

 ベンチに向け全力で走った。猛烈な勢いでハリルホジッチ監督とハイタッチするとサブメンバーの固まりに飛び込んだ。「キヨ(清武)が誕生日だったので。キヨとは(大分とニュルンベルクで)ずっと一緒にプレーしてきたので、よかったです」。10年10月の韓国戦以来となる国際Aマッチ。記念の初得点は共に戦う仲間にささげた。指揮官も満足そうに「美しい得点。(清武、柏木と共に)彼らの表現には満足している。興味深いアクションだ」と称えた。

 合宿中も単独行動が目立つ孤高のアタッカー。他選手が姿を現す前の約10分、1人で体を動かす。指揮官から好奇の目を向けられたが、構わない。自身がいいと思ったことは積極的に取り入れる。食生活では高タンパクの豆腐を好む。クラブに大量に差し入れられる豆腐を、クラブハウス内の飲食店に調理を頼んで毎日のように摂取する。

 プレースタイルはとにかく「前へ」。大分時代には周りの選手を生かすより、まず自分が仕掛けるスタイルを幹部からとがめられたことがある。それでも「後ろに戻すのはいつでもできる」とスタイルを貫き、日本代表まで上り詰めた。今季加入した鹿島では36戦15得点。評価も絶大だ。クラブはレンタル元のポルトガル2部ポルティモネンセに完全移籍での獲得を正式オファーした。

 チーム向上のためなら摩擦をも恐れない。11年10月、U―22代表候補合宿では現同僚の柴崎とプレーに対する食い違いから口論した。チームメートの仲裁で事なきを得たが、一触即発ムードだった。鹿島入団時にはクラブ関係者から「(周囲と)うまくやってくれよ」と言われた。「全員とケンカしますよ」と冗談交じりに返した。ロッカールームでも同僚に率直な意見をぶつけてきたが、後に引きずらない性格で受け入れられてきた。

 主将の長谷部が言う。「(金崎)夢生は体を張れるしボールが収まる。ポストプレーも機能した。結果を出したことで、いい競争が生まれそう」。90分間、前線で体を張り、ゴールへ向かう貪欲さを体中から発散させる。自分が正しいと思えば誰にでも意見する。その強引さ、前向きさはプレースタイルそのものだ。ハリルジャパンに1トップが担える新星が誕生した。

 ◆金崎 夢生(かなざき・むう)1989年(平元)2月16日、三重県津市生まれの26歳。小学生時代はフットサルをプレー。中学からサッカーを始め、滝川二に進学。3年時に全日本ユース選手権優勝。07年、大分に入団。08年にナビスコ杯優勝に貢献し、ニューヒーロー賞を獲得。10年に名古屋に移籍し、13年からニュルンベルク。同年9月にポルトガル2部ポルティモネンセ。15年2月から鹿島。日本代表は大分時代の09年1月に初選出され、同20日のアジア杯予選イエメン戦で国際Aマッチデビュー。通算6試合1得点。1メートル80、70キロ。

◆“一匹おおかみ”金崎、新ユニ1号!5年ぶり復帰即代表初ゴール(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20151113/jpn15111305050005-n1.html



 サッカー・ロシアW杯アジア2次予選E組(12日、シンガポール0-3日本、シンガポール)5年ぶりに招集されたFW金崎夢生(むう、26)=鹿島=が3トップの中央でフル出場し、前半20分に代表初得点となる先制ゴールを決めた。普段から闘志をむき出しにする一方で、自分が活躍しても報道陣に無言を貫く“異端児”。新ユニホームがお披露目された試合で金崎を抜擢(ばってき)したバヒド・ハリルホジッチ監督(63)は手放しで称賛し、新戦力に手応えを得た。(ペン・浅井武 大石豊佳)



 新星が大仕事だ。約5年ぶりに代表復帰したFW金崎が3トップの中央で先発。6月に苦しんだシンガポールの厚い壁を破る先制点をあげ、指揮官の抜てきに応えた。

 「うれしいです。清武の誕生日だったし、よかったです」

 大分、そしてニュルンベルク時代の同僚の誕生日に花を添えた。前半20分だ。FW武藤が右クロスを中央へ折り返し、待ち構えた金崎が胸でトラップ。GKイズワンが反応するよりも速く、矢のような左足ボレーでゴールに突き刺さした。控えに回ったFW岡崎(レスター)を脅かすような代表初ゴール。6月のホーム戦にはいなかった“夢生(むう)”が、悪夢を振り払う一発を決めた。

 型にはまらないラテン系のような“熱さ”が売りだ。ロンドン五輪代表候補だった2011年、合宿中の紅白戦でMF柴崎(鹿島)と口論からつかみ合いとなった。ポルトガル2部・ポルティモネンセ時代には「ほとんどの選手とけんかした」。新ユニホームで代表1号を決めたこの日も試合後は記者の問いかけに無言。8日に行われた国内組初練習前も選手同士のパス回しの輪に加わらず、シンガポール入り後も練習前に1人で黙々とチューブを使ったトレーニングに打ち込むなど異彩を放ち続けた。


 招集時に「(3トップの)中央にパワーが足りない」と口にしていたハリルホジッチ監督は「金崎、柏木は長い時間追跡していた。時間を与え、彼らは素晴らしいゲームをした」と合格点。金崎が停滞ムードの漂いかけたハリル・ジャパンに刺激を送り込んだ。

 ポルティモネンセから期限付き移籍中だが、鹿島はすでに完全移籍のオファーを出しており、近日中にも成立する可能性が高い。欧州でもまれた「一匹おおかみ」が、ロシアへの道を切りひらく。

★史上最も濃い青&ダイヤの輝き

 日本代表の新ユニホームは「11の個性を発揮して世界で勝つ」というコンセプトのもとホーム用は11本の異なる青が横じまでデザインされている。ベースになる色は、日本代表史上最も濃い青。また、中央の赤のラインは12本目で、12人目のプレーヤーであるサポーターを表している。アウェー用の白は、ダイヤモンドの輝きをモチーフにしたグラフィックを配置。このダイヤの輝きは11人の選手の輝く個性を表現している。

金崎 夢生(かなざき・むう)という男
 ★生まれと経歴 1989(平成元)年2月16日生まれ、26歳。津市出身。兵庫・滝川二高から2007年大分(当時J1)に入団。10年名古屋、13年1月ニュルンベルク(ドイツ)、同年9月ポルティモネンセ(ポルトガル2部)を経て今年2月に鹿島へ期限付き移籍
 ★フットサル出身 安濃小2年でフットサルを始め、5年時に全日本少年大会で3位入賞
 ★代表歴 U-18、20日本代表に選出。09年1月のイエメン戦でA代表デビュー。代表通算6試合1得点
 ★なでしこと仲良し 体幹トレーニングの指導で著名な木場克己トレーナーの指導を受けており、同門の日本女子代表FW大儀見優季や同DF熊谷紗希らとはオフに合同合宿を行う仲
 ★趣味 ドライブ
 ★サイズ 1メートル80、70キロ。ポジションはFW、MF。トップ下、左右サイドハーフ、ボランチをこなす万能型。J1今季27試合9得点

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