日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年12月7日水曜日

◆3次元ハーモニック振動トレーニングマシン「パーソナル パワープレート(R) 」ケーズデンキ30店舗にて12月上旬より販売開始!(Jiji.com)


http://www.jiji.com/jc/article?k=000000001.000022891&g=prt

[株式会社プロティア・ジャパン]
アクティブエイジングカンパニー(R)のプロティア・ジャパン(本社・東京都中央区日本橋2-1-3、代表取締役社長 マーク・C・ミンター、http://www.protea.co.jp/)は、3次元ハーモニック振動トレーニングマシン「パーソナル パワープレート(Personal Power Plate)」を、12月上旬より、ケーズデンキ計30店舗にて販売を開始します。



◆C大阪FW田代が契約満了「セレッソはまだまだ強くならないといけない」(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?204871-204871-fl

 J1復帰を決めたセレッソ大阪は7日、FW田代有三(34)と契約満了に伴い、来季の契約を結ばないことを発表した。田代は2015年にC大阪へ移籍。加入1年目はリーグ戦22試合に出場して6得点を記録したが、今季は6試合2得点にとどまっていた。

 田代はクラブ公式サイトを通じ、次のようにコメントしている。

「まず始めに、セレッソ大阪のサポーターの皆さまJ1昇格おめでとうございます。この昇格の瞬間をスタジアムで共に味わえた事をとても嬉しく思います。私、田代有三は今年でセレッソ大阪を去る事になりました。約2年間という短い期間でしたがセレッソ大阪でプレーする事が出来て、とても幸せな時間でした。良い時も悪い時も、そして怪我の時はサポーターの皆さまに励まされながらたくさんの応援をしていただき、セレッソ大阪の事がとても大好きになりました」

「セレッソ大阪はまだまだ強くならないといけないクラブだと思います。日本を代表するクラブとなり、そして世界にも誇れるクラブに成長していく事を願っています。そしてこれから先の未来、満開の桜をJ1の舞台で必ず咲かせて下さい!そして最後に、選手、スタッフ、関わっていただいた方々には本当に感謝しています。ありがとうございました」

 田代は約2年間在籍したクラブに感謝の想いを伝え、来季J1での躍進を期待した。

以下、クラブ発表プロフィール

●FW田代有三
(たしろ・ゆうぞう)
■生年月日
1982年7月22日(34歳)
■身長/体重
181cm/77kg
■出身地
福岡県
■経歴
下山門中-福岡大附大濠高-福岡大-大分(特別指定選手)-鳥栖(特別指定選手)-鹿島-山形-鹿島-神戸-C大阪
■出場歴
J1リーグ:175試合48得点
J2リーグ:73試合17得点
J3リーグ:1試合
カップ戦:37試合10得点
天皇杯:22試合9得点
ACL:14試合6得点

◆ベストヤングプレーヤー賞にG大阪・井手口 W受賞は14年ぶり(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2016/12/07/kiji/K20161207013864320.html

G大阪・井手口

 Jリーグは7日、今季活躍した選手、監督等の各賞受賞者を発表し、最も活躍した若手選手に贈られる「ベストヤングプレーヤー賞」はG大阪のMF井手口陽介(20)が受賞した。井手口はルヴァン杯でニューヒーロー賞に輝いており、ダブル受賞は2002年のDF坪井 慶介(当時浦和)以来14年ぶり3度目となる。

 また、「フェアプレー賞高円宮杯」は、広島が史上最多となる5年連続6度目の受賞。明治安田生命J1リーグの優勝クラブ監督に贈られる「最優秀監督賞」は鹿島の石井正忠監督(49)が初受賞となった。最優秀主審賞は西村雄一氏、最優秀育成クラブ賞はG大阪が受賞した。

 最優秀ゴール賞」と「ベストイレブン」および明治安田生命J1リーグで最も活躍した選手が受賞する「最優秀選手賞」は今月20日に行われる「2016Jリーグアウォーズ」で発表される。

【2016Jリーグ 各賞受賞者】
▽ベストヤングプレーヤー賞 MF井手口陽介(G大阪)
▽フェアプレー賞高円宮杯 広島
▽フェアプレー賞(J1) 浦和、鳥栖、鹿島、川崎F
▽フェアプレー賞(J2) 清水、北九州、徳島、群馬、岡山
▽フェアプレー賞(J3) 盛岡、YS横浜、大分、藤枝
▽フェアプレー個人賞 GK秋元陽太(FC東京)、MF田中佑昌(甲府)
▽最優秀監督賞 石井正忠(鹿島)
▽最優秀主審賞 西村雄一
▽最優秀副審賞 名木利幸
▽Jリーグベストピッチ賞 デンカビッグスワンスタジアム、豊田スタジアム、埼玉スタジアム2002、ユアテックスタジアム仙台
▽最優秀育成クラブ賞 G大阪

◆2016Jリーグ優秀選手賞 受賞選手が決定【Jリーグアウォーズ】(Jリーグ)


http://www.jleague.jp/news/article/7538/

2016Jリーグ優秀選手賞 受賞選手が決定【Jリーグアウォーズ】

Jリーグは18日、J1 18クラブの監督および選手による投票結果をもとにした「2016Jリーグ優秀選手賞」33名を発表いたしました。

なお、12月20日(火)に開催する「2016Jリーグアウォーズ」において表彰される最優秀選手賞、ベストイレブンの受賞者は、今回発表された優秀選手賞受賞選手の中から決定されます。

優秀選手賞受賞選手は以下の通り。

【ゴールキーパー(3名)】
西川 周作(浦和)
中村 航輔(柏)
キム スンギュ(神戸)

【フィールドプレーヤー(30名)】
■DF          
昌子 源(鹿島)  
西 大伍(鹿島)  
遠藤 航(浦和)
槙野 智章(浦和)  
中谷 進之介(柏)
森重 真人(FC東京)  
エウシーニョ(川崎F)
車屋 紳太郎(川崎F)
中澤 佑二(横浜FM)
藤春 廣輝(G大阪)
塩谷 司(広島)
吉田 豊(鳥栖)

■MF
阿部 勇樹(浦和)  
柏木 陽介(浦和)  
関根 貴大(浦和)  
家長 昭博(大宮)  
大島 僚太(川崎F)
中村 憲剛(川崎F)
齋藤 学(横浜FM)
レオ シルバ(新潟)
井手口 陽介(G大阪)

■FW
興梠 慎三(浦和)  
武藤 雄樹(浦和)
クリスティアーノ(柏)  
大久保 嘉人(川崎F)  
小林 悠(川崎F)
アデミウソン(G大阪)
ペドロ ジュニオール(神戸)  
レアンドロ(神戸)
ピーター ウタカ(広島)

◆日本サッカー協会・岡田副会長が鹿島・石井監督を絶賛(東スポ)


http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/soccer/625585/

 日本サッカー協会の岡田武史副会長(60)がJ1鹿島の石井監督を絶賛した。5日に都内のJFAハウスで取材に応じ、3日に行われたCS決勝第2戦について「アントラーズは大したもんだ」と年間3位からの“下克上”で2009年以来のリーグ制覇を成し遂げた鹿島をたたえた。

 現地で試合を観戦した名将の目に留まったのは「特に石井監督」だった。同点の場面で、右肩に故障を抱えていたFW鈴木を投入。その鈴木がPKを獲得して決勝点につなげるなど、起用がズバリと的中した。「よくあの采配をしたなと。あの局面で、勝つこと以外全てを排除した考えでリスクある采配をした。すごくよかったなと思う」と普段辛口の元日本代表監督も思わずうなった。

 名門を再建した手腕と短期決戦で見せた“神采配”で評価は急上昇。東京五輪の代表監督候補にも浮上している石井監督に、日本屈指の名将のお墨付きが、大きな後押しになりそうだ。

◆【鹿島】オークランドシティ戦に向けMF柴崎「リスペクトし過ぎず自分たちのサッカーを」(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20161207-OHT1T50218.html



 開催国代表のJ1鹿島は7日、試合会場の横浜国際でクラブW杯1回戦のオークランドシティ(ニュージーランド)戦を控えた前日会見を行った。

 壇上の石井正忠監督は「出場できて光栄。こういう大きな大会に出られるのは、クラブにとって価値のあること。選手のコンディションを見極めて、いつも通りのメンバーで戦いたいと思っている。(トーナメントの)4試合勝って終わりたいと思っている」と意気込んだ。

 初の大舞台に向けて、対戦相手の映像は分析済み。「攻撃では最後尾からボールをつないできてサイドから崩す。守備でも組織だっていて、連動している」と石井監督。昨年、世界3位の称号を手にした広島の森保監督に連絡を取り、大会に向けたコンディション作りや、戦い方のアドバイスも受けたことを明かし、「自分たちのサッカーを貫きたい」と平常心で臨む。

 左MFで先発濃厚な柴崎は「常にチーム全体で結束してきた強みがある。今大会でもその強みを見せたい。分析しているとはいえ、いつもとは違ったチームとの対戦。序盤は集中して入らないといけないが、リスペクトし過ぎず、自分たちのサッカーを展開したい」と話した。

◆鹿島・柴崎、初挑戦の舞台へ気合「序盤からアグレッシブなサッカーを」/クラブW杯(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20161207/jle16120720540021-n1.html

会見に臨む鹿島・柴崎=横浜国際総合競技場(撮影・中井誠)

 サッカーのクラブ世界一を決めるクラブワールドカップ(W杯)は8日に横浜市の日産スタジアムで開幕する。

 鹿島はチャンピオンシップ決勝第2戦の激闘から中4日で1回戦を迎える。心身の疲労が心配されるが、クラブにとって初挑戦となる大舞台を前にメンバーの士気は上がっている。柴崎は「心と頭の切り替えをしっかりした。序盤からアグレッシブなサッカーを展開することが大事」と気合の入った表情だった。

 J1優勝の喜びもつかの間、石井監督は昨年の大会で3位に入った広島の森保監督に連絡を取り、調整法などについて助言をもらったという。初戦に向けてオークランドの映像を数試合分チェックし、対策を練った。

 相手はスペイン人監督の下で丁寧な組み立てやサイド攻撃を磨いてきている。鹿島としては得意とする前線からのプレスでボールを奪い、相手を押し込みたい。土居は「いい守備ができれば相手の良さは出ないと思う」と自信を示した。

◆鹿島石井監督「4試合勝って終わりたい」クラブW杯(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1748822.html



 8日開幕のクラブW杯にJリーグ王者として開催国枠で初出場する鹿島は7日、開幕戦会場の日産スタジアムで公式会見と前日練習を行った。

 この日、Jリーグ最優秀監督賞受賞が決まった石井正忠監督(49)は「最大4試合できるので、最終目標は4試合勝って終わりたい」。クラブW杯優勝監督も狙う決意を力強く語った。

 開幕戦で戦うオセアニア代表オークランド(ニュージーランド)の映像も数試合分見て、分析も万全。「攻撃は最後方からつなぐし、サイドから崩してくる。守備も組織で連動している。だが、私が就任して1年半やってきたものを出せれば勝ちにつながる」と自信の表情を見せた。

 MF柴崎岳(24)も、強豪集う大会に向け、気持ちは高ぶっていた。「Jリーグを勝ったことで得られた権利。優勝当日、翌日くらいはフワフワしたような気持ちだったが、これではいけないと思った。でも心と頭の切り替えはできた。いつもより集中しないと勝利はできない。石井監督のもと、1年半積み上げてきたベストを尽くせば大丈夫だと思う」と準備を整えた。【鎌田直秀】

◆鹿島アントラーズ逆転優勝の「チャンピオンシップ」主審への猛烈バッシングに見る、メディアの歪んだ報道姿勢((日刊サイゾー)


http://www.cyzo.com/2016/12/post_30595_entry.html

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 鹿島アントラーズの逆転優勝で幕を閉じたJリーグチャンピオンシップ(CS)。平均視聴率は10.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と昨年以上の盛り上がりを見せたが、準優勝となった浦和レッズからは不満の声が上がっていた。「われわれは年間で鹿島よりも15ポイント多く取ったチームとしてこのファイナルを戦ったが、どこにアドバンテージがあったのか?」と、ミハイロ・ペトロビッチ監督がCSのレギュレーションに疑問を投げかけたのだ。というのも、CS準決勝は引き分けならば、年間上位チームが勝つ。そのままのレギュレーションだと、CS決勝第1戦1-0、第2戦1-2の浦和が優勝となった。しかし、CS決勝はホーム&アウェイのため、ワールドスタンダードのアウェイゴールが優先される。浦和レッズは、決勝で大きなアドバンテージを得られず、「来シーズンも2ステージ制であれば、もしかしたらファイナルのレギュレーションが変わったかもしれない」と皮肉った。

 そんなCSの裏で、試合の黒子である審判員が、ウェブメディアから大バッシングを受けていた。第1戦で鹿島のファウルを取り、PKを与えた家本政明主審に批判が集まったのだ。試合を見る限り、ジャッジに問題はなさそうだが、なぜここまで問題視されたのか? 元サッカー誌編集者に訊いた。

「家本主審は2008年『ゼロックススーパーカップ』の鹿島対サンフレッチェ広島戦で、鹿島が止めた3度のPKセーブのうち2度をやり直させたんです。これは副審が『キッカーが蹴るより先に前にGKが動いた』と判定したのを受けてのもので、ジャッジとしては正しいのですが、試合後、敗れたことに腹を立てた鹿島サポーターが暴徒化。それ以来、家本主審はコアなサポーターには嫌われている。その家本主審の記事を書けば、事実がどうであれ、アクセス数を稼げる。今回もそういった思惑でしょう」

 今回の場合、ファウルをした鹿島の西大伍選手は「足もかかってないし、手も使ってない」と抗議したが、「ボールにプレーできていなければファウル」というのは常識。

「鹿島の西選手、ルール知らずPKを与える」といった内容の記事もあってもよさそうだが……。

「そんな記事を書いたら選手個人だけでなく、クラブとの関係も悪くなります。特に鹿島は厳しいクラブですからね。一方で、審判員は批判しても、誰からも咎められない。つまり、審判員はバッシングしやすいんです」(前出の元編集者)

 また一部メディアは「家本主審は浦和の柏木陽介とFacebookでつながっていた」と、八百長をほのめかすような記事も掲載、家本主審はアカウント閉鎖に追い込まれる事態となっている。まるでイジメのような構造だが、こういったメディアの歪んだ報道姿勢こそ、糾弾されるべきだろう。
(文=TV Journal編集部)

◆J1を制した鹿島石井正忠監督が最優秀監督賞に選出(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1748672.html



 Jリーグは7日、今季の最優秀監督賞にJリーグのチャンピオンシップを制した鹿島の石井正忠監督(49)が選出されたと発表した。

 石井監督は初受賞。12月20日に行われる年間表彰式「Jリーグアウォーズ」で表彰される。

 同賞にはブック型楯と賞金100万円が贈られる。副賞は「ミラーレスカメラ」(提供 キヤノン株式会社・キヤノンマーケティングジャパン株式会社)と「往復航空券付き 石垣リゾートグランヴィリオホテル スイートルーム4泊5日の旅」(提供 ルートインジャパン株式会社)。

◆鹿島、脈々と連なる「常勝軍団」のバトン。プラチナ世代へ引き継ぐための大一番。8度目の年間王者へ描くシナリオ(フットボールチャンネル)


http://www.footballchannel.jp/2016/12/03/post188132/

2016シーズンのJ1王者を決めるJリーグチャンピオンシップ決勝第2戦が、3日19時半に埼玉スタジアムでキックオフを迎える。11月29日の第1戦では年間勝ち点1位の浦和レッズが、敵地カシマスタジアムで1‐0で先勝。10シーズンぶり2度目の年間王者獲得へ大きなアドバンテージを得たなかで、年間勝ち点3位の鹿島アントラーズが下克上を成就させる可能性はあるのか。7シーズンぶり8度目の王者獲得へ、常勝軍団が描くシナリオを追った。(取材・文:藤江直人)

昨シーズンと異なる優勝決定の方式

 いい意味で開き直れる。2ゴール以上を奪ったうえで、浦和レッズに勝つ。具体的な得点数と戦い方を明確にしながら、鹿島アントラーズが敵地・埼玉スタジアムで3日に行われる決戦に臨む。

 ホームのカシマスタジアムにレッズを迎えた、11月29日のJリーグチャンピオンシップ決勝第1戦。アントラーズは57分に喫したPKによる失点を取り返せないまま、0‐1で苦杯をなめた。

 準決勝ではエース・金崎夢生があげた値千金の先制ゴールを死守し、敵地・等々力陸上競技場で雄叫びをあげた。ディフェンスリーダーの昌子源は、試合後にこんな言葉を残している。

「(レッズとの)第1戦はしっかりとホームのアドバンテージを生かして、アウェイゴールを与えずに勝つこと。特に何かを変えることなく、僕たちらしいサッカーを最後まで貫きたい」

 昌子がアウェイゴールにこだわったのは、もちろん意味がある。サンフレッチェ広島がガンバ大阪を下し、美酒に酔った昨シーズンから優勝チームの決定方法が大きく異なっているからだ。

 ホーム&アウェイ方式で争われ、2試合で勝利数が多いチームが王者となる点は変わらない。1勝1敗の場合、(1)2試合の得失点差(2)2試合におけるアウェイゴール数――の順で決まる点も然り、だ。

 それでも両チームが並んだ場合、昨シーズンは(3)第2戦終了後に15分ハーフの延長戦を行う(4)PK戦――で決着をつけていたのが、今シーズンはともに廃止されたうえで(3)に次の項目が追加された。

「年間勝ち点1位チーム」

 シーズンを通して最も多くの勝ち点を獲得したチームに、最終的にはアドバンテージを与える。ある意味で理にかなった方法であり、今シーズンはレッズが歴代最多タイの勝ち点74で年間1位になった。

 同72で2位のフロンターレを下克上で撃破した、同59で3位のアントラーズとしては2試合をトータルで考えた場合、可能な限りネガティブな要素は取り除いておきたい。

昌子「最低限0-1のスコアを保てたのはよかった」



 ゆえに「アウェイゴールを与えずに勝つ」こと、つまりは完封勝ちが必要と昌子は言及したわけだ。実際には青写真を具現化させるどころか、引き分けにすらもちこめなかったが、希望の灯は何とか紡いだ。

 1点のビハインドを背負い、チーム全体がさらに攻勢に転じた33分間プラス5分間の後半アディショナルタイム。センターバックを組む元韓国代表のファン・ソッコと、昌子はこんな言葉をかけあっていた。「最低限、この1点差をキープしよう!」
 
 前がかりになった背後を突かれ、追加点を奪われれば、第2戦を待つことなく決勝戦が終焉を迎えかねない。同点に追いつきたい思いとのはざまで、昌子は必死にリスクマネジメントを徹底した。

「負けることはもちろんよくないけど、最低限、0‐1のスコアを保てたのはよかった。後半の最後はウチがずっと攻めている状態でしたけど、カウンターで一発という点は浦和さんも強いので。

もちろんウチが同点にすればいい形となりましたけど、0‐2にされるのが一番嫌だったので。浦和さん相手だと堅い試合になるし、今日もなかなかオープンの展開にはならなかった。そのなかでホームのウチが相手をゼロに抑えることは、かなり重要な意味をもつことはわかっていた。それほどヤバい、危ないと思えるシーンもなかっただけに、非常に残念なんですけど」

3部門すべてタイ記録も色あせないレッズの年間成績

 今シーズンの頂点を争う戦いは、先勝したレッズが優位に立った。第2戦で勝てばもちろん、引き分けでも2試合で勝利数がアントラーズを上回るために、10シーズンぶり2度目のJ1王者の称号を手にする。

 さらに敗れたとしても、スコアが0‐1ならばレッズに凱歌があがる。(1)の2試合の得失点差、(2)の2試合におけるアウェイゴール数がすべて並び、年間勝ち点1位のアドバンテージを得るからだ。

 ゆえに冒頭の部分で「2ゴール以上を奪ったうえで勝つ」と、アントラーズが逆転で7シーズンぶり、他のクラブの追随を許さない8度目のJ1王者を勝ち取るための条件を記した。

 たとえば2‐0のスコアで勝った場合は(1)を、2‐1ならば(2)のそれぞれ条件を満たす。実際、埼玉スタジアムで6月11日に行われたファーストステージ第15節は、鹿島が2‐0で快勝している。

 もっとも、このときのレッズはPK戦の末にFCソウルに屈し、ACL制覇の目標が決勝トーナメント1回戦で砕け散った直後。メンタル的にどん底で、続くガンバ大阪、サンフレッチェ広島戦でも黒星を喫した。

 リーグ戦で喫したまさかの3連敗ともに、レッズはファーストステージの優勝争いから脱落。敵地で快勝したレッズ戦を含めて怒涛の6連勝でフィニッシュしたアントラーズが、逆転で優勝を果たしている。

 もっとも、セカンドステージ制覇とともに刻まれたレッズの鮮やかなV字回復ぶりを見れば、約半年前の対戦結果をそのまま今回に当てはめることは、やや無理があると言っていいだろう。横浜F・マリノスと1‐1で引き分けたセカンドステージ最終節。残り5分強を守り切っていれば年間総合勝ち点76、年間勝利数24とJリーグ記録をそろって更新することができた。

 加えて、もしマリノスを零封して総失点27のままならば、J1が18チーム体制となった2005シーズン以降の年間勝ち点1位チームでは、最も少ない数字を記録するところだった。

 最終的に3部門ですべてタイ記録に終わったが、だからといって今シーズンのレッズが歩んだ軌跡が色褪せることはない。むしろマリノス戦で引き分けた悔しさを、チャンピオンシップ決勝への糧にしてきた。

復帰した背番号「10」

 第1戦で見せた球際に激しい守備は、日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が好んで口にする『デュエル』が、和訳すれば「決闘」を意味するフランス語が存分に具現化されたものでもあった。

 最終ラインを形成する槙野智章や遠藤航も大きな手応えをつかんだところへ、チケットが前売り段階で完売。3日は約5万9000人が詰めかけて、真っ赤に染まるスタンドが堅守をさらに後押しする。

 アントラーズにとっては不利な条件ばかりが並んでいるが、昌子を中心に最少失点でしのぎ切った粘り強い守備とともに、第2戦へ向けて明るい材料を残してもいる。痛恨の失点から5分後の62分。右足親指の付け根を痛めて戦列を離れていたMF柴崎岳が、MF中村充孝に代わって途中出場。38日ぶりに公式戦のピッチに立った「10」番は、2分後にいきなり魅せる。

 左サイドでMF永木亮太があげた浮き球の縦パスを、右サイドから回ってきたMF遠藤康が胸で後方へ落としたところに走り込み、バランスを崩すことなく右足を一閃。的確にボールをとらえる。

 強烈なダイレクトボレーは左側ゴールネットの外側をかすめてしまう。しかし、アディショナルタイムの後半47分には波状攻撃から、最後は左サイドから絶妙のクロスをゴール前へ供給している。

「点を取って、流れを変えたいと思っていた。シュートまでいけたシーンが前半なかったので、しっかりとゴール前まで入って仕事をしたいと思ってもいた。結果がついてこなかったのは残念ですけど、ホーム&アウェイで挽回できるチャンスがまだある。やるべきことをしっかり整理して、次の試合に備えたい」

 前半はまさかのゼロに終わったアントラーズのシュート数は、一転して後半は11本を数えた。柴崎自身は淡々とテレビのインタビューに答えたが、金崎と並ぶ最多タイの3本の
シュートを放っている。

 冷静な立ち居振る舞いとは対照的に、熱い思いを胸に秘めて攻撃陣を活性化させたのだろう。ピッチで躍動する司令塔に、石井正忠監督も「失点した後の戦いが理想的」と柴崎の復活に手応えをつかんでいる。

常勝軍団の系譜を受け継ぐために重要な一戦

「非常にいい状態になってきている。試合には負けてしまったが、それ(柴崎の復帰)はいい材料になったと思う。自分たちからボールを奪いにいく形を考えつつ、自分たちから相手陣内でボールを動かすことが重要になる。そのために今日は交代の選手を入れたわけですが、そういった選手が要望通りの動きをしてくれたことで、次への期待が高まったと思う」

 第1戦ではキャプテンの小笠原満男と永木が組んだボランチが機能した。球際の攻防を制して相手ボールを奪い、前へ運ぶという仕事で、2人は第2戦でも人体にたとえれば左右の「肺」を担うだろう。

 そして、柴崎が先発に復帰して「心臓」を担うとすれば慣れ親しんだボランチではなく、途中出場した第1戦と同じく2列目の左サイドとなる。その攻撃力で、相手により重圧をかける意味でも理にかなう。

「今日よりもさらに攻撃的に行かなきゃいけないし、でもそのなかで失点してしまえば絶望的になる。難しいところにはなりますけど、それでも絶対に2点以上取って勝ちたい」

 第2戦の戦い方に言及したのはFW土居聖真だ。アントラーズ最大のチャンスだった後半6分の遠藤のシュートを1本の縦パスで演出し、後半アディショナルタイムには前出の柴崎のクロスをヘディングで巧みに流すも、惜しくもシュートをポストの右に外して天を仰いだ男も静かに腕をぶす。

 リスクを極限まで冒し続けたうえで、リスクマネジメントをも常に共存させる。一見すると二律背反に映る攻守両面の仕事を、90分間を通して完遂させる以外に逆転優勝への道は開けない。

 昌子も土居も、そして柴崎も、くしくもJリーグがスタートする前年の1992年に産声をあげた。ともに入団6シーズン目で、柴崎と土居は5月にすでに、昌子も来週に24歳になる。
 
年齢的にも若手から中堅の域に達しようとしているプラチナ世代にとっても、常勝軍団アントラーズに脈打つ伝統のバトンを託される過程で極めて重要な意味をもつ大一番は、19時半にキックオフを迎える。

(取材・文:藤江直人)

【了】

◆“飛び級”久保建英も出場…U-19日本代表、U-19アルゼンチン代表に敗れる(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?204766-204766-fl



 アルゼンチン遠征中のU-19日本代表は5日、U-19アルゼンチン代表と国際親善試合を行い、1-2で敗れた。同代表は7日に再びU-19アルゼンチン代表と対戦する。

 日本サッカー協会(JFA)によると、序盤からアルゼンチンに攻め込まれた日本は前半13分、自陣PA内でクリアしようとしたボールが寄せてきた相手FWに当たってゴールラインを割る不運な形で、先制を許してしまう。

 0-1とリードされたまま後半を迎えると、同4分に守備陣でのパス回しが乱れて相手に奪われると、クロスからPA内に入った相手選手を倒してしまいPKを献上。これを沈められてリードを2点差に広げられた。

 2点をリードされた日本は後半15分にMF遠藤渓太と“飛び級”で選出されているFW久保建英を投入すると、同20分に久保が仕掛けたドリブルのこぼれ球に反応したMF原輝綺がミドルシュートを叩き込み、1点差に詰め寄る。しかし、その後はゴールを奪えずに1-2で敗れた。

 以下、試合記録(日本のみ)

■U-19アルゼンチン代表 2-1(前半1-0) U-19日本代表
【得点】
13分:失点
49分:失点
65分:原輝綺

【出場選手】
GK:山口瑠伊(46分→若原智哉)
DF:柳貴博、橋岡大樹(75分→冨安健洋)、町田浩樹、浦田樹
MF:長沼洋一、市丸瑞希、原輝綺、黒川淳史(60分→遠藤渓太)
FW:和田昌士(60分→久保建英)、中村駿太

【サブメンバー】
GK:小島亨介
DF:藤谷壮、板倉滉、中山雄太、舩木翔
MF:坂井大将、三好康児
FW:小川航基

◆「長かった」内田篤人が約1年9か月ぶり復帰へ、ザルツブルク戦でメンバー入り(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?204800-204800-fl



 その時が間近に迫っている。右膝の負傷で約1年9か月もの間、実戦を離れていたシャルケのDF内田篤人だが、8日のELザルツブルク戦での復帰が濃厚だ。

「長かった。リハビリをしてもどんどん細くなる右足を見ると、これが治るのかなって思っていた」。不安だった心境を明かす内田は6日の練習でフルメニューをこなし、ザルツブルク戦でのメンバー入りを確実なものにした。

 この日のメインメニューはピッチを約半分に区切って行う10対10の実戦形式。内田は主力組に入り、右サイドでプレーすると、終始キレのある動きでアシストも決めた。練習の終盤にはマルクス・バインツィール監督から直接声をかけられるシーンもあった。

 練習前には用具係から「すね当てを持っているか?」と聞かれていたという。試合に向けた準備だと知り、ザルツブルク戦でのメンバー入りを予感しないわけにはいかなかった。

 クラブは6日、公式に指揮官の「彼(内田)がメンバーに入ればうれしい」というコメントを掲載した。すでにグループIの首位通過を決めており、復帰には絶好のタイミング。長期離脱からの復活という極めて大きな一歩を踏み出すことになりそうだ。

 内田が公式戦でベンチ入りするのは昨年4月11日のフライブルク戦以来、約1年8か月ぶり。実戦復帰となれば、日本代表として前半のみ出場した昨年3月31日のウズベキスタン戦以来、618日ぶりで、シャルケでは昨年3月10日に行われた欧州CL決勝トーナメント1回戦第2戦のレアル・マドリー戦以来、約1年9月ぶりとなる。

(取材・文 了戒美子)

◆「球回しが上手」曽ケ端がクラブW杯初戦のオークランド警戒(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2016/12/07/kiji/K20161207013862480.html

パスの出しどころをさがす曽ヶ端

 J1鹿島は8日に行われるクラブW杯開幕戦で対戦するオークランド(ニュージーランド)の映像を確認し、オセアニア王者への警戒を強めた。

 「スペイン人監督で(布陣は)4―3―3。前線に連動して攻めるシーンもあった。球回しが上手だった」と分析したGK曽ケ端。フィジカルの強さを前面に押し出すだけでなく、硬軟織り交ぜた攻撃スタイルを持つ相手の特長をインプットした。この日はフルコートでの紅白戦など強度の高いメニューを消化。下克上で世界切符を手にしたJ王者が、再び戦闘モードに入った。

◆鹿島・GK曽ケ端、Jと同じアディダス球使用に「やりやすい!」(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20161207/jle16120705010001-n1.html

練習に励む鹿島・曽ヶ端=三ツ沢公園陸上競技場(撮影・長尾みなみ)

 鹿島は6日、オセアニア王者のオークランド(ニュージーランド)と対戦する8日のクラブW杯開幕戦(横浜国)に向け、紅白戦など約1時間半の練習を行った。同大会の使用球「クラサバ」はアディダス社製で、デザインこそ違うが、Jリーグの「エレホタ」と性能は同じ。オークランドはナイキ社製を使用していたこともあり、GK曽ケ端は「使い慣れたものなのでやりやすい。つかんだ感じ、蹴ったときの飛び方などはわかっている」と有利であることを強調した。 (横浜市内)

◆J1王者・鹿島、CWCオークランド戦へ向け調整 MF土居「戦う条件は一緒」(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20161206/jle16120619460012-n1.html

練習中、言葉をかわす鹿島・小笠原(右)と石井監督=三ツ沢公園陸上競技場(撮影・長尾みなみ)

 J1王者の鹿島は6日、開催国枠で出場するクラブW杯(8日開幕)に向けて横浜市内で約1時間半の練習を行った。8日の開幕戦(横浜国)でオセアニア王者のオークランド(ニュージーランド)と対戦する。

 クラブW杯初出場の鹿島に対し、オークランドは歴代最多の8度目出場。2014年大会では3位に食い込んだ実績もあり、セミプロクラブとはいえ、侮れない。

 MF土居聖真(24)は、「相手の特徴や苦手とすることを早い段階でつかまないといけない。ただ、それは相手も同じ。戦う条件は一緒」。データの少ない相手との対戦に気を引き締めた。

◆鹿島クラブW杯へ向け練習、金崎は別メニュー調整(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1748350.html



 J1王者として開催国枠でクラブW杯に初出場する鹿島が6日、横浜市内で約1時間半の練習を行った。左足首捻挫で完全別メニュー調整のエースFW金崎夢生(27)は軽めのランニングなどで終えたが、それ以外のメンバーは紅白戦などで連係を高めた。

 練習前にはチームで8日の開幕戦で対戦するオセアニア王者オークランド(ニュージーランド)の試合映像をチェック。GK曽ケ端準は「監督がスペイン人ということもあってか、4-3-3で前に人数をかけてくる。球まわしも上手。CBからも良いパスが出る場面もあった」と警戒した。クラブW杯は初体験となるが「Jリーグでも体格の良い選手はいるし、対応は相手によって違う。それは一緒なので」と冷静だった。

 FKのキッカーを担うMF柴崎岳(24)や遠藤康(28)は、クラブW杯公式球の感触も確認した。Jリーグと同じアディダス社製ということもあり、遠藤は「デザインが違うくらいかな。変わんないよ。どんなボールでもサッカーできるし」。ボールは鹿島に味方しそうだ。

◆J1王者・鹿島、クラブW杯に柴崎や金崎、小笠原ら23名登録…12月8日に初戦(サッカーキング)


https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20161206/523773.html?cx_cat=page1



 明治安田生命J1リーグを制し、開催国代表としてFIFAクラブワールドカップ ジャパン 2016に出場することが決まった鹿島アントラーズの同大会登録メンバー23名が明らかになった。FIFA(国際サッカー連盟)の公式HP『FIFA.com』がリストを掲載している。

 鹿島は3日、明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ決勝第2戦の浦和レッズ戦で2-1と勝利。第1戦との合計スコアは2-2となり、アウェーゴール数で上回って7年ぶり8回目のリーグ制覇を果たした。

 以上の結果、鹿島はクラブワールドカップへの出場が決定。登録メンバー23名には、日本代表DF昌子源や同DF植田直通、同MF永木亮太、MF柴崎岳、MF金崎夢生、キャプテンのMF小笠原満男らが名を連ねている。

 鹿島は8日に行われる開幕戦で、オセアニア王者のオークランド・シティと対戦する。同試合は横浜国際総合競技場にて19時30分にキックオフを迎える。

 鹿島のクラブワールドカップ登録メンバー23名は以下のとおり。

▼GK
1 櫛引政敏
21 曽ヶ端準
29 川俣慎一郎

▼DF
3 昌子源
14 ファン・ソッコ
16 山本脩斗
17 ブエノ
22 西大伍
23 植田直通
24 伊東幸敏

▼MF
6 永木亮太
8 土居聖真
10 柴崎岳
11 ファブリシオ
13 中村充孝
20 三竿健斗
25 遠藤康
32 杉本太郎
33 金崎夢生
35 平戸太貴
40 小笠原満男

▼FW
18 赤崎秀平
34 鈴木優磨

◆強心臓の鹿島FW鈴木、弱冠20歳の若武者は世界相手に暴れるか?(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20161206/jle16120622020014-n1.html

強心臓の鹿島FW鈴木、弱冠20歳の若武者は世界相手に暴れるか?

 全身にみなぎる闘争心と物怖じしない強心臓で、貪欲にゴールを目指し続ける生粋のストライカー。7年ぶり8回目のJ1リーグ制覇を成し遂げた鹿島アントラーズにあって、弱冠20歳にして存在感を誇示しているのが鈴木優磨だ。プロ2年目の若武者は今季、リーグ戦でチーム2位タイの8ゴールを記録。欠かせない存在となった。

 3日に行われた明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ決勝第2戦では58分から出場し、76分にPKを獲得。相手のミスを逃さずに敵陣をドリブルで独走し、最後は日本代表の槙野智章に背後から倒された。ホイッスルが鳴ると、雄叫びを上げてガッツポーズを繰り返す。そして、PKキッカーを巡って金崎夢生と“言い合い”に。最終的には「夢生くんだから譲った」と、兄弟のように仲の良い先輩にボールを託したものの、年間王者の行方を左右する極めて重要なPKを自ら蹴りに行くという、メンタルの強さを見せた。2点以上を決めて勝たなければいけないアウェイゲームを「観客が多ければ多いほど、燃える。FWにとってはおいしい試合」と称していた20歳にとって、PK失敗のリスクや恐怖など眼中にないのだろう。ファン感謝イベントのステージ上や優勝後のテレビ番組で“即興ラップ”を披露するなど、いろいろな意味でハートが強い男だ。

 そんな鈴木がプロの世界で頭角を現したのは、昨年9月のこと。12日の明治安田生命J1リーグ・セカンドステージ第10節ガンバ大阪戦で74分にピッチに立った。これがリーグ戦デビューとなった鈴木は、0-2で迎えた後半終了間際、ダイビングヘッドでゴールを決めた。ルーキーイヤーに、初出場で初ゴール。離れ業をやってのける勝負強さを見せつけた。だが、チームは1-2で敗れてしまった。

 試合後、鈴木は笑顔も興奮も見せることなく、悔しさを噛み殺しながら言った。「もし、自分の初ゴールと勝ち点3を交換できるのなら、初ゴールなんていらないです。自分が試合に出て、チームが負けた。それが全てです」と。貪欲にゴールを目指しながらも、最優先にするものはチームの勝利なのだ。小学1年生の時から鹿島のアカデミーで育ってきた“アントラーズ一筋”のストライカーは、「まるで軍隊のよう」と称されるほどに厳しく規律を重んじる鹿島ユースで熊谷浩二監督の熱い指導を受け、フォア・ザ・チームの精神を叩きこまれている。練習や試合でピッチに入る時、そして退く時、グラウンドへの礼を欠かさない。強心臓で、ややもすれば破天荒にも見える若武者だが、それと同時にサッカーへの真摯な態度を併せ持っている。

 鈴木の持ち味は何と言っても、その勝負強さとゴールへの嗅覚だ。先述のデビュー弾に加え、昨年10月17日のJ1リーグ・セカンドステージ第14節柏レイソル戦でも、2-2で迎えた後半アディショナルタイムに決勝ゴールを奪っている。試合終盤の得点率の高さは特筆すべきで、J1で記録している計10得点中、80分以降に決めたものが実に7つもある。ゴール前で泥臭く相手と競り合い、ボールをゴールへと押し込む。また、“ここしかない”というポイントを見つけて飛び込むヘディングの強さも魅力の一つだ。今季の開幕戦では完成間もない吹田サッカースタジアムで、ガンバ大阪サポーターを沈黙させる決勝弾を頭で叩き込んでいる。昨季のヤマザキナビスコカップ決勝でも、打点の高いヘディングで金崎のゴールをアシストした。ケガを恐れずにボールへ食らい付いてくるだけに、DFにとっては非常に嫌な選手だろう。身体を張ってボールをキープするポストプレーでも強さを見せる。

 2年目の今季、鈴木はリーグ戦全34試合中31試合に出場し、8得点を記録。1年目は7試合で2得点だから、大いなる飛躍を遂げたことになる。次の目標はスタメン出場の回数を増やすことだろうか。先発メンバーに名を連ねたのは9試合のみ。ゴール前での迫力や粗削りな面が魅力である一方で、安易なパスミスやボールロストが目に付く試合も散見された。一つ一つのプレーの正確性を上げていくことが、先発入りのために必要な要素となるだろう。石井正忠監督からはFWだけでなく、攻撃的MFでも起用されているだけに、プレーの幅を広げていきながらレベルアップを図りたい。

 プロ2年目にしてリーグタイトル獲得を経験した鈴木。次は世界大会が待っている。FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2016に出場する鹿島の一員として、強豪たちと対峙することとなる。鈴木はワクワクしているに違いない。大舞台になればなるほど燃える、怖いもの知らずのストライカー。鈴木優磨、20歳。その活躍から目が離せない。(文=内藤悠史、Goal.com)

◆浦和興梠、残り30分得点王 決定率5割超え7発(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/1747954.html



<2016ニッカン・フットボール・アウォーズ>

 今季のデータを独自の視点で分析して各賞を選出する、恒例「ニッカン・フットボール・アウォーズ」を今日から3回にわたって連載します。第1回はJ1攻撃編。浦和FW興梠慎三(30)が、「残り30分間の得点王」に輝いた。試合時間帯別に個人の得点数とシュート決定率(得点÷シュート)を集計したところ、浦和のエースの試合終盤における勝負強さが際立った。

 今季の興梠は30試合に出場し、自身シーズン最多の14ゴール(6位タイ)をマークした。そのうち半分の7得点が、試合終盤の残り30分に集中。その時間帯に限定した得点ランキングで首位タイとなり、7ゴールに要したシュート数はわずか12本。シュート決定率は時間帯別最高となる5割8分3厘を記録した。浦和のエースには、試合終盤のワンチャンスを確実にものにする決定力があった。

 試合が進むにつれて、決定率を高めていった。試合開始からの30分間は20位タイに相当する2得点だけで、決定率は8分7厘。ハーフタイムを挟んだ前半31分~後半15分の30分間は10位タイの5得点に増え、決定率も2割5分にアップ。そして、お互いに疲れの見える残り30分に集中力をさらに高め、少ない好機を確実に仕留め続けた。

 抜群の勝負強さを示した興梠の得点試合は11戦全勝(1試合2得点が3試合)。年間の得点試合が11試合以上あった上でチームが全勝(90分試合)は、J1史上初のケースとなった。

 ただ、そのリーグ戦での「不敗神話」も、3日の鹿島とのチャンピオンシップ決勝第2戦で途切れた。前半7分に先制点を挙げたものの、逆転を許して1-2で敗戦。年間王者の座を逃した。後半26分、前半に腰を痛めた影響か、途中交代。試合終盤の勝負強さを発揮できないまま、今季の戦いは幕を閉じた。【石川秀和】

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