日刊鹿島アントラーズニュース

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2017年7月19日水曜日

◇“浦和批評”の上西議員ツイート問題に浦和関係者も困惑「動きようがない」(ゲキサカ)




 SNS上で物議を醸している上西小百合衆議院議員の発言について、“標的”となった浦和レッズの関係者も困惑の表情を浮かべた。

 上西議員は15日に行ったJリーグワールドチャレンジの浦和レッズ対ドルトムント(ドイツ)戦後に更新したツイッター(@uenishi_sayuri)に、「浦和酷い負けかた。親善試合は遊びなのかな」「サッカーの応援しているだけのくせに、なんかやった気になってるのムカつく。他人に自分の人生乗っけてんじゃねえよ」などと投稿。これにFC東京のMF石川直宏やFC岐阜のGK高木義成が反応するなど議論が加速し、ツイッターが炎上した。

 ちなみに上西議員のツイッターによると、自身は「中学の時、サッカー好きの叔父に連れられて国立競技場でボルシア・ドルトムント(メラー!)を観て以来、サッカーはドルトムントのファン」だという。

 18日にJFAハウスで行われたスルガ銀行チャンピオンシップの記者会見に帯同した浦和関係者は「動きようがない」と困惑の表情。上西議員は17日の投稿で「私は収束させる気はなく近々浦和に行く」と宣言していたが、「明日からチームは休み。まだ連絡はなく、こちらとしては待つしかない」と最後まで眉をひそめていた。

(取材・文 児玉幸洋)

http://web.gekisaka.jp/news/detail/?221331-221331-fl

◆柴崎移籍でサポーターの反発予想? 現地メディアがテネリフェ退団を惜しむ(デイリー)




 スペイン1部リーグ、ヘタフェに移籍することが決まったMF柴崎岳に対して、前所属テネリフェの現地メディアがファンからの反発を予想するなど、退団を惜しんでいる。

 柴崎の新天地がテネリフェと1部昇格を争ったヘタフェだったことが、地元ファンの心中を複雑にしている様子。地元一般紙のエル・ディアは18日までに「1部昇格に向けた戦いで最も価値ある働きをした選手の行き先はテネリフェと戦ったチームだった」「柴崎はテネリフェが1部昇格した場合、チームに残ることで合意に達していたが、チームを去る選手リストに加わった」などと、主力にまでなった柴崎の退団を残念がっている。

 また、別の地元一般紙ディアリオ・デ・アビソはもっと直接的で「柴崎がチームを去るという時点ですでに悪い知らせだったが、その行き先がテネリフェの1部昇格の夢を打ち砕いた相手、ヘタフェになった。多くのテネリフェのファンが快く思っていないことは間違いない」としている。

https://www.daily.co.jp/soccer/2017/07/18/0010382133.shtml

◆柴崎 ヘタフェ移籍 念願スペイン1部、いばらの道も「やれる」(スポニチ)




 6月でスペイン2部テネリフェとの契約を満了した元日本代表MF柴崎岳(25)が、同1部ヘタフェに移籍することが決まった。同クラブが17日に発表した。21年までの4年契約で、関係者によると、年俸は1億円。21日に本拠地コリセウム・アルフォンソ・ペレスで入団会見が行われる。

 夢舞台にたどり着いた。現地での発表を受け、柴崎は18日に古巣・鹿島のクラブハウスを訪問。「やれるところとやれないところはあるけど、(1部で)やれると思ってます。(スペインでのプレーは)楽しい」と、クラブ幹部に胸のうちを語った。スタッフ、元チームメートが「明るくなった」と口をそろえるほど25歳の顔は充実感に満ちていた。

 スペイン1部移籍は念願だった。テネリフェの入団会見では「できるだけ長くトップレベルでプレーしたい」と最高峰のリーグへの思いを隠さず吐露。移籍当初こそ適応に苦しんだが、後にリーグ戦12試合に出場して1得点2アシストを記録するなど評価を上げた。

 テネリフェでの1部昇格はかなわなかったが、終盤の鮮烈なプレーが“個人昇格”に結びついた。ヘタフェとは6月の1部昇格プレーオフ決勝で対戦。2アシストを記録した。レバンテ、アラベス、マラガ、セルタ、ベティス、エスパニョールなど複数の1部クラブが移籍先候補として報じられる中、関係者によると、ヘタフェが「対戦して最も嫌な選手だった」と柴崎を高く評価。正式オファーにつながった。

 移籍が発表されると、テネリフェの地元からは厳しい声も聞かれた。情報サイトの記事の書き込み欄には「恥を知れ。テネリフェの昇格を阻んだチームに行くなんて」「降格しろ。一年中プレーできなくなれ。裏切り者」との言葉が続いた。ファンの怒りの大きさは柴崎がテネリフェにとって不可欠な存在だった証拠だった。

 新シーズンは8月第3週に開幕予定。「スペインは自分を成長させられる場所」。そこでは昨年12月のクラブW杯決勝で2得点したレアル・マドリードや、バルセロナなどの強豪との対戦も待ち受ける。批判も承知のうえでの移籍。決断が正しかったことを証明するためにもピッチで答えを出す。

 ▼青森山田高・黒田剛監督 朝に本人から報告が来て“決まりました”と。さらに上のチームにいくためにはステップアップになるだろうし、ホッとしています。ああいった天才肌が日本代表に入ってほしいし、呼ばざるを得ない活躍をしてほしいです。

 ▽ヘタフェCF 1983年創設。ホームタウンはマドリード州ヘタフェ。04〜05年に1部初昇格。昨季初めて2部に降格したが、昇格プレーオフ決勝でテネリフェを下し1年で1部復帰を果たした。1部最高位は09〜10年の6位。06〜07年、07〜08年にスペイン国王杯準優勝。本拠地はアルフォンソ・ペレス(1万7393人収容)。

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2017/07/19/kiji/20170718s00002020402000c.html

◆柴崎岳のステップアップの意味…スペイン人記者が考えるヘタフェ移籍の理由とは?(GOAL)


テネリフェからヘタフェへと移籍した柴崎。現地スペインではどのように伝えられ、どのような評価を受けているのだろうか。

ヘタフェへ移籍した柴崎 (C)Getty Images

MF柴崎岳が17日、リーガ2部のテネリフェから1部のヘタフェへと移籍した。柴崎はかねてより去就に注目が集まっており、移籍報道に終止符を打った形だ。

今冬からテネリフェへ加わった柴崎は中心選手としてリーグ後半戦で活躍。昇格プレーオフでもゴールに絡む活躍を見せ続けた日本人テクニシャンであったが、決勝で惜しくもヘタフェに敗れ、1部復帰を逃していた。

『Goal』ではスペイン版の副編集長であるルイス・エレーラ氏に、柴崎移籍のインパクトを問いかけている。エレーラ氏はメディアの取り上げ方についてはこのように語る。

「マルカ、アス、スポルト、ムンド・デポルティーボなど大半のスポーツメディアが柴崎の移籍を報じたね。しかし、ヘタフェは昇格組の一つなので、メインニュースにはなっていないようだ」

柴崎はセルタ、ベティス、エスパニョールといった1部中堅クラブへの移籍の可能性もあっただけに、エレーラ氏は「少し驚いた」としつつ、ヘタフェ移籍の理由を独自の見解を交えて分析している。

「より重要なクラブにジャンプアップするために、出場機会の多いクラブを選んだのだろう。まだこの時期の移籍なので、誰がライバルになるかはわからないが、テネリフェやクラブ・ワールドカップでのパフォーマンスを発揮すれば、数多くのクラブが主軸として興味を示すはずだ」

なお、柴崎の移籍は21日に正式発表される。その会見で首脳陣や柴崎の移籍後初のコメントが明らかになると見られる。

柴崎岳のステップアップの意味…スペイン人記者が考えるヘタフェ移籍の理由とは?


◆「1人でレアル騒がせたガクがヘタフェへ!」 1部行き柴崎にスペイン紙は欧州王者との対決待ち切れず(the WORLD)




今からレアルとの対戦に期待

テネリフェで主役の1人となっていたMF柴崎岳の行き先がようやく決まった。これまでアラベスやマラガなどリーガ・エスパニョーラの複数クラブが興味を示していたが、最終的には昇格プレーオフ決勝でテネリフェに勝利して1部昇格を決めたヘタフェが柴崎を獲得することとなった。

スペイン『MARCA』も柴崎のヘタフェ行きを取り上げており、同メディアは「クラブワールドカップにおいて1人でレアル・マドリードを騒がせた男をヘタフェが獲った」と報じている。柴崎は昨年12月に鹿島アントラーズの一員としてクラブワールドカップを戦い、そこでブレイクした。特に決勝のレアル戦では2ゴールを決めて一時は2-1と鹿島がリードする状況を作り上げた。あの2ゴールがスペイン行きに繋がったのは間違いない。

同メディアも柴崎のヘタフェ移籍を機にあの試合を振り返っており、「2016年のクラブワールドカップではクリスティアーノ・ロナウドが活躍したが、その前に聞かない名のガク・シバサキが決勝で大きな仕事をした。それが今ヘタフェの選手としてレアルと再会しようとしている」と伝えている。もちろん昇格組のヘタフェと欧州王者レアルでは実力に大きな差があるものの、リーグ戦でヘタフェとレアルが対戦した際には必ず柴崎に注目が集まるだろう。

テネリフェでは適応に苦しんだ時期もあったが、最後は主役としてチームを引っ張った。ヘタフェ、そしてリーガ・エスパニョーラでもその実力は十分に通用するはずだが、柴崎は再びレアルを焦らせてくれるか。

http://www.theworldmagazine.jp/20170718/01world/spain/140863

◆【インタビュー】大迫勇也(ケルン/日本代表)『ゴールへの責任と覚悟』(サッカーキング)


大迫勇也

 ケルン加入3年目の2016-17シーズンは、渡独後の大迫勇也にとって文字通りベストシーズンになった。6月のロシアワールドカップ・アジア最終予選のイラク戦で1ゴールを決めるなど、日本代表でも充実一途。まさに波に乗っているストライカーに、来シーズンや8月に控える大一番への意気込みを聞く。

大迫勇也

■とにかく意識したいのはゴール

―――大迫選手にとって、2016-17シーズンは非常に充実した1年になりました。具体的にどのようなプレーに手応えを得られましたか?

大迫勇也(以下、大迫) 1対1で勝てるようになったことですね。ゴール前もそうですし、それ以外のプレー中も。しっかりと相手に負けなくなったところが良かったです。前でしっかりボールを持てて、余裕が出てきました。そこが大きいですね。

―――二ケタ得点への強い思いをお持ちですが、昨シーズンは7ゴールでした。ゴール数以外で、あえて悔いが残る部分はありますか?

大迫 いえ、とにかく意識したいのはゴールですね。それを積み重ねたいです。ゴールに対する意識を、もっと、もっと持ちたいですね。アシストも大事ですけど、やっぱりゴールなので。そこは本当に考えていきたいです。

―――例えば、昨シーズンは意識的に守備の負担を減らすようにしたそうですね。

大迫 (守備意識は)減らしたい気持ちもありますけど、チーム事情もあるので。守備の負担を気にするより、ゴール前に入る回数を増やしたいですね。

大迫勇也

―――味方からのチャンスメークが増えた最大の理由は何でしょうか?

大迫 まずはボールを失わないことが一番。その結果、みんな預けてくれるようになりました。

―――ピッチ外のコミュニケーションが深まったのも一因ですか? 例えば、ケルンU-21のGKコーチである田口哲雄さんは、長澤和輝選手(現浦和レッズ)が退団後、自然とドイツ人選手と話す機会が増えたと話していました。

大迫 (性格の)良い選手が揃っているので、話しかけてくれたことも大きいです。ただ、ピッチ外のコミュニケーションもあったかもしれませんけど、やはりプレー面ですね。サッカーをする中で、認めてもらえたことが大きいです。

―――シーズン終了後、ペーター・シュテーガー監督から労いの言葉はありましたか?

大迫 『お疲れさま。来シーズンが大事だから、しっかり休んでくれ』と。オフに監督と連絡を取り合うことはありませんね。

―――改めて、シュテーガー監督が目指すサッカーはどういったものでしょう?

大迫 現実的なサッカーをすると思います。あまりリスクを冒さないサッカーだと思いますね。(――チームとしての改善点は?)昨シーズンは攻撃に重心を傾けたら、守備で脆さを見せました。もっと攻撃的なサッカーがしたいですね。

大迫勇也

―――ケルンの平均ボール支配率は、18チーム中16番目の低さというデータがあります。

大迫 ボール支配率が高ければ攻撃的というわけでも、良いサッカーというわけでもありません。流れもあるし、時間帯にもよるので、臨機応変に。攻められる時にしっかりと攻めきるだけの力があるチームが理想です。

―――来シーズンはヨーロッパリーグ出場も控えています。ミランやアーセナルなどと対戦する可能性もありますが、対戦したいクラブはありますか?

大迫 もちろん、そういったクラブとの対戦が決まれば楽しみです。ただ、まずはブンデスリーガが大事。そこで安定した戦いができてから、ヨーロッパリーグを考えたいですね。

―――スペインやイングランドへの移籍願望はありますか? あるいはブンデスリーガで面白い、興味深いと感じるサッカーをしているクラブがあったりしますか?

大迫 まずはブンデスリーガで結果を残したいという思いだけです。上位のチームはいいサッカーをしています。ただ、自分に合うかどうかは分かりませんし、今はケルンの選手なので、他のチームのことは考えたくないです。ケルンが今後どんなサッカーをするのか、どう成長していくかを考えたいです。(今夏に魅力的なオファーがあった場合は?)来た時に考えます。

■代表は結果を出さなければならない義務がある

大迫勇也

―――日本代表に話を移させてください。まず、8月31日の大一番、オーストラリア戦に向けた意気込みをお願いします。

大迫 大事な試合です。ワールドカップに行けるか、行けないかが決まる試合なので、やるしかないです。そこでしっかり結果を出して、勝って決めるしかない。みんながしっかりとした覚悟をもってやるのが大事だと思います。

―――オーストラリアのDF陣は屈強で高さのあるタイプが揃っています。攻略するポイントは?

大迫 まだ、オーストラリアの守備陣については分かりません。ビデオも観ていませんので。ただ、僕らにとっては相手がどうこうよりも、自分たちができることをしっかり整理することが大事だと思います。

大迫勇也

―――守備的に臨んだ昨年10月、アウェーでのオーストラリア戦後、長谷部誠選手は「臨機応変に戦うという意味では、まだまだ発展途上」と話していました。

大迫 戦術は監督が決めることなので、監督次第です。でも、監督が守備的にやろうと言っていて、僕らがひたすら守備的にやることもおかしいので、そこは臨機応変に。ただ、どの監督も自信をもって自分たちのサッカーを貫いていると思います。

―――臨機応変に戦う、アウェーでの戦い方の上手さといった部分で、ケルンと日本代表を比べるといかがでしょうか?

大迫 どうですかね。代表は能力が高い選手が揃っているので、みんながうまく力を引き合わせることができれば、いい結果を得られると思います。もっともっと個々がレベルアップして、しっかりとコミュニケーションがとれれば面白いですよ。

―――最後に、大迫選手にとって日本代表とは?

大迫 毎試合、常にしっかりとした覚悟を持って臨んでいます。全選手が目指すところですし、しっかりと結果を出さなければならない義務があります。それだけのプレッシャーもありますしね。

https://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20170718/610564.html?cx_cat=page1

◆鹿島ファンクラブ会員限定イベで「テーマ」名刺配布(ニッカン)




 鹿島アントラーズのエースFW金崎は意外に人見知りなんです…。

 ファンクラブのソシオ会員限定イベント「ソシオフェスタ2017」(カシマ)に選手らが全員参加。サイン会などに加えて「意外に○○なんです」をテーマにした名刺配布で盛り上げた。途中出場でもゴールを量産するFW鈴木は「ビビリです」。DF植田も「料理が好きです」と暴露。MF小笠原は1人だけ自身プロデュースの29日ヴァンフォーレ甲府戦イベント「肉SHOCK!!」をアピールした。



https://www.nikkansports.com/soccer/news/1857465.html

◆常勝・鹿島を勝利へ導く昌子源――大岩剛監督と歩んだ成長の道程(GOAL)


リーダーシップを発揮する鹿島DF昌子(C)Getty Images for DAZN

昌子源は鹿島アントラーズ加入時から大岩剛監督と二人三脚で歩みを進めてきた。すべては勝利のために――日本屈指のDFとなった今もその成長は止まることない。

あれは昌子源が鹿島アントラーズに加入して5年目のシーズンを迎えたばかりのころだったから、2015年の春だっただろうか。当時はまだコーチを務めていた現監督の大岩剛と話をする機会があった。前年にCBとして主軸へと台頭し、リーグ戦34試合に出場した昌子の成長をどう捉えているのかを、大岩に尋ねると、「まだまだですよ」と笑いつつ、こう答えてくれた。

「昨シーズンだいぶもまれて、守備のときの身体の向きであったり、足の運びであったり、ステップの仕方が改善されましたよね。FWとの駆け引きの中で、失敗と成功を繰り返して成長したんだと思います」

それは昌子が鹿島に加入した2011年に、同じく鹿島で指導者としての第一歩を踏み出した大岩だからこそ言える、厳しくも愛のある言葉だった。プロ1年目のCBと、コーチ1年目の元CBーーまさにふたりは二人三脚で今日まで歩んできた。それは今年6月に、急遽、大岩が鹿島の監督に就任し、初陣となった明治安田生命J1第14節のサンフレッチェ広島戦に勝利したときの昌子のコメントを聞けば明らかだ。

「剛さんには、コーチと選手という立場になってからは自分が一番、お世話になっている。ソガさん(曽ヶ端準)とか(小笠原)満男さんとかは、現役時代に一緒にプレーしているとはいえ、コーチと選手という関係では、そこで胸を張る必要はないと思いますけど、僕が、一番お世話になったんじゃないかな。だからこそ、(この広島戦は)勝ちたかった。でも、この1勝で剛さんに恩返しできたとは思わないし、これから連勝していくことで少しずつ返していきたい」

鳴り物入りで、2011年に米子北高校から鹿島へと加入したが、ルーキーイヤーはリーグ戦の出場がかなわなかったように、鳴かず飛ばずの成績だった。プロ2年目こそリーグ戦9試合に出場したが、3年目は4試合。常勝を義務づけられた鹿島において、プロの洗礼を浴び、昌子は燻っていた。高校時代までは通用していた自分の殻を破り、いかにプロで戦っていける“すべ”を身につけるか。そうしたとき、昌子の成長を促し、叱咤激励してくれたのが大岩だった。昌子も「あまりに口うるさく言われるから言い返したくなった」と笑うが、大岩はマンツーマンで指導してくれることもあれば、居残って練習に付き合ってくれることもあった。昌子もまた根気強く大岩の指導に耳を傾け、吸収していったことで、プロの世界で戦っていける自らのスタイルを見出し、身につけたのである。

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CBは経験が大事。元々CBだった大岩もそれを知っているからこそ、昌子がプロ4年目の2014年にレギュラーへと抜擢されたときには、「本当ならば経験のある選手と組むことで、いろいろな経験を積ませてあげられたら良かったんですけどね」と話していた。その年のJ1で3位に終わった鹿島は39失点を記録。それは堅守である鹿島としてはらしくない、リーグ9位の失点数だった。2ステージ制になった翌2015年は年間5位に終わり、41失点はリーグ6位だった。

そうした中、大岩は次の言葉を昌子に送っている。

「センターバックはやられて学ぶしかない。やられて、失点して、何を変えなければいけないのか、何をしなければいけないのかに気がついていく」

その言葉は昌子の心に強く響き、今やCBを務める上での心構えであり、格言となった。

FWにやられた場面から自らを省みて修正する。失点した状況を冷静に捉え、改善していく。同じ轍は踏まないーーそれは常にタイトルを獲得することを求められる鹿島の哲学にも通じていた。昌子は、やられた数だけ、失点した数だけ、自分自身と向き合い、たくましさを、強さを培ってきたのである。そして、その繰り返しの日々は、いつしか昌子を、鹿島を代表する選手に、日本を代表するCBへと押し上げていった。

チャンピオンシップを制して鹿島に7年ぶりとなるJ1優勝をもたらした昨季の活躍はもはや語るまでもないだろう。それにより出場機会を得たFIFAクラブワールドカップでは、歯を折りながらも戦った準々決勝のマメロディ・サンダウンズ戦、続く準決勝のアトレティコ・ナシオナル戦をともに無失点で抑えた。決勝では延長の末、悔しくもレアル・マドリーに2-4で敗れたが、世界屈指の攻撃陣から喫した4失点からも、昌子は学び、糧にしている。

その経験はさらなる自信となり、ピッチで体現されている。今やゴール前で相手FWの攻撃を食い止めるだけでなく、持ち前のリーダーシップとともに試合をも支配している。

昌子の成長を見守ってきた大岩も「私から彼に言うことはもうないですよ」と話す。成長することを止めない昌子は、次のフェーズに進んでいるのだ。大岩が指揮官になってからはキャプテンマークを託されることもあり、真のリーダーになることを期待されている。昌子もまた、その自覚が芽生えている。

「これからは、見られていく立場になっていくから、行動や発言だったりもすごい注目されていくと思うと(剛さんには)言われました。チームを後ろから支えてくれと言われたので、分かりましたと伝えました」

そのプレーは、その立ち居振る舞いはチームを鼓舞し、試合をも支配する。二人三脚の旅はまだしばらく続くことだろう。すべては常勝を義務づけられている鹿島のために――昌子はすべてを勝利に捧げる。

■TOP PAGE
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常勝・鹿島を勝利へ導く昌子源――大岩剛監督と歩んだ成長の道程


◆空気が変わった鹿島 革新的考えを持つ大岩新監督の選手起用と采配に期待(サンスポ)


7月5日の鹿島―G大阪戦、ゴールを決めて喜ぶ鹿島の遠藤(中央)とねぎらう選手たち

 【No Ball,No Life】J1鹿島は5月31日に石井正忠監督(50)が電撃解任され、当時の大岩剛コーチ(45)が新監督に就任。それでも、Jリーグの後半戦を2位という好位置につけてスタートさせた。

 「ACL敗退が解任につながった」と鈴木満強化部長は人事の理由を説明。「チームをよく知っていて、(停滞している)空気を変えるために剛にやってもらうことにした」と話した。クラブが求める監督像は鹿島の伝統を守りつつ、さらに強力な“常勝軍団”にチームを成長させることのできる者。伝統を守るという点では石井前監督、大岩新監督ともに適任の指導者である。ただ成長へのアプローチの仕方で大きく異なっており、前者は「安定」を求めるタイプ。後者は「革新」を進めながら伝統を保持するタイプに分けることができるだろう。

 昨季のリーグ制覇、クラブW杯準優勝を結果を出した石井前監督は基本的にはメンバーを固定し、大胆な采配を執ることはなかった。それは主力組11人に自身の考えを徹底的に教え込むことができ、試合を計算できるというメリットがあった。その半面、控え選手の成長を鈍化させ、チーム内の競争力を低下させる危うさも潜んでいた。

 一方の大岩新監督。石井監督体制下では出場機会のなかったMF中村充孝(26)やMFレアンドロ(23)らを積極的に起用。さらには第18節FC東京戦(△2-2)でサイド、前線でのプレーを得意とするMF土居聖真(25)を中盤の底に配置するなど、選手の得意なポジションだけでなく、その潜在能力を生かすことのできる起用法を積極的に試している。

 その試みがまったく機能しない危険性も潜んでいるが、選手に出場機会を与えることでポジション争いを活発にできる。さらには個々のプレーの幅を広げることで、戦術の選択肢も増やすことにつながるメリットもある。 

 冷静さを保つことができる石井前監督、熱血漢で選手たちを鼓舞し続ける大岩新監督。それぞれの良さはあるが、新監督就任後は公式戦8戦7勝1分けと負け知らず。「空気を入れかえた」ことが吉と出ていることは間違いないだろう。革新的な考えの大岩新監督が今後どのような選手起用、采配を見せるのか、ファンの期待は膨らむばかりだ。(一色伸裕)

http://www.sanspo.com/soccer/news/20170718/jle17071812000008-n1.html

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