日刊鹿島アントラーズニュース

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2017年10月22日日曜日

◆鹿島、要所で集中欠き2敗目…大岩監督は危機感「切り替えることが非常に重要」(サンスポ)


鹿島、要所で集中欠き2敗目…大岩監督は危機感「切り替えることが非常に重要」(1)

 明治安田J1第30節第1日(21日、横浜M3-2鹿島、日産ス)試合巧者と呼ばれる鹿島にしては情けない内容だった。要所で集中を欠き、ここ3試合で痛い2敗目。ライバル川崎に勝ち点2差に詰め寄られ、大岩監督は「切り替えることが非常に重要」と危機感を漂わせた。

 序盤に植田が平凡なトラップミスから失点を招くなど、前半14分で0-2。後半に同点まで持ち込んだが「そこで勢いに任せていくのか、落ち着くのかはっきりしなかった」と西は肩を落とす。一瞬の緩みを突かれ、速攻を止められずに決勝点を献上した。

 年間勝ち点3位からチャンピオンシップで逆転優勝した昨季とは立場が違う。昌子は「もう一回、みんなでやることを整理したい」と話した。

鹿島、要所で集中欠き2敗目…大岩監督は危機感「切り替えることが非常に重要」

◆鹿島・昌子、味方のミスから失点も「誰かのせいにすることは無意味」(サンスポ)


鹿島・昌子、味方のミスから失点も「誰かのせいにすることは無意味」

 21日に明治安田生命J1リーグが行われ、首位の鹿島アントラーズは2-3で横浜F・マリノスに敗れた。鹿島DF昌子源は、チームの結束を訴えた。

 鹿島は3分にCKから失点を喫すると、14分にも失点。その後、2-2とするが、74分に3失点目を喫してしまう。2失点目はDF植田直通がボールコントロールを誤り、ボールを奪われたことが原因となった。それでも昌子は、敗戦の責任を植田に押し付けることに否定的な見解を示した。「(66分に植田がゴールを決めて)取り返したらチャラになるかとか、そういう話ではない」と前置きしつつ、「誰かのせいにすることは簡単だから」こそ、「そんなことをしても意味がない」と話す。

 1失点目についても「(ゴールを決めた横浜FMの伊藤翔をマークしていたDF西)大伍くんのせいかというと、全然そうじゃない。チームとして、やられてはいけない、相手の得意な形でやられた」と、チーム全体の責任だったと分析。3失点目も、GK曽ヶ端準がボールに触れなければ、昌子が難なくクリアできたのではという指摘に、「僕がいるからといって、(曽ヶ端が)スルーするのは無理だろうし、ちょっと不運な形」だと説明する。

 直近3試合の成績は、1勝2敗。2位・川崎フロンターレとの勝ち点差は2まで縮まった。やはり、プレッシャーを感じているのだろうか。昌子はプレッシャーを感じていることを認めつつも、「残り4節、全部勝てば僕らが優勝。川崎Fの勢いを乗せてしまう敗戦だったけど、下は関係なく、僕らのサッカーをもう一度取り戻すことが大事」だと、あくまでも強気の姿勢を見せる。

 また、5日に行われる天皇杯準々決勝・ヴィッセル神戸戦、そして29日に行われるJ1第31節・北海道コンサドーレ札幌戦と、敵地での試合が続くことを受け、「サポーターと距離が空いたら、絶対僕らは優勝できない。アントラーズファミリーという形で、ずっとやってきている。こういう時こそ、僕らとサポーターが一緒にならないといけない」と、サポーターの協力を要請。だからこそ、敗戦を誰かのせいにすることは無意味だと強調した。(Goal.com)

鹿島・昌子、味方のミスから失点も「誰かのせいにすることは無意味」

◆首位・鹿島負けた…川崎と2差に 小笠原が鼓舞「終わったわけではない」(サンスポ)


首位・鹿島負けた…川崎と2差に 小笠原が鼓舞「終わったわけではない」(1)

 明治安田J1第30節第1日(21日、日産スタジアムほか)勝ち点64で首位の鹿島は横浜Mに2-3で競り負け、8敗目を喫した。前半3分に先制されると同14分にも失点。後半に同点まで持ち込んだが、同29分に日本代表DF昌子源(24)のクリアミスで決勝点を献上。広島を3-0で下し勝ち点62とした2位川崎に2差に迫られた。C大阪は同代表FW杉本健勇(24)が2得点を挙げ甲府に2-0で勝って同54とし、得失点差の4位となった。

 女神のいたずらか。大詰めを迎えた優勝争いでまさかの足踏み。雨が降りしきる横浜が、鹿島サポーターのため息に包まれた。

 「相手の得意な形でやられた。ミスが重なったが、それを責めることはできない」

 まさかの3失点での敗戦に、日本代表DF昌子が唇をかみしめた。

 出ばなをくじかれた。前半3分の横浜MのCK。「相手はセットプレーの得点が多いので注意」と大岩監督が警戒していたが、ゴール前でのポジション争いでDF西がマークを外したFW伊藤に先制点を献上した。

 負の連鎖は止まらない。同14分に同代表DF植田がトラップミスでボールを奪われ追加点を許す。後半21分に植田がミスを帳消しにするヘディング弾で同点としたが、同29分に昌子が遠藤のシュートをクリアし切れず決勝点を奪われた。昌子は「本当に自滅だった」と肩を落とした。

 勝てば2位以下の結果次第で、11月5日の浦和戦で連覇が決まる可能性があった。だが優勝を目の前にして足踏み。2位川崎との勝ち点差も2に縮まり、優勝争いが混とんとしてきた。

 試合後のロッカールームでは、主将のMF小笠原が「終わったわけではない。まだ4試合あるし、俺らは首位にいる」と選手たちを鼓舞した。勝利の女神が与えた試練に、最後は優勝という結果で応える。 (一色伸裕)

鹿島・大岩監督
「立ち上がりの2失点が痛かった。追ってくる川崎のことより、自分たちのサッカーを試合開始からやっていきたい」

首位・鹿島負けた…川崎と2差に 小笠原が鼓舞「終わったわけではない」

◆追われる鹿島、ミスから自滅も…昌子「だれかのせいにするのは簡単」(ゲキサカ)




[10.21 J1第30節 横浜FM3-2鹿島 日産ス]

 これが追われる側のプレッシャーなのか。試合前の時点で2位川崎Fが勝利し、暫定で勝ち点2差まで詰め寄られていた首位鹿島アントラーズは敵地で横浜FMに2-3で敗戦。ここ3試合で2敗目を喫し、2位との勝ち点差は「2」に縮まった。

「優勝するようなチームではないミスが重なった」と振り返ったのはDF昌子源だ。前半3分に警戒していたセットプレーから先制点を献上すると、同14分には自陣でバックパスを受けたDF植田直通のトラップが大きくなったところを奪われ、追加点を許した。

 それでも前半アディショナルタイムにCKから1点を返すと、後半21分にも再びCKから植田が名誉挽回の同点ヘッド。2-2と試合を振り出しに戻したが、後半29分に再び勝ち越された。

 3失点目のシーンでは横浜FMのDF山中亮輔にドリブルで中に切り込まれ、ゴール前にスルーパスを通された。斜めに走り込んだMF遠藤渓太は鋭いターンでDF山本脩斗をかわし、右足でシュート。GK曽ヶ端準の指先をかすめたボールが昌子に当たってゴールマウスに吸い込まれた。

「ソガさん(曽ヶ端)が触って、微妙にタッチが変わって……。(曽ヶ端が触れなければ)右足でクリアできていたと思うけど、あれはソガさんは流せない。自分がゴールの中に入るべきだったのか……。不運な形だった」

 ミスが重なっての失点だったが、昌子は個人のせいにするのではなく、チーム全体で受け止めるべきだと指摘する。「こういう敗戦を喫して、だれかのせいにするのは簡単。でも、(2失点目につながるミスを犯した)ナオ(植田)のせいじゃないし、(1失点目の)マークは(西)大伍くんだったけど、じゃあ大伍くんのミスかというと全然違う。チームとしてやられちゃいけなかったし、チームとして相手の得意な形を出させてしまった」と力説した。

 2位川崎Fの“足音”も気になる勝ち点差となったが、「残り4節、全部勝てば僕たちが優勝できる。少し川崎さんを勢いに乗せてしまう敗戦だけど、自分たちのサッカーを取り戻すことが大事」と、ライバルの動向を意識するのではなく、自分たちと向き合うことに集中すべきだと強調した。

(取材・文 西山紘平)

追われる鹿島、ミスから自滅も…昌子「だれかのせいにするのは簡単」

◆【鹿島】シュート21本もミスで自滅…勝ち点差2!川崎に詰め寄られた(報知)




 ◆明治安田生命J1リーグ 第30節 横浜M2―1鹿島(21日・日産スタジアム)

 2位の川崎は敵地で広島を3―0で完封。主力4人を欠くも今季4度目の3連勝で11戦負けなしとした。首位の鹿島は敵地で横浜Mに2―3で敗れ、川崎との勝ち点差は2に縮まった。

 鹿島が自滅した。前半3分、CKからDF西がマークを離して先制を許すと、同14分にはDF植田のボールコントロールミスで追加点を与えた。CKからの2得点で一時追いついたものの、後半29分にはカウンター攻撃から決勝点を奪われた。「試合巧者」と言われ、国内19冠を獲得してきた鹿島らしからぬ戦いぶりに、大岩剛監督(45)は敗因に「自分たちのミス」と挙げた。

 2位の川崎がデーゲームで勝利し、一時的に勝ち点差2に迫られた中でキックオフを迎えた。「川崎が勝とうが負けようが、俺らは勝たなければ優勝できないと思っている」とMF土居が話すように、行動やプレー選択を変える選手はいなかった。ただ、相手の倍以上となるシュート21本のほとんどが空砲。力んでゴール枠外へ飛んでいくシュートに、連覇への重圧が感じられた。

【鹿島】シュート21本もミスで自滅…勝ち点差2!川崎に詰め寄られた

◆鹿島ミス続き3失点敗戦 植田同点弾、0―2から追いつくも…(スポニチ)


明治安田生命J1リーグ・第30節   鹿島2―3横浜 ( 2017年10月21日    日産ス )


 連覇を目指す鹿島が、正念場に立たされた。敵地で横浜に2―3で敗戦。2位・川崎Fに、勝ち点を5から2差まで縮められた。前半3分に警戒していたセットプレーから失点。1―2の後半21分にDF植田が2失点につながったミスを帳消しにするヘディングを決めて同点に追いついたが、8分後にクリアミスから遠藤に決勝点を許した。

 川崎Fが勝利した後にスタートした試合。シュート21本を放ちながら、決定力にも欠いた。「(横浜を)イケイケにさせてしまうのは僕らが首位に立った時の弱さ」。潔く結果を受け入れた昌子は「残り4節、僕らが全部勝てば僕らの優勝。下は関係なく、僕らのサッカーをもう一度取り戻す」と切り替えた。

鹿島ミス続き3失点敗戦 植田同点弾、0―2から追いつくも…

◆0-2から一時同点も…首位鹿島は横浜FMに競り負け、2位川崎Fと勝ち点2差に(ゲキサカ)




[10.21 J1第30節 横浜FM3-2鹿島 日産ス]

 首位鹿島アントラーズはアウェーで4位横浜F・マリノスと対戦し、2-3で敗れた。0-2から一時は同点に追いついたが、横浜FMは後半29分に途中出場のMF遠藤渓太が決勝点。2試合ぶりの黒星を喫した鹿島は首位の座こそ守ったが、2位川崎Fとの勝ち点差は「2」に縮まった。

 横浜FMは前節の大宮戦(1-1)から先発5人を変更。FW伊藤翔が5月27日の清水戦(3-1)以来、17試合ぶりに先発し、大宮戦で負傷交代したFWウーゴ・ヴィエイラに代わって1トップに入った。MFダビド・バブンスキーも12試合ぶりの先発で、右サイドバックでは左利きのDF下平匠が今季初先発。DFミロシュ・デゲネクは3試合ぶり、MFマルティノスは2試合ぶりの先発となった。
 鹿島は前節の広島戦(2-0)から先発1人が代わり、出場停止明けのFW金崎夢生が2試合ぶりに先発。MF土居聖真がベンチスタートとなった。[スタメン&布陣はコチラ]

 試合はいきなり動いた。横浜FMは前半3分、マルティノスのミドルシュートで左CKを獲得すると、MF天野純のキックに伊藤が頭で合わせ、先制点。伊藤の今季初ゴールでリードを奪い、同14分には相手のミスを突いて加点した。

 鹿島は自陣PA近くでバックパスを受けたDF植田直通のトラップが大きくなり、すかさずプレッシャーをかけた天野がボールを奪取。そのままPA内に持ち込み、GKとの1対1から冷静に左足で流し込んだ。

 まさかのミスから2失点目を喫した鹿島だが、2点を追いかけ、怒涛の反撃に出る。前半20分には敵陣で天野の横パスをカットしたMFレアンドロが右足でミドルシュート。同26分には相手PA内でFW金崎夢生が猛然とハイプレスをかけ、相手のクリアミスを誘うと、MFレオ・シルバが右足でシュートを打ったが、いずれも枠を捉えることができなかった。

 鹿島に押し込まれる時間が続く横浜FMだが、体を張ったディフェンスで対抗。鹿島は前半43分、レオ・シルバの左CKから植田がヘディングシュートを放つが、ゴール左へ。それでも、このまま無得点で終わるかと思われた前半アディショナルタイム、レオ・シルバの右CKから金崎が競ったこぼれ球をDF山本脩斗が左足で押し込み、前半のうちに1点を返して折り返した。

 後半も鹿島ペースで試合は進む。後半11分にはFWペドロ・ジュニオールに代えて土居を投入。同13分、金崎のマイナスのパスからレアンドロが決定機を迎えるが、シュートはクロスバーを大きく越える。同15分には金崎が倒れながらゴール前にスルーパスを送り、PA内に土居が走り込んだが、後方からDF山中亮輔がスライディングタックルでボールをカット。土居はファウルをアピールしたが、西村雄一主審はボールへのプレーと判断し、プレーを流した。

 劣勢の横浜FMは後半17分、マルティノスに代えて遠藤、同20分にはバブンスキーに代えてMF扇原貴宏を投入。しかし、直後の後半21分、鹿島はレオ・シルバの右CKから植田がヘディングシュートをゴール右隅に叩き込んだ。植田が前半のミスを帳消しにする3試合ぶり今季3ゴール目となる同点弾。2点差を追いつき、試合を振り出しに戻した。

 2点リードを失った横浜FMだが、気落ちすることなく、勝ち越しゴールを目指す。後半26分の遠藤のシュートはGK曽ヶ端準の好セーブに阻まれたが、同29分、PA手前から山中が絶妙なスルーパス。PA内左に走り込んだ遠藤は反転から山本をかわして右足でシュートを放つと、曽ヶ端の指先をかすめ、カバーに入ったDF昌子源に当たってゴールマウスに吸い込まれた。

 鹿島は後半30分、MF中村充孝に代えてDF伊東幸敏、同35分にはDF西大伍に代えてFW鈴木優磨をピッチに送り込む。同36分、レオ・シルバの強烈な右足ミドルはGK飯倉大樹の左手をかすめてクロスバーに弾かれる。横浜FMは後半37分、伊藤に代えてDF栗原勇蔵を投入。DFの枚数を増やして5バックで守りを固め、遠藤を1トップに残す5-4-1で逃げ切りを図った。

 鹿島の最後の反撃も粘り強く跳ね返し、3-2で競り勝った横浜FMは2試合ぶりの白星。負ければ逆転優勝の可能性は完全に消滅する一戦だったが、直接対決に競り勝って首位・鹿島との勝ち点差を「9」に縮めると、順位も3位に一つ上げることに成功した。

(取材・文 西山紘平)

0-2から一時同点も…首位鹿島は横浜FMに競り負け、2位川崎Fと勝ち点2差に

◆鹿島 競り負ける 横浜Mに2-3(茨城新聞)


横浜M-鹿島 前半43分、コーナーキックからゴールを狙う鹿島・植田(右から2人目)=日産スタジアム、村田知宏撮影

明治安田J1第30節第1日の首位鹿島は21日、神奈川県の日産スタジアムで横浜Mに2-3で敗れた。通算成績は21勝1分け8敗。勝ち点64で首位のままだが、広島に快勝した2位川崎との勝ち点差は2に縮まった。

鹿島は開始早々に2失点の苦しい展開だったが、前半終了間際に山本、後半21分に植田がゴールを決め、同点とした。だが、後半29分に相手のシュートが昌子に当たってゴールに入り、これが決勝点となった。

鹿島の次戦は25日の天皇杯準々決勝の神戸戦。リーグ戦の次節は29日、アウェーで札幌と対戦する。

■鹿島・大岩監督 最後の一押しできず
見ての通り立ち上がりの2失点が非常に痛かった。同点に追い付くことができたが、最後の一押しができず、非常に残念な結果になった。3失点ともミスが絡んだ。修正して、このようなことが起きないようにしたい。

■鹿島・中村 前の選手の責任
前半の失点以外は問題なかった。負けたのは(点を取れなかった)前の選手の責任。2得点はセットプレーから。それ以外で点が取れないと厳しい。

■鹿島・三竿健 2失点で苦しい展開
立ち上がりに2失点して苦しい試合になった。相手の守備が堅いので、前にボールを運んで、思い切って(シュートを)狙ったが決められず残念。

鹿島 競り負ける 横浜Mに2-3

◆2017明治安田生命J1リーグ 第30節(オフィシャル)


明治安田J1 第30節

鹿島、悔しい敗戦。横浜FMを相手に3失点、敵地で敗れる。

鹿島が打ち合いに敗れた。雨に見舞われた日産スタジアムでのJ1第30節。前節終了時点で4位につける横浜F・マリノスと対戦すると、前半15分までに2失点を喫する苦しい展開に。前半アディショナルタイムに山本、66分には植田がゴールネットを揺らして同点に追い付いたが、74分に勝ち越しを許し、挽回できなかった。2-3。勝ち点を積み上げることはできなかった。

1週間前、鹿島は聖地で再出発を遂げた。10月14日、広島戦。今月最初かつ唯一のホームゲームで、しっかりと勝ち点3を獲得した。累積警告による出場停止で金崎を欠く中、土居が決意に満ちたドリブル突破から強烈な左足シュートを突き刺して先制。終盤には途中出場の鈴木がゴールネットを揺らし、2-0と完封勝利を収めた。2試合ぶりに収めた白星に、雨の聖地は歓喜に包まれる。「チーム、サポーター、一つになって頑張りたい」。殊勲の背番号8は表情を緩めることなく、次なる戦いを見据えていた。

リーグ戦は残り5試合。10月18日にはACL準決勝第2戦が行われ、第32節・浦和戦の日程も確定した。深まる秋とともに、シーズンはクライマックスへ突入する。重圧と高揚感、そしてタイトルへの渇望を胸にトレーニングへと打ち込む日々だ。指揮官は言う。「いろいろな課題が試合のたびに出て、一つひとつ改善していくことで今のチームがある。シーズンを通して成長していくのだと思う」と。勝利だけを見据え、進化を追求する道のりに終わりはない。

試合2日前の紅白戦。冷たい大雨に見舞われたクラブハウスで、グラウンドは熱を帯びていた。負傷離脱を強いられていたメンバーが続々と帰還し、個々の切磋琢磨は激しさを増していく。誰がピッチに立っても、勝利への渇望を全身で、チーム全員で体現するのみ。前日練習を終えた中村は「戦術よりも気持ち」と決意を口にして横浜へと向かった。



今節唯一のナイトゲーム。2位・川崎Fの勝利を知ったうえで迎える、極めて重要な90分だ。指揮官は広島戦から先発メンバー1名を変更。出場停止が解けた金崎を前線に復帰させ、ペドロとのコンビにゴールへの希望を託した。他の10選手は前節と同じラインナップで、GKは曽ケ端、最終ラインは西、植田、昌子、山本が4バックを形成する。ボランチは三竿健斗とレオ シルバがコンビを組み、2列目にはレアンドロと中村が並ぶ。そしてベンチには、GKのクォン スンテと伊東、永木、小笠原に加え、5試合ぶりのメンバー入りを果たした遠藤、そして前節でゴールネットを揺らした土居と鈴木が虎視眈々と出番を待つ。





台風が接近した週末、朝から雨が降り続いた横浜に、アントラーズレッドの背番号12が続々と足を運んだ。9日間でのアウェイ3連戦、第1ラウンド。険しき道のりだが、目の前の試合に集中して白星を掴み取りに行く姿勢は不変だ。アントラーズレッドの情熱がビジタースタンドを埋め尽くしていく。キックオフ前に行われた暗転の演出。トリコロールの奏を切り裂くように、横浜の夜空にビジタースタンドの歌声が鳴り響いた。灯がともったスタジアム、そこに浮かび上がったのは旗の海と化したアントラーズレッドだった。総力戦で臨む、90分が始まった。

キックオフのホイッスルと同時に、鹿島は前線からのハイプレスを敢行した。金崎とペドロが推進力となり、得点への意欲を全面に打ち出していく。だが、落とし穴が待っていた。開始3分、横浜FMの左CKから伊藤にヘディングシュートを決められ、早くもビハインドを負った。

注意していたセットプレーから均衡を破られたが、まだ時間は十分に残されている。鹿島は両サイドを広く使った攻撃で敵陣へ押し込み、セカンドボールの攻防をことごとく制してボールポゼッション率を高めていった。12分にはレアンドロが力強いドリブル突破で左サイドからカットイン。ペナルティーエリア右手前まで持ち込み、鋭い切り返しから左足で狙う。相手DFにブロックされて得た左CKには金崎が反応。打点の高いヘディングシュートを放ったが、枠を越えてしまった。





反撃の予感を漂わせ始めた鹿島。しかし、この夜2度目の歓喜もトリコロールのものだった。14分、最終ラインでパスを受けた植田がトラップ際を奪われると、天野にゴールネットを揺らされてしまう。0-2。痛恨のミスから追加点を許し、2点を追う展開となった。

リーグ最少失点を誇る横浜FMを相手に、アウェイで負った2点のビハインド。鹿島の底力が問われる時間が始まった。誰一人として下を向かず、最初のセットプレーからゴールへの渇望を叫び続けたビジタースタンドとともに、鹿島は波状攻撃を仕掛けていった。



20分、レアンドロのミドルシュートは枠の左へ。23分、細かいパス交換から鋭い突破でペナルティーエリア右奥へと進出した中村の強烈な一撃は相手GKの正面を突く。直後にも敵陣でボールを奪い、健斗が右足ミドルシュート。いずれも枠を捉えられなかったが、出足の速いプレスと攻守の切り替えで横浜FMを圧倒し、相手選手を自陣へ釘付けにした。決定機を作り出すには至らなくとも、ゴール前へ迫るプレーを繰り返すことで圧力をかけていった。







35分以降はセットプレーの山を築き、セカンドボールを拾ってからの二次攻撃も敢行。37分にはレアンドロがミドルシュートでゴールを脅かす。そして前半アディショナルタイム、レオが蹴った右CKからゴール前で混戦となり、最後は山本が押し込んだ。背番号16が意地を見せ、スコアは1-2に。1点差に迫ってハーフタイムを迎えることを意味する、チームに勇気を与えるゴールだった。









後半45分へ向かう選手たちへ、アントラーズレッドはゴールを渇望する声を届け続けた。鹿島は立ち上がりから攻勢をかけ、ボールポゼッション率で横浜FMを圧倒。47分、レオのフィードから西がゴールライン際へ走り込み、スライディングで折り返す。混戦となったゴール前でペドロがヘディングシュートを放ったが、枠を捉えることはできなかった。大岩監督は勢いを加速させるべく、56分に土居を投入。背番号8とともにゴールを目指す。













土居の登場からわずか2分後、右サイドでのパス交換から金崎が折り返し、レアンドロがフリーで狙ったが、枠の上へ。60分には鮮やかな連係で縦パスを連ね、土居がペナルティーエリア内で倒されたものの、PKを宣告するホイッスルは鳴らなかった。大ブーイングが鳴り響き、しかしすぐに反撃へと気持ちを切り替えて横浜FMゴールを目指した。





そして66分、待望の同点ゴールが決まった。レオが蹴った右CKに、植田が飛び込む。2失点目の発端となってしまった背番号5が意地のヘディングシュートを突き刺した。勢いに乗った鹿島はキックオフ直後のプレーで土居が最終ラインの背後へ抜け、右足シュートでゴールネットを揺らす。しかし、オフサイドで得点は認められなかった。残りは20分。次第にスペースが空いてオープンな展開となり、白熱の打ち合いが展開されることとなった。





誰もが逆転を信じていた。しかし、この夜最後の歓喜はホームチームのものだった。74分、ペナルティーエリア内に縦パスを通されると、遠藤渓に反転からシュートを打たれる。カバーに戻った昌子が必死に掻き出そうとしたが、ゴールはラインを割ってしまった。痛恨の失点で、再びビハインドを負った。







2-3。終盤に仕掛けた意地の反撃が、この夜3度目の歓喜を生むことはなかった。鹿島は打ち合いに敗れ、勝ち点を積み上げることはできなかった。だが、下を向く時間はない。次戦は4日後、天皇杯準々決勝の神戸戦。アウェイ3連戦の2戦目は、元日決勝と連覇を懸けた道中の一発勝負だ。中3日で迎える一発勝負に向けて、チーム一丸で準備を進めていく。さらに29日にはJ1第31節の札幌戦を控えている。神戸、札幌と続く遠征の日々。日産スタジアムに鳴り響いたブーイングを発奮材料に、再びアントラーズファミリー全員で立ち上がらなければならない。



【この試合のトピックス】
・J1での横浜FM戦は2013年の第9節以来10試合ぶりの敗戦。アウェイでは2010年以来の敗戦。
・西がJ1通算250試合出場を達成した。鹿島では194試合目の出場だった。
・植田が2試合ぶりの今季3得点目を挙げた。
・山本が今季のJ1で2得点目を挙げた。
・出場停止処分が解けた金崎が先発復帰を果たした。
・遠藤が9月9日のJ1第25節大宮戦以来、5試合ぶりのメンバー入り。


監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・いい切り替えでボールを奪い、サイドに展開できているので、それを続けること。
・クロスもシュートも、もっと精度を上げていこう。
・絶対にじれないこと、ボールをどんどん動かして、ミスしてもすぐに切り替えよう。

横浜F・マリノス:エリク モンバエルツ
・守備はもっとアグレッシブに。
・攻撃は相手のプレッシャーに勝っていこう。

[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
皆さんが観てのとおり、立ち上がりの2失点が非常に痛かった。そこからは自分たちのプレーをして同点に追い付くことができたが、最後の一押しができず、非常に残念な結果になった。

Q.2位の川崎Fが勝ったうえでの試合だったが、それを踏まえて選手にはどのように伝えたのか?

A.川崎Fの話はしなかった。自分たちの試合に集中することが非常に大事で、この試合に向けて、立ち上がりからしっかりと入ろうという話をした。

Q.3失点とも残念な形だったが、最も嫌な取られ方は?

A.3点ともミスから喫したもので、修正できる。しっかりと準備をして修正をして、このようなことがないようにしたい。

Q.最初からアグレッシブに攻めていて、サイドを崩していた。最後のタイミングが合えば5点くらい入っていたと思うが?

A.少しのズレがあった。映像を見直さないと細かいところはわからないが、中澤選手を中心とした守備陣がしっかりと身体を寄せていたことも要因だと思う。

Q.アントラーズに対してどのチームもベストゲームをしてくるが、この敗戦と川崎Fに迫られたことを踏まえて、どのような話をするか?

A.切り替えることが非常に重要。追ってくる川崎F云々よりも、自分たちの準備や気持ちの持っていき方、プレーの選択、自分たちのプレーを攻守においてアグレッシブにやっていくこと。そういった話をしたいと思う。


横浜F・マリノス:エリク モンバエルツ
最初の20分、すごく良い入り方ができた。我々がリードしたことは論理的だったが、その後は下がり過ぎた。ハーフタイムの直前に失点したことは残念だった。後半、選手たちに要求したことは高い位置でのプレー。良いスタートを切ったが、アントラーズのパワーに押されてしまった。CKから追い付かれて、身長の高い選手を投入しようとしたが、失点してしまった。同点に追い付かれた後に、逆接的だが、自分たちのプレーができるようになった。もう一度目覚めたと思う。何度か良いチャンスを作ったが、相手GKの好守もあった。チャンスを作り続けて、得点につなげることができた。その後はしっかりと守るために栗原を投入して競り合いの強さを補強した。多くのサポーターが来てくれて、12番目の選手として最後まで後押ししてくれた。感謝したい。


選手コメント

[試合後]

【山本 脩斗】
立ち上がりに失点してしまって難しい試合になった。後半の前には「まだ時間がある」という話をしていた。同点に追い付けたところまでは良かったけど、最後は決め切れなかった。前半から点を取るためにパワーを使っていたことは間違いない。3点目を取り切れなかった。

【昌子 源】
相手のカウンターは怖さがあったけど、脩斗くんが高い位置を取った時にマルティノス選手がついて来なかったので、チャンスは作れると思っていた。相手の得意の形でやられてしまった。これからという時に、またミスが出てしまった。自滅した。

【土居 聖真】
アウェイでここ2試合、負けている。先制されてしまったことが良くない。川崎Fがどういう結果であろうと自分たちが勝ち点3を取らなければいけない。もったいない試合だった。

【三竿 健斗】
最初のセットプレーで先制された後、すぐに失点して苦しい試合になった。リスクマネージメントをしながらボールを保持しようと話していた。途中から入ってきた選手に決められたことが悔しい。他の結果より、自分たちが勝つことを考えていた。まだ1位にいる。次は絶対に勝つ。

【中村 充孝】
失点はDFのことを言われるかもしれないけど、今日は前線の責任。崩せた場面は多かったけど、最後の部分は自分たちの問題。守備陣をカバーできなかったことを反省している。練習するしかない。やるべきことをやっていくしかない。


2017明治安田生命J1リーグ 第30節

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