日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2017年12月29日金曜日

◆【高校選手権展望】<山梨学院>“空飛ぶマッチョ”超高校級エース加藤拓己中心に2度目の頂点へ(サッカーキング)




 シンプル・イズ・ベスト。この至言を地で行くチームが山梨県代表・山梨学院高校である。

 チームとしての狙いは非常に分かりやすい。U-18日本代表の怪物FW加藤拓己を生かすことだ。圧倒的な筋肉を誇る“空飛ぶマッチョ”加藤目掛けて縦パスを入れていくのが攻撃の基本型。「DFと競り合うのが好き」と語る大会屈指のストライカーには山梨県内の対戦相手もダブルマークなどの対策を練ってきたが、彼を抑えようとすればするほど他の選手にチャンスが生まれる上に、そもそもパワーで加藤へマトモに対抗できるDFは全国を探してもそうそういない。シンプルな力強さを前面に押し出してくるからこそ、対策も難しい。

 加藤が競ったボールを周辺の選手が拾っていくのだが、理想形は加藤がそらし、2トップの相方・宮崎純真が裏へと抜け出す形。この宮崎は生粋のランナータイプで、加藤が競り勝つ前提で動き続けてくるので、DFにとっては厄介極まりない。県予選ではまだまだ本調子ではなかったが、前年度の選手権を1年生ながら大いに沸かしたこの男と加藤が組む前線のデュオは大会最強クラスと観て間違いないだろう。

 フィードを含めて安定感のある守護神のGK大嶌宏汰、ディフェンス陣の指揮官たるDF山田恵大を軸に、守備陣も堅固だ。県予選では初先発だった1年生MF平松柚佑がボールを拾い、奪う職人のような仕事で優勝に貢献を見せるなど選手層も厚い。

 元川崎フロンターレU-18監督で、現役時代は帝京高校でも活躍した安部一雄監督は夏場に恒例の徹底した走り込みを課しており、この地獄の合宿を経てチームが団結し、走り負けない自信を深めるのが、もはや恒例に近くなってきている。今年は夏の高校総体県予選で敗れるなど戦績的には納得しがたいシーズンとなっていただけに、選手たちの冬にかける思いも強い。

 加藤自身も今季は負傷に苦しみ続け、コンディションが戻ったのも夏を過ぎてからと遅かった。主将としてチームを背負うことを求められる中での不甲斐なさに葛藤した時期もあると言う。それだけに、冬に爆発することは自分に課したノルマでもある。「観ていて下さいよ」と言って不敵に微笑む最強にストロングな主将を軸に、山梨学院が2度目の優勝という頂きへ挑戦を開始する。

取材・文=川端暁彦

【高校選手権展望】<山梨学院>“空飛ぶマッチョ”超高校級エース加藤拓己中心に2度目の頂点へ


◆前園真聖氏「ヘタフェ・柴崎岳がハリルジャパンの“劇薬”になる!」(東スポWeb)




【前園真聖 ゾノの焦点!】ロシアW杯に臨む日本代表は9月に出場権を獲得して以降、ふがいない試合が続いています。10月の2連戦ではホームで不安定なパフォーマンスを見せ、11月の欧州遠征ではブラジル、ベルギーの強豪国に惨敗。12月の東アジアE―1選手権ではライバル韓国に4失点し、タイトルを逃しました。

 来年6月のW杯本番に向けて不安の募る現状ですが、バヒド・ハリルホジッチ監督は本番で堅守速攻で臨む方針を固めており、戦い方を変えることはないでしょう。あとは個人スキルの高いFW本田圭佑(31=パチューカ)ら“ビッグ3”の復帰で変化をつけたいところですが、劇的にチームを改善してくれそうな選手が一人います。

 それがスペイン1部ヘタフェでプレーするMF柴崎岳(25)です。昨年にJ1鹿島の一員として臨んだクラブW杯で、あのレアル・マドリード(スペイン)からゴールを奪ったように高い決定力があり、攻守のつなぎ役として高い能力があります。タメもつくれるし「パスの名手」として前線に絶妙なボールを送ることも可能です。

 しかも長年の課題となっているFKキッカーとしても有能とあって、日本代表が抱えるさまざまな“弱点”を補ってくれる存在です。今季序盤はケガで戦列を離れていましたが、ようやく復帰。試合にも出始めて好パフォーマンスを見せています。きっとハリルホジッチ監督も期待しているに違いありません。(元日本代表MF)


前園真聖氏「ヘタフェ・柴崎岳がハリルジャパンの“劇薬”になる!」

◆岡田元サッカー日本代表監督とメルカリ社長が語るスタートアップ経営の「鍵」(ダイヤモンドオンライン)




2人の経営者には、どこか相通ずるものがある。元サッカー日本代表監督で現在は愛媛・今治のサッカークラブ「FC今治」を経営する岡田武史オーナーと、フリマアプリ「メルカリ」の小泉文明社長だ。岡田はスタートアップから丸3年で、チームを県のリーグからJFLに引き上げ、今年9月には今治市内にサッカー専用のスタジアムをオープンさせるなどその辣腕をふるっている。一方、小泉が陣頭指揮を執る「メルカリ」は100億円以上の月間流通額を誇り、業界最大手に君臨する一方、スポーツ業界にも進出している。61歳の新米経営者と、37歳のやり手経営者が「経営の在り方」を語り合った。(文/スポーツライター二宮寿朗、企画編集/武田鼎・FIREBUG)

スタートアップ企業経営者が集合
若手を巻き込む“岡田ウイルス”

岡田武史(以下、岡田) 小泉さんと初めてお会いしたのは今年の8月でしたよね。モバイルサービス「ダイエット家庭教師」などを提供しているフィンクの溝口勇児社長に紹介されて、グノシーの福島良典CEOとか若い経営者の人たちが、山中湖にある僕の別荘に来てくれた。天気が良くなかったのは残念だったけど、室内でバーベキューをやって楽しかった。あれだけ痛飲したのは久しぶりでしたよ。


小泉文明(以下、小泉) スタートアップを語るときの岡田さんはとても熱かったです。その熱に導かれるように、バリバリ活躍されている方が今治で岡田さんと一緒になってチャレンジしている。岡田さんの“巻き込み力”はすごいと思います。

岡田 ハハハ、“岡田ウイルス”なんて呼ばれているんです。俺の感染力は、強いのかな(笑)

小泉 「経営力」というのは採用も含めてどう人を惹きつけて、ミッションの達成に向けてどうまい進できるかだと思っているのですが、岡田さんはそれを持っている人だなと感じました。それから、初対面のときに印象に残っているのは、一緒にいた経営者仲間を片っ端から「ウチでもやってみないか?」って口説いていたことですかね。僕も口説かれました(笑)。

ベンチャー先進国の米国でも
成功者は40、50代が多い

岡田 僕がなぜ積極的に若い経営者、起業家の人たちに会いたいかと言えば、刺激を受けるからです。小泉さんに対してもそう。アイデア、エネルギーとみんな“起業家精神”みたいなものがあるじゃないですか。みんな死にもの狂いで考えている。僕だってそう。今治市から無償で土地を借り受けて、公共の資本を1銭も入れずに自前で5000人収容のスタジアムをつくりました。人口16万人の町に5000人を入れるのは絶対に無理だと言われたんです。でも9月、こけら落としの試合で5200人のお客さんが来てくれた。どうしたら来てくれるかって、本当に死にもの狂いで考えましたよ。

小泉 ベンチャー先進国の米国で、成功しているスタートアップの確率を見ると40代、50代が実は高いんです。それはやっぱり、それまで築いた人脈や経験を活かして起業するので、成功できるんだと思うんです。でも、日本はどうしても若い人が起業するというイメージになっている。日本もマインド一つで40代、50代の人がチャレンジできるはずなんです。

岡田 僕がオーナーに就いたのは58歳のときでしたしね。

小泉 僕は今、37歳ですけど、20代からミクシィの経営をやっていたのでメルカリは“2周目”に入るんです。“1周目”のときに、ここミスったなぁとかいうのがあるんですよね。こうやったら良かったのになって、後になって思うことがありますが、そのときの経験を学習しているから、今はミスしないよう先回りしてやっているという感じですね。何かトラブルが起こったときも「あっ、このドリルなら解いたことがあるな」というイメージです。

岡田 それはうらやましい(笑)。僕なんかは全部初めての経験だから、そういうところに気づけない。

ファン感謝デーでの失敗で気づいた
任せながらも必要な評価制度

小泉 例えば、どんなミスがあったのでしょうか。

岡田 経営者になった1年目に「ファン感謝デー」をスタジアムでやったんです。会場に400人も来てくれて。そこで抽選会をやったんですが、(社員が)観客席から遠いところでやろうとしたんですよね。どうしてだと聞いたら「いやマイクが届きません」と。僕は、「それはダメだ。地声でいいからお客さんのいるところでやるぞ」と。

 僕は会場にわざわざ足を運んでくれたお客さんを絶対に逃がしたくないと思っていたんです。そんな僕と社員では、危機感の違いが決定的にありました。任さないで自分でやろうとするから、「最終的には岡田さんが何とかするだろう」と思われているんだなぁと。

 そこで今度は、社員に任せようと丸投げしたら、会社にゴミが落ちていたり、遅刻があったりといい加減になってきた。これもダメだ、と。任せるだけじゃなくて、ルールや評価制度なども同時にきちっとやらないといけないと思った。それを今ごろになって、ようやく気づいたんですよ。

小泉 メルカリでは社員が10人ぐらいのときから評価制度のベースを作っていました。そして力を入れたのが「バリューの制定」です。

岡田 詳しく聞きたいですね。

メルカリで定めた
三つの“バリュー”

小泉 バリューは三つあります。「Go Bold(大胆にやろう)」「All For One(全ては成功のために)」「Be Professional(プロフェッショナルであれ)」。なぜ三つにしたかというのは、人間は四つ以上のことは覚えにくいと思っていて、刷り込む作業も大変になるため、あえてフォーカスすることにしました。英語と日本語をセットにしたのは、言葉にしやすく、意味の捉え方を同じにするためです。

 Tシャツや会議室の名前にもこれらのバリューを入れていて、「会議室はBoldだからね」と口にしたりして、自然と刷り込まれるようにしています。5年後、10年後にどうなっていたいかをミッションにして、そのための行動や考え方をバリューに落とし込み、これを採用や評価制度にも取り入れています。社員は全員、三つのバリューを言えると思いますね。

岡田 タイトルとなるようなワンワードがあった方がいいと。

小泉 そう思いますね。中学1年で習うような簡単な英語で、難しくなく、短いセンテンスを意識しました。たとえば「Go Bold」は、英語だと「Be Bold」のほうが自然かもしれません。でも「Go」のほうが日本人は前に行こうとしやすいので、あえてそうしたんです。

岡田 バリューは1人で決めたんですか?

小泉 いや、経営陣で決めました。ポストイットで書きまくって、それでグルーピングしていく。そうすると5〜6個になったんです。そこから削っていて、網羅性はなくともフォーカスしようよと。ミッションやバリューは絶対に経営陣で決めるべきだと思います。社員と一緒にとなると、角の取れた石みたいになってしまいます。それでは(社員たちの心に)刺さらない。ワードが多いのも、こちらの説明がまばらになってしまうのがよくないと思うんです。ベンチャーはやはり一点突破がベースになりますから。

FC今治で採り入れた
「ハッピーノート」

岡田 同感ですね。僕も君たちの意見は聞いた、その上でこれになったというやり方。ウチは企業理念、ミッションステートメントがあって、その後に社員が会社に約束しますよという「プロミス」というものを作りました。でも作っただけじゃダメで、僕が全社員に向けて経営の状況はどうだ、プロミスに関してはこうだとメールで送るようにしています。

小泉 岡田さんのような強いリーダーシップは大切だと思いますね。

岡田 まあ、でも僕は経営の初心者なんで、ミスに気づかない。小泉さん、ちょっとウチに来て手伝ってよ(笑)。

小泉 いえいえ、岡田さんなら大丈夫だと思います(笑)。

岡田 正直、経営は大変です。体力勝負のところがあって、一人で走り回ってきたから、もっと若いうちにやっておけばなぁというのは感じましたね。でも、ウチには「ハッピーノート」というものがあって、社員がうれしかったこと、ハッピーになったことを書いています。

 9月のこけら落としで、スタンドで泣いている年配の女性のお客さんがいたそうです。社員が声を掛けたら「スタジアムが満杯で感動している。岡田さんが来たころ、どうせ腰掛けでしょぐらいにしか思っていなかった。私や周りの人もみんな否定的だったんです」と。そういうことが書かれてありました。そういうのを聞くと、やり甲斐を感じますよ。

小泉 ベンチャーは「夢」を持ってスタートして、お客さんが増えていくといつの間にか「使命」に変わっていくと思うんです。やっていてすごく面白い。

岡田 「夢が使命に変わる」ですか。いい言葉ですね。自分でも本当にできるのかなって思っていた5000人のお客さんを集めたことで、今は何でもできるような気がするんですよ。


小泉 不可能なことって人間が決めたものなら、変えられることのほうが多いと思うんですよ。つまりやりたいとか、変えたいとか、その熱量があるかどうかじゃないでしょうか。

メルカリは今年4月、鹿島アントラーズとクラブオフィシャルスポンサー契約を結び、スポーツ業界に進出。試合後に選手の愛用品を出品するなどの新たな試みで、スポーツ界に新風を吹き込んでいる。Jリーグ入りを目指すJFLのFC今治は5000人収容の新スタジアムを完成させるとともに、「フットボールパーク」として周辺施設を巻き込んだ新しい観戦モデルを提示しようとしている。スポーツビジネスとは何か、スタジアムビジネスとは何か。岡田武史オーナーと小泉文明社長の熱いトークセッションは続く。(文/スポーツライター二宮寿朗、企画編集/武田鼎・FIREBUG)

ビジネスとして成立させるために
スタジアムを自分たちで建設

小泉文明(以下、小泉) これまでスタジアムは、主に自治体が作ってきた中で、岡田さんは自分たちで作ったんですよね。スタジアムを自分たちの思い通りにするというのは、ビジネスとして発展性があると思います。今年9月にオープンしたばかりですが、これからが面白いんじゃないですか。

岡田武史(以下、岡田) スタジアムを思い通りにできなかったら、スポーツビジネスはできません。行政に作ってもらうと、いろいろと縛りが出てきますからね。プロ野球、横浜DeNAベイスターズの南場智子オーナーとは旧知の仲ですが、球団がスタジアムを買収したのも、思い通りにやりたいからだと聞いています。そもそもIT企業の立場から見て、小泉さんはスタジアムビジネスに可能性を感じてますか。

顧客のIDを把握し
エンゲージメントさせる

小泉 もちろんです。収益で言えば、一人ひとりのお客さんのIDを把握して“エンゲージメント(結びつき)”させていって、チケットと合わせてグッズを買っていただくとか、そもそもチケットについても、需給によって価格を変化させる“ダイナミックプライシング”をやれたら面白いと思うんですよね。

岡田 僕は年齢からしてITには強くないのですが、ITやAIを使ってファンエンゲージメントしていく時代だとは感じています。IDの話で言えば、抽選会をやってお客さんの名前を書いてもらって情報をいただくとか、もうそんな時代じゃない。スタジアムでWi-Fiを飛ばしてしるのも、アクセスしてもらって情報を蓄積したいから。

小泉 地方だから可能性があると、僕は思うんです。大きな都市になるとスポーツ以外にもいろいろなエンターテインメントがありますよね。観戦した後に「じゃあここに行こうか」みたいな話になる。でも地方は、そうじゃない。エンターテインメントのコンテンツが乏しい分、逆にスタジアムには可能性があるということ。試合後も過ごせる場所を提供できれば、ビジネスになります。

岡田 イタリアのユベントスは6万5000人収容のスタジアムから、4万人収容の複合型スタジアムに切り替えました。すると、以前はスタジアムから100マイル(160キロメートル)離れたところから来た人が10%以下だったのが、今では55%まで上がったそうなんです。サッカーが大好きなイタリア人でさえ、サッカーを見るために100マイル以上離れるとやってこないのが現実です。

 そういう意味では、遠いところから来てもらうには半日過ごせる“場”を提供しなきゃいけない。今治もサッカーだけに興味があって来場する人自体、少ないんです。今治市街は閑散としているかもしれないけど、ここに来たらにぎわいはある。ファン同士で交流や絆も生まれてくる。だから、“フットボールパーク”にして、サッカーを知らない人でも楽しめる場にしたい。

小泉 なるほど。

周囲の施設も巻き込んで
エリア全体で盛り上げていく

岡田 我々は、エリア全体で盛り上げていこうという発想です。スタジアムの隣に大きなイオンモールがあるんですよ。調べたら、スタジアムに来た6割のお客さんが、試合後にイオンモールに行っているんです。ウチのチケットを持っていたら割引になるとか、そこでFC今治のトークショーをやるとか、エリアで試合後も楽しく過ごしてもらいたいという発想ですね。

小泉 地方の特色によって、できることはたくさんありますよね。

岡田 まさにそう。今治の財産の一つは、瀬戸内海の島々を繋ぐ「しまなみ海道」の素晴らしい景観。でも、リゾート施設がないんです。スポーツ、エンターテインメント、アート。この三つを融合させていく発想が必要だと僕は思っていますね。小泉さんは、そもそもなぜアントラーズのスポンサーになろうと思ったんですか。

小泉 きっかけは知り合いから紹介を受けてなんですが、父が鹿島の隣町出身という縁もありました。子どものころ、カシマスタジアムに行ってこけら落としの試合を見たこともあるんです。

岡田 元々、接点があったんですね。

小泉 もちろんビジネスの観点に立った上での決断でした。鹿島やJリーグのお客さんが男性であったり、年齢層が40代以上であったりして、逆にメルカリのユーザー層は20代、30代の女性が中心です。我々は40代と男性は強くなく、マーケティング面から言っても相性はいいと思いました。それに、リアルとインターネットの垣根がなくなってきたというのも実感としてありますので。

リアルに体験できることが
ネットに融合し大きな可能性

 インターネットの良さは、好きなタイミングで買い物できたり、動画を見たりできること。逆にスポーツをライブで観戦する、体験するというのは、そのときしかできない。若い人たちは“いつでもできる”非同期と、“そのときしかできない”同期を分けて考えていませんし、行ったり来たりしながら日々を楽しんでいます。今この場所にいる素晴らしさというリアルの良さと、日常の空いている時間で利用するインターネットの良さが融合していくことで、いろいろと面白くなっていくんじゃないかという期待感が僕にはあります。

岡田 垣根がなくなっていることもそうですけど、リアルが懐かしいという揺り戻しが起こっている印象も受けますよね。

小泉 リアルに体験するところに、大きな可能性を感じています。

岡田 実は、今のスタジアムとは別に、1万5000人収容の複合型スタジアムをつくる計画を進めています。あくまで構想ですけど、個人の健康状態を日頃から端末でチェックして、年に1度、今治に足を運んでもらって施設でしっかり健康診断する。しまなみ海道のサイクリングや、サッカー観戦もセットにしたい。そうやって、リアルとインターネットの良さを使いたいと思っているんです。例えば、スタジアムにスポーツクラブを併設して、そこの(ランニングやウォーキングを行う健康機器の)トレッドミルは10番の選手と同じスピードにしてみるとか、いろんな試みができるんじゃないかと考えています。

小泉 中でも、VRが新しいファンとのエンゲージメントの形になるんじゃないかなと思います。

岡田 それはすごく興味深いですね。

VR動画の提供や選手の私物販売
広がるエンゲージメント効果

小泉 9月の大宮アルディージャ戦を「mercari day」として、当日限定となる360度VR動画の提供をやってみたんです。段ボールのVRキットを組み立ててもらって、そこに自分のスマホを入れてもらう。選手の目線で移動バス、クラブハウス、試合開始前のロッカールームをVR専用のカメラで撮影し、編集したものを「You Yube」に上げてそれをスマホがセットされたVRキットで見てもらいました。2万個のキットを配ったのですが、好評でした。

岡田 それは面白いな。VRがあれば、たとえばアウェイに行けないファンのために、実際に応援しているような感覚でスタンドの揺れとか、天気も感じてもらったりしても面白いと思うんですよ。雨ならディズニーランドのようにミストを使うとか(笑)。

小泉 アイデアは広がりますよね。VRのイベントによって、実はスタジアムWi-Fiの接続率が上がったんです。多くの人が会員登録をしてくれましたから、情報の蓄積という意味でもアントラーズはすごく喜んでくれましたね。

岡田 鹿島では他にどのような取り組みをしているんですか。

小泉 Instagramなどで利用できるようなアントラーズとメルカリがコラボしたフレームを提供しました。インフルエンサーとして若い女の子に来てもらって、アントラーズのフレームでインスタにアップしてもらう。そうすることで、今までスタジアムに来なかったような若い女性にエンゲージメントの効果があると思っています。

 また、毎ホーム試合後、クラブOBの中田浩二さんに司会をやってもらって、選手の私物をメルカリに出品してもらっています。昌子源選手のトレーニングウェアだったり、土居聖真選手のシューズだったり、いつも大体数秒で売れていきます。メルカリを使ったファンとクラブの交流事例ですが、やはりネットの活用は急務だと思うんですよね。例えば、イケメン選手を応援する友達に誘われてカシマスタジアムに初めて行った女の子が、「面白かった」と体験をSNSで発信し、それがシェアされバイラルしていく。こうしたことで新たなファンが増えていくことで、継続的にクラブが発展していく。ネットだからできることは多いと思うんです。

岡田 分かります。

小泉 鹿島さんと仕事をしていると「そんなアイデアがあるんですか」と驚かれるわけです。ファンとクラブをつなげるだけでなく、企業も社会の一部なので、地域を盛り上げることに貢献できると考えています。

顧客と一緒に感じる
小さなワクワク感が大事

岡田 クラブを経営する立場で言えば、サッカーの中身をしっかりと見せる一方で、お客さんにはどんどん参加してもらいたいなと思うんです。南場さんに誘われてベイスターズの試合を観戦したとき、0対6で負けているのにお客さんはほとんど帰らないんです。選手の歌に乗って、みんな踊ってね。まあ南場さんも隣で踊っていたけど(笑)。一緒に参加したくてみんな残っている。そういうのも発信されていくと、もっと広がりが出るのもかもしれませんね。FC今治がEXILEのUSAさんに公式応援ソングを作ってもらったりしたのもその一環なんです。

小泉 岡田さんはオーナーとしてほかにどのようなことを意識されているのですか。

岡田 小さなワクワク感をいっぱい散りばめておくことですかね。

小泉 小さなワクワク感、いいですねぇ!

岡田 USJに社員研修に行ってもらって、感想を聞いたら「小さなワクワクがいっぱいあった」と。そうだよ、それが大事なんだよと僕は言いました。たとえば試合の日はスタッフに海賊の格好をしてもらってお客さんを迎えていたり、Wi-Fiサービスで宝さがしをやってもらったり。まだまだアイデアを出していきたいなとは思っています。来年はぜひ今治に遊びに来てください。小泉さんからはぜひいろいろとアイデアをいただきたいですね。

小泉 是非、行ってみたいですね。今度は今治で岡田さんの熱量を感じたいと思います(笑)。

岡田元サッカー日本代表監督とメルカリ社長が語るスタートアップ経営の「鍵」

岡田元日本代表監督とメルカリ社長が語り合う、スポーツビジネス無限の可能性

◆【編集局から】ジョルジーニョ氏も舌をまいた貴乃花親方のサッカー情熱 「素顔」伝えられていない現状が至極残念(zakzak)




 スポーツ界は「まさか」続きの一年でした。元横綱日馬富士の暴行事件もそのひとつです。

 渦中の人になってしまった貴乃花親方ですが、ほんとうの「素顔」が伝えられていないのが至極残念。もちろん意見は十人十色、個人差があるのは当然です。貴乃花親方に対しても異論反論はあるでしょう。

 しかし、親方のスポーツに対する愛情は並大抵でありません。実は相撲より先にサッカーのとりこになりました。「僕はキャプテン翼世代です」と話したことがあります。「FWだったんですよ。でも小さい頃から体が大きくて…GKばっかりやらせれて…あはは」と苦笑いしていた、あの日が懐かしい。

 貴乃花親方は鹿島アントラーズのOBで監督もつとめたブラジル代表DFジョルジーニョと「サッカー対談」をしたことがあります。1994年W杯米国大会で優勝歴もあるばりばりのセレソンが「あのスモウチャンピオンのサッカーに対する情熱は本物だ」と舌をまいていました。2018年にはW杯ロシア大会があります。この騒動が一刻も早く落ち着き、不振が続くサッカー日本代表に貴乃花親方から“喝”を入れてほしい。そんな思いの師走です。(K)


◆鹿島FW赤﨑秀平が川崎へ完全移籍「さらなる高みを目指すクラブに貢献したい」…今季はG大阪へレンタル(サッカーキング)




 川崎フロンターレが、鹿島アントラーズからFW赤﨑秀平を完全移籍で獲得した。28日、両クラブが発表している。赤﨑は今年3月よりガンバ大阪へ期限付き移籍していたが、同クラブも期限付き移籍期間満了に伴う退団を27日に発表していた。

 移籍に際し、赤﨑は川崎のクラブ公式HPを通じてコメントを発表。新天地での活躍を誓っている。

「このたび、川崎フロンターレに加入することになりました赤﨑秀平です。昨季自分達のスタイルを貫き、リーグチャンピオンに輝いたチームに新戦力として加わることができ、大変うれしく思います。FWとして一つでも多くのゴールに絡み、さらなる高みを目指すクラブに貢献したいです。フロンターレは魅力的なサッカーはもちろんのこと、地域貢献の側面で様々な取り組みを積極的に行っているイメージがあります。プレーヤーとしてだけでなく人として成長できるクラブだと思っています。クラブを支え共に戦っているファン、サポーターの方々とともに戦えることを、今から楽しみにしています。川崎フロンターレ・赤﨑秀平を宜しくお願い致します」

 一方、同選手は鹿島のクラブ公式HPにもコメントを寄せ、クラブへの感謝を綴った。

「鹿島アントラーズには特別指定選手だった筑波大学時代からお世話になり、ホーム、アウェイ、いつも心強く一緒に戦ってくれたファン、サポーターの方々には感謝しきれません。伝統あるこのクラブでプレーし、全てのタイトルを獲得できたことはもちろん、プロ生活1年目に満男さん、ソガさん、浩二さん、モトさんと一緒にプレーし、プロフェッショナルを肌で感じられたことは僕にとって大切な財産です。アントラーズでプロとしてキャリアを始められたことを幸せに感じますし、クラブ関係者の皆様、クラブを愛し支えてくださる地域の皆様に心から感謝します。本当にありがとうございました」

 また、同選手はレンタル期間満了となったG大阪のクラブ公式HPでもコメントを発表している。

「シーズン始まってからの期限付き移籍ではありましたが、サポーターの皆さんがチームの一員として受け入れ応援してくれたことはとても嬉しかったです。ホーム、アウェイ関係なく、どんなチーム状況でも、共に戦ってくれるサポーターの応援がとても印象的で、もっと皆さんと一緒に喜びを共有したかったです。来年も一緒に戦いたい気持ちはもちろんありましたが、この1年間で得た経験を活かして、これから成長していきたいと思います。本当に有難うございました」

鹿島FW赤﨑秀平が川崎へ完全移籍「さらなる高みを目指すクラブに貢献したい」…今季はG大阪へレンタル

◆東三河少年少女サッカーフェスに三浦選手ら登場(東愛知新聞)




東三河サッカー協会主催の「東三河少年少女サッカーフェスティバル」が28日、今年も豊橋市岩田球技場で開かれ、豊橋市出身で日本代表の三浦弦太選手(22)ら地元出身のプロサッカー選手3人が子どもたちと交流した。

 参加したのは、ガンバ大阪のディフェンダー三浦選手と、同所属で豊川市出身のゴールキーパー鈴木椋大(りょうた)選手(23)、豊橋市出身で鹿島アントラーズのミッドフィルダー久保田和音選手(20)。応募者400人以上から抽選で選ばれた東三河のサッカークラブに所属する小学生約130人と触れ合った。

 3人はシュートやリフティングなど一流の技術を披露した他、シュートによる的あてやPK対決で笑顔で交流。1~3年と4~6年に分かれて行われたミニゲームでは、3人が双方に交じってボールを追い、子どもたちを鼓舞した。

 今月の東アジアE-1選手権で代表デビューを果たし、来年のロシアW杯出場が期待される三浦選手は「試合中はボールを持っていない時も、どこのスペースが空いているかや、どこが危険かを常に考えて」と具体的にアドバイス。久保田選手も「ボールをただ強く蹴るだけでなく、コースを狙うことも大事」と説いた。

 最後は記念撮影や抽選会も行われ、3人の直筆サインやユニホームなどのグッズが贈られた。

(由本裕貴)


東三河少年少女サッカーフェスに三浦選手ら登場

◆【山形】リオ五輪GK櫛引獲得へ 今季、清水から岡山へレンタルも契約満了(報知)




 J2モンテディオ山形が、リオデジャネイロ五輪U―23日本代表で、今季はJ2岡山でプレーしたGK櫛引政敏(24)の獲得に動いていることが28日、明らかになった。加入はほぼ確実と見られる。

 櫛引は、青森山田高時代に全国高校選手権で大会優秀選手に2年連続で選ばれるなど、期待のGKとして注目された。2011年にJ1清水へ新加入すると、13年にリーグ戦20試合、14年は自己最多の29試合に出場し、正GKの座に座った。

 16年にはJ1鹿島に期限付き移籍。同年のリオ五輪U―23日本代表に選出され、ナイジェリア戦に出場した。キャリアの中で、U―23までの各年代別の日本代表に選ばれている。17年は岡山へレンタルされたがリーグ戦6試合出場にとどまり、今月9日、保有権を持つ清水から契約満了が発表された。J1リーグ戦通算59試合出場、J2は6試合出場。反応の速さやセービング技術には定評がある。

 山形は、今季J2愛媛から移籍加入した児玉剛(30)が正GKを務めたが、2番手の富居大樹(28)が今月、J2湘南(来季J1復帰)への完全移籍が決定。GKが児玉と摂津颯登(21)の2人で、補強が急務となっていた。リオで日の丸を背負った守護神が、新天地の山形でかつての輝きを取り戻すか、注目される。

 ◆櫛引 政敏(くしびき・まさとし)1993年1月29日、青森市生まれ。24歳。小学1年時に千刈FCでサッカーを始め、6年時からGK。青森山田中では全国大会準優勝、青森山田高2年時も全国高校選手権準V。11年にJ1清水へ加入。16年にJ1鹿島へ期限付き移籍。リオ五輪U―23日本代表に選ばれ、1試合出場。秋にはA代表候補のGKトレーニング合宿にも呼ばれた。17年はJ2岡山へ期限付き移籍。186センチ、85キロ。利き足は右。

【山形】リオ五輪GK櫛引獲得へ 今季、清水から岡山へレンタルも契約満了

◆東京V、中後雅喜が現役引退でアカデミーコーチ就任…鹿島、千葉、C大阪でもプレー(GOAL)




中後雅喜は今季の明治安田生命J2リーグで13試合1ゴールを記録した。

東京ヴェルディは28日、MF中後雅喜が今季限りで現役を引退し、東京Vアカデミーのコーチに就任することを発表した。

現在35歳の中後は、2005年に駒澤大から鹿島アントラーズに加入。2年目から出場機会をつかんだ。2009年にはジェフユナイテッド千葉へ期限付き移籍し、翌年に完全移籍を果たした。その後、セレッソ大阪への期限付き移籍を経て2012年に東京Vへ加入。6シーズンにわたってプレーした。今季は明治安田生命J2リーグで13試合1ゴールを記録した。

現役引退に際して中後はクラブを通じて以下のようにコメントした。

「今シーズン限りで現役を引退することを決めました。鹿島アントラーズ、ジェフユナイテッド千葉、セレッソ大阪、東京ヴェルディという素晴らしいクラブでプレーできたことを誇りに思いますし、色々な経験をさせてもらったことは自分の財産です。どんな時も応援していただいた方々には本当に感謝しています。ありがとうございました」

「こんな自分が今日までやってこられたのは、これまで何があっても変わらず支えていただいた方々のお陰だと思っています。これからもそういう方々に恥じないように生きていきます!今後は、これまでの経験を活かし、アカデミーコーチとして第一歩を踏み出します。その機会を与えてくれたヴェルディに感謝し、精一杯努力していきます。13年間、本当にありがとうございました」

東京V、中後雅喜が現役引退でアカデミーコーチ就任…鹿島、千葉、C大阪でもプレー

◆鹿島など4クラブでプレー…プロ13年のMF中後雅喜が現役引退「経験は自分の財産」(フットボールチャンネル)




 J2リーグの東京ヴェルディが28日、チームに所属する35歳のMF中後雅喜が今季限りで現役引退し、同クラブのアカデミーコーチに就任すると発表した。

 中後は駒澤大学に進学後、2005年に鹿島アントラーズに加入。2009年にはジェフユナイテッド千葉へ期限付き移籍し、その翌年には完全移籍で千葉に移った。2011年にセレッソ大阪へレンタル移籍した後、2012年から東京Vでプレーしている。

 東京Vのオフィシャルサイトを通じて中後は「今シーズン限りで現役を引退することを決めました。鹿島アントラーズ、ジェフユナイテッド千葉、セレッソ大阪、東京ヴェルディという素晴らしいクラブでプレーできたことを誇りに思いますし、色々な経験をさせてもらったことは自分の財産です。どんな時も応援していただいた方々には本当に感謝しています。ありがとうございました」

「こんな自分が今日までやってこられたのは、これまで何があっても変わらず支えていただいた方々のお陰だと思っています。これからもそういう方々に恥じないように生きていきます!今後は、これまでの経験を活かし、アカデミーコーチとして第一歩を踏み出します。その機会を与えてくれたヴェルディに感謝し、精一杯努力していきます。13年間、本当にありがとうございました」とコメントしている。

【了】

鹿島など4クラブでプレー…プロ13年のMF中後雅喜が現役引退「経験は自分の財産」

中後雅喜

◆「東北人魂」鹿島小笠原、大船渡に人工芝グラウンド(ニッカン)




 東日本大震災の復興を支援する「東北人魂を持つJ選手の会」の発起人でもある鹿島アントラーズMF小笠原満男(38)らが27日、高校時代を過ごした岩手県大船渡市で、完成した人工芝の赤崎グラウンドのオープンイベントに参加した。同地は津波で被災した旧赤崎小の跡地。この日は7年ぶりの積雪11センチという大雪に見舞われたが、約100人の子どもたちと元気に走り回った。

 震災2年後に土のグラウンドこそできたが、雪など天候に左右されてきた。そこで人工芝化を求めて、小笠原は自ら関東10カ所の施設を回り芝の選定。建設費は約2億円。「今日は土のグラウンドなら中止。人工芝だからできたことに意味がある。子どもたちが笑顔でサッカーをしてくれて良かった」と感慨に浸った。

 今後は大会の開催が目標。「被災地を見る機会のない子どもたちにも、見て何かを感じてもらいたいし、地元の活性化にもつながれば」。小笠原の被災地への思いはまだまだ尽きない。【今村健人】

「東北人魂」鹿島小笠原、大船渡に人工芝グラウンド

◆待望人工芝で小笠原選手と交流 大船渡のグラウンド(岩手日報)




 大船渡市赤崎町の赤崎グラウンドプレオープン記念おおふなと・東北人魂キッズギャザ2017(市サッカー協会主催)は27日、同グラウンドで行われた。東日本大震災後に仮設グラウンド整備に尽力したJ1鹿島の小笠原満男選手(大船渡高)が、人工芝化で生まれ変わったグラウンドで子どもたちと交流した。

 気仙管内の園児から小学3年生まで約90人が参加。小笠原選手が発起人のJリーガー有志団体「東北人魂を持つJ選手の会」(東北人魂)が協力し、鹿島の山本脩斗選手(盛岡商高―早大)、キラヴァンツ北九州の本山雅志選手のほか、鹿島OBの中田浩二さん、大船渡市出身でグルージャ盛岡OBの松田賢太さんらがコーチ役を務めた。

 小笠原選手のキックオフで幕開け。グラウンドは雪が残るあいにくのコンディションだったが、子どもたちは寒さに負けず、選手との鬼ごっこやミニゲームを楽しんだ。綾里小3年の舘脇悠(はる)君は「小笠原選手はフェイントがうまくてかっこよかった。将来はサッカー選手になりたい」と夢を膨らませた。

【写真=人工芝グラウンドで小笠原満男選手とサッカー交流を楽しむ子どもたち】

待望人工芝で小笠原選手と交流 大船渡のグラウンド

Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事