日刊鹿島アントラーズニュース

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2018年4月3日火曜日

◆「ロシアW杯は柴崎岳の大会」となる? 常に一歩先を読んで生きる男の挑戦。(Number)





“遠藤保仁の後継者”

 3月27日のキリンチャレンジカップ・日本vs.ウクライナ戦でのこと。スタメン出場を果たした柴崎岳のテレビでの紹介テロップには、そんな言葉が記されていた。

 これを見て、彼がまだ高校2年生の時の、ある発言を思い出した。

「僕は『◯◯に似ている』と言われることがあまり好きではなくて……。高校選手権の時、テレビである人に『リトル遠藤』と言われたんですよ。試合の録画を見たときに、そう言われているのを知って、凄く腹立たしく思いました。遠藤選手のようだと褒められることは光栄なんですが、『リトル遠藤』と呼ばれることは、自分のプレーがまだまだ『柴崎岳』として評価されていないということなんですから。

 やっぱり……僕は『俺は俺だ』と言い切れるプレーヤーにならなければいけないと思うんです」

「誰かが誰かの後継者になることはできない」

 日本代表の中盤を支え続け3回のW杯を経験した遠藤保仁(ガンバ大阪)と、 柴崎は長年にわたって比較されてきた。積極的にゲームを作っていくタイプで、広い視野と的確な状況判断を駆使して、常に冷静沈着にプレーする姿は似ていなくもない。

 しかし、どんなに成長しても、着実にキャリアを積み重ねてもいまだにこの称号からは切り離されない現実もある。

 青森山田高校から鹿島アントラーズに入ってからも、彼はこう主張していた。

「はっきり言って、誰かが誰かの後継者になることはできないんです。僕には僕のプレーがあるし、遠藤さんには遠藤さんのプレーがある。
 遠藤さんは偉大な選手であることは間違いないし、僕に無いものを沢山持っているんですよ。でも……僕が持っているものもあるんです。だから、やっぱり言いたい、『あくまで僕は僕です』って」

 彼のこれまでの苦難の歩みを知るひとりとして言うのだが、柴崎のそんな信念と努力に対して、いつまでも「遠藤保仁」の名前を出してしまうのは、あまりにも安直ではないか……といつも思う。

昔から、周りに左右されない生き方だった。

「もっと楽な、周りの話に合わせるような考え方ができた方がいいのかなと思うときはありますが……やっぱりそれは僕ではないので。自分の考え方を貫き通して、周りに左右されない生き方が、僕の中では確立しているので……」

 これは彼が高3のときに語っていた言葉だ。

 彼は高校時代から常に自分自身で壁を見つけて、じっくり考えながら這い上がってくるタイプだった。

 よくある言い方の「壁にぶつかる」と言う表現ではなく、むしろ「ぶつかる壁を自らが積極的に探して、時には作り出して挑んでいく」と言った方が正確かもしれない。柴崎岳のメンタリティーの真髄はそこにあった。

つねに、ずっと先を考えてプレーしてきた男。

 青森山田中学では、中学2年の時点で高校の公式戦への出場を果たしていた。その当時にしてすでに、「僕には高校チームに『入れさせてもらっている』という感覚はありません。通用しなかったら中学に戻されるだけ……それだけなんで」と言い放っていた。

「僕にとって高3の1年間は『高校最後の年』ではなく、『プロ1年目』なんです。すべてにおいてプロの基準でプレーしたい。そうやって自分に厳しく過ごせれば、いざプロになったら2年目の感覚で臨めますから」と語っていたその言葉通り、高校3年生の直前、早くも鹿島入りを内定させ、まったく緩むことのないプレッシャーを自らに与えていたほどだ。

 鹿島に入ってからも「(小笠原)満男さんのように自分より上の存在がいることがとにかく嬉しいんです。全部学びたいし、どんどん自分を磨いていって、いつかは越えられるようになりたい。教えは乞うけれど……それでも僕は僕、満男さんは満男さんなんで」と語っていた。

 鹿島では、やがて小笠原とコンビを組むようになり、ついにはチームの攻守の要として不動の存在にまで昇りつめてみせた。

ついに果たした海外移籍と、その苦難。

 2017年1月に当時スペイン2部リーグのテネリフェに移籍。より上の存在を求めて、念願だった海外移籍を果たした。

 入団直後はアクシデントの連続だったが、彼は頑ななまでに「帰国」という選択肢を選ばなかった。そして、なんとかして異国の地でピッチに立つため、あえて沈黙を守り続けた。

 2月下旬、ようやくテネリフェでコンスタントにプレーするようになると、これまでの停滞が嘘のように新しい環境に適応してみせた。テネリフェの攻撃の中枢にまで成長すると、翌シーズンには1部昇格を果たしたヘタフェへの移籍を勝ち取った。

 ヘタフェで託された背番号は10。コンディションも良く、絶好調で迎えたシーズン序盤の9月16日。リーガ第4節・FCバルセロナ戦では、バルセロナの無失点記録を破る、1部リーグ初得点を決めて世界に大きな衝撃を与えた。

 しかし、その試合で柴崎は左足中足骨の骨折の怪我を負ってしまう。再び2カ月のチーム離脱となった。

 とはいえ復帰後は、すぐに出場機会をつかみ、順調な回復ぶりを見せていた。だからこそ、ハリルホジッチ監督の目に留まり、W杯メンバー発表前最後のヨーロッパ遠征に臨むA代表選出に至ったのだ。

ハリル・ジャパンで求められているものは?

 彼が鹿島、そしてスペインで磨いたもの。

 それは間違いなく守備の力だった。

 中学、高校時代にはチームの攻撃のタクトを握り続け、攻撃センスを存分に磨いた。

 鹿島では守備のタスクを忠実にこなす術を覚え、スペインでは攻撃の要となりながらも、守備面での貢献が非常に大きいプレーを披露している。

 そうやってこれまでもずっと成長し続けてきた……そんな中で、彼はハリル・ジャパンへの想いをこう語っていた。

「A代表には常に選ばれていたいと思うし、試合に出たいとは思っています。ただ、そこまでの評価は多分、まだハリルホジッチ監督にはされていないと思っています。

 監督によって求められるところは違うので、その求められるところに対応していかないとそのチームには呼んでもらえない。

 監督は『デュエル』という言葉を良く使いますが、やっぱり単純に1対1が強い選手が好きなのだと思う。それは、走力があって、きっちりとハードワークができる選手が好きだということ。その条件で僕が選ばれていないのは、ただ単に僕がまだそのレベルに達していないからだと分かっていますから」

ついに勝ち取ったウクライナ戦、スタメン。

 彼がハリル・ジャパンに必要と考える技術を磨き続けていたからこそ、目論見通り、ウクライナ戦でトップ下のスタメン出場を獲得できたのだ。

 ウクライナ戦では、ピッチを俯瞰してみせ、抜群の精度の縦パスやサイドチェンジを供給して攻撃に積極的にからんでいった。

 スペインで磨いた守備力に関しては、ボールホルダーに激しくプレスバックを仕掛けたり、球際の勝負に挑んだりと、自らが考える「ハリル・ジャパンに必要なプレー」を随所で披露できた。

 41分には正確なFKから槙野智章の同点ゴールをアシスト。結局、試合は1-2で敗れはしたものの、全体的に低調なパフォーマンスとなった試合の中で、ハリルホジッチ監督を納得させるレベルのクオリティーを見せたのだった。

「柴崎岳は柴崎岳だ」を証明する舞台。

「僕が大事にしているのは、常に『成長している』という実感を持ち続けること。もちろんその成長スピードは速いときもあれば、遅いときもある。

 でも環境が変われば速くなるんです。同じ所にずっといれば『遅いな』って思ってしまうかも。

 でも大事なのは……成長が緩やかなときでも急なときでも、その『成長している』という実感を持ち続けるということなんです」

 すべては「柴崎岳は柴崎岳」であるために――ロシアW杯は、それを主張する大きな舞台となるはずだ。

 代表は一度解散し、次に集まるときは5月下旬となる。

 5月30日のキリンチャレンジカップ・ガーナ戦の翌日に、ロシアW杯の最終メンバーが発表されるという。

 間違いなく、柴崎の力は今の日本代表に必要となるはずだ。


「ロシアW杯は柴崎岳の大会」となる?常に一歩先を読んで生きる男の挑戦。


◆J1第5節ベストイレブン発表!! 5試合で1失点、鹿島の守備を支える日本代表CBコンビを選出(フットボールチャンネル)


フットボールチャンネル編集部では毎節明治安田生命J1リーグのベストイレブンを選定しています。

今節も無失点。植田&昌子のCBコンビ





 フットボールチャンネル編集部では、3月30日から4月1日にかけて行われた明治安田生命J1リーグ第5節のベストイレブンを選出した。

 鹿島アントラーズはここまで4試合を終え、わずか1失点と守備の安定感を保っている。そして今節も北海道コンサドーレ札幌相手に無失点を記録。勝利は挙げられなかったが、5試合で1失点とさすがの存在感を放った植田直通と昌子源の日本代表CBコンビをベストイレブンに選出している。

 ベガルタ仙台はV・ファーレン長崎に1-0と競り勝ち、今季無敗をキープしている。その中から、決定機を阻止して試合の流れを変え、無失点勝利に貢献した関憲太郎をピックアップした。

 横浜F・マリノスはアウェイで清水エスパルスを1-0で下し、今季初の連勝を果たした。扇原貴宏は中盤の底で冷静にパスを捌き攻撃にリズムを与え、効果的なプレーを継続した点を評価している。また、ポゼッションサッカーを完遂し、チームを連勝に導いたアンジェ・ポステコグルー監督を今節の最優秀監督とした。

 ジュビロ磐田の川又堅碁はリーグ戦4試合を終え得点がなかったが、今節は浦和レッズ相手に本領を発揮。前半45分に先制点をマークすると、後半36分にはドリブルで相手ゴールエリア内までボールを運び、敵に体を寄せられるも左足を振り切り逆転ゴールを奪った。見事な2ゴールを挙げた同選手を文句なしのベストイレブンとしている。
 
 その他にも2ゴールでチームの勝利に貢献した柏レイソルの伊東純也、途中出場ながら決勝ゴールを奪った杉本健勇、2アシストで今季初の連勝をチームにもたらしたFC東京の小川諒也などをベストイレブンに選んだ。 

 フットボールチャンネル編集部が選んだ明治安田生命J1リーグ第5節のベストイレブンと最優秀監督は以下のとおり。

▽GK
関憲太郎(仙台)

▽DF
昌子源(鹿島)
木本恭生(C大阪)
植田直通(鹿島)
小川諒也(FC東京)

▽MF
青山敏弘(広島)
扇原貴宏(横浜FM)
伊東純也(柏)
三好康児 (札幌)

▽FW
川又堅碁(磐田)
杉本健勇(C大阪)

▽最優秀監督
アンジェ・ポステコグルー(横浜FM)

明治安田生命J1リーグ第5節全試合の結果は以下のとおり。

柏 2-1 神戸
仙台 1-0 長崎
清水 0-1 横浜FM
鹿島 0-0 札幌
FC東京 3-2 G大阪
川崎F 0-1 広島
C大阪 2-1 湘南
鳥栖 3-2 名古屋
磐田 2-1 浦和

 尚、上記のベストイレブンから読者のみなさんからMVPの投票を受け付けております。最も活躍が印象的だった選手を、投票フォームからお選びください。


【了】


J1第5節ベストイレブン発表!! 5試合で1失点、鹿島の守備を支える日本代表CBコンビを選出




◆鹿島、16強入り懸かる一戦で昌子欠場か/ACL(サンスポ)





 サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ第5戦は3日に各地で行われ、H組の鹿島はアウェーで上海申花(中国)と、G組のC大阪はホームで済州(韓国)とそれぞれ対戦する。2日は調整した。

 鹿島は16強入りが懸かる一戦で日本代表DF昌子を欠くことになりそうだ。会場には姿を現したが、報道陣に公開された練習の冒頭ではベンチに座ったまま仲間のパス交換を見詰めた。

 代わりに守備のリーダー役として期待される植田は「勝つことしか考えていない。しっかりチームを引っ張っていければ」と自覚十分に話した。(共同)


鹿島、16強入り懸かる一戦で昌子欠場か/ACL



◆鹿島は引き分け以上で1次リーグ突破、C大阪はホームで済州と対戦/ACL(サンスポ)





 サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ第5戦は3日に各地で行われ、H組の鹿島はアウェーで上海申花(中国)と、G組のC大阪はホームで済州(韓国)とそれぞれ対戦する。2日は調整した。

 2勝2分けの勝ち点8で首位に立つ鹿島は、勝つか引き分ければ最終節を残して突破が決まる一戦。試合会場で記者会見した大岩監督は「相手は前線の外国籍選手が中心。しっかりした守備をすることが90分をコントロールするためのキーになる」と話した。

 C大阪は1勝2分け1敗の勝ち点5で3位。J1湘南戦から中2日の試合となり、記者会見で尹晶煥監督は「必ず勝たないといけない。(これまで)試合に出場していない選手も出ないといけない」とメンバー入れ替えを示唆した。(共同)


鹿島は引き分け以上で1次リーグ突破、C大阪はホームで済州と対戦/ACL



◆【鹿島】植田「勝つことしか考えていない」上海申花戦に引き分け以上でACL決勝T進出(報知)





 鹿島は2日、中国・上海でACL1次リーグ第5節上海申花戦(3日・上海)に向けた前日調整を行った。

 報道陣に公開された冒頭15分間ではフリーランニングでピッチの状態を確かめ、ボール回しや2人組のパス交換で調整した。

 日本代表DF植田直通は「相手の10番(コロンビア代表MFモレノ)を起点にいろいろな攻撃が始まる。マークを徹底したい。勝つことしか考えていない」と気合を入れた。大岩剛監督は「連動してゴールに対して動き出す。今季ずっとやってきているが、徐々に少なくなってきている。自分たちがやるべきことを再確認したい。ボールホルダーを追い越す動き、前に行く動きを引き続き追い求めていきたい」と語った。


【鹿島】植田「勝つことしか考えていない」上海申花戦に引き分け以上でACL決勝T進出




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