日刊鹿島アントラーズニュース

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2018年9月24日月曜日

◆鹿島4位浮上、「練習できない」過密日程でも2連勝(ニッカン)






<明治安田生命J1:札幌0-2鹿島>◇第27節◇23日◇札幌ド

鹿島アントラーズが2連勝で順位を7位から4位に上げた。

前半24分、札幌DFライン裏に抜け出したMF遠藤がダイレクトの右足ボレーを決めて先制。後半3分にはPKで追加点を奪った。この日はクラブ史上初の4強入りを決めた18日のACL準々決勝から中4日。過密日程に遠藤は「コンディション調整より練習できないのが難しい。試合で話し合いながらやっている。今日はうまく対応できた」と振り返った。




◆鹿島4位浮上、「練習できない」過密日程でも2連勝(ニッカン)


◆鹿島DF西大伍「いい試合をしたいと思っていた」…震災後の故郷に捧げる勝利。暫定4位へチームを牽引(GOAL)



西大伍 Daigo.Nishi


西大伍は故郷・北海道で堂々たるプレーを披露し、鹿島の勝利に大きく貢献してみせた。


■特別な一戦で躍動

明治安田生命J1第27節、札幌ドームで鹿島がコンサドーレ札幌を2-0と破り、暫定4位に浮上した。北海道胆振東部地震の発生後、札幌にとって初のホームゲームとなった試合だったが、5日前にACLでクラブ史上初の準決勝進出を決めた鹿島はその勢いそのまま、公式戦4連勝を飾った。





「試合に入ってしまうと、そこまで考えてはいませんでした。でもいい試合をしたいと思っていた」。故郷の札幌で90分戦い終えた西大伍はこの難しい一戦をそう振り返った。地震発生直後から、自身のツイッターで災害情報や避難情報を頻繁にリツイートした西。古巣との対戦を前にして、「震災後、初のホームゲームですからね。札幌にとっては…」と遠くを見つめながら口にしていた。

しかし自身の言葉通り、試合に入るといつも通り、西は右サイドで躍動した。5日前のACLでは内田篤人が同じ右サイドバックとして圧倒的な存在感を見せたが、西も自身の定位置でコンビを組む遠藤康とチームを攻守に牽引した。「相手の強い気持ちを感じたけど、それは自分たちもそうでした」と西が語るように、この日の鹿島は前線の鈴木優磨、土居聖真から中盤の永木亮太、レオ・シルバ、そして最終ラインの犬飼智也、チョン・スンヒョンに至るまで、球際での強さが際立った。ポゼッションしながら前へ出ようとするホームの札幌を局地戦で潰し、逆に前へ進む。「みんなで集中してプレーしていた」とゲームキャプテンの遠藤はチームメートの戦いぶりを称賛した。


■2点のリードを守り切る


前半24分、その遠藤がチームへ歓喜をもたらす。ペナルティーエリア左手前で鈴木がボールを持つと、右足で右前方へクロスを送る。ボールは相手DFの頭上を越え、背後のスペースへ。そこへ走り込んでいたのが遠藤だった。右足ダイレクトで放たれたボレーが、ニアサイドを射抜いてゴールネットを揺らす。1-0。鮮やかな連係から会心のスコアを刻み、鹿島が敵地でリードを奪った。





その後、前半はスコアが動かなかったが、後半開始直後の48分、ペナルティーエリアにドリブルで侵入した安西幸輝が得たPKを鈴木が冷静に決めた。2-0。鈴木にとっては、自己記録をさらに更新する今季10得点目。リードを広げ、鹿島がさらに優位に立った。

ホームの札幌も意地を見せ、51分、ビッグチャンスを得る。鹿島のボールロストからスルーパスを受けた都倉賢がフリーの状態で前を向く。しかし、ここは犬飼が必死のプレスバックでシュートを足に当て、コースが変わったボールをスンテが足でセーブする。そのこぼれ球をスンヒョンがカバー。このように集中力を切らさずにボールを追い続けたことで、鹿島は最後の最後までゴールを割らせなかった。

「被害の大きい地域も残っています。それを忘れないようにしたい」と言い、札幌ドームを後にした。次戦は3日後、26日に行われる天皇杯ラウンド16。広島をカシマスタジアムへ迎え撃ち、準々決勝進出を懸けて戦う。傷つきながらそれでも立ち上がる故郷のためにも、西はチームメートとともに勝利だけを目指して戦い続ける。







◆鹿島DF西大伍「いい試合をしたいと思っていた」…震災後の故郷に捧げる勝利。暫定4位へチームを牽引(GOAL)

◆鈴木初2桁弾!鹿島、4位浮上(サンスポ)



鈴木優磨 Yuma.Suzuki


 明治安田J1第27節最終日(23日、札幌ドームほか)鹿島がFW鈴木優磨(22)のゴールなどで札幌に2-0で快勝し、勝ち点42で4位に浮上した。札幌は同41で7位。浦和は神戸に4-0で完勝。同38とし、神戸と入れ替わって8位に上がった。吉田孝行監督(41)が退任し、林健太郎監督(46)が暫定的に指揮を執る神戸は4連敗。

 ルヴァン杯とアジア・チャンピオンズリーグで4強入り。どこよりも厳しい日程を戦う中、今季最高の4位まで順位を上げてきた。長距離移動を挟んだ中4日の一戦でも札幌に2ゴールの完勝。後半3分にFW鈴木が自身初のリーグ2桁得点となる10点目を決めた。全タイトル獲得の可能性を残す唯一のチーム。大岩監督は「今季は全てのタイトルを取ろうとスタートした。(中2日の)天皇杯へ切り替えたい」と威勢が良かった。




◆鈴木初2桁弾!鹿島、4位浮上(サンスポ)


◆鹿島、連勝で4位浮上…鈴木優磨がキャリアハイのシーズン二桁ゴールに到達/J1第27節(GOAL)





明治安田生命J1リーグ第27節が23日に行われ、北海道コンサドーレ札幌と鹿島アントラーズが対戦した。

札幌は前節0-7で敗戦。一方、鹿島はアジア・チャンピオンズリーグベスト4進出を果たすなど公式戦3連勝中。順位もそれぞれ5位と7位で、上位に踏みとどまるため勝利が求められる。

試合は立ち上がりからオープンな展開に。鹿島が右サイドからの攻撃を中心に土居聖真が決定機を迎えるも、ヘディングシュートは惜しくもゴール右へ逸れる。対して札幌もチャナティップの左サイドからの折り返しで白井康介がチャンスを得るなど、ともに早い時間から得点の香りをにおわせる。

両チーム交互にチャンスが訪れるような展開に終わりを告げたのは鹿島。24分、鈴木優磨が左サイドからアーリークロスを送ると、ファーに遠藤康が飛び込む。右足で合わせたシュートがネットを揺らし、先制点を奪う。

先制した鹿島は重心を下げて札幌がボールを持つ時間が増えていく。左右に散らしながらゴールに攻め込む札幌だが、レオ・シルバを筆頭に鹿島の粘り強い守備に苦しみ、1点ビハインドで前半を終える。

後半に入ると、48分に左サイドから安西幸輝の侵入で鹿島がPKを獲得。これをエースの鈴木が沈め、追加点を挙げる。鈴木はリーグ戦大台の二桁ゴールに乗せた。

札幌は三好康児、小野伸二らを投入し、反撃の糸口をつかもうと試みる。しかし、鹿島はいつものように時計の針を冷静に進めていき、試合は2-0で終了。リーグ戦連勝で順位を4位に上げた。一方の札幌は連敗となり、鹿島とは順位が入れ替わっている。

■試合結果

札幌 0-2 鹿島

■得点者

鹿島:遠藤(24分)鈴木(48分)




◆鹿島、連勝で4位浮上…鈴木優磨がキャリアハイのシーズン二桁ゴールに到達/J1第27節(GOAL)

◆【鹿島】11節終了時15位も…ついに4位浮上!22日間で4大会7試合の過密日程初陣制す(報知)





 ◆明治安田生命J1リーグ第27節 札幌0―2鹿島(23日・札幌ドーム)

 鹿島はエースFW鈴木優磨の1ゴール1アシストで札幌に2―0で完勝し、公式戦4連勝で今季最高位となる暫定4位に浮上した。

 ACLで4強入りを決めている鹿島が、J1の舞台でもギアを上げてきた。前半24分、FW鈴木のクロスをMF遠藤康が決めて先制。後半3分にはFW鈴木が自身初の2ケタ得点となる今季10点目で勝利を手繰り寄せた。第11節終了時の15位からジワジワと順位を上げ、ついに暫定4位に浮上した。

 この日から22日間7試合の連戦に突入した。カップ戦の結果次第では11月中旬まで週2試合が続く可能性も。だが今季開幕前に「全冠制覇」を目標に掲げた時点で、過密日程は分かりきっていたこと。全北現代(韓国)でACLを制した経験を持つGK権純泰(クォンスンテ)は「いろいろな大会で経験を重ねることで、選手に自信がついてきていますね」と“過密日程の巧妙”に笑顔を見せた。

 大岩剛監督(46)は「我々は全タイトルを取る目標で今季をスタートさせている」と強調。遠藤は「充実感はまだ。タイトルを取ったわけじゃない」と首を横に振った。首位・広島とは勝ち点14差。リーグVは絶望的な状況だが、可能性が残る限り、鹿島は頂点だけを目指す姿勢を貫いていく。




◆【鹿島】11節終了時15位も…ついに4位浮上!22日間で4大会7試合の過密日程初陣制す(報知)


◆鹿島 超過密日程なんの!2発完勝で4位浮上、公式戦4連勝(スポニチ)






明治安田生命J1第27節   鹿島2―0札幌 ( 2018年9月23日    札幌ド )

鹿島はルヴァン杯、ACLで4強入りし、どこよりも厳しい日程の中、今季最高の4位まで順位を上げてきた。90分を通じて引き締まった内容に、大岩監督は「最初から、やるべきことをしっかり表現できていた」とうなずいた。全タイトル獲得の可能性を残す唯一のチーム。公式戦4連勝を飾ったが、ベテランの遠藤は「まだ何も獲っていない。充実感は最後にタイトルを獲ったときだけ」とみじんも満足感を見せなかった。




◆鹿島 超過密日程なんの!2発完勝で4位浮上、公式戦4連勝(スポニチ)




◆札幌都倉「いい形で使えるように」鹿島から義援金(ニッカン)






<明治安田生命J1:札幌0-2鹿島>◇第27節◇23日◇札幌ドーム

北海道コンサドーレ札幌は鹿島アントラーズから北海道胆振東部地震への義援金が贈られた。試合後、鹿島選手会副会長のMF三竿健斗(22)から札幌選手会会長のFW都倉賢(32)へ贈呈が行われた。

三竿は「震災があった直後で僕たちがこうやってサッカーをできているのは当たり前じゃないと思うし、僕たちはサッカーで勇気や元気を与えられると思う。頑張ってる姿を見せて1日でも早く復興できたらと思う」と話した。

受け取った都倉は「このお金はコンサドーレの選手会が責任を持って被災された方たちの有効活用ではないが、実際僕たちも10月7日に被災地を訪れることになっているので、しっかり鹿島さんからいただいたお金をいい形で使えるようにしていきたい」と感謝していた。

この日の試合は地震発生後、札幌にとっては初めてのホーム戦だった。2万1074人の来場者が集まった。




◆札幌都倉「いい形で使えるように」鹿島から義援金(ニッカン)


◆2018明治安田生命J1リーグ 第27節(オフィシャル)






明治安田J1 第27節

遠藤が鮮やかボレー、鈴木は今季10点目!鹿島が札幌に完封勝利、暫定4位浮上!

過密日程に身を置く鹿島が、北の大地で力強く勝ち点3を掴み取った。J1第27節、北海道コンサドーレ札幌戦。札幌ドームに乗り込むと、鈴木のクロスから遠藤が鮮やかなボレーを突き刺して先制に成功する。リードで迎えた後半開始早々には鈴木がPKを沈め、追加点。全選手が最後まで走り抜き、失点を喫することなく勝利のホイッスルを聞いた。2-0。公式戦4連勝で、リーグ戦暫定4位に浮上した。

5日前、マカオで臨んだACL準々決勝第2戦は3-0。会場変更と台風直撃という苦難に直面しながらも、チーム一丸で勝利を掴んだ。ホームゲームの翌朝に鹿嶋を発ち、長時間の移動と限られた準備期間の中で照準を合わせ、そして天津権健を撃破してみせた90分。2試合合計5-0と相手を圧倒し、クラブ史上初のACLベスト4進出を遂げた。これで公式戦3連勝。十分に練習時間を確保できない日々でも、総力戦で着実に歩みを進めてきた。

試合翌日、選手たちは帰国の途についた。鹿嶋へ到着したのは水曜日の夜。次なるアウェイゲームへ、トレーニングを積むことができるのは3日間のみだ。長距離移動と激闘で蓄積した疲労を少しでも取り除くべく、まずはリカバリーのメニューを消化。コンディション調整を図り、札幌との90分へ集中力を研ぎ澄ましていった。試合前日にはセットプレーを入念に確認。2試合連続得点中の土居は「勝ち切れなかった時は、我慢しなければいけないところで失点してしまった。今は我慢強く戦えるようになった」とチームの成長を口にしている。



前日練習を終え、大岩監督は「まずはしっかりとした守備をすることで、自分たちの流れに持っていきたい」と展望した。札幌での90分から、22日間で7試合。日常と化した過密日程を突き進むため、目の前の試合に集中し続ける。「試合が続く中で、全員が重要な存在になる。4つの大会を全員で戦っていかなければならない」。期待と信頼を言葉に刻んだ指揮官とともに、チームは北海道へと発った。



2試合連続での飛行機移動となったアウェイゲームへ、大岩監督は4名の先発変更を断行した。古巣との対峙に臨む西を右サイドバックに起用し、ボランチの一角には永木を指名。攻撃陣では、左サイドハーフに安西、そして前線の一角に土居が並んだ。その他、GKはクォン スンテ、センターバックはチョン スンヒョンと犬飼がコンビを組み、左サイドバックは山本。ボランチは永木とともにレオ シルバが務め、攻撃陣は遠藤と鈴木が並ぶ。そしてベンチにはGKの曽ケ端、内田、町田、三竿健斗、セルジーニョ、安部、金森が座る。



青空の日曜日、札幌市内は青空に恵まれた。2ポイント差で上を行く札幌との90分は、非常に重要な意味を持つアウェイゲームだ。アントラーズレッドがビジタースタンドから情熱を降り注ぐ。チーム一丸で、公式戦4連勝へ――。キックオフが近づくにつれて、ボルテージが高まっていった。

北海道胆振東部地震の発生から17日。犠牲者を悼み、試合前には黙祷が行われた。復興へと立ち上がる北の大地、札幌が被災後初めて迎えるホームゲーム。フットボールのある喜びと幸せを噛み締め、勝利への気迫をみなぎらせる90分が始まる。19時3分、ホイッスルが鳴り響いた。



キックオフと同時に、互いが敵陣深くまで攻撃を仕掛け合う激しい展開となった。鹿島は開始2分、中盤右サイドから鈴木が前を向いて縦へ突破。遠藤を経由し、西がダイレクトで巧みなスルーパスを通す。瞬時の反応で抜け出した土居がトラップから切り返して右足で狙ったが、ファーサイドへ逸れた。さらに7分にも右サイドから遠藤がクロスを上げ、ニアサイドの土居が飛び込む。ヘディングシュートはしかし、枠の右へと外れてしまった。





10分足らずで2度のチャンスを作り出し、ゴールの予感を漂わせた鹿島。激しく攻め合う展開は続いた。最終ラインでのボールキープから両サイドの背後を狙ったパスを出してくる札幌に対し、鹿島はブロックを組みながら絶え間なくスペースを埋めて応戦していく。深い位置からクロスを上げられても、スンヒョンと犬飼がジェイや都倉とのエアバトルを繰り返し、徹底マークで自由を与えなかった。20分経過後は札幌がボールポゼッション率を高めていったが、鈴木や土居も献身的にプレスに戻って戦い続けた。





そして、24分。待望の先制弾が決まった。ペナルティーエリア左手前で鈴木がボールを持つと、右足で右前方へクロスを送る。ボールは相手DFの頭上を越え、背後のスペースへ。そこへ走り込んでいたのが遠藤だった。右足ダイレクトで放たれたボレーが、ニアサイドを射抜いてゴールネットを揺らす。1-0。鮮やかな連係から会心のスコアを刻み、鹿島が敵地でリードを奪った。







リードを奪った鹿島は、札幌の反撃に応戦しながら虎視眈々とチャンスを狙う。31分には相手のCKをクリアしたところからカウンターを仕掛け、土居が鋭い斑点からの高速ドリブルで敵陣を突破。ペナルティーエリア左側から放った鈴木のシュートはブロックされたが、こぼれ球を拾った西、鈴木とつないで土居が左足で狙う。至近距離からの一撃はしかし、左ポストに阻まれてしまった。





追加点こそ決まらなかったが、鹿島は全選手がしっかりと意思統一をして集中力を保ち、時計の針を進めていった。ハーフタイムまでの前半ラスト15分、ホームチームが攻勢を強める中でも、レオと永木が激しいタックルで相手に自由を与えず、最終ラインの4人も粘り強い対応を続けた。最後尾ではスンテが抜群の安定感で立ちはだかり、札幌の攻撃を無力化していく。1-0。リードを保ったまま、ハーフタイムを迎えた。





ビジタースタンドへ向かって攻める後半を前に、アントラーズレッドの背番号12はさらなるゴールを渇望する声をピッチへ届けた。セットプレーなどの好機で多用されるチャントが鳴り響き、来たるべき45分へのボルテージが高まっていく。そしてその願いは、開始わずか3分で結実することとなった。

後半キックオフと同時に攻撃の圧力を高めた鹿島。1分足らずでレオがミドルシュートを放つと、47分には敵陣左サイドでのパス交換から安西が中央を切り裂く。2人の間を割って入る高速ドリブルを、相手DFはファウルで止めるしかなかった。背番号32がピッチへ転がる。直後にホイッスル。PK。絶好機を掴むと、エースへの道をひた走る鈴木が冷静に決めた。2-0。鈴木にとっては、自己記録をさらに更新する今季10得点目。リードを広げ、鹿島がさらに優位に立った。









2点リードの鹿島は51分、一瞬の隙からピンチを迎える。自陣でのボールロストからスルーパスを通され、フリーの状態で前を向かれてしまった。しかし、犬飼が必死のプレスバックでシュートを足に当てると、コースが変わったボールをスンテが足でセーブ。こぼれ球をスンヒョンがカバーし、事なきを得た。集中力を切らさずにボールを追い続けたことで、最後の一線を割らせなかった。





残り30分を切り、札幌は選手交代を繰り返しながら反撃を狙ってきた。鹿島は自陣でプレーする時間が長くなったが、機を見たカウンターで相手に脅威を与えていく。63分には土居がスピードに乗ったドリブルから強烈なシュート。70分経過後はセットプレーを与えてしまう場面も増えたが、ゴール前の攻防で相手に自由を与えることはなかった。











広大なスペースがあいた終盤も、鹿島の集中力が切れることはなかった。スンヒョンと犬飼が鋭いカバーリングを繰り返し、途中出場の安部とセルジーニョ、金森も粘り強いボールキープで時計の針を進めていった。終盤はコーナーフラッグ際での肉弾戦を繰り広げ、着実に勝利へと近づいていく。4分と表示されたアディショナルタイムも、チーム一丸で戦い抜いてみせた。2-0。敵地でのクリーンシートで勝ち点3を掴み取り、暫定4位に浮上した。



そして次戦は3日後、26日に行われる天皇杯ラウンド16だ。広島をカシマスタジアムへ迎え撃ち、準々決勝進出を懸けて戦う。チームは明日、鹿嶋へ帰還。16時からのリカバリートレーニングを経て、明後日は早くも試合前日だ。限られた準備期間で、4つの大会を並行した戦い続ける日々。総力戦で突き進み、勝利だけを目指して集中力を研ぎ澄ましていく。

【この試合のトピックス】
・J1での札幌戦は2001年8月11日の2nd第1節以来、11試合連続負けなし(9勝2分)となった。羽田コーチのJ1初得点が決勝点となったホームゲーム。通算戦績は11勝2分1敗となった。
・J1でのアウェイ札幌戦は2002年の1st第7節以来5試合連続負けなし(4勝1分)となった。
・今季初の公式戦4連勝を果たした。
・鈴木がリーグ戦2試合連続得点で、自己記録をさらに更新する今季10得点目を記録した。
・遠藤が今季のJ1で4得点目を挙げた。




監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・守備はあわてず、良いポジションをとり、しっかりとスライドして対応すること。
・ボールを動かし、サイドチェンジを有効に使って攻めよう。
・コーナーキックの質を上げ、ニアサイドに入る人数を増やそう。

北海道コンサドーレ札幌:ペトロヴィッチ
・運動量を上げていこう。
・落ちついてプレーしよう。
・集中してプレーしよう。

[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
非常に難しい試合だったが、札幌相手にやるべきことを前半の最初から選手たちがピッチで表現してくれた。それぞれがいい判断をして、チームとしての一体感を出せた。いい試合だったと思う。次に活かしていくために、天皇杯に向けて気持ちを切り替えていきたい。

Q.チームとしてやるべきこととは、具体的には?

A.しっかりと守備をすること。全員での守備が非常によくできていたと思う。

Q.札幌が地震後初めて迎えるホームゲームだったが、選手たちに何か伝えたことは?

A.ミーティングで直接そのことに触れることはなかったが、こちらに到着してから札幌市内を見たり、ニュースの映像であったり、そういうことから選手たちの心に刻み込まれたと思う。北海道出身の選手もいるし、被災された方々を思いながらプレーしてくれたと思う。マカオで試合をした時もそうだったが、ここで試合をできることに感謝しようという話をしていた。それを選手たちがしっかりと表現してくれたと思う。

北海道コンサドーレ札幌:ペトロヴィッチ
敗戦はどんなものであっても痛い。負けはしたが、特に前半は狙い通りの攻撃ができていた。しかし、その中で相手のクロスから失点してしまった。前半はボールを動かしながら狙いとする形やチャンスを作れていたと思う。後半はチャンスになりそうな場面になる前にミスが多く、ラストパスの精度もなかなか上がらなかった。疲労がある中で正確なプレーができなかった。疲れてくると集中力を欠いてしまって、正確なプレーができなくなる部分があった。シーズンが進んできた中で蓄積疲労が出ている選手がいる。フレッシュなメンバーを使うという思いもあるが、緊張感がある試合で起用できる選手は限られている。その中でどのようにやりくりしていくか。試合が続いていく中で、いかにフレッシュな状態になれるかが重要だと思う。動きのキレやスプリントが以前よりも欠けている。チームとして、フレッシュな選手をいかに起用していけるかどうか。できるだけいい状態で臨めるように取り組んでいきたい。連敗している状況だが、いい結果を残して自信を取り戻したい。アントラーズはやはり、経験と質を持つチームだった。その中で選手たちはよく戦ってくれた。


選手コメント

[試合後]

【遠藤 康】
被災後初のホームゲームということで、相手はすごく気合いを入れて臨んでくると思っていた。いい守備から入って、みんなで集中してプレーできていたことがよかった。優磨がいいボールをくれて、決めるだけだった。右足では器用なことはできないので、当てるだけという感じ。

【クォン スンテ】
無失点は簡単なものではないけど、周りの選手たちのおかげで達成できた。ボールを持てる時にはしっかりとつなぐことを意識している。ビルドアップも改善できていて、攻撃の時間が長くなっている。大きい大会を重ねることで、選手たちは自信をつけてきていると思う。

【西 大伍】
(地震発生後、札幌ドームで試合ができたことについて)試合に入ってしまうと、そこまで考えてはいなかったけど、いい試合をしたいと思っていた。被害の大きい地域も残っているので、それを忘れないようにしたい。相手の強い気持ちを感じたけど、それは自分たちもそうだった。

【チョン スンヒョン】
(都倉選手とジェイ選手は)J1で最も高さがあって、パワーがある2選手だと思う。味方の手助けがあったおかげで、無失点で終えることができた。チーム全体が集中してプレーできていた。

【犬飼 智也】
前線からプレスをかけてパスコースを制限してくれた中、後ろの自分たちがしっかりとボールを回収できたと思う。前半は少し後ろに重心がかかっていた感じだったけど、後半は修正できた。行くところと行かないところをはっきり区別できて、全体的にいい守備ができたと思う。

◆2018明治安田生命J1リーグ 第27節(オフィシャル)

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