日刊鹿島アントラーズニュース

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2019年5月19日日曜日

◆内田篤人の薫陶を受ける安西幸輝。 「いつか背番号2をつけたい」(Sportiva)



安西幸輝 Koki.Anzai


かならず選挙に行く [ ANZEN漫才 ]


遺伝子~鹿島アントラーズ 絶対勝利の哲学~ (43)
安西幸輝 後編

 今季から鹿島アントラーズユースの監督を務めている中村幸聖。2000年に熊本県立大津高から鹿島に加入したOBだ。3年間在籍したもののリーグ出場は2試合に留まり、その後、モンテディオ山形、アルビレックス新潟、アルビレックス新潟シンガポールなどに在籍。そんな中村と再会したのが、2007年だった。

「アカデミーで仕事をしているんですよ」

 クラブハウスでそう挨拶してくれたのは、もう10年以上前のことだ。ジュニアのコーチからスタートし、ジュニアユース、ユースと鹿島の育成で経験を積んだ。

 5月15日、取材を終えて、プレスルームに戻ると、そこに中村がいた。立ち上がり、「久しぶりです」と腰を折る。人懐っこい陽に焼けた笑顔は、高卒ルーキーのときと変わらない。中村に訊いてみたいことがあった。

「コーチとアカデミー・アドバイザーはどうですか?」

 今季、ユースコーチには柳沢敦が、アカデミー・アドバイザーには小笠原満男が就任した。監督の中村にとっては、現役時代に憧れた先輩。レジェンドの存在を監督はどうとらえているのかを知りたかった。

「アドバイスも的確ですし、すごいですよ」と破顔する。

 その様子にくもりはない。自分にはない経験を持つレジェンドと呼ぶにふさわしいふたりが、直接チームに関わっていることで、選手たちが受ける影響の大きさを実感しているのが伝わってくる。それがいかに有益なのかを語る中村からは、長く育成に関わってきた人間ならではの大きさが感じられた。自分には伝えられないものを伝えてくれる人間の存在を純粋に喜んでいる。そして、柳沢や小笠原が中村監督の立場を尊重してくれると、照れ臭そうに言った。そんな話をする中村は18歳のころを思い出させたが、同時に38歳になった中村監督は指導者としてのキャリアを重ねた頼もしさも漂わせていた。

 小笠原、中田浩二、曽ヶ端準ら「黄金世代」から遅れること2年。1981年生まれの中村と同期加入した高卒ルーキーは、野沢拓也(FCティアモ枚方)、羽田憲司、根本裕一。現役を引退した羽田はトップチームのコーチを、根本はつくばジュニアユースの監督を務めている。現役時代「谷間の世代」と呼ばれた彼らもまた鹿島を支える土台となり、鹿島アントラーズの空気を作っている。

「大事なのはしゃべることだから」

 羽田コーチの声が響くトップチームの練習には、負傷離脱していた山本脩斗や伊東幸敏の姿があった。

 ACLでは連敗したが、リーグ戦は2連勝。1-0で逃げきった第11節のヴィッセル神戸戦は、鹿島らしい勝利とも言えるが、2点目が取れないのもまた鹿島なんだと思わざるをえない試合でもあった。それでもアグレッシブに前線から守備をする様子には、自信が漲っていた。

「去年に比べれば、悲観するようなことはないよ」

 土居聖真は迷いなく言い切る。思えば敗れたACLでは、土居はベンチスタートだった。攻守に渡り、チームをつなぐために汗をかく。献身的な仕事を厭わない。鹿島ユース出身の土居の姿もきっと、アカデミーの選手たちに好影響を与えているに違いない。

 相馬直樹、名良橋晃を筆頭に数多くのサイドバックを日本代表へ送り込んできた鹿島アントラーズ。そこに新たな名前が加わった。安西幸輝だ。今季、開幕当初は右サイドバックで出場し、その後は左サイドバックへとポジションを変えた。3月の代表選出を機に自身の武器であるアグレッシブさと、攻撃力を発揮している。リーグ戦では第9節終了後、すでに2得点。アシストも多い。加入2年目ながら、すでに中心選手としての自覚と責任感が漂うプレーには頼もしさすら感じる。





――ドイツから帰国した内田篤人選手と同時に加入となりましたが、ポジション争いという面では厳しいと感じませんでしたか?

「まったくなかったです。逆にすごくうれしかったですね。契約交渉の席で『内田選手は帰ってくるんですか?』と質問したんです。そのときに『戻ってもらえたらと考えている』という話だったので、『是非獲得してください』とお願いしました。篤人くんだけじゃなくて、(山本)脩斗くんも(西)大伍くんもいました。そこでポジションを獲れれば代表に近づけると思っていたから。全然OKでした。ポジション争いは選手である限り、いつでも、どこでもあります。強いライバルを倒さないと代表は無理だと思っていたので、アントラーズなら、申し分ないじゃないですか。J1でプレーしたいというのも、代表という明確な目標があったから。その目標を達成するには、アントラーズほど適したクラブはない。アントラーズのサイドバックってほとんどみんな代表だから」

――同時にアントラーズはサイドバックを活かしたスタイルで戦い続けているクラブですしね。

「だからこそ、僕に合っている。この決断は本当によかったと思っています」

――日本代表のサイドバックと言えば、2008年くらいからずっと、内田篤人、長友佑都、酒井宏樹、酒井高徳と海外組が君臨しています。若いサイドバックの選手にとっては、その現実は大きいんじゃないですか?

「そうですね。あの4人は安定しているし、篤人くんと長友さんは別格です。だから僕はもっと頑張らなくちゃいけない。まずは鹿島で結果を出して、国内での評価を得なくちゃいけないけれど、それだけではあの4人を乗り越えることにはならない。海外へ行かないとダメなんだという気持ちもあります」

――そして、3月に代表入り。

「鹿島へ移籍したときは、2年目の夏くらいに代表へ呼ばれることをイメージしていました。それが3カ月早まったことにはなりますが、篤人くんにも言われましたけど、1度呼ばれただけじゃ意味がないし、呼ばれ続けられるようにならなくちゃいけないと思っています」

――即試合出場機会を得られた。そのチャンスをどう活かせましたか?

「自分の良さ、アグレッシブさはわかってもらえたと思います。でも、アシストやゴールというような印象を残せたかと言えば、そうではなかった。もっと時間があれば、もっとやれたなという気持ちもありますし、同時に今のレベルを想えば、自分が出せるのはこれくらいなのかなというふうにも感じました。だからこそ、もう一度あの場所へ行きたいと強く思っています。もっと成長すれば、もっとボールも出てくるだろうし。そうなるように周りの人に認めさせることが大事だなと思います」





――昨シーズン終盤、左サイドバックでは山本選手が先発し、安西選手はベンチスタートも多く、レギュラー争いの難しさを語っていました。

「プロになってから、ほとんどずっとレギュラーとしてプレーしてきました。だから、鹿島に来て、初めてポジション争いを経験し、ポジションを獲られてしまった。脩斗くんのことはリスペクトしています。脩斗くんに限らず、ライバルとなる選手は僕にはないもの、足りないものを持っている。そこはこれから補っていけばいいと思っています」

――ポジション争いに大事なのは、長所を示すこと?

「そうですね。競争に勝つためにはアピールが必要だし、練習が一番大事だし、自分の色を出していくことが、ポジション争いには重要です。監督に『こういうスタイルの選手だ』と示す。代表ではそれが先決だと思っています。そのうえで、苦手なところを埋めていきたいという考えです」

――さまざまなポジションでプレーした昨季は、自分の色を出すのに苦労していたようにも感じました。

「そこでの悩みはありました。でも、いろんなポジションで使ってもらえたことで、サイドバックの守備面でもよくなったと感じています。もちろん、週2試合という連戦で試合に出続けるのは、ヴェルディ時代には経験がなかったし、相手も初めての選手ばかりだったし、苦労もしました。でも、想像以上の経験ができたのは、今となっては非常によかったと感じています」

――鹿島アントラーズだなぁと実感するのはどんなときですか?

「ベテランの人が、鹿島はこうやって勝つというのを見せてくれ、若手がこういう勝ち方があるのかと学べる機会が、鹿島はすごく多いですね。守備のタスクがすごい。終盤になって集中を切らさず守り切るとか、そういうチーム力を感じます」

――そのなかで安西選手の意識が変わった部分はありますか?

「試合に勝つということが最優先だというマインドになってきましたね。自分のプレーの良し悪しや内容なんて関係なく、まずは勝つことが大事だと」

――とはいえ、昨季もそうでしたが、勝てない時期がある。

「勝負事なので、勝てない試合ももちろんある。それでも、勝利へこだわり続けないと鹿島じゃないと思う。内容では劣っていても、勝てばいい。逆に内容が良くても勝てなければ意味はないと考え続けている」

――負けたけど、内容は悪くなかったという気持ちにはならない。

「そうですね。同時に勝っても、満足できないような顔をしている先輩も多いんです。(昌子)源くんや大伍さんがそうだった。勝っても課題を探し、反省している。そういう姿を見てきたからこそ、すごくいいクラブに来たと実感できた」

――勝利にこだわり続けるからこそ、貪欲になれる。それを今度は若手がやらなくちゃならない。

「そうですね。その責任を強く感じています。練習の空気が悪いなら、いち早く気付いて、変えていかなくちゃいけない。そこは代表選手の役割だと思います。誰もが入りたいと考えている代表チームを経験した人間が、そこの空気やそこで学んだことをクラブに還元させなくちゃいけないと思っています」

――西選手や昌子選手が移籍して、小笠原満男さんが引退し、世代交代の時期だから、勝てなくてもしょうがない、と言われたくは……

「ないですね。それは嫌です。それは意味がない。鹿島は勝たないといけないチーム。優勝しなくちゃいけない。連戦でもあっても言い訳なしで勝っていけるようにしたい。勝たせたいです」

――今季は、西選手の背番号22を受け継ぎました。

「プレッシャーはないですけど、喜びはあります。いつか篤人くんの番号をつけられたら」

――その内田選手とはよく話をしますか?

「はい。昨年はまだ遠慮というか、緊張感もあったので、なかなか話せなかったんですけど」

――リハビリしている大先輩の心情を考えれば、気安く話しかけられないですよね。

「でも、今年はもうそういう変な遠慮はなくなりました。今年はまったく違いますよ。聞きたいことは聞きます。篤人くんの経験を聞いたうえで、プレーすると上が見えてくるというか、僕にとっての教科書みたいな存在です。とにかく、海外での話を聞くとすべてが学びになります。篤人くんはピッチの空気を変えられる選手。僕はまだ、あらゆることすべてが足りないし、全部やらなくちゃいけないと感じます」

――鹿島移籍1年3カ月での代表デビュー。もちろんアジア王者にもなりましたし、今季はリーグ戦9試合で2得点。アシスト数も増えて、とんとん拍子という印象もありますが。

「去年の経験によって、生まれた自信みたいなものが、アシストやゴールにつながっているんだとは思います。確かに今のところは順調ですけど、同時に怖さもあります。でも、突き抜けるなら、突き抜けられるだけ突き抜けたい。きっとまた悩む時期は絶対に来ると思うので、その時はできるだけ高い位置で悩みたいと思います」


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◆内田篤人の薫陶を受ける安西幸輝。 「いつか背番号2をつけたい」(Sportiva)


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◆レアルとの対戦を振り返る植田直通。 善戦との評価は「本当に嫌だった」(Sportiva)
◆植田直通は「いつも難しいほうを選ぶ」 だから鹿島入りを迷わなかった(Sportiva)

◆【鹿島】ブラジル人トリオ大暴れで5発大勝“ブラジル・ルート”貫く鹿島の哲学を「読み解く」(報知)






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 ◆明治安田生命J1リーグ▽第12節 鹿島5―0松本(18日・カシマスタジアム)

 鹿島はMFレオシルバ(33)らブラジル人トリオが大暴れし、松本に5―0で圧勝した。外国人助っ人の多国籍化が進む他クラブと一線を画し、“ブラジル・ルート”を貫く鹿島の哲学を、岡島智哉記者が「読み解く」。

*  *  *

 サンバのリズムで体を揺らし、喜びを爆発させた。2―0の後半9分、セルジーニョがペナルティーエリア外から左足を一振り。GKの頭上を越えたボールがネットを揺らした。試合を決定付ける3点目。「日々の練習で全力を尽くしているからね」。レオシルバは1得点1アシスト。レアンドロも全5得点の起点になった。ブラジル人トリオが大車輪の活躍を見せ、3連勝に貢献した。

■ネット時代到来でスカウト網発展

 ブラジル人が中心だったJの助っ人事情は、時代とともに変化している。神戸にイニエスタら世界レベルの欧州選手が続々加入。さらにネット時代の到来でスカウト網が発展し、現在はオランダ領キュラソーやマケドニア、ルクセンブルクなど耳慣れない地域出身の選手も増えてきた。

■59人中54人がブラジル人

 だが、鹿島は「ブラジル・ルート」を貫く。これまでクラブに在籍した外国人は59人。そのうち、5人の韓国人を除いた54人がブラジル人だ。現在も、負傷中のブエノを含めて4人のブラジル人と2人の韓国人で外国人枠をやりくりしている。補強の選択肢を減らす愚策とも捉えられかねないが、強化部は「鹿島にはブラジル人が活躍できる土壌があるから」とその理由を明かす。

■万全のサポート体制

 「ジーコ・スピリット」と呼ばれる原点を持つ鹿島は、通訳のほか、生活面を補助するスタッフやブラジル人医療スタッフを配置。練習を取材していると、歴代のブラジル人助っ人と汗を流してきた大岩剛監督(46)ら、クラブOBで固めた首脳陣のポルトガル語がよく聞こえてくる。

■ジーコ氏のまなざし

 また、レアンドロはクラブ独自ルートで強化部自らブラジル入りして発掘。セルジーニョはジーコ氏の推薦だ。新潟から加入したレオシルバも、子供とのカルタで覚えた日本語でピッチ内では2人の通訳をこなす。ジーコ氏は彼らに対して「日本人選手とポジション争いをしているようではダメだ」と厳しいまなざしを向ける。

■「暑い夏は大歓迎」

 「ブラジル人として、チームを手助けしないといけない立場だと2人には伝えている。我々だけが良くてもダメ。しっかりチームに融合すること」と最年長のレオシルバ。そういえば昨年夏、レオシルバは「暑い夏は私たちにとって大歓迎」と笑っていた。気温の上昇とともに、鹿島を愛するブラジリアンの牙は一層鋭くなっていくはずだ。(岡島 智哉)


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◆【鹿島】ブラジル人トリオ大暴れで5発大勝“ブラジル・ルート”貫く鹿島の哲学を「読み解く」(報知)





◆鹿島は無失点3連勝でACL大一番へ、それぞれが語った“堅守の秘訣”(ゲキサカ)






無敗の剣聖塚原卜伝 [ 矢作幸雄 ]


[5.18 J1第12節 鹿島5-0松本 カシマ]

 松本山雅FCを5-0で破った鹿島アントラーズは今季初の3連勝を果たした。3試合で戦った清水、神戸、松本はいずれも下位の相手だが、9得点0失点という結果は驚異的。主将のMF永木亮太は「前の2人がしっかりプレッシャーをかけてくれるし、みんなが献身的に守備をしっかりやれるようになって結果が出ている」と胸を張った。

 J1第10節のホーム清水戦を3-0で制した鹿島はアウェーに乗り込んだ前節、強力な攻撃陣を擁する神戸をシュート1本に封じ、1-0で勝利した。そして再びホームに戻った今節は今季最多の5ゴールを記録。激しい球際を持ち味とする昇格組をまったく寄せ付けず、5-0という大勝劇を演じた。

 この日、古巣松本との一戦を「楽しみにしていた」というDF犬飼智也は落ち着いたプレーで松本攻撃陣を完封。「前からの守備がうまくいっていて、ハマった形になっているので感謝している。前が行ってくれているぶん、自分たちが回収しやすい」と好調の要因を指摘する。

 また、2得点を挙げたMF白崎凌兵は「トレーニングからバチバチやっているし、それはなかなかある環境じゃない。そういう話は向こうにいる時から聞いていたし、『削りに行く』という表現が正しいか分からないけど、それくらいの勢いでチームメートとやる環境がある」と述べ、日々の練習への充実感を口にした。

「寄せればオーケーじゃなくて、奪い切ってショートカウンターというのが鹿島はすごく多い。そこの強度は健斗(MF三竿健斗)にしてもレオ(MFレオ・シルバ)にしても半端ない。練習でやっていても圧力が違うし、寄せて限定するだけの守備と本気で取りに行く守備は感じ方が違う。それがここ数試合でできているから押し込めるし、高い位置を取れているんだと思う」(白崎)。

 守備に関して手応えを持っているというだけでなく、そうした手応えを選手同士で共有できているのが現在の鹿島。だからこそ、犬飼は「これをチームとしてやり続けないといけない。ここから先は少しでも失点を減らさないといけないし、無失点は強く意識していきたい」と力を込める。

 鹿島は22日、ACLグループリーグ最終節で山東魯能と対戦。前節の敵地ジョホール戦に敗れたため、勝利が求められるビッグマッチだ。「アウェーでは気候の部分もあったが、次はここ(カシマ)でできるので、いまできていることをしっかりやれれば勝てる」(永木)。アジア王者防衛に立ちはだかる大きな関門、それを超えていくにはリーグ戦の良い流れを継続できるかどうかがカギになる。

(取材・文 竹内達也)


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◆鹿島は無失点3連勝でACL大一番へ、それぞれが語った“堅守の秘訣”(ゲキサカ)





◆“バースデー2発”の鹿島MF白崎「聖真くんの子どもがめちゃくちゃ可愛いので…」(ゲキサカ)






【車ステッカー】いばラッキー ご当地デザイン「鹿嶋市」【子供が乗っています】車マ...


[5.18 J1第12節 鹿島5-0松本 カシマ]

 この日、26歳になった鹿島アントラーズMF白崎凌兵が移籍後初ゴールを含む2得点を挙げ、自身の誕生日を最高の形で祝った。「意識すると良いことないので、チームのために自然体でプレーしていた」。この試合で放ったシュートは2本。百発百中の決定力はリラックスした姿勢によってもたらされたものだったようだ。

「友達からも『バースデーゴールあるでしょ』というLINEはめちゃくちゃ来てたんですけど、僕自身は予感は特になくて……」。2万人を越えるサポーターを前に成し遂げた5ゴール快勝劇の主役は、今季清水エスパルスから加入し、直近5試合連続スタメンでリーグ戦の好調を牽引してきたアタッカーだった。

 まずは後半2分、ペナルティエリア際まで駆け上がってきたMFレオ・シルバのスルーパスにフリーで反応し、巧みなダイレクトシュートで流し込んだ。「レオが右に行くと思って最初はゆっくり走っていたけど、中に持ち替えた時に来ると思った。あとはボールが来てニアサイドに流し込んだ」。

 松本守備陣は完全にボールサイドに寄っており、周囲にマーカーは不在。「意外とフリーすぎると難しいけど、リラックスして打てたというか、力んでいたらファーに思い切り打って外していたと思う。しっかりニアに流し込めたと思う」。“バースデーゴール”を意識していなかったからこその一発だったという。

 また、次のチャンスもしっかりゴールに結びつけた。後半20分、今度はMF土居聖真のクロスに反応し、ヘディングで突き刺した形。「最初は聖真くんがサイドでキープするかなと思って入るのが遅れたけど、入るのが遅れたことで相手が流そうとしたので、先に飛んだら勝てるなと思った」。周囲の動きを冷静に振り返った。

 この日、取材エリアでフォーカスされたのは土居、DF犬飼智也、DF安西幸輝、MF三竿健斗とともに開催しているという“土居会”。話題を問われて「聖真くんの子どもがめちゃくちゃ可愛いので、みんなデレデレで……」と照れ笑いでかわしたが、「ピッチ外で密にコミュニケーションを取っていればピッチ内にも反映される」と前向きな影響も口にする。

 そうした関係性の向上もあり、第12節にして待望の移籍後初ゴール。「コーチとかにも『早く決めろよ』って煽られていたけど、ゴールに近づいている感覚はあったので特別な焦りはなかった。チームが勝てていて、そこに自分が貢献していることが大事」。すなわち、ゴールを取っても今後の姿勢は変わらない。3試合連続完封勝利という良い流れをこのまま引っ張っていくだけだ。

(取材・文 竹内達也)




◆“バースデー2発”の鹿島MF白崎「聖真くんの子どもがめちゃくちゃ可愛いので…」(ゲキサカ)





◆鹿島・白崎、バースデー弾2発(中スポ)



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◇J1第12節 鹿島5-0松本

 清水から今季新加入した白崎が鹿島での1、2号弾=写真。自身の26歳の誕生日にも重なり「1点目はレオ(シルバ)から完璧なボールが来た。2点目も当てるだけ。(いいパスをくれた)チームメートに感謝したい。自分のゴールはおまけみたいなもの。チームが3連勝できたことの方がうれしい」と淡々と話す顔に充実感が漂った。

 古巣では背番号10も「(選手として)もう一つ突き抜けるため」と選んだ新天地。「練習から仲間でも削る。バチバチやる。レオとか健斗(三竿)とか半端ない。他ではなかなかない」環境で一皮むけた。「全ての試合で勝利が求められるクラブ。これは通過点。満足せずに切り替えて、次の試合に備えたい」。常勝・鹿島にまた一人、頼れる男が加わった。 (内田修一)




◆鹿島・白崎、バースデー弾2発(中スポ)





◆クールな鹿島白崎「通過点」誕生日に移籍1号、2号(ニッカン)



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<明治安田生命J1:鹿島5-0松本◇第12節◇18日◇カシマ

鹿島アントラーズMF白崎凌兵が、26歳の誕生日に2得点と躍動した。

清水エスパルスから移籍後初を含む固め打ち。松本山雅FCを5発で粉砕する立役者になり「勝ったことがうれしい。自分のゴールはおまけです」。無心で今季初の3連勝に貢献した。

初ゴールは、1-0で迎えた後半2分に生まれた。中央をドリブル持ち上がったMFレオ・シルバが相手を引きつけ、左サイドを走った自身へラストパス。フリーで受けた白崎が左足を振り、左ポストをかすめながらゴールに蹴り込んだ。「レオからの完璧なパスだったので」と謙遜しつつ「初得点をホームで決めることができて良かった」と振り返った。

同20分には2点目だ。右サイドを連係で切り崩し、マークを外したFW土居がゴールライン際から柔らかいクロス。ファーサイドのDF背後から、助走たっぷりに飛び込んだ白崎が頭で合わせた。ゴールネットに突き刺すと「あれも当てるだけだったので」と、またまたクール。「チームメートに感謝です」と続けた。

白崎の活躍で今シーズン初の3連勝、ホームでは5連勝を飾った鹿島。5位から上位をうかがう中「もっと個人的にも良くなるし、もっとチームもいい試合ができる。上との差を縮めていきたい。これで満足せず、通過点にしないと。求められるものが多いクラブなので、次に切り替えたい」。うれしいバースデー弾となったはずだが「おまけ」と言い切ったのも鹿島の一員だから。最後まで涼しい表情を崩さなかった。


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◆クールな鹿島白崎「通過点」誕生日に移籍1号、2号(ニッカン)





◆鹿島白崎誕生日弾、移籍後初得点2発で3連勝に貢献(ニッカン)






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<明治安田生命J1:鹿島5-0松本>◇第12節◇18日◇カシマ

鹿島アントラーズMF白崎凌兵が、プロ8年目で初の誕生日弾で今季初3連勝に導いた。26歳になったホーム松本山雅FC戦に先発し、1点リードの後半2分に移籍後初得点。MFレオ・シルバのラストパスを受けると、左足で左ポストをかすめる高速シュートを決めた。「無心で打てた。誕生日を意識していたら力んで外していたはず」と照れ笑いしたが、節目のホーム通算850得点になった。

殻を破った同20分には2点目だ。FW土居の右クロスに、DFの背後から助走たっぷりに頭で合わせた。試合3日前、誕生日が3日違い(21日)の先輩と前祝いの会を開き「いい関係をピッチに反映できて良かった」。リーグ戦では、こちらもプロ初の1試合2発。松本を今季最多5得点で粉砕する立役者になり、清水の前10番という高かった前評判に、ようやく応えた。




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◆鹿島・白崎、バースデー弾!5発大勝で今季初3連勝(サンスポ)



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 明治安田J1第12節最終日(18日、鹿島5-0松本、カシマ)左足からズドンと決めた。1-0の後半2分。清水から加入したMF白崎がGKのニアサイドを豪快にぶち抜く一発。今季初得点で、26歳の誕生日を自ら祝った。

 「変に(誕生日を)意識せず、力まずに落ち着いて流し込めた。ゴールはおまけ。勝てたことがよかった」

 これで勢いに乗ると、同9分にFWセルジーニョが2戦連続ゴール。同20分に再び白崎が頭で決め、最後はMF中村が加点。昨年9月29日の神戸戦以来の5発で快勝し、今季初のリーグ3連勝を飾った。スタンドからの「シラサキ」コールに両手を上げて応えた。この日の主役は「自分にとっても忘れられない日になった」と納得の表情を浮かべた。(一色伸裕)





◆【鹿島】採点&寸評 5発大勝3連勝!MOMは得点者ではなく…堅実ジャッジの主審も高評価(報知)






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◆明治安田生命J1リーグ▽第12節 鹿島5―0松本(18日・カシマスタジアム)

 鹿島は圧巻の5得点で松本を下し、3戦連続無失点で今季初の3連勝を飾った。前半25分にMFレオシルバの今季4点目で先制すると、後半2分にはMF白崎凌兵が追加点。その後も攻撃の手を緩めずセルジーニョ、白崎、中村充孝がダメ押し点を挙げた。

 採点と寸評は以下の通り。

大岩剛監督【7・0】「ツーと言えばカー」を11人で体現。三竿、土居、セルジのACLを見据えた体力温存にも成功

GKクォンスンテ【6・0】大量リードでも、うっかり決まり事をすっぽかした永木を鬼の形相で叱責。最後尾からチーム締める

DF永木亮太【6・5】DF5人を無力化する絶妙グラウンダークロスで先制点アシスト。むしろ中盤移動後の方がぎこちなく感じた

DFチョンスンヒョン【6・5】法定速度の段階で快足前田を潰す。韋駄天対策の定石だが、そう簡単に出来ることではない

DF犬飼智也【6・0】かつてのレンタル移籍先に恩返しの完封。試合後には恩師の反町監督に「やられたよ」と言われたそう

DF安西幸輝【6・0】去年までは「安西がいるのに3戦連続無失点」、今年は「安西がいるから3戦連続無失点」

MF三竿健斗【6・5】前後左右10mに網を張り、せっせとボール回収にいそしむ。寄せ方が小笠原、足の出し方が昌子にそっくり

MFレオシルバ【7・0】1G1A。連戦でフル出場続きの33歳ボランチが5―0の後半ロスタイムに左サイドを爆走する姿、実にたくましく、かっこいい

MFレアンドロ【7・5】貫禄の1A+4得点の起点。彼を前にすると相手DFが次々ぶっ倒れる。もはやコナン君愛用・腕時計型麻酔銃使用疑惑の域。MOM

MF白崎凌兵【7・0】「走る司令塔」で1点目、「競れる司令塔」で2点目。26歳誕生日に自ら祝砲

FW土居聖真【7・0】「兵藤(慎剛)の良さがわからない人はサッカーをよく知らない人」とは中村俊輔の名言だが、これは土居にも当てはまる

FWセルジーニョ【6・5】サイド・ネット選手への完璧ピンポイントクロスで今季2点目。中盤に下がった時に時折見せるサイドチェンジの精度はチーム一

DF山本脩斗【6・0】後半17分IN。「セレーゾ(監督)の時以来」(本人談)の右SBで待望復帰。労基法すれすれの永木と安西に朗報

MF中村充孝【6・5】後半27分IN。復帰2戦目で技ありゴール

FW伊藤翔【―】後半38分IN。出場時間短く採点なし

高山啓義主審【7・5】「昨日の今日」で注目される中、空気のような存在感で完璧ジャッジ。試合前の200試合記念セレモニーに駆けつけたご家族にパパの雄姿

※平均は5・5~6・0点。MOMはマン・オブ・ザ・マッチ




◆【鹿島】採点&寸評 5発大勝3連勝!MOMは得点者ではなく…堅実ジャッジの主審も高評価(報知)





◆2019明治安田生命J1リーグ 第12節(オフィシャル)






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2019年05月18日(土) 15:03キックオフ 県立カシマサッカースタジアム
【入場者数】20,700人 【天候】晴、弱風、 気温21.4度、 湿度52.0% 【ピッチ】全面良芝、乾燥
【主審】高山 啓義 【副審】八木 あかね 【副審】数原 武志 【第4の審判員】林 可人


明治安田J1 第12節

聖地で今季最多5得点のゴールショー!リーグ戦3試合連続の完封勝利!

アントラーズは、明治安田J1第12節で松本山雅FCと対戦した。前半25分にレオ シルバが先制点を決めて、1-0で前半を折り返すと、後半は怒涛のゴールショーを展開。47分に白崎がバースデーゴールを決めると、54分にはセルジが決めて、リードを3点差に広げる。その後も攻撃の手を緩めることなく攻め続け、65分に白崎がこの日2点目となる追加点、83分には中村が今季初ゴールを決めて、5-0で大勝を収めた。

▼▼DAZN MATCH HIGHLIGHTS▼▼




6日前の神戸戦。アントラーズは立ち上がりから積極果敢な攻撃で神戸を圧倒した。18分に幸先良くセルジーニョのゴールで先制すると、その後も主導権を譲らず、攻勢を強める。追加点こそ奪えなかったが、前半のゴールがそのまま決勝点となり、1-0で勝利。ACLジョホール戦の雪辱を果たす、会心の完封勝利を収めた。

試合後、指揮官は「非常に厳しい日程のなかで、今日は選手がやるべきことをやって、勝利に値するゲームだった」と激闘を戦い抜いた選手たちを労った。その一方、さらなる高みを目指すために、改善の必要性も選手に伝えた。

「ピッチの中で、ピッチ状態であったり、相手のポジショニングだったり、そのような状況判断がもう少し早く正確にできれば、違う展開になったはず。そこが次の試合の改善ポイントになる」

神戸戦はACLジョホール戦の悔しさを晴らす会心の勝利だったが、首位FC東京との勝ち点差は7。これ以上、勝ち点を失うわけにはいかない。国内タイトル奪還を目指すためには、神戸戦を転機として勝ち続ける必要がある。そのためにも、ホーム松本戦は非常に重要な一戦だ。

選手は1日のオフを挟み、14日の午後からトレーニングを再開。重要な一戦に向けてコンディションを高め、臨戦態勢を整えていった。前節の神戸戦で攻守に渡る大活躍をみせた土居は、「リーグ戦だけで言えば、勝利を積み上げることができている。ただその中で、まだ3連勝はない。ここから上に残っていくためには、負けられない一戦だと思う。しっかり勝って連勝を伸ばしていきたい。松本は数人で完結させて、後ろに人数を残すという戦い方だと思う。なかなか崩せる場面が少なくなってくると思うが、その中でも突破口を見つけて、チャンスをたくさん作っていきたい」と意気込みを語った。



そして、迎えた5月18日。指揮官は先発メンバーに前節と同じ11人を選んだ。GKはクォン スンテ。最終ラインは右から永木、チョン スンヒョン、犬飼、安西が入る。ボランチは三竿とレオ シルバのコンビ。サイドハーフは右にレアンドロ、左に白崎。そして、前線には土居とセルジーニョが入った。ベンチには曽ケ端、山本、町田、中村、安部、金森、伊藤が座る。



青空に恵まれたカシマスタジアムは、朝から熱気に満ちていた。アントラーズレッドの背番号12が続々と聖地に詰めかける。ボルテージが高まり、キックオフが迫るにつれて緊張感がピッチを覆っていった。GK陣、そしてフィールドプレーヤーがウォーミングアップに姿を現すと、割れんばかりのコールが鳴り響いていた。

15時3分、キックオフ。 立ち上がりからアントラーズは怒涛の攻撃を仕掛ける。

最初のチャンスは7分、レオ シルバが高い位置でボールを奪うと、土居、セルジーニョ、レオ シルバとつなぎ、最後はレアンドロがペナルティエリア内でシュート。ボールはGKの脇を抜けたが、松本のDFにゴール前でブロックされ、ゴールネットを揺らすことは出来なかった。










アントラーズは、その後も次々とチャンスをつくっていく。12分にはチョン スンヒョン、13分にはレアンドロ、16分にはセルジーニョ、17分にはレアンドロと立て続けにシュートを放った。前節の神戸戦と同じく、圧倒的にボールを支配しながらフィニッシュの精度を欠き、得点が奪えないもどかしい展開が続いたが、勝利への渇望を強く抱いた選手たちは、迫力のある攻撃で松本を攻め立てていく。









すると、ついに待望の瞬間が訪れた。25分、土居が右サイドに流れて起点をつくると、後ろからサイドを駆け上がった永木へ絶妙なタイミングでパス。ボールを受けた永木はダイレクトでGKとDFの間にグラウンダーのクロスを入れた。ファーサイドで待つレオ シルバの足元にボールが届くと、寄せてきたDFを冷静にかわしてからゴールへと蹴りこんだ。1-0。レオ シルバの今季4得点目でアントラーズが先制に成功した。









リードを奪ったアントラーズは、ワンタッチ、ツータッチでショートパスを正確に繋げながら、幅を広く使って攻撃を仕掛けていく。ボールを奪われても、後方の選手が次のプレーを予測し、素早く相手に寄せて、すぐに奪い返す。試合の主導権を完全に掌握した。











追加点こそ奪えなかったが、良い流れのまま前半終了。1-0でハーフタイムを迎えた。指揮官は、ロッカールームで「全体のポジションを下げすぎないようにすること」、「ピッチを幅広く使ってボールを回し、相手を動かそう」、「次の1点を必ず奪い、自分たちの試合にしよう」と、選手たちを鼓舞して後半へ送り出した。



後半に入ると、選手たちは指揮官の指示通り、次の1点を積極的に奪いに行く。その姿勢がすぐに結果に結びついた。

47分、レオ シルバがドリブルで中央突破し、松本のDFを中央に引き付けると、空いたサイドのスペースでフリーになった白崎へパス。白崎はダイレクトシュートでニアサイドを抜き、ゴールネットを揺らした。アントラーズレッドに染まったカシマスタジアムのスタンドが再び歓喜に沸いた。



アントラーズファミリーの大歓声がスタジアムを包む。それに応えるように鹿のエンブレムを纏う選手たちは勢いを増す。逆に、松本の選手たちは完全に雰囲気に飲み込まれていた。





すると54分、ペナルティエリアの右角でセルジーニョがボールを受けると、角度をつくってコントロールシュート。美しい軌道を描いたボールは、GKの頭上を越し、ファーサイドのサイドネットを射抜いた。3-0。セルジーニョ、そしてアントラーズファミリーが喜びを爆発させた。









63分、指揮官は三竿に代えて山本をピッチへ送り出す。山本は明治安田J1第1節大分戦以来となる、公式戦出場となった。

試合の流れを完全に掌握したアントラーズは、松本を圧倒的に攻め立てる。すると65分、ペナルティエリア内でボールを受けた土居が見事なターンで相手を抜くと、ふわっと浮かせたクロスを入れた。絶好のボールにファーサイドで飛び込んだのは白崎。誕生日を自ら祝う、2得点目となるゴールを決めた。







4-0とリードを広げた後も、アントラーズは集中を切らすことなく、攻勢に試合を進めていく。







73分、指揮官が再び動く。土居に代わり中村をピッチへ送った。すると、この采配が的中。83分、レアンドロが右サイドからドリブルで中央へ進入し、ゴール前にボールを送ると、後ろから走りこんだ中村がシュート。これがGKの股を抜き、ゴールネットを揺らした。怪我を乗り越えて、ようやく掴んだ今季公式戦初ゴールに中村は満面の笑みを浮かべた。





得点直後の84分、セルジーニョに代えて伊藤を投入。最後まで攻撃姿勢を崩すなという指揮官の明確なメッセージを受け、選手たちは最後まで全力で松本の守るゴールに迫った。





そして、試合終了を告げるホイッスルが鳴った。5-0。アウェイチームを圧倒し、今季初のリーグ戦3連勝を飾った。





次戦は4日後、ACLグループステージ突破をかけた山東戦だ。この勢いを維持したまま、また明日から準備を進めていく。2年連続のアジア王者へ。絶対に負けられない一戦に臨む。



【この試合のトピックス】
・今季初のリーグ戦3連勝
・リーグ戦3試合連続の無失点
・2018年明治安田J1第28節神戸戦以来、今季最多となる5得点
・ホームでリーグ戦4連勝
・中村が今季公式戦初ゴール
・白崎がアントラーズ移籍後初ゴール
・セルジーニョが2試合連続ゴール
・レオ シルバが今季4ゴール



監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・全体のポジションを下げすぎないようにすること。
・ピッチを幅広く使ってボールを回し、相手を動かそう。
・次の1点を必ず奪い、自分たちの試合にしよう!


松本山雅FC:反町 康治
・少し守備のリズムを変えよう。
・ワンタッチプレーを意識すること。
・攻撃のスペースを共有できるように。


[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
後半、立ち上がりの得点が、我々に勇気を与えてくれた。ハーフタイムに伝えたことを、選手たちがしっかり実行してくれた結果、いい形で勝つことができた。次のACLに向けて、しっかり準備したい。

Q. 山本選手が復帰したが、調子をどう見ているか?

A. 我々は彼がコンディションを上げるための最善の努力をしている。彼の存在はチームのなかで非常に大きいが、慎重に進めていきたい。今日は30分ほど出場したが、次のACLでも彼がピッチに立つことができれば、チームにとっても非常に大きいことだと思う。


松本山雅FC:反町 康治
遠くからたくさんのサポーターが駆けつけてくれて、最後まで声を枯らして応援してくれた。この悔しさを次にぶつけるので、また応援してほしい。前半は、アントラーズに圧力をかけられ、ほとんど何もできずに失点してしまった。アントラーズの強さは十分にわかったうえで準備してきたが、想像以上に強かった。後半、少し並びを変えたが、2点目を取られたのが痛かった。こちらもチャンスはあったが、しっかり決め切れるかの差は感じた。トレーニングで改善していくしかない。次に向けてしっかり顔を上げて帰りたい。


選手コメント

[試合後]

【土居 聖真】
神戸戦の反省を活かせた。相手を押し込めたし、リスク管理もできていた。自分たちでギアを落とさないようにしていきたい。神戸戦でもギアを落とさずできたが、点を取れなかった。今日は点を取れてよかった。11人が意識高くできている。今日のような試合を長く続けていきたい。

【安西 幸輝】
右からも左からも攻めれるようになってきたし、攻撃の幅も広がってきている。それプラス無失点で終わるという意識をチーム全員で持てている。今日も何本か危ないシーンがあったが、全員で身体を張って無失点で終えることができたので、それは自信になっている。

【白崎 凌兵】
簡単な試合にはならないと思って試合に臨んだ。相手のカウンターのところをしっかりケアしようと話していて、チームとしてフィットした戦い方ができた。それが5-0という結果に表れたと思う。ゴールは嬉しかったし、チームのみんなも祝福してくれた。バースデーゴールはあまり意識しないようにしていた。自然体でいつも通りやろうと思ってプレーしていた。そこでたまたま自分のところにいいパスが出てきてゴールを取れた。誕生日の日にこれだけのサポーターの前で点を取れて、これだけのいい試合をして勝てたということは、次につながっていく。自分としても、忘れられない日になった。

【セルジーニョ】
逆サイドからボールが展開されて、レアンドロからいいパスが来た。それと同じタイミングで、レオが後ろを回ってスペースを作ってくれた。そこでマークがつられて、中にはいるタイミングができた。あとはシュートを完璧に決めることができた。

【レオ シルバ】
シーズンを通して状態をよくしていく中で、チームとしても個人としてもいい状態に来ている。ただ、1試合、2試合がよくても、その次が続かなければ意味がない。あとはしっかりメンテナンスをしながら持続させていく。個人としても、チームとしても、この状態を保つという意識をしっかり持って、取り組まなければいけない。(ゴールシーンは)永木選手がいいクロスを上げてくれた。そのあと相手GKが触ったが、それを拾って冷静に横にずらして決めることができた。

【永木 亮太】
単純なミスも減ってきたし、前線の2人からしっかりとプレッシャーをかけてくれる。みんなが献身的に守備をやれるようになってきて、それが結果につながっている。それを続けていこうという話はしている。きついところをしっかりやっている成果は、出ていると思う。

【山本 脩斗】
練習の時から右サイドで練習はしていたので、準備はできていた。左サイドで慣れている部分があるので、視野の取り方や守備の仕方が逆になったので少し違和感はあった。少しずつやっていくうちに違和感はなくなった。連戦で出ている選手もいるし、そこは与えられた場所でしっかり結果を残さなければいけないと思う。久しぶりの試合で右サイドだったが、まずは無失点でいこうと思って試合に入った。

【中村 充孝】
今日のようなプレーを、最初からやらなければいけない。後半の最後は、どうしても今日のようにスペースができてくる。そこはどんどん前から行ってゲームを終わらせるということが大切。今日みたいな相手をどう攻略していくというところが、前半の見どころだったと思う。うまくサイドからいけていたので、それをもっと意図的にできるか、相手をどう動かせるかということを考えながらやっていくと、もっと楽しくできると思う。




◆2019明治安田生命J1リーグ 第12節(オフィシャル)


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