日刊鹿島アントラーズニュース

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2020年7月30日木曜日

◆【鹿島】特筆すべきは遠藤と和泉のワンツー。“ザーゴスタイル”は着実に進化中だ(サッカーダイジェスト)






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数的不利の状況をいとも簡単に崩してみせた


[J1第7節]鹿島2-2FC東京/7月26日/カシマ

 1-2と1点ビハインドで迎えた後半は、相手を押し込む時間帯が増えた。負けているほうが攻勢を強める。そうした試合展開は往々にしてあり、必然的にボール保持率も上がるが、“よくあるシチュエーション”だけに後押しされて鹿島がペースを掴んだわけではない。

 もちろん、「後半は相手の足が止まり、全体的に下がったところで我々にスペースができた」とザーゴ監督は振り返るが、FC東京としては受けに回ったつもりはなく、むしろリードを広げようとしていたという。あくまでも攻撃的な姿勢を取る相手に対し、ポゼッションで優位に立ち、主導権を握ったその戦いぶりは評価したい。

 これまでも高いポゼッション率を示すゲームはあったが、フィニッシュの精度を欠いてゴールが決まらず、黒星を重ねてきた。だが、今節のFC東京戦では途中出場の土居聖真がチームを敗戦から救う同点弾をゲット。特筆すべきは、そのゴールの“形”だ。

 和泉竜司とのワンツーで局面を前に動かした遠藤康が、浮き球のパスを相手ゴール前に入れる。これに反応した土居が鮮やかなボレーを突き刺す。流れとしては、別段目新しいことはない。着目したいのは、遠藤と和泉のパス交換だ。

 センターサークル付近の左サイド、三竿健斗からのパスを遠藤が受ける。目の前にはFC東京の選手がふたり。その少し先にいる和泉に遠藤がボールを出して前に出る。このパスに、和泉の近くにいたFC東京の髙萩洋次郎が食いつく。和泉からのリターンを受けた遠藤が走り込んだ先は髙萩が空けたスペースであり、余裕を持って土居にクロスを上げた。

 瞬間的な局面を見れば、2対3。数的不利の状況をいとも簡単に崩してみせた。
 
 ボールを動かしながら相手を動かし、それでできたスペースを有効活用する。ザーゴ監督の下、今季は自分たちでボールを握ってアクションを起こすサッカーを目指しているが、その狙いが見事に体現されていた。遠藤の優れた個人戦術はもちろん、和泉の絶妙なポジショニングと丁寧なパス、土居の高い技術が凝縮されたファインゴールだった。

 2-2とした後も攻撃の強度を落とさず、いくつかのゴールチャンスを作るが、それは決め切れなかった。勝点3には届かなかったとはいえ、スタンディングでは上位にいるFC東京を相手に、ポゼッション率に加え、シュート本数やパス本数でも上回ってみせる。

 データ上でポジティブな数字を叩き出すのは今に始まったことではないが、それを結果に結びつけられず、苦しい時期が続いていた。それを思えば、今回のドロー決着は大きな前進と言っても過言ではない。“ザーゴスタイル”が詰まった土居の同点弾も含め、間違いなく次につながる勝点1だった。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)


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