日刊鹿島アントラーズニュース

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2020年10月17日土曜日

◆サッカー日本代表・植田直通、 「武闘派」ニューヒーローの意外な素顔(ダイヤモンド・オンライン)






森保ジャパンの2020年初勝利は、武闘派を自任する25歳が出場12試合目で決めた、待望の日本代表初ゴールによってもたらされた。日本時間14日未明に決着を見た、コートジボワール代表との国際親善試合でヒーローを拝命したのは、0-0のまま迎えた試合終了直前に投入されたDF植田直通(セルクル・ブルージュ)だった。劇的かつ渾身のヘディングシュートに込められた矜恃(きょうじ)と、威風堂々としたオーラの内面に今も熱く脈打つ、生まれ故郷の熊本県へ抱き続ける深い愛情を追った。(ノンフィクションライター 藤江直人)


ヘディングへの強いこだわり


 歴代の日本代表チームでは守り方などを確認する意味合いも込めて、原則として非公開練習が行われる試合前日に、セットプレーのメニューが取り入れられるケースが多い。

 森保ジャパンも例外ではなく、今年最初の活動となったオランダ遠征でもカメルーン、コートジボワール両代表戦を翌日に控えた8日と12日に、それぞれセットプレー練習を取り入れていた。その度にキャプテンのDF吉田麻也(サンプドリア)の脳裏には、憂うつな思いが頭をもたげてきた。

 招集された選手たちが敵味方に分かれて、コーナーキックや直接フリーキックをめぐって実戦さながらの攻防が繰り広げられる中で対峙する相手、つまり仮想の相手選手がいつもDF植田直通だからだ。

「セットプレーの練習で一番付きたくない選手というか。いつも僕がマッチアップさせられるんですけど、本当にマークするのが大変で手強い相手なので」

 主力組で最もヘディングが強い選手が吉田ならば、リザーブ組では植田が空中戦の覇者として位置づけられている構図が伝わってくる。吉田は苦笑いしながら、こんな言葉も付け加えてくれた。

「直通は毎日、ヘディングの練習をしているんですよ」

 通常は全体練習を終えると、個々が目的をもって取り組む個人練習に移る。限られた時間の中でひたすらヘディングを繰り返す植田の鬼気迫る姿は、日本代表でも、2018年夏から所属するセルクル・ブルージュ(ベルギー)でも、そしてプロの第一歩を踏み出した鹿島アントラーズでも変わらない。

「毎日のようにヘディングをしてきて、自分の本当に得意な部分でもあるし、ヘディングでチームを助けたいという思いをずっと抱いています」


熊本地震を経て強くなったサッカーへの思い


 胸を張ってそう語る植田のサッカー人生とヘディングの関わりをさかのぼっていくと、1年生の時にフォワードから正式にセンターバックへ転向した熊本県の強豪、大津高校時代に行き着く。自身の身体に宿っていたストロングポイントを磨き続けた日々で培われた自信は、アントラーズの一員としてお披露目の舞台となった、2013年1月の入団会見で発した異例の抱負に反映されている。

「ワニは獲物を水中に引きずり込んで仕留める。自分も得意とする空中戦や一対一に持ち込んで、相手を仕留めたい」

 自らを獰猛(どうもう)なワニに例えて、プロの世界を生き抜いてみせる…。小学生時代に日本一になり、世界大会で3位にもなったテコンドーが、激突の末に例え流血してもひるまない旺盛な闘争心を育んだ。顔面に刻まれている傷痕の数々は、武闘派センターバックの勲章でもある。

 植田の左眉は、今現在も一部が傷で欠けている。大津高時代の体育祭のサッカー大会。突っ込んできた眼鏡姿の同級生を真正面から受け止め、衝撃で割れた眼鏡で切って血まみれになってしまった。それでも最後までプレーを続行したが、終了後には40針を縫わざるをえなくなっている。

 身長185cm、体重82kgの威風堂々としたボディー。決して冗舌ではない性格とも相まって時には近寄りがたいオーラも放つが、内側には優しさを伴った熱き血潮も脈打たせている。隠された一面が初めて公の場で発現したのが、2016年4月16日のヒーローインタビューだった。

「植田選手にとって、今日は特別な思いでのプレーだったと思います。胸の内を聞かせてください」

 敵地で3-0のスコアで快勝した湘南ベルマーレ戦後の光景。インタビュアーの女性からマイクを向けられた植田は沈黙を数十秒続けた後に、おもむろに右手で目頭を押さえた。とめどもなくあふれてくる涙を止めることができない。震えながらも何とか絞り出した声に、思いの丈を込めた。

「僕にはそれしかできないので…頑張ります…」

 それとはサッカーを意味している。ベルマーレ戦の2日前に、生まれ育った故郷の熊本がマグニチュード6.5、最大震度7の「平成28年熊本地震」に見舞われた。ベルマーレ戦当日の16日未明にも後にこれが本震と判明する、さらに規模の大きな地震が発生していた。

 幸いにも家族は無事だったが、時間の経過とともに甚大な被害が伝わってくる。ベルマーレ戦から一夜明けた17日。午前中の練習を終えた植田は、アントラーズのフロントへ熊本行きを直訴。依然として余震が続いていた中で、18日のオフを含めた1泊2日の強行日程を認めさせた。

 被災地の力になりたいと思い立った植田の姿に、チームメイトたちも胸を打たれた。当時のキャプテンで、岩手県出身のJリーガーとして、東日本大震災の被災地への救援および慰問活動に率先して取り組んできた小笠原満男さんは、こんな言葉を植田にかけている。

「手伝えることがあれば何でもする。遠慮なく言ってくれ」

 小笠原さん、選手会長だったDF西大伍(現ヴィッセル神戸)、高卒で加入して2年目だったFW鈴木優磨(現シントトロイデン)ら総勢6人で空路福岡入り。数台のレンタカーで陸路を使って熊本へ向かい、車に詰め込んだ飲料水や支援物資を届けて回り、可能な限り触れあいの場を持った。

 オフ明けの19日には午前、午後の2部練習が組まれていた中で、一行は18日の福岡発成田空港行きの最終便まで活動を展開した。ホームに柏レイソルを迎えた24日のリーグ戦は残念ながら敗れてしまったが、植田と西は先発フル出場。小笠原さんも先発し、鈴木も後半途中からピッチに立った。

 そして、レイソルに喫した黒星が最後になる形で、アントラーズは逆転でファーストステージを制している。通常はキャプテンが音頭を取り優勝トロフィーを天へ掲げるセレモニーで、主役を務めた植田は、照れ笑いを浮かべながら小笠原さんとの間で交わされた秘話を明かしている。

「優勝を決めた直後から『熊本の方々がたくさん見ているから、お前がトロフィーを掲げろ』と言われていました。本当に満男さんに感謝したい」


さらに故郷で豪雨災害
新型コロナウイルスによる復興の遅れ


 闘いのステージをアマチュアからプロへ、年代別の日本代表から頂点のフル代表へ、日本からベルギーの地へ移しても、愛してやまない熊本を思い続ける姿は変わらない。その故郷を中心に九州で今年7月3日から月末にかけて、「令和2年7月豪雨」が発生した。

 気象庁が「100年に一度レベルのまれな降水量」と警戒を呼びかけていた中で、県南部を流れる最大河川の球磨川は氾濫および決壊を起こした。尊い命が奪われ、甚大な被害が引き起こされただけではない。今年に入ってから続く新型コロナウイルス禍で、復興の遅れを余儀なくされるなど、二重の苦しみに耐えながら前を向こうとする故郷の人々の姿に、植田もベルギーの地から心を痛めていた。

「新型コロナウイルスによって日本中の方々、世界中の方々が苦しんでいる中で、僕の生まれ故郷である熊本でも大雨でかなりの数の方々が、苦しい思いをされていることは知っていました。その前には熊本で大きな地震もあり、僕の家族や知り合いも被災した中で、そういうことが起こったから、というわけではないんですけど…」

 コートジボワール戦後に対応したオンライン取材で植田が紡いだ言葉には、競技面以外の意義が込められていた。それは自分たちの一挙手一投足を介して、日本へ勇気と笑顔、そして元気を届けることだった。植田が続ける。

「…僕は本当に日本もそうですけど、熊本を背負って戦っていると思っています。自分のプレーで熊本の方々、そして日本の方々を元気づけられればと思って日々プレーしているので、そういった方々の思いを背負い、勇気や希望をこれからも与えていけるようなプレーをしていきたい」

 選ばれた数人の選手が臨むオンライン取材に植田が応じたのは、あらためて説明するまでもないだろう。


ひそかに狙っていた大仕事


 両チームともに無得点のまま、9日のカメルーン戦に続くスコアレスドローの気配が漂ってきた後半アディショナルタイム。植田からの縦パスを受けたMF遠藤航(シュツットガルト)が相手選手に倒され、敵陣の中央やや右サイドの位置で直接フリーキックを獲得した。

 アディショナルタイムに突入する直前に、劣勢に立たされつつあった守備を安定させる目的で植田が途中出場。今遠征で初めて同じピッチに立っている状況をあらためて確認した時、吉田は前日のセットプレー練習で募らせた憂うつな思いが局面を打開してくれると確信した。

「タフな試合で残り時間も少なくなった中で、アフリカのチームにありがちなのは集中力を欠いてボールウオッチャーになり、ファーサイドが空く傾向があること。直通のストロングポイントはヘディングですし、正直、僕よりも直通の方が可能性はあると思ったので、僕がニアサイドでおとりになってトミ(冨安健洋)と直通をファーに行かせるようにして、(柴崎)岳にもファーに蹴ってくれと伝えました」

 短い時間でのやり取りで、ゴール前の密集地帯におけるポジショニングを決めた。MF柴崎岳(レガネス)が直接フリーキックを蹴る刹那に吉田がニアサイドへ走って相手を引きつけ、マークが曖昧になった遠いサイドをDF冨安健洋(ボローニャ)、さらに大外を植田が突いていく。

 果たして、アントラーズ時代のチームメイトである柴崎が蹴ったボールは、正確無比に植田が走り込むファーサイドへ落ちてくる。マーク役の背後に一度出て気配を消し去り、次の瞬間、死角から目の前に現れて十八番のヘディングを見舞った植田の代表初ゴールとともに、均衡は劇的に破られた。

「あの時間帯に投入されたことは、後ろでしっかりと失点をなくすという意味でしたけど、一つでもチャンスがあればセットプレーで1点を、というのは自分自身でも狙っていました」

 通算12試合目の国際Aマッチで託された任務をしっかりと遂行した。その上でひそかに狙っていた大仕事を具現化させた25歳は、32歳の大先輩・吉田と21歳の後輩・冨安の後塵を拝している現状を認めた上で、ネバーギブアップとばかりに、そして故郷へ届けとばかりに「もっと、もっと成長していけると思っている」と明言。自信を手土産に、ベルギーの地で待つ戦いへ帰って行った。


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◆サッカー日本代表・植田直通、 「武闘派」ニューヒーローの意外な素顔(ダイヤモンド・オンライン)


◆Vリーグでの華麗な活躍に期待。 注目の美女バレーボーラー8人(Sportiva)






 いよいよ10月17日、V.LEAGUEが開幕(女子のV2リーグは10月31日に開幕)を迎える。今シーズンは各会場の入場者数は50%以下に抑えてリーグが進められる予定だが、どんな形でも選手に声援を送りたいところだ。来夏には東京五輪が控えている大事なシーズンに、飛躍が期待される女子バレーの注目選手を紹介する。


■賀谷 明日光(がや・あすみ)
所属:GSS東京サンビームズ(V2)ミドルブロッカー・174cm
1995年11月16日生まれ 茨城県出身 土浦日大高→東京女子体育大


 昨シーズン、V2リーグで2位と大躍進したGSS東京サンビームズで、内定期間も含めて3シーズンを経験した賀谷。ブロック、スパイクと献身的な働きを見せ、着実にチームの柱に育ちつつある。

 クールな外見とは裏腹にコート内では感情を表に出し、チームメイトを鼓舞する熱いプレーを見せる。所属チームだけでなく、もっとV2リーグ全体のことを知ってもらいたいという思いから、SNSでの発信も積極的に行なっている。ちなみに、父はかつて鹿島アントラーズなどでプレーした賀谷英司。


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◆内田篤人さん 第2の人生満喫中 愛娘に言われた「ととがサッカーおしまいでうれしい」(スポニチ)







 8月に現役引退したサッカー元日本代表DF内田篤人さん(32)が16日、静岡朝日テレビの「とびっきり!しずおか」に生出演した。

 現役引退後の生活については「もう少しサッカーに戻りたいかなと思ったが、今の生活が楽しい。好きな時間に好きなものを食べられる」と、第二の人生を満喫している様子。引退会見では今やりたいことを問われ、「子どもの幼稚園のお迎え」と話していたが、「送り迎えに行ける日は行くようにしている。とても楽しい。娘は“とと(お父さん)がサッカーおしまいでうれしい”と言ってくれた」と明かした。

 9月には日本サッカー協会の新役職「ロールモデルコーチ」に就任し、U―19日本代表合宿に参加するなど、指導者としての道を歩み始めている。指導してみたいチームを問われると、「大学でも、高校でもどこでもいいなら監督はやってみたい。やるからには練習から組み立てたい」と意欲を示し、「高校サッカーをはじめ、静岡のサッカーは常に見ている。僕に教えられることがあれば、何か協力できることはしたい」と話した。


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◆内田篤人さん「今の生活が楽しい」故郷静岡で生出演(ニッカン)






サッカー元日本代表選手で静岡県函南町出身の内田篤人さん(32)が16日、静岡朝日テレビの情報番組「とびっきり!しずおか」(月~金曜午後4時37分)に生出演した。

県内のローカル番組には初出演。「知っている人しか見ない。緊張しますね。下手なことを言えない」と苦笑いした。共演者から「県内の皆さんが楽しみにしている」と振られると、「クリーンなイメージのまま(でいたい)」と望んだ。

8月20日の現役引退発表から約2カ月。「もう少しサッカーに戻りたいかなと思ったんですけど、意外にそんなことはなくて、今の生活が楽しい。ストレスゼロ。好きな時間に好きなものを食べられるし、気が楽。娘の幼稚園の送り迎えは、なるべく行くようにしている」と話した。

高校やJリーグなど、静岡県内のサッカーチームへの思いを聞かれ、「僕も応援している。常に意識して見ている。僕が教えられることがあるなら、小学生でも高校生でも、静岡のためになるなら、ご協力できるものがあれば、お話をいただきたい」と訴えた。

今季のJ1清水エスパルスとJ2ジュビロ磐田が苦戦していることについては、「勝てなかったり、J1にいる、いないというのはありますけど、長い目で見れば、そういう時期も必要じゃないかと。静岡にはいい指導者が必ずいる。子どもの時からいい指導を受けて、伸び伸びサッカーをしていれば、絶対に(サッカー王国・静岡は)復活できると思います」と持論を語った。

J1鹿島アントラーズ選手時代を振り返り、「対戦しながらですけど、日本平とか磐田に戻ってくると、『頑張ってほしいな』と、帰る時には常に思うんですよ。エスパルスとジュビロの選手、頑張ってほしい。僕はもう引退しちゃったんで、好きなことを言える。藤枝と沼津にもJリーグチームがある。どこのカテゴリーでもいいんで、子どもたちが思いっきりサッカーをしてほしい」と願った。




◆内田篤人さん「今の生活が楽しい」故郷静岡で生出演(ニッカン)





◆鹿島ザーゴ監督“三度目の正直”札幌に苦手意識払拭(ニッカン)






鹿島アントラーズのザーゴ監督が、18日の北海道コンサドーレ札幌戦(札幌ド)で苦手意識を払拭(ふっしょく)する。

今季札幌とはリーグ中断中の3月に練習試合を行ったが敗れ、7月のリーグ戦では19年ぶりに黒星を付けられた。

“三度目の正直”へのチャレンジに、指揮官は「(相手は)予想できる動きなので、対応をもう少ししっかりしないといけない」。アウェー3連戦の2試合目で、前節から移動を含めて中3日という状況に「日程的に練習ができる状況ではないので、映像と口頭での説明でやりたいことを実行できれば」と、できる限りの準備をして北の大地に乗り込む。




◆鹿島ザーゴ監督“三度目の正直”札幌に苦手意識払拭(ニッカン)





◆【鹿島】「同じ練習をして、同じ意識を持って」総合値を高めるザーゴ監督の手綱さばき(サッカーダイジェスト)






その境界線は、良い意味で曖昧で不確か


 直近3試合を振り返ると、交代のカードの切り方にひとつの傾向が見て取れる。20節のG大阪戦(●0-2)、21節の横浜FC戦(〇3-2)、22節の鳥栖戦(〇2-0)、いずれの試合でもザーゴ監督は後半に“3枚替え”を行なっている。

 指揮官は交代させた選手たちの疲労度を考慮し、適切なタイミングを見計らってカードを切り、攻撃のスピードや強度をキープしようとする。途中出場の選手たちもそれに応えるべく、質の高いパフォーマンスを見せる。

 まさに総力戦。コロナ禍による今季の過密スケジュールを乗り切るにはメンバー全員の力が必要で、ザーゴ監督も「必要とされる選手たちが、タイミングに応じて出場し、チームの勝利に貢献する。それを求めているし、できていると思う」と手応えを口にする。

 たとえば前節の鳥栖戦では、久々の先発出場となった白崎凌兵がチームを勢いづかせる先制点を挙げれば、9月下旬から着実に出場試合数を伸ばしているルーキーの松村優太が、途中出場から犬飼智也の追加点をアシスト。白崎と松村、彼らふたりはプレータイムが多いほうではないが、与えられたチャンスの中できっちりと仕事をこなしてみせた。

 トータルの戦力は、着実に高まっている。

「同じ練習をして、同じ意識を持ってもらって、必要になった時に、チームのコンセプト、役割、機能性を発揮できるように、ずっと指導してきました」

 いわゆる「主力組」と「サブ組」の間に、明確な線引きはない。その境界線は、良い意味で曖昧で不確か。たとえ出場試合数が少ない選手でも、計算できる戦力としてチームを下支えする。

「間違っていなければ、18名の選手が10試合以上に出ています。そうすると、選手たちもやる気が出てくる。そのやり方はシーズンが終わるまで変わらないので、常に準備を進めておいてほしいと伝えています」

 次節の札幌戦では、誰が目に見える結果を出して、勝利の立役者となるか――。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)



◆【鹿島】「同じ練習をして、同じ意識を持って」総合値を高めるザーゴ監督の手綱さばき(サッカーダイジェスト)





◆【札幌vs鹿島プレビュー】通算対戦成績は鹿島が大きくリード…札幌は今季初のホーム戦連勝を目指す(サッカーキング)






■北海道コンサドーレ札幌 ルーキーの奮闘に中堅・ベテランは応えられるか





【プラス材料】
 チーム状況を考えると、プラス材料があまり多くないというのが実情だ。ここ最近の流れでは、未勝利や連敗をしている中でも「ひとつ勝てば……」という声がチームから聞こえるが、そこで勝ってもなかなか波に乗れない状況が続いてしまっている。第21節で湘南ベルマーレに勝ち、なんとかその流れを変えたかったが、前節の名古屋グランパス戦は0-3で完敗してしまっている。

 ただし、その中でルーキーの活躍ぶりはチームを支えている。湘南戦で2得点を挙げたMF金子拓郎は積極的なドリブルの仕掛けを増やしているし、DF田中駿汰も前への強さを増してきた印象があり、MF高嶺朋樹はMF宮澤裕樹よりも安定感のあるプレーを見せているように思う。こうした選手の活躍がポジション争いを加熱し、間違いなくチーム力を高めてくれている。中3日での試合ではあるが、期待したいところだ。

【マイナス材料】
 プラス材料のところでも触れているが、結果が出せていない状況はやはりマイナス材料である。現時点では、下位のチームからなんとか勝ち点を取っている状況だ。

 前節の名古屋戦について言えば、決して押し込まれたわけではないものの、要所をしっかりと突かれてしまい3失点。名古屋に楽な試合をさせてしまっていたように映る。とりわけ主軸と目される選手に技術的なミスが散見され、場合によってはそれをルーキーの選手や特別指定選手のGK中野小次郎が救っていたような状況でもあった。

 内容の良し悪しは見る人によって判断基準が異なるだろうが、チームレベルが高まっているようにはあまり感じない。昨季よりも低い位置で戦いを続けている現状はやはり厳しいと言うしかなく、中3日でどこまで変化を生めるか、がこの試合のカギになるだろう。

文:totoONE編集部


■鹿島アントラーズ 2度目の3連勝に向けて目立ったマイナス材料はない





【プラス材料】
 アウェイでサガン鳥栖に完封勝利を収め、2連勝とした。

 中でも、14試合ぶりに先発出場したMF白崎凌兵が先制点を挙げたことは大きな意味を持つ。昨季まで主力だったが、今季は出場機会が激減。白崎本人は好調の手応えがあり、なぜ出場機会が減っているのか、当面理解できなかったという。そこで理由を考え続け、監督が強く求める「攻守の切り替え」「球際の強度」を意識して練習したところ、出番が回ってきた。

 実績ある選手が腐ることなく、試合出場に向けて探っていく。チームが前向きに回っている何よりの証であると同時に、過密日程の中で白崎起用を計算できるようになったのは大きなプラスと言える。2連勝中だが、まだまだ上向く要素がある。

【マイナス材料】
 チーム状況で表立ったマイナス要素はない。北海道コンサドーレ札幌に2試合勝っていないことやアウェイまでの長距離移動などが挙げられるが、チームが傾くほどのことでもないだろう。

 そうなると、勝敗は自己条件。チーム状況や状態は良いが、試合の入りから100パーセントでいけるか。セットプレーの集中力、マークの確認など細かいところまで注意できるかに尽きる。攻撃面で言えば、チームトップスコアラーのFWエヴェラウドの得点ペースが一時より落ちてきているが、得点の可能性があるプレーは続けているだけに、チャンスをしっかり決められるかどうか。

 マイナス要素が発生するとしたら、自分たちの中から。対戦相手は札幌だが、その前に向き合わなければいけないのは自分たちである。

文:totoONE編集部




◆【札幌vs鹿島プレビュー】通算対戦成績は鹿島が大きくリード…札幌は今季初のホーム戦連勝を目指す(サッカーキング)


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