[6.11 W杯アジア2次予選 日本 5-0 シリア Eピース]
日本代表DF町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ)は第2次森保ジャパンの堅守を支えてきたDF冨安健洋、DF板倉滉とともに3バックの左で先発出場。アグレッシブな守備でシリアの攻撃の起点をことごとく潰し、攻撃的な3-4-2-1の新布陣の可能性を大きくつないだ他、後半は4バックの左CBとしても存在感を放った。
試合後、シリア戦全体を振り返った町田は「3バックで頭からやるのは初めてだったので攻撃していて楽しかった」としながらも、「守備はまだまだ課題」と無失点に満足せず。前半には相手に入れ替わられ、ピンチを招くシーンが一度あったことに触れつつ、自身よりも高い192cmの長身FWオマル・アルソマとの空中戦にも「手こずった」と厳しい自己評価を口にした。
もっともこの日は左ウイングバックにMF中村敬斗、右ウイングバックにMF堂安律と攻撃的な選手が並んでいた中、激しい身体の寄せで相手の攻撃を阻む場面も目立っていた。
中村との守備面の連係は「だいぶ気は使っていた」という町田。特に「右サイドにボールがある時は敬斗に絞れよと言っていた」といい、距離感が難しくなりがちなサイドチェンジに対するリスク管理に注意していたようだ。
また攻撃では素早い配球で中村の攻撃参加を有効に使う場面も。町田は「僕らが攻撃をする時間が多ければ彼の良さも生きるので、攻撃の時間を増やそうとは思っていた」と振り返りつつ、「敬斗も守備意識が高い選手なのでもっともっとよくなる部分はあると思う」と今後への期待も示した。
町田にとっては3月の北朝鮮戦に続くクリーンシート。アジア杯では決勝トーナメントで出場機会が少なく、悔しい経験をしたが、その後は活動ごとに存在感を高めてきている。
「負けた悔しさはみんな持っていると思うし、あの悔しさはチームとしても屈辱的なものだった。あれを繰り返さないことが大事」。アジア杯の悔しさも胸に「最終予選はもっとああいう形が増えると思うので、しっかり集中してやっていきたい」と前を見据えていた。
(取材・文 竹内達也)
◆躍動する左WB中村敬斗を支えた町田浩樹「攻撃していて楽しかった」(ゲキサカ)