http://web.gekisaka.jp/411142_130722_fl4年前の今日を振り返る連続企画
【2009年12月31日配信】
[12.31 全国高校選手権1回戦 星稜 1-1(PK4-3)佐賀東 市原臨海]
「忘れ物」を取り戻すことはできなかった。浦和レッズが獲得を目指すなど注目を集めてきた佐賀東のU-18日本代表FW赤崎秀平(3年)は両チーム最多のシュート5本を放ったが無得点。PK戦では5人目で登場したが失敗し、チームを勝利へと導くことができなかった。
強靭なフィジカルと一瞬のキレ。前半終了間際には鮮やかなステップで相手のマークを外して左足シュートを放ち、後半には鋭い反転で相手CBをぶち抜き、再び決定的なシュートへと持ち込んだ。だが、この日そのシュートがゴールネットを揺らすことはなかった。
昨年度の全国選手権初戦でハットトリックを達成し、注目度を高めた。だが2回戦では不発に終わりチームはPK戦敗退。この日は昨年のPK戦で失敗していた2選手とともに、蒲原監督から「忘れ物を取り返してこい」というメッセージを受けていた。だが、自らのミスもありPK戦敗退。失敗した瞬間、両ひざに手をやった赤崎はしばらく身動きすることができず、チームメイトに抱えられるように整列へと向かった。
「この試合の敗因は自分だと思う」と絞り出した赤崎は「とても充実した1年間だったけど、まだ補えなかったところがある。次からのステージにいかしたい」と前を向いた。「18で今の技術ではまだ早い」とJではなく、進学することを決意した赤崎。進路である筑波大でプロの世界で通用する自信と実力を身につける。
(取材・文 吉田太郎)