http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/jleague/news/20140315-OHT1T00193.htm
◆J1第3節 鳥栖0―3鹿島(15日・ベストアメニティスタジアム) 鹿島はGK曽ケ端準(34)が鳥栖の日本代表FW豊田陽平(28)のPKを止めるなど3―0で勝ち、4年ぶりに単独首位に立った。横浜MはMF富沢清太郎(31)が先制ゴールを決め、徳島を3―0で撃破。両チームともシーズン開幕から3連続完封勝利で、横浜MがJリーグ史上4チーム目、鹿島が5チーム目の快挙となった。
ベテランと若手の融合した鹿島が、絶好調男・豊田を完封して開幕ダッシュを決めた。延長やPK勝ちを除く90分間の開幕3連続完封勝利は清水(06年)、名古屋、G大阪(ともに07年)、横浜M(14年)に続く5チーム目。単独首位は10年第16節以来だ。それでも主将のMF小笠原は「危ない場面を作っちゃいけない。もっと高い意識を持ちたい」と気を引き締めた。
勝負の分かれ目は2―0の後半24分。開幕2戦3発の豊田が蹴ったPKを、GK曽ケ端が左に跳んで止めた。「向こうはイケイケの状態だったから良かった」。1点差に詰め寄られれば同点、逆転にもなりかねない危険な流れを寸断した。
常に練習開始の1時間前に到着して入念な準備を行っている守護神は、07年第29節から213試合にわたってフルタイム出場を継続中。練習中に若手へ厳しい指示を飛ばすのは「戦えないといけない。戦わないと勝てない」という信念から。この日のように至るところで接触プレーが頻発した激しい展開も、31歳のDF青木を中心に全員が体を張って食い止めた。
後半14分に21歳のFW土居が追加点、同27分には19歳のMF豊川がプロ初ゴールを決めるなど、若手も存在感を見せた。初先発だった1日の開幕戦前に、緊張から7回もトイレに行った豊川は、得点後にベンチ前でダンスを踊って喜んだ。「自分にはかなり大きな1点だけど、これからもっと取っていかないといけないです」。全世代に共通するのは勝利への欲求。J史上唯一の3冠を獲得した00年にも指揮を執っていたセレーゾ監督の下、常勝軍団の魂は受け継がれていく。