http://mainichi.jp/sports/news/20140624k0000e050154000c.html
サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会で、けがのため出場が危ぶまれた日本代表のDF内田篤人選手(26)が2試合にフル出場し、存在感を発揮している。リハビリのアドバイスをしたJ1鹿島アントラーズ所属の理学療法士、安藤貴之さん(37)は「体の動きは戻っている」。1次リーグ最終戦となる25日のコロンビア戦での活躍に太鼓判を押す。
内田選手は2006年、鹿島に入団し、10年、ドイツ1部リーグ・シャルケに移籍した。今年2月に右太ももを肉離れし、膝と太ももをつなぐ腱(けん)も損傷。帰国した内田選手の状態を見た安藤さんは「腱の再生は最低3カ月が必要。100%の状態でW杯に行くのは厳しい」と感じたが、「回復後の1カ月間が勝負」と助言した。
内田選手は5月27日の親善試合・キプロス戦で実戦復帰し、ゴールも決めた。安藤さんが「少しずつ調子を上げていけば良い状態になる」とメールした。内田選手はリハビリ中のトレーニングの効果について「心肺機能が上がり筋力もついた。上半身はごつくなったと言われる」と話す。
内田選手は1次リーグ第2戦のギリシャ戦でも右サイドを駆け上がり、好機を演出した。安藤さんは「右サイドからのクロスパスなど、篤人の良いところがたくさん出れば」と、逆転での1次リーグ突破に期待する。
内田選手は大会直前、何度もこう語っていた。「僕の足を検査し、治してくれた人もいるし、強くしてくれた人もいる。人のために頑張った方が頑張れる。そういうパワーを込めたい」
【岩嶋悟、クイアバ山本浩資】