[3.19 サニックス杯予選リーグ第1節 U-17日本代表 1-1(PK2-4)U-17韓国代表 グローバルアリーナ]
19日、サニックス杯国際ユースサッカー大会2015(福岡)が開幕。予選リーグ1日目が行われ、グループAでU-17韓国代表と対戦したU-17日本代表は、1-1で突入したPK戦の末、2-4で敗れた。
昨年のAFC U-16選手権準々決勝で0-2で敗れた韓国との再戦。日本はU-17W杯への道を断たれたその試合に出場したCB冨安健洋(福岡U-18)やMF渡辺皓太(東京Vユース)が先発し、韓国もCBイ・サンミンやFWキム・ジュンミンら日本戦経験者たちがピッチに立った。日本のキャプテンマークを巻いたMF佐々木匠(仙台ユース)が「U-16のアジア選手権で負けて世界に行けないというのがあったので、それのリベンジでみんなで勝とうと戦いました」という一戦だったが、日本は再び敗れる結果となった。
4-4-2システムの日本はGKが鶴田海人(神戸U-18)で4バックは右から梅村豪(清水ユース)、冨安、森下怜哉(C大阪U-18)、西本卓申(鹿島ユース)。中盤は渡辺と伊藤洋輝(磐田U-15)のダブルボランチで右MFが梶山幹太(名古屋U18)で左が佐々木、2トップは伊藤涼太郎(作陽高)と岩崎悠人(京都橘高)が務めた。
前日からの強雨によって水をいっぱいに含んだピッチ。その中で相手のパワーによって押し込まれた日本だったが、冨安と森下がロングボールを跳ね返すと、そのセカンドボールを拾ってから前線のスペースへ配球する。日本は岩崎や梶山がドリブルで一気に持ち込んでシュート、ラストパスを入れようとするが、ボールが止まってしまうピッチに悩まされ、最後の精度を上げることができない。
それでも17分、日本はファーストシュートで先制点を奪う。左CKを中央で競ってファーサイドへ流れたボールを、大外で待ち構えていた渡辺が頭でゴールへと押し込んだ。登録163cmのMF渡辺のゴールで先制した日本に対し、韓国も直後、MFリ・サンホンが決定的な左足シュート。だがこのピンチを凌いだ日本はボールを奪うと、繰り返し相手DFのギャップへ走り込む岩崎や左タッチライン際で受ける佐々木や伊藤涼へボールを集めてチャンスに繋げようとする。
31分には右サイドを独力で破った岩崎のラストパスに伊藤涼が飛び込んだが、ボールは右ポストを直撃。日本は35分にも中盤でボールを持った渡辺がDFとGKの間のスペースへ落とすと、走り込んだ岩崎が決定的な右足シュートを放つ。だが、このビッグチャンスはGKムン・ジョンジンに止められて追加点を奪うことができない。
韓国は中盤でショートパスを繋ぐが、日本はゴール前に入れて来るボールをしっかりと弾くと、セカンドボールの攻防戦で優位に立った。「セカンドは数的優位をつくって拾う。梶山とかボランチも含めて良く拾えていた」という内山篤監督の指示通りに試合を進めていた日本だが、後半3分、韓国の10番FWユ・ジュアンの放った右足シュートが日本DFの手に当たりPK。これをユ・ジュアンに自ら右足で決められて1-1となった。
後半12分に伊藤をFW田川亨介(鳥栖U-18)へスイッチした日本は15分、左サイドでの絶妙なターンでDF2人を置き去りにした佐々木がクロス。22分には左オープンスペースへ飛び出した岩崎のラストパスに田川が走り込む。日本は26分にも田川が左サイドから出したラストパスを梶山が左足で狙ったが、勝ち越し点を奪うことができない。韓国も後半終了間際、左CKをリ・サンミンが頭で合わせたが、決定的な一撃はクロスバーをかすめてゴール上方へ外れた。
試合は1-1でPK戦に突入。先攻の韓国2人目が外したが、日本は同じく2人目の岩崎の右足シュートがGKに阻まれてしまう。すると、3人目・梶山の右足シュートも枠上へ。3-2とリードした韓国は5人目のユ・ジョアンが決めて勝利を決めた。日本はAFC U-16選手権のリベンジ失敗。それでも互いに勝ち上がっていけば、決勝で再び対戦する可能性がある。そこまで勝ち進んでライバルに雪辱すること。またU-17日本代表のメンバーにとっては今年、AFC U-19選手権予選を戦うU-18日本代表入りを懸けたアピールの場でもある。内山監督は「U-18もあるので、いいパフォーマンスできるように、いい経験できるようにと言っている」。それぞれが目標を持って、今大会を戦いぬく。
[写真]前半17分、U-17日本代表は渡辺が先制ヘッド
(取材・文 吉田太郎)