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J1鹿島に頼もしい点取り屋が加わった。ブラジル人FWのジネイ=本名テルマリオ・デ・アラウージョ・サクラメント=は、登録翌日の16日の広島戦でデビューを飾り、早速ゴールを決めた。強豪復活の鍵を握る新戦力を紹介する。
トニーニョ・セレーゾ監督が獲得を熱望した大型のストライカー。自身の持ち味は「空中戦や(ペナルティー)エリア外からのシュート」と話す。広島戦では柔らかな足元の技術と堅実なポストプレーも見せた。「仲間をサポートし、その流れで得点したい」という言葉通り、後半13分から出場すると、攻撃の起点になり、初ゴールを決めた。守備意識も高く、前線で献身的に駆け回り、相手にプレッシャーをかけ続けた。
昨季まで所属したビトリア(ブラジル)で活躍し、オフには鹿島以外にブラジルの名門・クルゼイロからもオファーがあった。それでも「ジーコが築き上げたクラブでもあり、環境もいいと聞いていた。断る理由はなかった」と、母国の英雄が土台をつくった鹿島を選んだ。
ところが、契約直前の1月下旬に右膝半月板損傷が発覚し、“破談”になった。ブラジルで治療に努めていたところ、「戻ってこいと言われた」と、鹿島スタッフの言葉が復帰へのモチベーションにつながった。完治後すぐに鹿島の練習に参加し、見事契約を勝ち取った。
広島戦後、「仲間やクラブ関係者にお礼を言いたい」と感謝の気持ちを口にした。試合は引き分け。「次こそ勝利に貢献し、サポーターと喜びたい」と活躍を誓った。(藤崎徹)