http://www.sanspo.com/soccer/news/20151101/jle15110105000005-n1.html
久しぶりにレベルの高い試合を見ることができた。序盤から攻め続けた鹿島は、最後まで全員が集中していた。一方のG大阪も押され続けながら、遠藤を中心に落ち着いていた。ただ、先制されたことで縦に急ぎだしてしまい、1トップのパトリックは明らかに焦っていた。遠藤の統率力が及ばないほどにチームのリズムが変わってしまったのが敗因だ。
鹿島は現役時代から「ジーコイズム(勝つためのプロ精神)」を体感している石井監督が就任して意識が変わった。ベテランの小笠原は、今でも元主将だった自分に「ロッカールームに来て若手に“カツ”を入れてください」と言ってくる。ここ2年間は無冠だったけど、勝利という義務が若い選手にも浸透してきたのかもしれない。ただし強い時代を知るOBの目線でいえば、「常勝軍団」と呼ぶにはまだ早いかな。 (サンケイスポーツ専属評論家)
(紙面から)