ページ

2016年5月30日月曜日

◆2016明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第14節(オフィシャル)


http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/51747

明治安田J1 1st 第14節

鹿島、怒濤のゴールショー!甲府を4-0と撃破し、雪辱を果たす。

攻守ともに隙を見せなかった鹿島が土居の2ゴールなどで難敵甲府を4-0と完膚なきまでに叩きつぶした。これでリーグ戦は3連勝。1stステージ逆転優勝へ向けて、弾みをつけた。

「残り4試合は全勝」。石井監督がそう強く誓い臨んだ、この第14節だったが、西が負傷で不在の中、最終ラインは右から伊東、ブエノ、昌子、山本と初めてとなる組み合わせが並んだ。また攻撃陣では負傷明けの遠藤、体調不良明けの金崎が復帰するとともに土居が第9節のアウェイ大宮戦以来、実に5試合ぶりとなる先発復帰を果たした。





戦前の予想通り、前線のチュカ以外は全員が引いて守る甲府に対し、鹿島は早めに先制点を入れるべく、序盤からボールポゼッションしつつ、金崎、土居らが果敢にゴールを狙う。しかし甲府の守りも堅く、前半は0-0のまま時間が過ぎていく。攻めながらも点が取れず、甲府のペースになるかと思われた前半終了間際、鹿島が均衡を破る。





待望の先制点を決めたのは、5試合ぶりの先発メンバーとなった土居だった。自らがポストとなり、柴崎とのパス交換から右足を一閃。これで鹿島は1点リードして前半を終えた。











さらに後半開始直後も土居が追加点を決める。47分、ゴール前の混戦からのこぼれ球を左足で振り抜く。このシュートが綺麗な弧をえがいて甲府ゴールに突き刺さり、鹿島に2点目をもたらした。

こうなると甲府も前に出ざるをえない。その焦りの攻撃を受けた鹿島がカウンターを狙う図式ができあがった。そして51分、今度は1点目を演出した柴崎が金崎のアシストを受け、3点目を決めた。













前日に誕生日を迎えた柴崎の”バースデーゴール”で、カシマのボルテージは一気に上がった。そしてゴールショーのラストを飾ったのは、この日復帰した金崎。73分、伊東のアシストを受け、今季7ゴール目を決め、4-0とした。







4月10日のホーム広島戦以来となる4ゴールを奪い、鹿島はヤマザキナビスコカップグループステージで屈辱の敗北を喫した甲府に雪辱を果たした。リーグ戦3連勝で次節、埼玉スタジアムで浦和と対戦する。舞台はそろった。後は勝ち続けるだけだ。



<この試合のトピックス>
・4月10日の第6節ホーム広島戦に続き、今シーズン最多得点となる4ゴールを決めた。

監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
・もっとシンプルに、オープンスペースと選手にボールを展開していくこと。
・後半も後ろからテンポよく、ボールを動かすこと。
・全員が攻守の切り替えを早く。ボールを奪われたら守備の意識を高く持つこと。


ヴァンフォーレ甲府:佐久間 悟
・守備のとき相手のパスコースを規制すること。
・粘り強く戦うこと。
・もう一度歯をくいしばって戦おう。


[試合後]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
今日は甲府が相手ということで、かなり堅い守備のブロックをつくってくることを想定していた。そこをどう攻めるかにねらいを持って臨んだ。前半、終了間際に得点できたことは非常によかった。後半も落ち着いてボールを回すことができ、相手の攻撃を自由にすることもなかった。追加点も奪えたし、失点なしで終えることができたことは非常に評価できると思う。

Q 土居選手を先発で起用した理由と評価は?

A 甲府の堅い守備に対して、あいだの狭いスペースで受けなくてはいけない。そこで前を向いて仕掛けることができる選手ということで、聖真を起用した。パフォーマンスとしてはゴールも取ったし、ゴールへの意欲も非常に感じられた。攻撃だけでなく、守備のポジショニングもよかった。

Q 西選手が欠場した理由は?

A 少し足が痛んでいたので、その状態をよくするために、今日の試合ではユキ(伊東選手)を起用した。

Q 相手の堅い守備に対して、試合前に選手たちにどんな言葉をかけたか?

A これまでも守備を固めてくるチームがあったが、なかなか崩すことができなかった。そこを、コツコツ、トレーニングしてきた。今週は2人、3人の関係で相手のスペースに入っていく形を意識しさせるようなレーニングをしてきた。選手が真剣に取り組んでくれ、崩す形ができた。

Q 1stステージ残り3試合、優勝に向けての意気込みは?

A 順位が上のチームに対して、勝ち点で離されるわけにいかない。残り3試合、勝ち点を積み重ねて、引き離されないこと。次節浦和との直接対決があるので、さらに勝ち点を積み重ねていきたい。


ヴァンフォーレ甲府:佐久間 悟
応援に来ていただいた皆さんには感謝しかないが、この内容だったので落胆させてしまった。大変申し訳なく、残念に思う。前節、磐田戦は惜しい内容の試合だったが、結果としてカウンターを受けて失点してしまった。今日はまず失点のところを抑えて、カウンターに活路を見出すことを考えていた。前半は0-0、もしくは1-0で終わることを目指していたが、終了30秒前に失点してしまい、ゲームプランを変えざるを得なくなった。後半は10分間で2点を取られてしまい、そこでゲームが終わってしまった。55分間はサッカーをしたが、そのあとは残念ながらエネルギーのある試合を見せることができなかった。しかし、最後の最後まで、選手は下を向かずにやってくれた。指揮官である私自身が下を向くわけにはいかない。次の試合に向けてしっかり整理して臨みたい。


選手コメント

[試合後]

【柴崎 岳】
良い形の勝利だと思う。チームに貢献することを考えていた。(ゴールシーンは)夢生君が上手く出してくれた。聖真へのアシストは相手が割れたところで出した。聖真の動き出しが良かったと思う。気持ちよくゴールさせてあげたかった。

【土居 聖真】
90分、アントラーズらしく前から押し込む形を出せた。また大量得点の上で無失点で良かった。甲府の堅い守備で前半はチャンスを作ることが出来なかった。じれずにボールを回すこと、チャレンジするところを使い分けていた。前半の最後に初めてスキが出来た。試合の流れを良くするには良い時間帯だったと思う。1点目はCBとCBの間にすき間が出来た。振り向いた瞬間、チャンスだと思った。岳も良いボールをくれた。2点目はゴールを見ていなかったが強いシュートというより、コースを狙った。感覚で打ったシュート。3点目のチャンスを作ってもらった。ハットトリック出来るチャンスがあったのにもったいないことをしてしまった。次は3点、4点、5点取れるように狙っていきたい。

【昌子 源】
こちらの試合が早く終わるので、浦和にプレッシャーをかけないといけなかった。僕やブエノが長くボールを持つと相手の思うツボ。ワンタッチ、ツータッチではたいた。カウンターやセットプレーで得点を狙っていたと思うが、上手く守れたと思う。終了間際と後半の立ち上がりに点を取ってくれて気持ちが楽になった。

【伊東 幸敏】
先制点が大事だと思っていた。見ている人も感じたと思うが、やっている僕らも難しさを感じていた。聖真君(土居選手)がいい時間帯に点を取ってくれて良かった。クリスティアーノ選手が逆サイドにくることは予想していなかった。守備の負担が少ない分、攻めることができた。甲府はすごく崩しづらくて、いいブロックの作り方をしていた。(ボールを)回していればいつかスキが出ると思ってやっていた。(アシストについて)僕のポジションは得点もねらえるし、アシストでも満足できる。毎回残せるようにしたい。

【遠藤 康】
(ひさしぶりの出場で)思い通りに出来たこともあるし、出来なかったこともある。勝とうという試合で勝ててよかった。相手はあれくらい引いてくると思っていた。前半の最初はスペースがなくて、取られ方が悪いときもあったけど、徐々にスペースが出来ていいパス交換が出来るようになって、いい押し込み方が出来た。ボールを取られても、みんな切り替えが早く出来ていた。次に向けていい準備をして、いい意味でリフレッシュして取り組みたい。

【曽ケ端 準】
相手が下がって守備をしてきたので押し込めたが、うしろの選手が相手のパスの出所に対してきっちりアプローチをして、リスク管理がうまく出来ていた。1発を持っている選手が相手にいたが、バランスよく守備が出来ていた。聖真がいい時間に点を取ってくれて、精神的にも楽に試合を進められた。どんなに攻めていても勝たないことには勝ち点3にはならない。勝って勝ち点3、失点0で終えられたのは良かったと思う。