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厳しいアジア予選を中心選手として勝ち抜いてきたプライドが浮かんでいた。DF植田直通(鹿島)が寡黙なイメージを一変。「(親善試合の)ブラジル戦も、(本大会初戦の)ナイジェリア戦も今は試合が楽しみでしょうがない」と饒舌に話した。
21日に日本を出発する手倉森ジャパンは、五輪本番前の日本時間7月31日にU-23ブラジル代表と国際親善試合を行なってから、同8月5日のグループリーグ初戦でナイジェリアと対戦する。
ブラジルにはオーバーエイジ枠でFWネイマール(バルセロナ)がいる。植田は「ネイマールはだれもが知っている世界のトッププレイヤー。どういうプレーをするのか、間近で見てみたいし、自分がどこまでできるか試してみたい」と目を輝かせると、ナイジェリア戦に向けては「身体能力も技術も高い選手がそろう。日本としては組織として戦っていかないといけないが、僕個人としては1対1のバトルをやってみたい」と言葉に力を込めた。
ケガ人が相次いだDF陣にはオーバーエイジ枠でセンターバックもサイドバックもできるDF塩谷司(広島)が加わった。
「(塩谷が)入って来たことでみんなが刺激を受けている」と切り出した植田は「でもレギュラー争いはこれから。オーバーエイジだからといって簡単にレギュラーになれると思わせないようなプレーをしなければいけない。そのためにも良い準備をしていきたい」と負けん気をみなぎらせる。
ブラジルへの移動後はDF岩波拓也(神戸)を含めた3人で2つのセンターバック枠を争うことになる。熾烈なポジション争いはチームをより活性化させるはずだ。
(取材・文 矢内由美子)