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2016年8月28日日曜日

◆絶妙な連係見せた鹿島DF西&DF伊東 サイド攻略で同点弾演出(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?197301-197301-fl

[8.27 J1第2ステージ第10節 横浜FM 2-2 鹿島 日産]

 鹿島アントラーズ右SBのDF西大伍が後半19分に警告を受ける。対面には切れ味鋭いドリブルを武器に脅威となっていた横浜F・マリノスMF齋藤学が構えていた。

 ここで、鹿島ベンチが動く。石井正忠監督が体調不良のため、代わりに指揮を執った大岩剛コーチは「齋藤学選手への対応、西のイエローカードも含めて、そこをうまく改善させたいと思った」と、同28分にFW赤崎秀平に代えてDF伊東幸敏を投入。伊東が右SBの位置に入り、西が右サイドハーフへとポジションを移した。

 齋藤へのケアも当然あったが、大岩コーチが「攻撃の強度を高めたかった」と語ったように、伊東は果敢に右サイドを攻め上がって攻撃に厚みを加えた。ポジションを上げた西が「大岩さんからサイドを使えと言われた。伊東は走ることができるから、うまく僕が使って、中途半端な位置にいられればいいなと思った」と語ったように、西が右から中央に移動してボールを受けることで、右サイドには伊東が駆け上がるスペースが生まれる。このスペースに走り込んだ伊東が西からボールを呼び込み、クロスを供給しては好機を生み出した。

 後半35分に齋藤に勝ち越しゴールを奪われながらも、同40分に右サイドからの崩しで同点に追い付く。サイドチェンジを受けた伊東が右に流れた西にボールを預けると、猛然と前線へと駆け上がる。西も伊東の動きを見逃さずにパスを送り、PA内に進入した伊東がダイレクトでグラウンダーのクロスを供給。これをファーサイドのFW鈴木優磨が落とすとMFファブリシオが蹴り込んで同点ゴールが生まれた。

 大岩コーチは「試合前から伊東に対しては、ああいう場合もあると伝えていた。プラン通りと言いますか、伊東が活性化してくれたと評価しています」と背番号24の働きを称賛し、西は「久し振りに前をやって楽しかったですね」と振り返った。

(取材・文 折戸岳彦)