http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/n-00017125/
「このクラブのことは僕の心の中に永遠に続くだろうし、しっかりと僕も応援していきたいと思っています」
そう言って1stステージ限りで鹿島を離れることになったジネイと、こんなにも早く敵味方に分かれて戦うことになるとは予想外だった。ただ、鹿島では怪我に悩まされ続け、持てる実力を遺憾なく発揮した試合は少なかったが、再び日本でジネイの雄姿を見られることは嬉しい。土居聖真をして「巧すぎる」と言わしめた柔らかなポストプレーで、湘南の残留に貢献して欲しい。
鹿島の選手たちはジネイと再会できることを楽しみにしていた。柔和な笑顔でコミュニケーションを取るジネイは、日本人だろうがブラジル人だろうが誰からも慕われていた。同胞のブエノは「すごく優しかった」と振り返り、植田直通も「仲が良かった」と回想する。共にリハビリで汗を流した久保田和音からはランニング中に日本語を習い、特に鈴木優磨とは息が合うのか「鈴木のことなら俺に聞いてくれ」と冗談を飛ばしてくることもあった。
ただ、ピッチのなかでは互いに激しくぶつかることになるだろう。湘南は2ndステージで1勝7敗と苦しみ、降格圏から抜け出せずにいる。ジネイとしては湘南に貢献するためモチベーションも高いだろう。しかし、鹿島も前節でようやく連敗を止めた苦しい状態だ。CBの昌子源は、ジネイとの再会を楽しみにしながら勝負に集中する。
「ジネイはチームのためにやる人。うちらに情はないだろうし、そういうのは捨ててやっていきたい」
文:田中滋(鹿島担当)
明治安田生命J1リーグ 2nd 第9節
8月20日(土)18:30KO カシマ
鹿島アントラーズ vs 湘南ベルマーレ