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[12.18 クラブW杯決勝 R・マドリー4-2(延長)鹿島 横浜]
思わず恨み節が漏れた。鹿島アントラーズの石井正忠監督は試合後の記者会見で「選手たちは120分間ファイトし、あのレアル・マドリーに対して真っ向勝負で挑んでくれた」「立ち上がりから勇気を持って、120分間戦ってくれた」と、選手の勇気に賛辞を送る一方、「試合の中でレフェリーの方が勇気を持てなかった場面が一つあったと思う。そこも残念に思う」と述べた。
2-2で迎えた後半45分、鹿島がカウンターを仕掛けようとした場面でFW金崎夢生がDFセルヒオ・ラモスに手を使って倒された。警告でもおかしくないファウル。ザンビア人のジャニー・シカズ主審は胸元まで手を伸ばしながら、しかしイエローカードを取り出すことはなかった。
セルヒオ・ラモスは後半10分にすでに警告を受けていたため、この場面で2枚目のイエローカードが出ていれば退場になっていた。もしレアルが10人になっていたら……。サッカーに“たられば”は禁物とはいえ、鹿島側からすれば納得いかないジャッジだった。
DF昌子源は「それを言い訳にはできないけど」と前置きしたうえで、「あのセルヒオ・ラモス選手の存在はデカい。(カードが)出る、出ないで状況は変わったと思う。なんでカードを引っ込めたのかなとは思ったけど、それも国際試合なのかなと」と、自分に言い聞かせるように話していた。
(取材・文 西山紘平)