[6.13 W杯アジア最終予選 日本1-1イラク テヘラン]
技ありのバックヘッドも空砲になった。日本代表は前半8分、FW本田圭佑の右CKにニアのFW大迫勇也(ケルン)がバックヘッド気味に合わせ、ゴール左隅に流し込んだ。
「いいボールが来たので、ニアで触ればいいと思った。イメージどおりだった」。大迫は昨年11月11日のオマーン戦(4-0)以来、5試合ぶりの得点で最終予選は初ゴール。セットプレーのチャンスを生かし、幸先よく先制点を奪ったが、その後が続かなかった。
「点を取ったあと、ちょっと後ろに重心がかかり過ぎたかなと思った」。1点を取ったことでより慎重になり、選手間の距離が離れた。「暑さもあったけど、もう少し我慢して前にとどまるべきだった。僕が一人で孤立していた」。デコボコのピッチはバウンドもイレギュラーし、思うようにパスをつなげない。気温37度の暑さが選手の体力も奪い、攻撃の形をつくれなかった。
後半27分には一瞬の隙を突かれ、同点に追いつかれた。「チーム全体が1-0で終わろうという意識になったときに失点した」と悔やんだ大迫。勝ち点1獲得にとどまり、2位サウジアラビア、3位オーストラリアと勝ち点1差でラスト2試合(8月31日オーストラリア戦、9月5日サウジアラビア戦)に臨むことになった。
直接対決2連戦は3位転落の危険もはらむが、8月31日のオーストラリア戦(埼玉)に勝てば、最終節を待たずに6大会連続のW杯出場が決まる。大迫は「追い込まれる立場にもなるけど、チャンスと捉えてやりたい。次、勝てば決められる。チームとして良い方向に持って行きたい」と力を込めた。
(取材・文 西山紘平)
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