指揮官が大岩剛監督に代わってから、リーグ戦では2試合連続で先発起用された。すると、1試合目では先制点となるゴールを決めると、続くレアンドロの得点をアシスト。2試合目にも山本脩斗とペドロ・ジュニオールの2つゴールを演出。2試合で6得点を奪ったチーム得点のなかで、じつに4得点が中村充孝(写真)の右足から生まれた。
見違えるプレーを見せる中村の心を大岩監督はガッチリ掴んでいる。
監督は動き続けること、プレーし続けることをチーム全体に呼びかけているが、「半分は彼に言っているようなもの」と中村への言葉だと言う。誰にも負けない技術を持ちながらそれを生かし切れない中村に、苦手な部分をしつこく説き続けた。中村にとっては耳が痛い苦言だろうが、その言葉に素直に従う。23日に45歳の誕生日を迎えた監督を氷風呂に突き落としたことは、2人の関係性を物語る。
「剛さんの指示は常にシンプル。持ってる時間を短く、テンポ良くボールをまわすように指示してくる。僕がゲームをつくるくらいのつもりでやらないとまわらない」
前線のアタッカーやブラジル人たちの能力を引き出してあげるのは、自分の役割だと自認する。
新潟戦でも、中村が前を向いたときはチャンスが生まれるはずだ。彼の足が繰り出す変幻自在のパスが鹿島の攻撃を彩る。
文:田中滋(鹿島担当)
明治安田生命J1リーグ 第16節
6月25日(日)18:30KO カシマ
鹿島アントラーズ vs アルビレックス新潟
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