[9.16 J1第26節 新潟2-4鹿島 デンカS]
首位鹿島アントラーズが敵地で18位アルビレックス新潟と対戦し、4-2の逆転勝利を飾った。4連勝を達成し、2位以下にプレッシャーをかける勝ち点3を獲得。2点差をひっくり返された新潟はショックの大きい敗戦となった。
新潟は前節・広島戦(0-0)からのスタメン変更はなし。一方、鹿島は前節・大宮戦(1-0)から2人を入れ替え、DF西大伍と出場停止明けのMFレアンドロがそれぞれ2試合ぶりに先発復帰した。
首位と最下位の対戦は意外な形で動く。前半5分、自陣右からドリブルで攻め上がったMF山崎亮平がハーフウェーライン付近から右足で左斜め前方へスルーパス。走りながら受けたMF小川佳純がPA内左から左足で折り返し、ファーのFWドウグラス・タンキが左足で合わせる。GK曽ヶ端準に触られながらもボールがゴール右に転がり込み、ホームの新潟が先制した。
最下位相手に不覚を取った鹿島はその後、圧倒的にゲームを支配してゴールに迫る。前半37分には古巣対戦となるMFレオ・シルバのボール奪取を起点に、最後はPA内右でフリーのレアンドロが右足でシュートを放つも、枠をとらえられない。続けて同42分、MF三竿健斗の鋭い縦パスを受けたFW金森健志がDF小泉慶とDF富澤清太郎に挟まれながらもゴールエリア左から強引に左足でシュート。だが、わずかに右ポストの外側を通過した。
鹿島がチャンスを生かせずにいると、前半45分に新潟が再びゴールを奪う。左サイドで細かくボールを回し、小川が内側から追い越してきたMF磯村亮太にパス。絶妙なファーストタッチでPA内左に進入した磯村が左足で折り返し、中央で滑り込んだドウグラス・タンキには届かなかったが、その奥で待っていたMFホニが右足でボールをとらえ、確実に押し込んだ。
ドウグラス・タンキの今季2点目、ホニの今季4点目で前半を2-0で折り返した新潟。しかし、後半は鹿島が昨季王者の貫禄を見せる。後半4分、右CKからキッカーのレオ・シルバが右足でアウトスイングのクロスを送り、ニアの西がヘッドでそらす。その先にいたレアンドロが頭で押し込み、1点を返した。
後半22分には敵陣左サイドでの素早いリスタートの流れから、途中出場のMF安部裕葵がPA内左から左足でシュート。相手DFにブロックされたボールを拾った西が近くのレアンドロにつなぐと、ワントラップでシュート体勢に入ったレアンドロが左足でゴール右に決め、2-2とした。
同点にされた瞬間、新潟の選手の何人かは膝に手をついてショックを隠しきれない様子。鹿島はさらに相手に付け込み、後半36分には逆転に成功する。PA付近でボールを回して守備の穴をうかがうと、PA左後方の三竿が右足でレアンドロの足下に鋭いパスを供給。PA内左で受けたレアンドロはファーストタッチで小泉を振り切り、右足のシュートをゴール右に流し込んだ。
レアンドロは来日後初のハットトリックを達成し、今季9ゴール目を記録。後半43分には西がPA内でFW富山貴光に倒され、PKを獲得する。同44分、キッカーを任されたFW金崎夢生が右足でゴール右に沈め、自身の今季11得点目を挙げると、そのまま4-2で逃げ切った鹿島が4連勝。敗れた新潟は14試合勝ちなし(3分11敗)となった。
これぞ王者の風格…前半2失点の首位鹿島が後半4発で大逆転!!最下位新潟はダメージの残る敗戦