明治安田生命J1リーグ・第26節 鹿島4―2新潟 ( 2017年9月16日 デンカS )
連覇へ、首位固めだ。明治安田生命J1リーグは16日、各地で第26節の8試合が行われ、首位を走る鹿島は敵地で最下位の新潟を4―2で下し、勝ち点を58に伸ばした。前半を終えて0―2とリードされながら、後半にMFレアンドロ(24)のハットトリックなどで大逆転した。勝ち点6差で2位の川崎Fも清水に3―0と快勝した。
大逆転勝利で昨季王者の意地を示した――かのように見えたが、選手の心情は違った。「非常に情けない」と振り返ったDF昌子は「去年僕たちは最後に4連敗している。同じことを繰り返す流れだった」と危機感を募らせた。
立ち上がりから残留に向けて気持ちの入った新潟のプレッシャーに気おされた。開始5分、敵陣で快足MF山崎にボールを奪われると、スルーパスを起点に左クロスから失点。同45分にもゴール前のMFホニをフリーにして、クロスからネットを揺らされた。
0―2のビハインド。空気を変えたのはハーフタイムのカミナリだった。「ここ(会見)では言えないような、目を覚まさせるような言葉をかけた」と大岩監督は振り返る。ベンチにいたMF小笠原主将も「勝ちたい気持ちは新潟の方が出ている。そこから負けている」と空気を引き締めた。
後半は見違えるように攻守の切り替えが早くなり、球際でも圧倒。MFレアンドロのハットトリックで逆転した。試合後は昌子が真っ先に「最初からやろうや、こういうこと。次の(天皇杯の)レッズさんや(リーグ戦の)ガンバさんなら逆転できないぞ」と声を張り上げた。
連覇に向け、寸分の気の緩みも許されないリーグ終盤戦。20日には、中3日でリーグ戦同様に連覇が懸かる天皇杯も待つ。「これを良い経験にして次につなげないといけない」。昌子は勝ってかぶとの緒を締めた。
≪後半に2点差1人で逆転ハットは史上初≫鹿島MFレアンドロが後半だけでハットトリックを達成。今季は興梠(浦和=2回)に次いで2人目で計3回目。J1通算では224回目、鹿島では12年のドゥトラ以来12人目15回目(柳沢が3回、長谷川が2回)。前半終了時の2点以上のビハインドから、後半だけの3ゴールで逆転勝利へ貢献したのはレアンドロがJ1史上5人目。その中で反撃弾、同点弾、決勝弾でハットトリックを達成したのはレアンドロが初めてだ。
鹿島大逆転!後半4発 反撃弾、同点弾、決勝弾全部レアンドロ