試合のピッチに立つ直前、ロッカールームではキャプテンや指名された選手がチームを代表して全員を鼓舞する。試合直前ということもあり、その声かけの内容は重要だ。リーグ戦も残り10試合となった25節の大宮アルディージャ戦では、レオ シルバ(写真)が「残りの10試合、すべて決勝戦のつもりで戦おう」と呼びかけ、チーム全体の士気を高めた。
それからしばらく、レオ シルバがその役目を担うことはなかったが、前節の浦和戦、円陣を組むチームメイトの輪からすっと前に進み出ると再びチームに呼びかけた。
「ここまで来たら絶対に勝とう!優勝しよう!」
2013年に来日したレオ シルバにとっては初めてのリーグタイトル獲得のチャンスだ。2014年にはJリーグベストイレブンに選出されるなど、個人としての評価は確固たるものを築いてきたが、選手の価値を最も表すのは獲得したタイトルの数だ。特にブラジル人はその意識が強く、レオ シルバもその一人。クラブハウスに飾られた数々の優勝写真にじっくり目を通し「自分もクラブの歴史に名を刻みたい」と強い気持ちを抱いてきた。
目標としてきたリーグタイトルまであと一つ。
「決勝戦のつもりで戦う」意識は、チーム全体で共有されている。
文:田中滋(鹿島担当)
明治安田生命J1リーグ 第33節
11月26日(日)13:00KO カシマ
鹿島アントラーズ vs 柏レイソル
【鹿島 vs 柏】 ウォーミングアップコラム:レオ シルバが見せるタイトルへの強い意気込み