ページ

2017年8月11日金曜日

◆2017J1リーグ、鹿島アントラーズにマジック35点灯(日刊鹿島アントラーズニュース)




先日9日の神戸戦に勝利し、マジック対象チームのセレッソが負けたため、鹿島アントラーズに優勝マジック「35」が点灯しました。


鹿島の現勝点は「46」。残り13試合中、セレッソ戦を除く12試合で勝点「35」を獲得すれば、勝点は「81」となり、セレッソ大阪が残りの12試合を、8月末の鹿島戦を含めて全勝した場合の獲得勝点「80」を超えるため、鹿島アントラーズに優勝マジック「35」が点灯した事になります。


 ※マジック計算は、対象チームが残り全勝する前提なので、セレッソvs鹿島はセレッソが勝つ想定で計算しています。

 ※現在はマジック対象チームがセレッソですが、次節以降の試合結果により、対象チームが変わる可能性もあります。


ちなみに…。

21節時点で3位の横浜に対するマジックは「34」、柏、川崎に対するマジックは「33」、浦和に対するマジックは「24」になります。

そして最下位新潟に対するマジックは「3」です。これは、鹿島が後1勝すると今シーズンの新潟の優勝がなくなると言うことです。



◆【後編】鹿島を支えるふたりのOBコーチ、柳沢敦と羽田憲司のいま。彼らの追求する指導者像とは?(サッカーダイジェスト)


◆鹿島を支えるふたりのOBコーチ、柳沢敦と羽田憲司のいま。彼らの追求する指導者像とは?【前編】(サッカーダイジェスト)

「大事なのは負けた時の負け方や選手の姿勢」(柳沢)


 6月頭に新体制へと移行して以来、9戦連続不敗(8勝1分け)と快進撃を続けている鹿島アントラーズ。チームの指揮を執る大岩剛監督を支えているのが、柳沢敦と羽田憲司の両コーチだ。まだ若い彼らの指導者歴は短いが、それぞれの任務に対して、誠意を持ってあたっている。監督だけでなく、クラブや選手たちから彼らが信頼を得られるのは、現役時代に鹿島の一員として過ごし、クラブの哲学が身体に染みついているからだろう。

「当たり前のことを当たり前にやる。練習から厳しさがある。それが鹿島らしさだと思う」と羽田は言う。そして、柳沢は次のように語る。
「プロ中のプロであるジーコが築いたものがクラブの原点。それをずっと大切にしてきた。どんなに苦しい状況になってもその原点に立ち返って、正しい目で正しい判断を下してきた。しかも我慢強く。そこが根っこにあり、そのなかで選手たちが成長してきたし、(クラブとして)僕ら指導者にも多くは語らないけれど、大切なことを伝えてくれる。連勝が続いている現在も大岩監督は『いつか負ける時は来る』というのを理解している。大事なのは、負けた時の負け方や選手の姿勢。そこがブレなければ、すぐに修正できると思っているし、それが鹿島なんだと」

 2015~17シーズンに二度の監督交代を行なったという事実は、それだけチームが危機に陥ったということだ。素早くそれに対処したフロントの手腕がクラブの総合力を示しているのだろう。しかし、二人のコーチの立場も監督交代に合わせて変わった。
「正直、僕のなかでは、ペースが早いなというか、自分がその立場に追いついていないという事実も感じている。けれど、与えられたところで、しっかりと力を尽くさなくちゃいけないという思いでいます」

 そう語る柳沢は、現役時代の彼と変わらない。謙虚に自身の力不足を常に口にし、向上しようと努めてきた姿と重なる。

 鈴木隆行、平瀬智行、興梠慎三、大迫勇也……鹿島の歴代FWには大きな特徴がある。前線での豊富な動き直し、クサビのパスをしっかりと受ける強さと巧さ。柳沢につながるそのスタイルは、移籍加入した金崎夢生や若い鈴木優磨へと引き継がれている。

 その理由を鈴木満は「謙虚さ」だと語っていたが、柳沢自身にも訊いてみた。
「自分が鹿島に加入した時から、良い見本がチームにいるというのが一番大きい。どんな言葉よりもそばにそういう選手がいることが刺激的だし、学べるから。そして、僕がいつも言われてきた『点を獲るだけがFWじゃない』ということを理解し、認めてくれたのが鹿島だった。他のクラブだったら、ここまで長くサッカーはできなかったと思う。そういう評価というか、FWの在り方というのは、変わらず、このクラブにあると思います」

「『なんでだよ』という思いを抱いた選手とどうコミュニケーションを取ればいいのか。それが僕らの仕事」(羽田)


 技術について語るよりも、その姿勢や精神について、選手へ話すことが多いという柳沢のスタンスは、『「献身」「尊重」「誠実」=ESPIRITO(ポルトガル語で「精神」の意味)』というジーコが残した伝える作業につながっているに違いない

「自分にはまだ若い選手がどんな風に成長させていくのかという意味での経験がない」と話す指導者5シーズン目の羽田。今季は植田直通の負傷もあり、本来のボランチだけでなく、CBで起用される三竿健斗や2年目の町田浩樹に先発機会が巡ってきた。

「健斗は昨季までメンバー外になることも多かったけど、その頃から地道にトレーニングに取り組んできた。練習をやり続けてきたからこそ、チャンスが巡ってきた時に力を発揮できている。神戸戦で先発した町田とは、相手ストライカーへの対応を練習したけれど、抑えることができなかった。だからこそ、練習の重要性を痛感したと思うし、それは僕自身も同じ」(羽田)

 現役選手であれば、練習で全力を尽くすだけで良かった。しかし、コーチになると、選手たちが力を尽くせる環境を作るところから考えなければならない。
「練習のテンポもそうですし、雰囲気もとても大事だと思っています。やはり練習でしか鍛えられないモノもあるから。練習で培った力を試合で試し、練習でさらに磨いていくという作業が重要。ちょっと試合に出て、活躍しても、レギュラーの座を手に入れられるものじゃない。やはりレギュラー選手には経験があるし、若手と経験者とでは見えない差はあるから。それは自分が鹿島に入った時にも痛感したこと。
 確かに若手が『なんで今度は外されたのか』と、疑問や不満に思う気持ちも理解できるけれど、つべこべ言わずにただやり続けなくちゃいけない。言って分かるものでもないだろうし、実際は言葉で理解するのではなく、選手自身が自然に気づくことが大事だと思います。『なんでだよ』という思いを抱いた選手とどうコミュニケーションを取ればいいのか、それは選手それぞれで対応も違うので、難しいところではあるけれど、それが僕らの仕事だと思っています」

現役時代から変わらない「なにより大切なのは今日の練習」という柳沢の姿勢。


 選手のメンタルについての重要性を語ってくれた羽田は、カシマスタジアムでプレーする選手を見ながら、「僕自身はあまり鹿島でプレーできなかったから、『こんななかでプレーする、選手はすごいな』って思うこともある」と笑い、続けた。

「鹿島のコーチはみな現役時代、クラブに貢献した人ばかり。正直、選手としては貢献できなかった僕が今、トップチームでコーチをやらせてもらっている。そう考えると、今、コーチとしてしっかりと貢献しなくちゃいけないという責任の重さを感じています」

 いつかはJリーグで監督をやりたいという目標を持つ羽田だが、柳沢は将来について訊くと「監督とか、まだまだそんな先のことは考えられない」と答える。

 柳沢は彼らしく、目の前にある現実の課題と向き合っていた。寡黙な男は、言葉の力が求められる指導者という仕事の難しさを実感しながら、奮闘している。そして、現役時代同様に、「なにより大切なのは今日の練習」という姿勢も変わらない。

「指導者としては選手を育てるとか、チームのマネジメントとか、先のことも考えなくちゃいけないけれど、今日、いい練習ができるのかというのは重要じゃないですか? 選手時代は余計なことは考えず、一生懸命与えられた練習で力を尽くせば良かった。でも指導者は、一生懸命やったことで身につく練習をさせなくちゃいけない。選手個々もそうだし、グループとして必要なものを提示していくうえでは、細かいことに目を向けて、繊細な心配りができないといけないし。そういう意味でも誠実さが大事だと思います」

 実戦的にリーダシップを発揮し、行動する羽田と実直ながらもカリスマ性を漂わせる柳沢。同じスピリッツのもとで鍛えられている個性の違うふたりの若いコーチ。彼らの成長が鹿島の未来へとつながっていく。

取材・文:寺野典子(フリーライター)



◆鹿島を支えるふたりのOBコーチ、柳沢敦と羽田憲司のいま。彼らの追求する指導者像とは?【前編】(サッカーダイジェスト)


「最初は何をしようと考えながらウロチョロしている感じでした」(柳沢)



 鹿島アントラーズのコーチ陣には、必ず日本人が就任している。

「ブラジル人監督と契約する時には、必ず、日本人をコーチとするよう要請します。というか、その条件が飲めない監督とは契約はしない」

 長年、強化を担ってきた鈴木満はそう語り、「そうやって日本人指導者を育て、準備してきた」と話す。

 2015年シーズン途中に、トニーニョ・セレーゾ監督が解任され、コーチだった石井正忠が監督に就任。リーグ王者、CWC準優勝、天皇杯優勝と結果を残した。しかし今季、ACLでベスト16での敗退が決まると、石井に代わり大岩剛コーチが監督に昇格。リーグ戦8試合で7勝1分けと成績が一気に回復している。そんなトップチームのコーチをふたりのOBが務めている。日本を代表するストライカーとして君臨した柳沢敦と、将来を嘱望されながら負傷に悩まされたセンターバックの羽田憲司だ。

「鹿島へ戻ってきて、コーチの仕事を始めて、今年で3シーズン目。監督交代が二度あり、優勝も経験できた。本当に激動の2年半でした。指導者というものがまだまだ分かっていないなかで、チームの良い時と悪い時に接して、自分がどういうことをしなくちゃいけないかを考えた。力不足、未熟さを痛感する出来事がたくさんあります」

 そう語る柳沢は、1996年に鹿島でプロデビューし、その後イタリアへ移籍、2006年に鹿島に復帰するが、2008年には京都へ移籍し、2014年に仙台で現役を引退。翌2015年に鹿島のトップチームのコーチに就任したが、当時は石井、大岩に続く3人目のコーチだった。

「現役引退して、すぐにトップチームのコーチに就任。いきなり上手くできるなんて思っていなかったから、気負いもなかった。石井さんや(大岩)剛さんのもとで、いろいろと勉強し、学ぼうと。もちろん、見て盗むという感じですけど、見ているだけじゃ仕事はない。やっぱり自分で探さなくちゃいけないから、最初は、何をしようと考えながらウロチョロしているような感じでした」

「いつか鹿島で仕事がしたいという思いがあった」(羽田)


 柳沢から遅れること1年、2016年に古巣へ復帰を果たしたのが羽田だった。2000年に市立船橋高から加入、天性の守備センスとリーダーシップが高く評価され、2001年ワールドユース(現U-20ワールドカップ)ではキャプテンを務めている。しかし、2001年夏以降、原因不明の足の痛みと戦い、幾度の手術とリハビリを4年以上も行なうこととなる。
 2007年にはセレッソ大阪へ移籍。2009年にJ1昇格を果たし、2010年にはリーグ3位でACL出場権を獲得。香川真司をはじめ多くの選手に慕われるキャプテンだった。そして、2012年に神戸で現役を引退すると、翌2013年からセレッソ大阪で指導者としてのキャリアをスタートさせる。
「セレッソでは、スクールから始まり、ユース、トップのコーチと短期間ではあったけれど、いろいろな現場で仕事をさせてもらった。様々な勉強をできているという実感があるなかで、鹿島からのオファーを頂いた。どうするべきか、本当に悩みました。鹿島のトップチームのコーチが自分に務まるのかという風にも思ったし、なによりセレッソを離れて良いのかという葛藤もありました。それでも、鹿島からのオファーはこのチャンスを逃せば、二度とないだろうし、いつか鹿島で仕事がしたいという思いもあったので。送り出してくれたセレッソの方々には今でも強く感謝しています」
 現役時代に苦労した羽田は、選手の気持ちをより深く理解できる指導者になるだろうという声もあるが、羽田はそれを否定する。
「もちろん僕自身、長く負傷に悩まされたから、同じような立場の選手の気持ちを分かる部分もあるのかもしれないけれど、性格も育った環境も違うんだから、同じ気持ちを持てるわけがない。現役時代の経験がコーチをするうえで、良い影響につながればそれは素晴らしいことだけど、そんなシンプルなものでもないと思うんです」
 そして、柳沢も似たような話をした。
「元選手だから、選手の気持ちを理解できるというわけじゃないんです。やっぱり、人それぞれに考え方があるから。僕がこうすべきだと感じても、それを押し付けてもうまくいかない。プロになるくらいなんだから、選手それぞれが強い個性や考え方を持っている。そこを尊重しながら、僕の考え方を伝えていく。どんなふうに伝えれば、選手たちにきちんと届くのか、その難しさをいつも感じているけれど、そこが最も大切なことだから」

「ピッチ外ではミツさん、ソガさん。ピッチ内ではミツ、ソガと呼んでいます」(羽田)

 柳沢40歳、羽田35歳と選手たちとの年齢は近い。しかし、コーチと選手の間には、太くて明確な線が引かれているとふたりは言った。
「チームには小笠原選手や曽ケ端選手という、現役時代、先輩だった選手もいますが、まったくそこは気になりません。ピッチ外ではミツさん、ソガさんと呼びますが、ピッチ内では“ミツ”、“ソガ”と呼んでいます。年齢的に二人が上ですが、選手とコーチという立場、仕事が別ですから。そこは明確にしています」(羽田)
「僕がコーチに就任した時、最初にトニーニョ(・セレーゾ監督)から言われたのが、選手との間にしっかりと一線を置かなくちゃいけないということでした。確かに、僕らコーチは監督と比べたら、選手と近い存在です。だから、声もかけやすいし、話しやすいのかもしれない。だけど、選手同士ではないという気持ちはいつも忘れずに持っています」(柳沢)
「選手と密にコミュニケーションを取ることを意識しているけれど、厳しさも持って、接していかなくちゃいけないと思っています。練習前の遊びのボール回しを選手の中に入ってやることもあるけれど、そういう時でもメリハリというのを考えています。あまり楽しみすぎて練習への切り替えが上手くできず、練習の入りが悪くなったら元も子もないので」(羽田)
 大岩新体制になり、練習のアップメニューを羽田が担当する機会が増えた。そして、ポジション別練習でも柳沢が攻撃陣を、羽田が守備陣を担当することも多いという。
「新しいメニューを監督に提案すると、『いいんじゃないか? やってみよう』と受け入れてくれます。そうやって、新しいものを取り入れようとする監督のもとで、やはり練習メニューのバリエーションをもっともっと増やしていかないくちゃいけない」と羽田が話す。
 現役時代のキャリア、経験は、指導者にとってのひとつの個性になるだろう。しかし、柳沢や羽田の言葉から感じるのは、選手時代の自身に囚われることなく、ひとりの若い指導者として、選手と向きあおうとする誠実さや実直さだ。

「何気ない細かいプレーや態度を見逃すことなく」(柳沢)

「とにかく、しっかりと選手たちを見ていきたい。何気ない細かいプレーや態度を見逃すことなく、できるだけ詳細に見たいと努力しています。今、監督から『FWのことは任せる』と言ってもらい、プレーだけでなく、メンタル面でも気を配っています。だから、自分が発した言葉を意識しながら、選手がプレーし、結果を出してくれた時は嬉しいですね。受け止めてくれたんだなと。話している時には『ちゃんと伝わったかな』と思うこともありますからね」と柳沢が小さく笑う。
 プロ選手特有のプライド。選手の性格、個性を受け止めながら、言葉や対応を考える。そういう繊細な作業が彼らコーチの日常のほとんどを占めている。
「選手を見る」というのは、マネジメントの重要なポイントだと羽田も語っている。「きちんと見てもらえている」という手応えが、公平な選手間競争の基本になることは、大岩監督の、そして鹿島のチーム強化における哲学のひとつだ。
 次回は、強豪であり続けるクラブのコーチとしての矜持について、ふたりに訊く。

取材・文:寺野典子(フリーライター)

◆【後編】鹿島を支えるふたりのOBコーチ、柳沢敦と羽田憲司のいま。彼らの追求する指導者像とは?(サッカーダイジェスト)

鹿島を支えるふたりのOBコーチ、柳沢敦と羽田憲司のいま。彼らの追求する指導者像とは?【前編】


◆元代表MF増田誓志がJ1清水に加入。UAEからの日本復帰が決定(フットボールチャンネル)


増田誓志

 J1の清水エスパルスは9日、UAEのアル・シャルジャSCCに所属していた元日本代表MF増田誓志が完全移籍で加入することが決定したと発表した。背番号は24番となる。

 増田は2004年に鹿島アントラーズでプロデビューし、モンテディオ山形への期限付き移籍を挟みつつ9年間にわたって在籍。2007年から09年までのリーグ3連覇などに貢献した。2013年には韓国の蔚山現代へと移籍し、初の海外挑戦に臨んだ。

 2014年は大宮アルディージャへ期限付き移籍し、その後再び蔚山に復帰。今年1月からアル・シャルジャでプレーしていたが、先月25日に双方合意のもとでの契約解除が発表され、日本のクラブへの移籍に向けた交渉が進んでいることも明かされていた。

「伝統ある清水エスパルスというクラブに加入できたことを非常に嬉しく思います。これから先、クラブが素晴らしい歴史を築いていけるよう、共に闘っていきたいと思います」と増田は清水公式サイトでサポーターへのメッセージを述べている。

 今季J1復帰を果たした清水は、第20節を終えて13位に位置している。国内外で経験豊富な32歳MFを新たに加え、後半戦に順位を上げていきたいところだ。

【了】

元代表MF増田誓志がJ1清水に加入。UAEからの日本復帰が決定

◆ジーコ氏が来日、埼スタでスルガ銀行杯観戦…試合前に殿堂入り表彰も(サッカーキング)


ジーコ

 Jリーグは10日、元ブラジル代表のジーコ氏が来日すると発表した。

 かつて鹿島アントラーズでプレーし、日本代表監督も務めたジーコ氏。今回の来日は10日から17日までで、滞在中は15日に埼玉スタジアムで行われるスルガ銀行チャンピオンシップ2017 SAITAMAの浦和レッズvsシャペコエンセ戦を観戦するほか、16日の午後にはJFAハウスを訪問するという。

 また日本サッカー協会(JFA)は同日、第13回日本サッカー殿堂に掲額されたジーコ氏(特別選考)の記念セレモニーを、同試合前に行うと発表した。ジーコ氏は昨年9月に日本サッカーミュージアムで行われた掲額式典をスケジュールの都合により欠席していることから、今回の来日にあわせてセレモニーを行うこととなった。

 なおJFAはジーコ氏について「日本代表監督として、埼玉スタジアム2002で代表監督最多となる9試合を戦い、最多となる7勝(2分け)を挙げています」と戦績を紹介している。


ジーコ氏が来日、埼スタでスルガ銀行杯観戦…試合前に殿堂入り表彰も

◆天皇杯R16、浦和vs鹿島は熊谷開催…筑波大はカシマで大宮と対戦(サッカーキング)


天皇杯


 日本サッカー協会(JFA)は9日、第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会ラウンド16(4回戦)のマッチスケジュールを発表した。

 ラウンド16は全8試合が9月20日に開催される。7日に行われた組み合わせ抽選会で、すでに対戦カードは決定。今回は試合会場とキックオフ時刻が発表された。

 前回大会の王者・鹿島アントラーズは、浦和レッズと対戦。浦和のホーム扱いとなる一戦、会場は熊谷スポーツ文化公園陸上競技場に決まった。

 また茨城県代表として出場してベガルタ仙台やアビスパ福岡を破った筑波大学は、大宮アルディージャと対戦。会場は茨城県立カシマサッカースタジアムとなった。

 ラウンド16(4回戦)の対戦カードと試合会場は以下のとおり(MNはマッチナンバー)。全8試合が9月20日の19時キックオフと発表されている。

▼MN73
松本山雅FC(J2) vs ヴィッセル神戸(J1)
(松本平広域公園総合球技場アルウィン)

▼MN74
浦和レッズ(J1) vs 鹿島アントラーズ(J1)
(熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)

▼MN75
セレッソ大阪(J1) vs 名古屋グランパス(J2)
(パロマ瑞穂スタジアム)

▼MN76
筑波大学(茨城県代表) vs 大宮アルディージャ(J1)
(茨城県立カシマサッカースタジアム)

▼MN77
横浜F・マリノス(J1) vs サンフレッチェ広島(J1)
(ニッパツ三ツ沢球技場)

▼MN78
AC長野パルセイロ(長野県代表) vs ジュビロ磐田(J1)
(長野Uスタジアム)

▼MN79
川崎フロンターレ(J1) vs 清水エスパルス(J1)
(等々力陸上競技場)

▼MN80
ガンバ大阪(J1) vs 柏レイソル(J1)
(市立吹田サッカースタジアム)

 なお、4回戦は9月20日、準々決勝は10月25日、準決勝が12月23日に行われる予定となっている。そして決勝は2018年1月1日、埼玉スタジアム2002で開催される。

 準々決勝の対戦カードは以下のとおり。

MN73(松本 vs 神戸)の勝者 vs MN74(浦和 vs 鹿島)の勝者
MN75(C大阪 vs 名古屋)の勝者 vs MN76(筑波大 vs 大宮)の勝者
MN77(横浜FM vs 広島)の勝者 vs MN78(長野 vs 磐田)の勝者
MN79(川崎 vs 清水)の勝者 vs MN80(G大阪 vs 柏)の勝者

天皇杯R16、浦和vs鹿島は熊谷開催…筑波大はカシマで大宮と対戦

◆ヘタフェ柴崎岳、控えの状況続く...開幕まで残されたテストマッチは2試合(GOAL)




柴崎はボルダラス監督の信頼を勝ち取れるか。

ヘタフェMF柴崎岳が、新天地で厳しいポジション争いを強いられている。

昨季限りでテネリフェとの契約が満了した柴崎は、今夏フリーでヘタフェに加入した。だが昇格1年目で1部残留を至上命題としているクラブは、シーズン開幕に向けて大量に選手を補強している。

9日に行われたアルコルコンとの練習試合(1-2)で、4-2-3-1を採用したホセ・ボルダラス監督は、中盤にラセン、セルヒオ・モラ、アルバロ・ヒメネス、ポルティージョ、ダニ・パチェコを先発起用。柴崎は後半から出場したが、得点には絡めなかった。

ヘタフェは11日にアトレティコ・マドリー、12日にアルバセテと練習試合を行う。リーガエスパニョーラ開幕節アスレティック・ビルバオ戦まで、残されたテストマッチは2試合。柴崎の猛アピールが続く。

ヘタフェ柴崎岳、控えの状況続く...開幕まで残されたテストマッチは2試合

◆鹿島金崎「オファーは魅力的だった」神戸にお断り弾(ニッカン)




<明治安田生命J1:神戸1-2鹿島>◇第21節◇9日◇ノエスタ

 鹿島アントラーズがFW金崎夢生(28)の2ゴールでヴィッセル神戸に2-1と逆転勝ちし、首位に返り咲いた。

 後半4分にCKから失点したが、同24分に左クロスボールを落としたMF中村充孝(26)のパスに走り込んだ金崎が、右足でカーブをかけて同点。同41分にはMFレアンドロ(24)のスルーパスを受けると、相手GKを右足フェイントでかわし、流し込んで勝ち越した。

 今夏の獲得オファーを受けても断った神戸が相手だっただけに「このピッチでどうしても勝たないといけない理由があったので、しっかり勝てて良かった。自分としても、しっかり結果を出さないとと思っていた。次もしっかり準備したい」。神戸との交渉に関しても「オファーの金額は魅力的なものだったし、これからの将来のことも聞いて、ひかれるところも多かった」と、移籍を悩んだ心境も明かした。

 就任後8勝1敗と9戦負けなしの大岩剛監督(45)も「夢生はいろいろなことがあった中で勝利に貢献してくれた。彼を信頼しているが、それを超えるパフォーマンスを見て感嘆した。背中でチームを引っ張ってくれる存在だと思う」と、金崎をたたえた。

鹿島金崎「オファーは魅力的だった」神戸にお断り弾


◆金崎2発で奪首!オファー蹴った神戸から24戦不敗神話弾(スポニチ)




 明治安田生命J1第21節は9日、9試合が行われ、鹿島が金崎夢生(28)の2ゴールで神戸に2―1で逆転勝ちし、勝ち点46で首位に浮上した。川崎Fは小林悠(29)の先制ゴールなどで新潟に2―0で快勝。31日にW杯アジア最終予選のオーストラリア戦を控える中、代表入りを狙う両FWが結果を残した。

 金崎が珍しくミックスゾーンで立ち止まり、この試合に懸けた思いを切り出した。「いろんなことがあったけど…。うん、やっぱ自分としては、しっかり結果を出さないといけない状況だった」。特別な試合で出した、特別な結果だった。

 相手は直前まで自身の獲得に動いていた神戸。「正直、神戸さんのオファーは凄い魅力的だったし、将来の考え、これから先の考えを聞いてひかれるものもあった」という。それでも、鹿島でタイトルを目指したいという思いで6日に残留の決断を鹿島の幹部に伝えた。

 迎えたこの一戦。0―1の後半24分にペナルティーエリア内左から右足を振り抜いて同点とすると、同41分にはスルーパスに抜け出してGKと1対1になり、冷静にかわして右足で勝ち越し点。「最終的には鹿島でプレーすることを決めたけど、しっかりプレーで示す必要があった」。自身を高く評価してくれた神戸への思いも込めた2得点だった。

 これでゴールを決めた試合は公式戦24試合連続で負けなしという不敗記録も更新。J1歴代最多の初采配から9戦連続無敗となった大岩監督は「いろいろあった中、彼がこれだけチームに貢献してくれる。元々信頼はあったけど、それを超えるパフォーマンスを見て感嘆した」と称えた。

 エースの活躍で首位に浮上。「この試合に対する気持ち、一つだけではない、いろいろな気持ちがある中で、しっかりサッカー選手としてプレーできたのが良かった」。日本代表復帰に向けても、その存在感を示す活躍だった。

 ≪敵地10戦無敗クラブタイ≫鹿島が敵地で神戸に逆転勝利。これで大岩監督は第14節に就任してから9試合連続不敗(8勝1分け)を継続。J1初采配からの9試合連続不敗は96年オタシリオ監督(横浜F)の8試合を抜く、歴代最長記録となった。また、アウェーはこれで10試合連続不敗(9勝1分け)。チームでは4度目のタイ記録(歴代最長は01〜03年磐田の26試合)となった。

金崎2発で奪首!オファー蹴った神戸から24戦不敗神話弾


◆金崎夢生が決めれば必ず勝つ――やはりこの男は鹿島に絶対に必要だ(サッカーダイジェスト)


「GKが出てきてたんで、外して、こう」


[J1第21節] 神戸 1-2 鹿島/8月9日/ノエスタ/19,039人
 
 鮮やかな決勝弾だった。
 
 86分、レアンドロが前を向いてボールを収めるや、金崎夢生は神戸の最終ラインの背後に走り込む。そこにスルーパスが届くと、相手GKとの1対1を制し、右足でゴールに流し込んだ。
 
「GKが出てきてたんで、外して、こう」
 
 ジェスチャーを交え、簡潔な言葉で解説する。さも簡単なプレーだったかのような口ぶりだが、前に出てきたキム・スンギュを右にかわすタイミングは完璧で、改めて勝負どころでの決定力の高さを証明する会心のゴールだった。
 
 金崎は0-1で迎えた69分にも、左サイドを縦に突破した鈴木優磨のクロス→中村充孝の落としから、狙いすましたシュートでネットを揺さぶっている。キム・スンギュが一歩も動けなかった見事な一撃だった。
 
 殊勲の2発を決めたエースは、この試合でも、いつものように泥臭くボールを追いかけ、推進力あるドリブルで相手を押し込めば、精力的なプレスバックで守備面でも小さくない貢献を示す。
 
 攻守にフル回転の働きを見せた金崎は、これでリーグ戦では8ゴール目を記録。そのすべてがチームの勝利に結びついている。背番号33が決めれば勝てる――やはりこの男は、常勝軍団には絶対に必要だ。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

金崎夢生が決めれば必ず勝つ――やはりこの男は鹿島に絶対に必要だ

◆鹿島奪首!金崎代表アピ2発、大岩監督は9戦不敗(ニッカン)




<明治安田生命J1:神戸1-2鹿島>◇第21節◇9日◇ノエスタ

 鹿島アントラーズがエースFW金崎夢生(28)の今季初の2得点でヴィッセル神戸に逆転勝ちした。0-1の後半24分に右足で同点弾、同41分にはGKとの1対1をフェイントでかわして勝ち越し弾。チームを首位奪取に導くとともに、W杯アジア最終予選オーストラリア戦(31日、埼玉)での日本代表復帰にも大きくアピールした。大岩剛監督(45)は就任後9戦無敗で、J1記録にあと1と迫った。

 金崎が後半に2度、拳を突き上げてほえた。同点弾は左クロスをゴール前に落としたMF中村のパスに走り込み、左45度から右足でDF2人の間を狙ってカーブをかけた。勝ち越し弾はMFレアンドロのスルーパスを受け、一瞬の速さでGKをかわして右サイドから流し込んだ。「この試合1つでなく、サッカー選手として、しっかりプレーで示す必要があった」。約1年5カ月遠ざかっている日本代表復帰の思いも込めた。

 視察した日本協会の西野技術委員長は「動けているのは、良いんじゃないかな」と評価した。勝てばW杯ロシア大会出場が決まる31日のアジア最終予選オーストラリア戦は、センターFW大迫が右足首負傷で招集できない見込み。金崎は「(C大阪の杉本)健勇じゃないの」と照れたが、大迫の穴を埋める存在として24日に発表される代表メンバーに入る可能性はある。昨年8月に当時の鹿島石井監督への造反行為を問題視されて見送られてきたが、すでにスタッフ会議では候補に挙がっている。

 今夏届いた神戸からの獲得オファーに「魅力的な金額だったし、将来のことを聞いて、ひかれるところも多かった」と初めて心境を語った。断ったのも、W杯出場を最優先に考えた選択だったと周囲に伝えている。8勝1分けでJ1史上2位タイに伸ばした大岩監督の就任後の無敗記録だけでなく、再びハリルホジッチ監督の力にもなる準備は整った。【鎌田直秀】

鹿島奪首!金崎代表アピ2発、大岩監督は9戦不敗

◆鹿島9戦無敗、金崎2発で神戸を逆転/神-鹿21節(ニッカン)




<明治安田生命J1:神戸1-2鹿島>◇第21節◇9日◇ノエスタ

 鹿島が9戦無敗で、連勝を3に伸ばした。

 神戸は前半15分、右サイドを突破したDF藤谷のクロスを受けた元ドイツ代表FWポドルスキがシュート。相手DFに止められ、こぼれ球を再び右足で狙ったが、今度は相手GK曽ケ端に阻まれた。鹿島は同24分、スローインからの速攻でMFレアンドロが抜け出した。GKとの1対1を作ったが、今度は相手GKキム・スンギュが好セーブ。0-0で前半を折り返した。

 神戸は後半4分、右CKをDF渡部が頭で合わせて待望の先制点。しかし鹿島も同24分、ペナルティーエリア内でFW金崎がゴール右隅にゴールを決め同点。さらに同40分には1対1となったGKを冷静に抜き去り、2点目で決勝点を奪った。

 神戸は2連敗となった。


鹿島9戦無敗、金崎2発で神戸を逆転/神-鹿21節

◆前年度王者・鹿島が首位奪取! 神戸に先制許すも金崎の2得点で逆転勝利(サッカーキング)




2017.08.09 19:00
ノエビアスタジアム神戸
ヴィッセル神戸 1 終了 2 鹿島アントラーズ

 2017明治安田生命J1リーグ第21節が9日に行われ、ヴィッセル神戸と鹿島アントラーズが対戦した。

 前半をスコアレスで終えると、後半立ち上がりの49分。神戸は藤田直之のCKに渡部博文が頭で決めて、ホームの神戸が先手を取る。

 追いかける鹿島は69分、途中出場の鈴木優磨が左サイドで仕掛けてクロス。中村充孝が落とすと、金崎夢生が狙いすましたシュートを突き刺し、同点に追いつく。さらに86分、レアンドロのスルーパスに金崎が反応。GKキム・スンギュをかわして、冷静にゴールに流し込んだ。

 試合は1-2で終了。2連勝を挙げた鹿島がセレッソ大阪を抜いて、首位に浮上した。一方の神戸は2連敗を喫している。

 次節、神戸はFC東京と、鹿島は川崎フロンターレとそれぞれアウェイで対戦する。

【スコア】
ヴィッセル神戸 1-2 鹿島アントラーズ

【得点者】
1-0 49分 渡部博文(神戸)
1-1 69分 金崎夢生(鹿島)
1-2 86分 金崎夢生(鹿島)



前年度王者・鹿島が首位奪取! 神戸に先制許すも金崎の2得点で逆転勝利


◆2017明治安田生命J1リーグ 第21節(オフィシャル)


明治安田J1 第21節

エースが魂の2得点!鹿島が神戸を逆転で撃破、3連勝でJ1首位浮上!

真夏の3連戦、第2ラウンドとなる中3日で迎えたアウェイゲームで、鹿島が力強く前進した。J1第21節、ヴィッセル神戸とノエビアスタジアム神戸で激突すると、後半立ち上がりにCKから痛恨の失点。しかし69分に金崎が強烈な一撃を突き刺すと、86分にもエースが決めた。レアンドロからのスルーパスに反応し、相手GKをかわして右足シュートを沈める。2-1。3連勝、9試合負けなしとなった鹿島が、ついに首位に立った。







4日前、鹿島は濃霧の激闘を力強く制してみせた。聖地が白いベールに包まれた夜、2度の中断という難しい状況でも、チームの集中力が途切れることはなかった。前半アディショナルタイム、中村が繰り出した必殺のスルーパスから土居が「思いを込めた」強烈な一撃を突き刺すと、1点リードを保ったまま迎えた後半終了間際には金崎のパスを受けた鈴木が左足シュートを決めた。2-0。大岩監督が常々語っている「対応力」をしっかりと示してみせた鹿島が、ホームで2連勝を飾った。

11日間で3試合を戦う真夏の連戦。残り2試合はアウェイでの戦いだ。中3日で迎える神戸戦へ、チームはリカバリートレーニングから準備を進めていった。限られた時間の中で次なる戦いへ照準を合わせる取り組みは、今や日常として定着している。選手たちは動じることなく、しかし力強く歩みを進めた。試合前日には恒例のセットプレー練習に加え、より実践に即したゲーム形式のトレーニングも敢行。指揮官は「まずはコンディションの回復を優先させた。そのうえで、今日は身体に刺激を入れることを重点目的として、狭いコートで短い時間だったが、このような練習をした」と意図を説明し、神戸へと発った。

この夏一番とも言える猛暑に見舞われた神戸に、背番号12が続々と足を運んだ。平日夜のアウェイゲームでも、ビジタースタンドはアントラーズレッドの情熱で埋め尽くされた。ウォーミングアップに向かう選手たちへ、大きなチームコールが降り注がれていく。ホームチームを凌駕する熱量は、「雰囲気に飲み込まれないように良い準備をしたい」と語っていた指揮官の思いを体現した証左。背番号12は今夜もともに戦う。

「信頼して送り出している。ピッチの中で思い切り表現できるようなアプローチをしていくことで、選手たちが自分の持っているものを100%、120%出せるように」と語る大岩監督は、前節から先発メンバーを3名入れ替えた。出場停止の小笠原に代わってレオ シルバ、左サイドバックに山本が復帰。西が右サイドへ戻り、2列目にはレアンドロが指名された。その他、GKは曽ケ端、センターバックは植田と昌子のペア。ボランチはレオとともに三竿健斗がコンビを組み、2列目はレアンドロとともに中村が先発メンバーに名を連ねた。そして2トップは3試合連続で土居と金崎がコンビを組む。ベンチに座るのは、GKの川俣とブエノ、伊東、遠藤、安部、鈴木、金森というラインナップだ。

19時3分、キックオフのホイッスルが鳴り響いた。風が通らず、非常に蒸し暑い気候の下で始まった一戦。鹿島は立ち上がりから神戸にボールをキープされる展開が続いたが、しっかりとポジションをスライドさせながら相手のパス交換に対応していった。両サイドの深い位置まで攻め込まれる場面も少なくなかったものの、レアンドロや金崎が猛然とプレスバックしてピンチの芽を摘むなど、全選手が献身を体現して時計の針を進めていった。

最初のチャンスは11分、ペナルティーエリア手前でパスを受けた土居が相手に倒され、獲得したFK。ゴールを見据えたレオがゆっくりとした助走から右足を振り抜くと、強烈なシュートが神戸ゴールを襲う。枠を捉えたものの、相手GKに弾き出されて得点とはならなかった。



開始15分頃から、試合終盤のようなオープンな展開へと推移していくこととなった。依然として蒸し暑いピッチで、至る所で激しいボディコンタクトの応酬となっていく。消耗戦の様相を呈し始める中、17分にはペナルティーエリア右側からシュートを打たれたものの、曽ケ端がしっかりとキャッチ。さらに20分にはペナルティーエリア内で神戸の猛攻を受け、複数のシュートを立て続けに打たれるピンチを迎えたものの、身体を張った守備で全てを跳ね返し、スコアレスのまま試合は進んでいった。







前半最大の決定機は24分。中村が中盤でパスを受けると、反転して背後のスペースへ浮き球を供給する。スピードに乗って飛び出したレアンドロが正確なトラップからペナルティーエリアに差し掛かり、相手DFと競り合いながら右足シュートを放ったが、飛び出してきていた相手GKに阻まれ、惜しくも得点は決まらなかった。その後、30分以降は神戸にボールをキープされ、鹿島陣内でのプレー時間が長くなる展開が続いていった。それでも鹿島は集中力を切らすことなく、応戦していく。決定機を作り出すことはできなかったが、圧力を高めるホームチームに得点を許さず、0-0でハーフタイムを迎えた。













後半のピッチへ向かう選手たちへ、ビジタースタンドはゴールを渇望する声を届けた。セットプレーで多用されるチャントとともに、鹿島が残り45分の戦いに臨んだ。



だが、この夜最初のスコアはホームチームのものだった。48分、右CKから渡部にヘディングシュートを決めた。立ち上がりという時間帯、そしてどんな試合でも警戒しなければならないセットプレーから先制を許し、鹿島は底力を問われる展開を強いられた。

アウェイで負ったビハインド。それでも選手たちは冷静だった。昌子は「苦しかった前半を耐えることができて、相手の動きは後半に落ちると思っていた」と振り返る。先手を取られたことは痛恨だったが、我慢の前半を無失点で抑えたことを前向きに捉えていた鹿島は50分以降、ボールポゼッションで神戸を圧倒。敵陣に押し込み続け、ボディーブローのようにホームチームへダメージを与え続けていた。





大岩監督は57分、土居に代えて鈴木を投入。4試合連続得点中の背番号9を前線に送り出し、攻撃の圧力をさらに高まる。鈴木は身体を張ったポストプレーとサイドからの力強い突破で鹿島の推進力となった。疲れの見える神戸のファウルが増え、セットプレーのチャンスが続くようになると、鹿島の攻勢はより色濃いものとなった。





そして、69分。待望の同点弾を決めたのは、誰もがその得点を待っていた、鹿島のエースだった。鈴木が左サイドでボールを持ち、縦へ仕掛けてグラウンダーのクロス。中村がペナルティーエリア内で落としたところに反応した金崎が右足を振り抜くと、強烈な一撃がゴール右隅へ突き刺さった。好守を連発していた相手GKが一歩も動けない、ファインゴールだった。





1-1。同点に追い付いた鹿島は、さらに勢いに乗って攻撃の圧力を高めていく。指揮官は74分に安部を投入し、きらめく才能に追加点への希望を託した。「スペースが空くと思っていた」と冷静に戦況を語る背番号30は鋭い突破で神戸の守備陣を切り裂いていく。2枚のイエローカードを出させた事実が、ルーキーが神戸の脅威になっていた、何よりの証拠だろう。





公式記録の気温は29.5度。過酷な蒸し暑さの中、試合は残り5分を切った。勝負を決めるスコアを刻んだのは、またもエースの右足だった。86分、敵陣中央でパスを受けたレアンドロがスルーパスを繰り出すと、最終ラインの背後へ抜けた金崎がフリーに。飛び出してきた相手GKをかわすと、あとは歓喜の瞬間を待つのみだった。ゴールネットが揺れる。ビジタースタンドが揺れる。2-1。決めるべき人が、鹿島のエースが刻んでみせた2つのスコアで、勝ち点3を掴み取った。これで3連勝、首位に浮上した。







「選手たちの顔を見て、僕が自信をもらった」と、指揮官は選手たちを語った。アウェイで見せ付けた底力、そして掴んだ勝ち点3。鹿島の歩みは止まらない。次戦は8月13日、第22節の川崎F戦だ。再び、中3日でアウェイゲームを迎えることとなった。すでにチケットが完売と発表されている等々力で、勝ち点3を奪い取るために。明日、鹿嶋へと帰還する選手たちは、勝利だけを見据えて準備を進めていく。





【この試合のトピックス】
・大岩監督就任後、J1で9試合負けなし(8勝1分)となった。天皇杯を含めると、公式戦11試合負けなし(10勝1分)。
・今季のJ1での神戸戦は1勝1敗だった。J1でのアウェイ神戸戦勝利は3年連続となった。
・金崎が2試合ぶりの得点を含む2ゴールを記録。今季J1での得点数を8に伸ばした。
・レオ シルバとレアンドロ、山本が2試合ぶりの先発復帰を果たした。


監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・前半はコンパクトにいい守備ができている。後半もこれを続け、いい攻撃につなげよう。
・一人ひとりのボールを持つ時間を短く、もっとシンプルにビルドアップの精度を上げよう。
・相手の運動量が落ちた時、複数の人がからんだ連動制ある攻撃をしよう。

ヴィッセル神戸:ネルシーニョ
・流れの中で守備はできている。
・チャンスは作れている。
・後半は得点をとりにいく。

[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
難しい天候の中で選手が粘り強く戦ってくれた。逆転で勝てるという力を見せてくれた。選手たちのパフォーマンスに満足しているし、選手たちの顔を見て、僕が自信をもらった。そういう試合だった。

Q.監督交代から9試合負けなし、3連勝となったが、どのような部分に手応えを感じているか?

A.細かいプレーの面では、選手個々の特長があるのでここでは説明しにくいが、選手を送り出すうえで意識しているのは、それぞれが自信を持ってピッチでパフォーマンスを出せるようにすること。気持ちの面でもコンビネーションでも戦術面でも、選手たちが自信を持ってピッチに立てるようにするのが自分の仕事。そういうところをうまく選手たちが表現してくれている。その結果が勝利につながっていると思う。

Q.今日2得点の金崎選手について

A.いろいろなことがあった中で、彼がこれだけ勝利に貢献してくれた。今までも信頼していたが、それを超えるパフォーマンスを見て感嘆したし、本当に背中でチームを引っ張ってくれている存在だと思う。

Q.交代枠を使わない時間が長かったが、どのようなことを考えていたのか?

A.展開を読むこと、相手の出方を見ること、そして選手のパフォーマンスやコンビネーション、控え選手の特長、どこにどのタイミングで投入するかを総合的に考えていた。膠着状態だったが、自信を持って見ていたし「必ず逆転する」という気持ちで見ていた。選手たちの顔を見て、自分自身が自信をもらうような心境だった。

ヴィッセル神戸:ネルシーニョ
前半は非常に拮抗した内容で、互いにプラン通り戦っていたし、互角だったと思う。後半はポジションを修正して、中盤から前の選手の動き出しのところで相手の背後のスペースを突いていこうと伝えていた。得点はセットプレーからだったが、その後に相手にリズムを譲ってしまった。相手に連続してセットプレーを取られる形になって主導権を持っていかれてしまった。最後はパワープレーを使ってでも得点を狙いに行ったが、届かなかった。


選手コメント

[試合後]

【金崎 夢生】
自分としては結果を出さないとダメな状況だった。勝ったことが何よりだけど、自分もしっかりと貢献できたことが良かった。この試合に対する気持ちだけでなく、いろいろなものに対する気持ちがある中で、一選手としてしっかりとプレーできたことが良かった。

【レアンドロ】
勝てたことが非常に嬉しい。個人的な調子も上がっているけど、個人のことよりもチームの勝利を考えてプレーしている。アシストの場面は、自分のパス云々というより、前線の動きがすごく良かったと思う。自分はパスを通すだけだった。

【中村 充孝】
ボールポゼッション率が高くても、結果として勝てなければ意味がない。前半は相手にボールを持たれたけど、しっかりと耐えることができたからこういう結果になったと思う。

【昌子 源】
前半は本当に苦しかった。前線でボールが収まらなくて、ピッチに慣れるまでに時間がかかった。ただ、前半にあれだけ前から相手に来られると、後半は動きが落ちるだろうと思っていた。先制されてしまったけど、前半は耐えることができていたし、失点後も意識して声をかけていたことが、逆転につながったと思う。

【植田 直通】
自分としては納得できていない。相手がパワープレーでやってきた時には自分が先頭に立っていかないといけないし、全ての競り合いを跳ね返す気持ちでやらないといけない。あの失点はもっと注意しなければいけなかった。映像を見直して、もっと改善していきたい。

【安部 裕葵】
自分がベンチで準備をしていた時は0-1だったけど、入る時には1-1になった。同点になれば相手も攻めてくるだろうし、そうなればスペースが空くことはわかっていた。自分の得意なスペースでのプレーを徹底的に狙おうと思っていた。


2017明治安田生命J1リーグ 第21節