J2ツエーゲン金沢MF梅鉢貴秀(25)は今季、J1鹿島から完全移籍で加入した正ボランチの有力候補。鹿島で同僚だった日本代表FW金崎夢生(28)のプレーに憧れ、背番号は金崎がつけていた「33」を選んだ。常勝軍団で磨いたパスセンスと堅守を武器に、新天地では出場試合数を重ねて勝利に貢献する。(取材・構成=竹内竜也)
まずはピッチに立つ。梅鉢の目標は明確だ。
「試合に出てナンボ。試合に出て何かを残し、チームが勝てるようにする。勝負事は相手のあることだけど、自分が出ることでやれることはある」
2011年にJ1鹿島でプロのキャリアをスタートさせた。13年には自己最多となるリーグ戦10試合出場2得点も、昨季は出場なし。16年に1年間J2山形に期限付き移籍したが、今回は初の完全移籍となる。
「(金沢の柳下正明)監督が僕のプレーを知った上で評価してくれたので『自分のプレーをすればいいんだ』という気持ちで、リラックスできている。監督の厳しいトレーニングも、自分には合っている」
背番号は33を選択。鹿島で昨季まで金崎がつけていた(今季は10)番号だ。
「空いている番号でパッと見て『いいな』と思った。金崎夢生くんがつけていたというのもある。彼のプレーはチームにいい影響を与える。僕もそういう存在になりたい。(33だけに)勝ち点『3』を重ねたいですね」
鹿島の同期入団には日本代表DF昌子源、同MF土居聖真、スペイン・ヘタフェMF柴崎岳(いずれも25)がいる。
「彼らが活躍するから刺激になる、という感覚はないかな。もちろん仲はいいですし、特別な感情はありますよ」
的確なパスや粘り強い守備には定評がある。期待してくれている金沢サポーターを喜ばせたい気持ちは強い。
「(サッカーに)真剣に、誠実に取り組むことが期待に応える唯一の道だと思う。僕はそれをやっている。ピッチでプレーする姿を楽しみにしてもらえれば」
◆梅鉢 貴秀(うめばち・たかひで)1992年6月8日、大阪・高槻市生まれ。25歳。2011年、関大一高からJ1鹿島に入団。16年にJ2山形に期限付き移籍し、昨季は鹿島に復帰。J1リーグ戦通算27試合出場2得点、J2リーグ戦通算4試合出場無得点。177センチ、67キロ。血液型A。独身。好きなタイプは女優の吉岡里帆。趣味は推理小説「浅見光彦シリーズ」を読むこと。
【金沢】梅鉢「試合に出てナンボ」…鹿島から新加入「やれることある」