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2018年6月23日土曜日

◆鹿島内定CBとの直接対決で学んだ気持ちの部分、矢板中央CB白井主将「県予選でやられていたら全国で通用しない」(ゲキサカ)



関川郁万


[6.21 総体栃木県予選決勝 矢板中央高 3-0 佐野日大高 さくらスタジアム]

 矢板中央高の182cmCB白井陽貴主将(3年)は意識している存在として、鹿島入りが内定した流通経済大柏高CB関川郁万主将(3年)の名を挙げる。1月の全国高校選手権準決勝で矢板中央は流経大柏に0-1で敗戦。関川を中心とした相手の堅い守りをこじ開けることができなかった。

 白井は「流経の関川郁万が騒がれているけれども、意識しています。(選手権で対戦して)気持ちが強かったです」と説明する。「一つ一つのところで(関川は)『来いよ』みたいな。CKとかでもちょっと触っただけでも『触るんじゃねえ』とか。『来いよ』とか、そういう気迫が違っていたと思います。(感じた差は)技術とかよりも、そういう気持ちのところが相手の方が一個上だったと感じています」。自分に自信を持ち、相手を飲み込むような気迫。そこは“ライバル”関川のプレーから学んだことだ。

 この日、白井は相棒のCB五十嵐磨於(3年)とともに、会場に声を響かせ続けていた。好プレーをした五十嵐が雄叫びを上げれば、「来いよ!」というオーラを発しながらプレーする白井も抜群の高さを活かしたヘッドでボールを跳ね返し、声を上げる。「県予選でやられていたら全国で通用しない」という自覚、自信が白井にはあった。

 少ないながらも危ないシーンも作られただけに、100点満点のプレーだった訳ではない。だが、FW山田大樹(3年)や後半途中から前線に上がってきたDF大塚健斗(3年)という長身選手との攻防で気持ちの部分から上回ろうとしていた白井は、ライバル・佐野日大高を80分間無得点に封じて全国出場を決めた。

「CBは一番大切なポジションだと思っている。自分がブレたらチームもブレると意識している。勝つためにはDFとしてゴールを奪われたくないし、絶対に負けないというのを意識している」。主将としてチームを牽引する白井について、矢板中央の高橋健二監督も「精神的に強くなって、将来楽しみ」と大きな期待を寄せている。

 関川との対決をきっかけに、誰にも負けないCBになることを意識し、主将といて個性派軍団をまとめながら成長。全国でどのくらいのプレーをするのか楽しみなCBの一人だ。流経大柏は千葉県予選で敗退したために、関川との直接対決は冬へ持ち越しとなったが、「騒がれているチームとやりたいです」というインターハイで白井が強敵をねじ伏せる。

(取材・文 吉田太郎)




鹿島内定CBとの直接対決で学んだ気持ちの部分、矢板中央CB白井主将「県予選でやられていたら全国で通用しない」