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2018年7月8日日曜日

◆【西野ジャパン86日間の軌跡・4】世代交代の遅れ顕著に リオ五輪世代出場せず…(デイリー)



植田直通 naomichi.ueda


 西野ジャパンの戦いは16強で幕を閉じた。ハリルホジッチ前監督の解任を受け、西野朗新監督(63)の就任が発表されたのが4月9日。親善試合でなかなか勝てず、1次リーグ第3戦のポーランド戦では他者に命運を託すボール回しで批判を浴びるなど、苦しみながら一枚岩になったサムライブルーの舞台裏に迫る。

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 28・3歳-。W杯メンバー23人の平均年齢は、日本が出場した過去5大会と比べて最も高くなった。前回ブラジル大会の26・8歳を1・5歳上回り、最年長35歳の川島を筆頭に30代が8人を占め、一部では「おっさんジャパン」と揶揄(やゆ)されることもあった。

 ハリルホジッチ前監督はW杯本大会を見据え、予選を通じて世代交代を推し進めてきた。その結果、久保、浅野、井手口らリオデジャネイロ五輪世代が台頭。一方で長く代表の中核を担ってきた本田、岡崎、香川らは出場機会を失っていった。

 前監督の解任で状況は一変した。本番まで時間が限られた西野監督は「過去の経験、実績はもちろん(必要性が)ある」と時計の針を押し戻し、ベテランの安定感に懸けた。予選突破の功労者だった久保らはメンバー外となり、遠藤、大島、植田、中村といった4人のリオ世代はメンバー入りも出番はなかった。直近の五輪に出場した選手が2年後のW杯で一度も出場機会を得られなかったのは初めてで、世代交代の遅れが顕著となった。

 だが、若い世代からの突き上げが足りなかったことも事実だった。「若い選手はそういう(実績ある)選手を超えないといけない」という指揮官の期待に、若手の成長が及ばなかった。「出られなかったということは何かを変えなければいけない」と、大島は悔しさをにじませた。

 4年後には長谷部も本田もいない。香川、大迫、原口らロンドン五輪世代は30歳を超え、同五輪世代最年少組のプラチナ世代(92年生まれ)では柴崎も30歳に達するなど、今大会の主力は昌子を除く全員が30代となる。

 ロシアの地で躍進を遂げた日本代表だが、22年カタール大会ではメンバーが大きく入れ替わる可能性がある。この成功体験の継承が困難となる恐れもあり、大きな課題を残した。進まなかった世代交代の背景には、日本協会の4年間における迷走も少なからず関係している。




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