[10.3 ACL準決勝第1戦 鹿島3-2水原三星 カシマ]
鹿島アントラーズGKクォン・スンテはACL準決勝の水原三星戦で、相手選手との小競り合いの際に警告を受け、「やってはいけないこと」と反省の弁を述べた。だが、DF内田篤人は「あのプレーがチームのスイッチを入れた」と称賛。それを聞いた守護神もそんな意図があっての行為だったことを認めた。
「スンテのおかげでスイッチが入った。やっぱりあれでチームが『やんなきゃな』となった」(内田)。
その場面はAFCチャンピオンズリーグ準決勝第1戦の前半終了間際、クォン・スンテがビッグセーブを繰り出した直後のことだった。ラフに身体を寄せてきた相手に対し、足払いと頭突きで反撃。主審はイエローカードを提示したが、色が違っていてもおかしくない行為だった。
試合後、34歳のベテラン守護神は「相手が韓国のチームだったので絶対に負けたくないという気持ちがあった」と前置きし、その場面を振り返った。「やってはいけないことだとは分かっていたが、チームのためにも必要かなと思ってやった。勝つことができてよかった」。
この日の対戦相手だった水原三星は、クォン・スンテが一昨年まで所属していた全北現代を破って準決勝に進出したチーム。「水原のサポーターは僕のことを好きじゃないからいろいろ言ってくるし、アップの時もいろいろ言われた」と因縁を明かした。
とはいえ、そういった対立図式はピッチ上で解決させていく構えだ。「今日はほんの少しだったけど、韓国に行けばもっともっとあると思う」と敵地で行われる第2戦に闘志を燃やすと、「俺がこれだけ言われているから、選手たちに『がんばってくれ』と伝えたい」と冗談交じりで決意を述べていた。
(取材・文 竹内達也)
◆守護神は「やってはいけないこと」と反省も…内田篤人「スンテのおかげでスイッチが入った」(ゲキサカ)