[11.6 J1第32節 柏2-3鹿島 三協F柏]
ラスト3戦、17位柏レイソルは5位鹿島アントラーズをホームに迎えた。前半から2ゴールずつを奪った試合は、ルーキーMF山口一真のプロ初ゴールが決勝点となり鹿島が勝利。暫定ながら3位に浮上した。
鹿島がACL決勝に勝ち進んだ影響で6日に前倒しとなった一戦。残留のためには是が非でも勝ち点3がほしい柏は、前節・川崎F戦(●0-3)から中2日で臨む。DF高木利弥が出場停止から戻り左サイドバックに。FWクリスティアーノとFW瀬川祐輔が2試合ぶりに戻り、
ACL決勝1戦目、ペルセポリス戦(○2-0)を3日にホームで戦った鹿島は、その試合から先発11選手を総入れ替え。GK曽ヶ端準、MF小笠原満男の両ベテランに加え、前節・C大阪戦(○1-0)で決勝点を挙げたDF小田逸稀もスタメンに名を連ねた。
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小雨が降りしきる中キックオフを迎えた試合は、序盤から激しい動きを見せた。立ち上がりから鹿島が圧力をかけると、敵陣でFKを得る。MF遠藤康のクロスは柏DFに跳ね返されたが、こぼれ球をひろったFW金森健志がワントラップから左足を一閃。GK中村航輔が反応するも及ばず、開始6分で鹿島が先制した。
いきなり先手をとられた柏だが、すぐさま反撃のチャンスをつくる。10分、DF鎌田次郎がゴール前に入れた浮き球をMF伊東純也が胸トラップで落とすと、MF江坂任は瀬川へ。瀬川はワンフェイントで目の前のDFをかわすと、左足を振り抜く。GK曽ヶ端が反応できないままにボールはゴールネットに吸い込まれ、1-1の同点となる。
試合を振り出しに戻してからは柏もパスがまわるようになる。すると24分、クリスティアーノが左サイドでボールをキープし、中央の瀬川へパスを送る。右足から放たれたシュートは弧を描いてゴールネットを揺らし、柏が逆転に成功した。
この試合初めてリードを許した鹿島だが、セットプレーから好機を見出す。26分、CKのこぼれ球を山口がミドルレンジから狙うも、枠をとらえられない。それでも28分、小笠原の左CKをDF町田浩樹がヘディングで叩き込み、2-2の同点とした。
長短織り交ぜたパスで崩しにかかる柏に対し、高い位置でボールを奪いカウンターを狙う鹿島は、素早い攻撃を仕掛けるが3点目を奪うまでには至らない。前半終了間際には柏に決定機。伊東が中盤でインターセプトすると、町田をかわして3対1の状況をつくりだす。ゴール前でフリーのクリスティアーノに送ったが、クリスティアーノはボールを軸足に当ててしまい、2-2のまま最初の45分を終えた。
後半最初のチャンスも柏に訪れた。5分、江坂のサイドチェンジが右サイドの伊東に通るとドリブル突破をはかる。ペナルティエリアまで進入すると中央に切り込み左足を狙いすます。シュートは枠に向かうも小田が頭でクリアしてゴールを許さなかった。
16分、柏のくさびのパスを奪ってカウンターにつなげた鹿島は、金森が右サイドの遠藤に展開、左足でループシュートを狙う。シュートはクロスバーにはね返されたしまったが、こぼれ球に反応した山口が右足で押し込んで鹿島が再びリードを奪った。
FW山崎亮平、FWオルンガと交代のカードを切って反撃に出る。39分にはDF小池龍太のクロスからオルンガが頭で合わせたが、シュートには威力がなくGK曽ヶ端の手におさまった。
互いに3つの交代を使い終盤へ。ゴールに迫りたい柏に対し、鹿島は集中を切らさず4分のアディショナルタイムも守り切り、3-2で勝利し、ACL決勝第2戦へ弾みをつけた。
柏はホームで勝ち点を積み上げることができず、17位のまま残り2節を戦う。
(取材・文 奥山典幸)
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