鹿島アントラーズの19歳FW安部裕葵がFIFAクラブワールドカップのグアダラハラ戦を振り返った。
鹿島は開始早々に先制を許すと、その後も相手の激しいプレスを受け、前半に劣勢を強いられた。しかし、後半に入ると鹿島が盛り返す。49分にはスルーパスに抜け出した土居聖真が中央の永木亮太にパス。これを冷静に決め、同点に追いつく。69分にはセルジーニョがPKを沈めて逆転に成功。さらに攻勢を強める鹿島は、84分にボックス内でパスを受けた安部が右足を振り抜き、3点目を獲得する。終了間際に1点を返されるも、3-2で鹿島が逆転勝利を収めた。
後半から出場し、ゴールで勝利に貢献した安部は、「全員が前を向いて仕掛けてきて、前半のプレーの強度は正直驚いた」と前半の劣勢を認めつつも「0-1だったらいける雰囲気があった。冷静に考えて、90分とおしてあの強度を続けられるとは思えなかったので、うまく押し返せれば相手もバテると思った」と、ハーフタイム明けでリードされた展開でも冷静に試合に入れたと振り返った。
見事なコントロールシュートを決めた自身のゴールについては「あんなきれいなゴールはプロ入りしてから初めて」と自賛。「結果を残せたのは嬉しい」と喜びを口にした。
また、海外と日本のチームの違いにも触れ、「Jリーグだと組織的に守ってくるので、1人ははがせたとしても2人目が絶対に来る。海外のチームというのは個人で飛び込んで、自分の能力で守ってくる。それはACLや代表での経験で分かっていた」とこれまでの海外チームとの対戦経験が役立っていることを明かした。
準決勝でレアル・マドリーと対戦することについては「最近は試合を見ていませんけど、高校時代に見ていた。自分が対戦するというのは違和感」とコメント。続けて、「格上というのは分かっている。我慢する時間が長くなると思うが、我慢するのは日本で一番得意なチーム。しっかり我慢して、みんなで勝利に向かって頑張りたい」と、耐える展開を予想しつつも、ジャイアントキリングを狙っていた。
さらに、世界最高レベルのチームとの対戦を前に「年齢は関係ない職業、世界的に見たらもっとやらないといけない」と語った安部。物怖じする様子のない今季のJリーグベストヤングプレーヤーは、世界に驚きを与える準備ができている。
◆大舞台で自画自賛の美弾を決めた19歳FW安部裕葵、レアル・マドリー戦を控え…「年齢は関係ない。もっとやらないと」(GOAL)