[12.19 インカレ準決勝 順天堂大1-2(延長)法政大 味フィ西]
これがエースの仕事だ。初戦となった2回戦の新潟医療福祉大戦で右肩を痛めたために時間制限を設けての出場となっている法政大(関東3)のFW上田綺世(2年=鹿島学園高)だったが、スコアレスの後半18分から出場。するとわずか3分後の21分、エリア内で仕掛けると、DF村松航太(3年=清水ユース)に倒されPKを獲得。22分にPKを蹴り込み、出場からわずか4分で結果を残した。
チームはその後、同点に追い付かれるも、延長戦の末に順天堂大に勝利し、2年連続となる決勝に進出。しかしエースは「すぐに得点?それが仕事。特別なことではない。追いつかれたけど、トーナメントは勝つことがすべて。結果オーライだったかなと思います」と淡々と振り返った。
すべては実力。この日貰ったPKは、レフェリーによっては判定が異なった可能性があると振り返る。その上で「それも含めて僕の実力」と割り切ってプレーしていたという。それは昨年の決勝の悔しい経験にもつながる。上田は昨年度大会の決勝で、後半途中出場ながら出場10分で無念の負傷交代。今では「それも実力」と受け止めている。
だからこそ「全力を出して後悔がないように戦いたい」と力に変えることが出来ている。心配される怪我の状態についても、「問題ないです。大丈夫」とキッパリ。普通に考えればリベンジのチャンスということで、周囲はより上田に注目を集することになりそうだが、上田自身は普段通りのパフォーマンスを出すことだけに集中している。
(取材・文 児玉幸洋)
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