鹿島が清水MF白崎凌兵(25)の獲得に乗り出していることが22日、分かった。複数の関係者によると正式オファーを提示済みで、本人も移籍に前向きだという。来季の国内タイトル奪還に向け、攻撃の核として活躍する清水の10番に白羽の矢を立てた。
今季から清水で10番を背負った白崎は、サイドハーフもボランチも可能な万能型MFだ。とりわけ豊富な運動量が持ち味で、守備でもハードワークが目立つ。フル出場した19試合のうち16試合でチームトップの走行距離をマーク。豊富なスタミナを生かして常に流れの中に存在し、“いぶし銀”的存在で攻撃を活性化させる役割を担った。
白崎に正式オファーを出した鹿島は今季、悲願のACL初制覇を果たして2年ぶりのクラブW杯出場を果たした一方で、3位で終戦したJリーグを筆頭に国内タイトルは2シーズン連続の無冠に終わった。特に終盤はボランチの代えが利かない状態に。日本代表にも名を連ねた三竿健が恥骨関連そけい部痛で戦列を離れ、膝に水がたまり痛みを抱える小笠原も酷使が不可能な状態。サイドバックの西をボランチで起用するパターンも取り入れながら戦った。サイドハーフもボランチもできるユーティリティーな白崎は、うってつけの存在と言える。
清水のヤン・ヨンソン監督も夏の段階から強化部に来季以降の契約内容を確認するほどお気に入りの存在だが、白崎が移籍を決断する可能性は高いという。鹿島は国内から選手を獲得する場合、育て上げられたベテランより、これから育つ若い才能を好んできた。25歳の白崎はまさに合致する。アジアを制した勢いを国内につなげたい来季。中盤に新たな才能が加われば、タイトル奪取への推進力が増す。
◆鹿島、来季国内タイトル奪還へ清水・MF白崎に白羽の矢 本人も移籍へ前向き(スポニチ)