今季限りで現役を引退したJ1鹿島の元日本代表MF小笠原満男(39)が28日、茨城・カシマスタジアムで会見に臨み、後進に道を譲った理由を明かした。
引退発表の27日に珍しく(小笠原)満男から連絡があった。「鹿島以外でやるイメージがつかない。引き際ですね」と。老け込む年でもないから驚いたけど、自分が若手の成長の妨げになることを危惧していたね。
ピッチ上で貢献できなくなり、今季の終盤には「(後輩として)恥ずかしい試合をしてすみません」と責任を口にしていた。昔はそこまで責任感の強いタイプではなかった。中田浩二や本山雅志らと鳴り物入りで入団し、自分のことばかり考えていた印象がある。けれど、イタリア(2006-07年メッシーナ所属)で鼻をへし折られて帰ってきてから変わったかな。
出番がなく、自分を見つめ直したのだろう。「“チームのために何をするのか考えろ”。本田さんの言っていたことがようやく分かりました」と言ってくれた。その謙虚さ、姿勢はジーコが教えてくれたもので継承しなければいけない。鹿島の主将として、役目を全うしてくれた。 (鹿島OB、サンケイスポーツ専属評論家)
◆本田泰人氏、小笠原は鹿島の主将として役目を全うした(サンスポ)