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2018年12月19日水曜日

◆「今年のレアル・マドリーやリーベルは倒せる」伊紙がCWCの下剋上の可能性を指摘(GOAL)



昌子源 Gen.Shoji

イタリア紙は、今年のクラブW杯の行方について分析した。


アラブ首長国連邦(UAE)で開催されているクラブ・ワールドカップの準決勝(18日および19日)に向けて、イタリア紙『コリエレ・デラ・セーラ』が17日、特集を組んだ。

クラブW杯には、アジア王者として日本から鹿島アントラーズが臨んでおり、19日の準決勝では欧州王者レアル・マドリーと激突する。その前日には、開催国王者アル・アインが南米王者リーベル・プレートに挑戦する。イタリア紙は、「クラブW杯観戦ガイド…野心を抱くアントラーズとアル・アインがレアル・マドリーとリーベル・プレートの前に立ちはだかる」との見出しで紹介。「スペインおよびアルゼンチンのクラブが決勝の本命だが、どちらも母国のリーグ戦で苦戦しており、開催国のクラブとともに日本の鹿島が大きな夢を見ている」と綴った。

■世界中で拮抗しつつある実力

サッカーのグローバル化が進んだ近年、世界各国のリーグやチーム、選手個人の能力が拮抗し始めたとイタリア紙は指摘。このため欧州および南米の王者と、大会に参戦した他クラブとの差は小さくなっていると分析する。さらに今年に限って言えば、チャンピオンズリーグ(CL)覇者のレアル、先週行われたばかりのリベルタドーレス覇者のリーベルは、鹿島やアル・アインにとって「肩を並べ、捕まえることは可能であり、倒せる」はずだと下剋上の可能性を強調し、その理由を挙げている。

レアルについては、「脱C・ロナウド」により「真のエースストライカーがおらず」、リーガ・エスパニョーラやCLにおいて「真っ暗闇の危機に瀕している」と論じる。CLで3連覇を果たしたチームはもはや、「遠い親戚のように見える」と続けた。一方、リーベルについては、ボカ・ジュニオルスとのリベルタドーレス決勝が度々延期され、ピッチ内外で物議を醸したことに加え、リーグ戦では首位から17ポイントもの大差がついていることを不安視した。「守備陣は良いチームだが、虹色の世界タイトルを獲得するのに相応しいチームではない」と主張。「だからこそダークホースの2チームが手を合わせて喜び、それぞれ戦術を練っていることだろう」と指摘した。

ホームのアル・アインについては、「外国からやって来た野心的な“ミニ・スター”」がいるチームだと紹介し、

ブラジル人MFのカイオや元日本代表DF塩谷司を例に挙げた。一方、鹿島については、「敏捷なセンターフォワードであるセルジーニョや毒を持ったセカンドトップを務める日本人ドイ(土居聖真)を擁する」などと紹介した。

それでもイタリア紙は、決勝の組み合わせの有力候補がレアル対リーベルだと結論付けてはいるが、0-3でレアルが敗北したエイバル戦を例に挙げ、「集中力を欠いただけで…」と指摘。「どんな予想も確実なものはない」として、「サプライズの決勝を好むファンのためのショー」になるはずだと期待を寄せている。




◆「今年のレアル・マドリーやリーベルは倒せる」伊紙がCWCの下剋上の可能性を指摘(GOAL)