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2019年2月16日土曜日

◆時代に即していない「日本高校選抜」 “2年生以下限定”など抜本的改革が急務(FOOTBALLZONE)





キャプテン翼の必勝!サッカー (満点ゲットsports) [ 高橋陽一 ]


J1札幌新加入の檀崎が辞退、プロ選手として妥当な判断


 青森山田からJ1の北海道コンサドーレ札幌に加入した檀崎竜孔が、日本高校サッカー選抜を辞退した。

 高校選抜が4月に参加するトーナメント(デュッセルドルフ国際ユースサッカー大会)には、欧州でも選りすぐりのチームが参加するので、この世代にとっては貴重な国際経験になる。だが檀崎はすでに新天地に足を踏み入れ、一段とハイレベルな競争を始めている。一定期間でもチームを離れれば出場機会が遠退くことは容易に想定され、妥当な判断だと言える。

 Jリーグ草創期には、ジェフユナイテッド市原(現・千葉)入りした高卒ルーキーの城彰二が、開幕から大活躍をしたことがあり、連続試合得点記録を継続中に高校選抜の遠征に参加した。

 当時を振り返り、城は語っている。

「久しぶりに同年代と一緒にプレーしてリフレッシュできた」

 高校を卒業したばかりの選手がプロの試合に出場し続け、しかも話題の中心になっていたので、スタッフもどこかで休ませる必要があると考えていたところだったそうだ。

 高校選抜がスタートした頃は、全国高校サッカー選手権が日本サッカー界全体でも群を抜いて注目を集めるイベントで、ここで活躍した選手たちが未来を担っていた。だから大会で発掘した選手を国際舞台に送り出すのは、そのまま未来への投資を意味した。

 だが卒業した選手たちに投資するには、あまりに時期が悪い。選手権は高校生の総決算になる。最近はボトムアップ理論(選手主体の指導法)をはじめ、新しい取り組みも出てきているが、基本的に多くの強豪校における選手たちの3年間はサッカー漬けだ。少数のプロに進む選手はともかく、大半を占める大学進学組にとって選手権直後は待ちに待った束の間のオフである。そんな時にセレクションに招集されても、モチベーションどころか体調管理も難しい。


“2年生以下”の編成なら名目どおりの有益な投資になり得る


 ただでさえ大所帯の高校では、3年生になると極端に試合過多になりがちだ。最上級生の負担を減らし、多くの部員に経験を積ませる意味でも、そろそろ抜本的な改革を考える時期が来ている。

 例えば、春の地域大会や真夏のインターハイは、現場からも歓迎する声を聞いたことがない。そもそもJFA(日本サッカー協会)はリーグ戦導入を進めてきたが、ノックアウト方式の大会を継続しているので、現場はオフも確保できず疲弊するばかりだ。本来なら早急に廃止するべきだが、それができないなら国体を1年生向けに変革したように、インターハイの出場資格も2年生以下に絞る方法もある。そこで高校選抜の候補をラインアップし、選手権を経て新3年生で欧州遠征に出かける。これなら名目どおり高校選抜になるし、有益な投資にもなりそうだ。

 ちなみに8年前に高校選抜が参加したデュッセルドルフ国際を取材したが、今Jリーグで最も活躍しているのは唯一2年生で参加した白崎凌兵(鹿島アントラーズ)である。効果のある刺激なら、1年でも早く与えたほうがいい。



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