◆◆オプション増刊 / 2019年1月号
鹿島アントラーズに所属するDF内田篤人が、チャンピオンズリーグ(CL)の再開を前に、『DAZN(ダゾーン)』のインタビューに応じた。
内田は2010-11シーズンから7シーズンにわたって在籍していたシャルケで、CL通算29試合に出場。最近では、DAZNで現在配信中の2010-11シーズンCL準々決勝セカンドレグのインテル戦を解説し、話題となった。
そんな内田が、12日から開催されるCLラウンド16を前に、同大会の魅力やラウンド16からの注目選手、現時点で予想する優勝チームについて答えた。
――改めて、自身が出場したインテル戦で解説を務めた感想を聞かせてください。当時の試合は、シャルケが敵地で5-2と先勝していました。インテルの長友佑都選手も先発し、CLでは初の日本人対決となりましたね。
内田:(解説するうえで)この試合を選んだ理由は、僕だけではなく長友さんも出場したので、日本の方に楽しんで見てもらえるかなと思ったからです。チャンピオンズリーグの日本人対決は当時が初めてでしたよね。あと、インテルのようなビッグクラブに勝利してベスト4に勝ち進めたことで、印象に残っていましたね。
――試合の中で特に印象に残っている場面や気をつけたことはありましたか?
内田:当時の試合では、90分を通してバランスを取ることに気を付けていました。点差のことやチームの状況を考えながらプレーしていましたね。追い込まれた状況でもなかったですし、落ち着いて、試合を壊さないようにプレーしていました。
――今、8年前の内田選手に何か声をかけるとすれば、どのようなことでしょうか?
内田:「ミスを恐れず、思いきりプレーした方がいい」ということですね。チャンピオンズリーグは毎年、出場できるような大会ではないですし、(選手として出場できる)チャンスも少ないです。限られた選手しか出場できない中で、「自分の思ったプレーを思いきり出した方がいいよ」と声をかけたいですね。
■CLラウンド16の注目選手は?
――選手としても貴重な機会になるというCLですが、いよいよラウンド16が開催されます。ラウンド16に出場するチームの中で、内田選手が注目しているプレーヤーは誰ですか?
内田:(元チームメイトということで)サネですね。彼はシャルケのユースからトップチームに上がってきた時から、“自分の形”を持っていましたね。“左足のインスウィングで巻くシュート”や、“縦へのドリブルから相手をかわしてシュート”という形です。そのような自分の形を持っている選手が、(プレーする)国を変えても活躍できるというのは、すごいと思います。
今はシャルケにいた時よりも、(洗練された)無駄のないプレーができていると思います。難しいことはやっていないけど、結果につなげている。サネのプレーは注目していますし、皆さんにも見てもらいたいですね。(ラウンド16ではマンチェスター・シティと対戦するため)シャルケにも戻ってきますしね。
――そのサネをマンチェスター・シティで指導しているジョゼップ・グアルディオラ監督の印象はありますか?
内田:一度、対戦した時にグアルディオラ監督に頭を叩かれたんですよ(笑)。作戦を盗み聞きしようとしてタッチラインに寄ってみたら、「Go home!(あっちいって!)」って言われて頭を叩かれましたね(笑)。そんな印象ですね(笑)。
――シャルケでは決勝トーナメントでもプレーしましたが、グループステージとの違いは何でしょうか?
内田:やはりそこは全然違いますね。グループステージでは、4チームのうち力が劣るようなチームがだいたい1つくらいあって、その相手で勝ち点3を計算して…みたいところがあります。その中で首位通過と2位通過でも違いますからね。もちろん、結局は抽選ですけどね。
決勝トーナメントでは、「ホッ」とする時間はないです。当事者じゃない人から見れば楽しみになるようなカードはありますが、プレーしている選手たちからしたら「次、レアルなんだ…」とか、ガッカリしたりワクワクしたり。楽しいですけどね。
――ズバリ、ラウンド16に進出したチームの中で優勝クラブを予想してください。
内田:マンチェスター・シティ…だと、シャルケが負けないといけなくなりますね(笑)。少しはずして、アトレティコ・マドリー。(リーガエスパニョーラでも)バルセロナやレアル・マドリーに噛みつけるクラブですし、(CLでも)噛みついて、追い越してほしいですね。願望も込めて、頑張ってほしいです。
なお、内田が解説をした「UEFAチャンピオンズリーグ Rewind 内田篤人特別出演」は、DAZNで配信中。DAZNではさらに、内田のインタビューの模様も公開されている。