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2019年5月3日金曜日

◆ラストワンプレーはどこで区切るべき?後半AT、蹴らせてもらえなかった鹿島のCK(GOAL)






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気になったジャッジを徹底解説する「Jリーグジャッジ リプレイ」の第9回が1日、DAZNで先行配信された。

今回は、Jリーグ原博実副理事長、Jリーグウォッチャーの平畠啓史さんに、おなじみのJFAトップレフェリーグループの上川徹シニアマネージャーを迎えてSNSでつぶやきが多かったシーンを解説した。

『Goal』では同コンテンツの中から、注目のジャッジをピックアップ。第9回は、4月28日に日産スタジアムで行われた明治安田生命J1リーグ第9節の横浜F・マリノスと鹿島アントラーズの一戦から、試合終了のタイミングについて取り上げる。

■蹴らせてもらえなかったCK、続行させるべきだった?

平成最後の“オリジナル10”対決となったこの一戦。初年度の1993年からJリーグで戦い、降格経験が一度もない両クラブの激突は白熱したものとなり、90分の時点で横浜FMが2-1でリード、アディショナルタイムは5分が表示されていた。

そして、94分35秒ごろに起きたファウルをきっかけに小競り合いが発生し、落ち着いた後にプレーが再開されると、時間はさらに追加され、結局は96分12秒ごろに試合が終了。鹿島がラストプレーで左CKを獲得していたが、蹴らせてもらえずに終了の笛が鳴らされており、選手たちが主審への抗議に殺到した。この「ラストワンプレーでCKを蹴らせるべきだったか」について、SNS上で議論が沸騰した。

平畠さんは、「エンターテインメントというか、盛り上がりということだけを考えたら、あとワンプレーあったほうが良いと正直思います」としつつも、「攻撃が続いているから終わりの笛を吹かないような感じを見るのであれば、5分なら『5分です、パチン』と終わってくれたほうが、僕は気持ちが良い」と、個人的な見解を示す。

ルール上の取り扱いに関して、競技規則第7条に「ペナルティーキックを行う、または、再び行う場合、ペナルティーキックが完了するまで、前半、後半は延長される」と記載されている通り、「時間が過ぎていても、PKの場合はちゃんとやらなければならない」と語る原副理事長は、「CKだからそこで終わってもルール上は問題ない」とする。一方で、「この展開でこれになったら、最後に(CKを)やらせた方が良かった」とも。

とはいえ、上川氏は「94分35秒に反則の笛を吹いて、大体1分ぐらい中断する。レフェリーは、その瞬間に『あとワンプレーぐらいで95分になるから終わろう』という風に思っていたと思う」とレフェリー側の視点を提示。さらに、「例えば5分と追加時間を与えておけば、95分から95分59秒までは続けられる」と続け、今回のケースについては「競技規則的には間違いではないし、CKをやらせてあげてもまだ59秒には達してはいない。やらせてあげても良かった」と、主審の裁量に委ねられる部分があったと説明している。

その上で改めて、原副理事長は「あそこまで行くのであればワンプレーはやらせて欲しかった」と主張し、もし時間を過ぎていたとしたら反対に横浜FMが不利を被っていたのではないかという指摘については、「やらせて、防いで、クリアで『ワーッ!』となる。もし仮にやられたとしても、『あ〜あ』となる。それが一番面白いところ」と、そこにサッカーの醍醐味があると語った。

今回のジャッジリプレイでは、4月27日のセレッソ大阪vs大分トリニータで52分に大分FW藤本憲明が倒されたがノーカードとなった場面、4月28日のベガルタ仙台vsガンバ大阪において32分のG大阪得点時にMF今野泰幸とGKシュミット・ダニエルが接触していたがノーファウルとなった場面も取り上げている。