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2019年8月24日土曜日

◆【セルジオ越後】久保建英も結局は”レアルではない”…本当の意味でビッグクラブに移籍した日本人っているの?(サッカーダイジェスト)



上田綺世 Ayase.Ueda


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いくらスペインの2強に移籍したとはいえ…。


 8月16日にJリーグの夏の移籍ウインドーが閉じたね。今年は例年よりも移籍が多かった印象だけど、大物と呼べる選手の動きはなかった。

 一番のビッグニュースは久保がFC東京からレアルへ移籍したことだろうけど、結局はマジョルカにレンタル移籍した。アントラーズからバルサに加入した安部はプレーするのがBチームなんだから、いくらスペインの2強に移籍したとはいえ、騒ぎ立てるべきではない。

 この夏は、彼らを筆頭にJリーグから日本人の海外移籍が多かったよね。横浜から天野と柏から小池がベルギーのロケレンに、鹿島の鈴木と仙台のシュミットも同国のシント=トロイデンに移籍している。だけど、ベルギー1部リーグがどのくらいのレベルかは疑問だ。もし、競争力が高いリーグなら、シント=トロイデンからドイツ2部のシュツットガルトに移籍した遠藤は、1部から2部リーグに行かないはずだからね。

 他には、安西(鹿島から)がポルトガルのポルティモネンセ、前田(松本から)が同国のマリティモに、菅原(名古屋から)がオランダのAZ、中村(G大阪から)が同国のトゥベンテに移籍した。だけど、ポルトガルもオランダも、例えばイングランドのプレミアリーグよりは見劣りする。 
 
 そのプレミアリーグのマンチェスター・シティに完全移籍したガンバの食野だって、スコットランドのハーツへレンタルに出されるようだ。ビッグクラブに移籍したことをメディアは大袈裟に取り上げているけど、思い返せば浅野もアーセナルで一度もプレーできず、今はパルチザンにいる。 

 海外移籍したとはいえ、本物の欧州トップレベルのクラブでプレーしている選手は誰もいない。海外に行けば必ず成長できると勘違いしてはいけないし、移籍先での活躍が最も大事であることを忘れてはならない。


J1からJ2への移籍が注目されるなんて。


 国内の移籍市場に目を移すと、ガンバは特に動きが激しかった。合計10人を放出して5人を獲得。FWは中村と食野に代わって宇佐美(デュッセルドルフから)とパトリック(広島から)を手に入れている。有望な若手を手放した一方で、年齢を重ねて全盛期が過ぎた感もあるふたりを呼び戻したのは、どうなのか。売り手に回って若手を流出し、補強はと言えば放出選手の穴埋めばかりで、強化になっていないと感じる。 
 
 一見すると、ジュビロはガンバから今野、新助っ人のルキアンとエベシリオ、元ガンバのファビオを獲得して強くなったように見えるけど、降格の恐怖による焦った補強に映る。チームのウイークポイントを補えていたら、もう下位から抜け出せているはずではないか。 
 
 それにしても、Jリーグで最も騒がれた移籍は、俊輔がジュビロから横浜FCへ、小野がコンサドーレから琉球へ移籍したことだったんじゃないかな。J1からJ2への移籍が一番注目されるなんて……。日本がいつまでたっても、ベテランに頼らなければならない現状を示しているね。大事なのはピッチでのプレーだ。実際に俊輔はコンディションの問題もあって途中出場が続いているし、小野だってまずはピッチでの活躍ぶりに目を向けたい。

 一方で唯一、ヴィッセルは誰もが知っているビッグネームを次々に獲得している。ポドルスキ、イニエスタ、ビジャ、そして今年の夏はフェルマーレンも来たね。忘れられがちだけど、彼らの代わりに三田(現FC東京)などを放出している。そんな選手の出し入れを頻繁にしても、結局はふた桁順位。効果をまるで発揮していないのは残念だ。

 移籍というものは本来、例えばアトレティコのグリエーズマンがバルサに約150億円で買われたようなビッグディールを呼ぶんだ。それは、チームを強くするための補強で、決して穴埋めではない。でも、日本は国内で選手を入れ替えているだけ。もっと代表クラスの選手を引き抜くような大型移籍があってもいい。
 
 そんななか、移籍とは異なるけど、期待をしたいのはアントラーズの上田だ。2021年の加入が内定していたけど前倒しで入団し、マリノス戦で決勝点を決めた。新たな若手が台頭するのは素晴らしいね。ただ、まだ1ゴール。むしろ大事なのはここからだから、まだまだ活躍できると願って見守っていきたい。


◆【セルジオ越後】久保建英も結局は”レアルではない”…本当の意味でビッグクラブに移籍した日本人っているの?(サッカーダイジェスト)