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2019年11月14日木曜日

◆着実な“積み上げ”目指す柴崎岳「理想はあるかもしれないけど、そういうことばかりではない」(ゲキサカ)



柴崎岳 Gaku.Shibasaki


◆◆サッカーキング増刊 / 2019年10月号


 カタールW杯アジア2次予選の戦いにおいて、日本代表MF柴崎岳(デポルティボ)の姿勢は一貫している。「前回も言っていたとおり、どういう積み重ね方をしていくかを今回も大事にしていきたい」。大前提として勝利を義務付けながらも、ディテールの部分を追求していく構えだ。

 そうした観点で見ると、まずは10月シリーズの2試合目だったタジキスタン戦(○3-0)の課題が真っ先に浮かぶ。日本は序盤から相手に主導権を握られ、前半24分にはビルドアップから相手の決定機を誘発。ひとまずはGK権田修一のビッグセーブに助けられたが、アジア杯決勝カタール戦のように先手を取られてもおかしくない試合運びを見せた。

 試合後、柴崎は「相手の技術が思ったより高かったのがあるが、日本側としては切り替えのスピードがいつもより若干遅かったのと、攻めている時のポジショニング、リスクマネジメントがいつもより曖昧だった」と課題を指摘。「ボールを取られても、そこから切り替えてできたのは大事」と前向きな言葉も紡ぎつつも、反省すべき点は認識していた。

 ならば、今回はそうした課題を繰り返さないことが大事になる。キルギス戦を翌日に控えた13日、柴崎は「取り組みやプレー自体でどれだけ満足できるもの、評価できるものがあるか。それを突き詰めていくことが大事」と総論的に語ったが、そうした前回の課題もおそらく念頭にはあるはずだ。

 もっとも『積み上げ』というからには、すぐに完璧な状態に辿り着けるとも考えてはいない。「メディアも選手もサポーターも『できたら最高』という理想とする部分はあるかもしれないけど、そういうことばかりではない。何が大事で、どう言ったシチュエーションでやらないといけないかは監督、チーム、そして選手本人が判断していく。そこを念頭に置いてやっていきたい」と着実な成長を誓った。

(取材・文 竹内達也)


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