ページ

2019年12月8日日曜日

◆2019明治安田生命J1リーグ 第34節(オフィシャル)






【中古】 鹿島アントラーズイヤーブック(2011) /旅行・レジャー・スポーツ(...


リーグ最終節を勝利で飾る。今季は3位でフィニッシュ。


明治安田J1第34節、アントラーズは名古屋と対戦した。立ち上がりから名古屋にボールを支配される展開となったが、アントラーズは鋭いカウンターを繰り出し、チャンスをつくっていく。スコアが動いたのは43分、永木のクロスが相手のオウンゴールを誘い、アントラーズが先制に成功した。後半に入っても、ボール支配率では名古屋が上回れたものの、アントラーズは組織的な守備で隙を見せない。前半のゴールを最後まで守り切り、リーグ最終節を1-0の勝利で飾った。


▼▼DAZN MATCH HIGHLIGHTS▼▼




1週間前の神戸戦、アントラーズは不甲斐なき敗戦を喫した。立ち上がりから神戸に押し込まれると、14分、29分と前半早々に2失点を喫してしまう。40分に土居が追撃の狼煙を上げるゴールを決めたものの、攻勢を強めていた試合終盤にカウンターから一瞬の隙を突かれて、痛恨の3失点目を喫し、1-3で敗れてしまった。





チームは1日のオフを経て、月曜日から練習を再開した。気持ちの切り替えが難しい状況ではあったが、チームは再び一丸となり、名古屋戦に向けた準備を進めていった。三竿も、1週間のトレーニングを振り返り、「悔しさなどがあり、気持ち的に難しい部分はみんなあったと思う。その中でも、前向きに名古屋戦に向けて準備をしてきた。もっとうまくなりたいという意識を持って、今週もいい雰囲気で練習ができていた」と、手応えを語った。



そして、迎えた試合当日。キックオフ約2時間前に先発メンバーが発表された。ゴールマウスはリーグ戦11試合ぶりに曽ケ端が守る。最終ラインは、右から永木、ブエノ、犬飼、町田が入った。ボランチは三竿とレオがコンビを組み、サイドハーフは右に遠藤、左に白崎、前線は土居とセルジーニョが務めた。ベンチには、沖、内田、小池、レアンドロ、名古、伊藤、上田が座る。







対する名古屋の先発は、GKがランゲラック、最終ラインは右から宮原、中谷、丸山、太田、中盤は米本、シミッチ、長谷川、前線は前田、シャビエル、ジョーが入った。

14時3分、アントラーズのキックオフで試合が始まった。

開始早々、アントラーズはいきなりチャンスをつくる。1分、左サイドから町田がクロスを入れると、ゴール前で遠藤が頭で合わせた。シュートは良いコースに飛んだが、惜しくもゴール左に外れ、先制点には至らなかった。





ボールポゼッションは名古屋が優勢となったが、試合の主導権はアントラーズが握った。鋭いカウンターを起点にセットプレーを次々に獲得する。キッカーの遠藤が高精度のクロスをゴール前に送り、チャンスをつくっていった。





22分、左サイドの自陣深い位置で、前田が永木と交錯して倒れる。これはノーファウルの判定となったが、直後のプレーで今度は三竿が長谷川に倒された。両チームの選手たちが主審に詰め寄る。一連のプレーによって、試合の緊張感と激しさが増していった。



27分、白崎のトリッキーなパスで名古屋のハイプレスを掻い潜ると、ボールを受けた町田は、左サイドから中央の土居へパスする。土居はシンプルに右サイドへパスし、後方から駆け上がった永木がダイレクトクロスを入れた。これをペナルティエリア内でマークを外したセルジーニョが、ダイレクトで狙ったが、シュートは大きく枠を超えてしまった。







34分にもアントラーズがカウンターからチャンスをつくる。犬飼のパスカットを起点に、遠藤が右サイドをドリブルで持ち上がり、ペナルティエリア内へ走り込むセルジーニョへスルーパスを送った。しかし、セルジーニョには通らず、シュートすることは出来なかった。





アントラーズ優勢の流れの中で迎えた43分、ついに均衡を破る。三竿からの縦パスを上手くコントロールした遠藤が右サイドへパスを送り、高い位置を取った永木がダイレクトでグラウンダーのクロスを送る。これが相手の足に当たって、ゴールネットを揺らした。オウンゴールでアントラーズが先制に成功する。







前半はこのまま1-0のスコアで終わった。



後半立ち上がりは、落ち着いた試合展開となる。アントラーズは守備ブロックを組んで名古屋の攻撃を迎え撃ち、冷静に対応した。





だが、試合時間の経過とともに、徐々に守備から攻撃に転じる局面でミスが増えていく。名古屋に押し込まれる時間が長くなっていった。





それでも、アントラーズは61分にピンチを凌いでからカウンターに繋げる。ペナルティエリア手前でシミッチにフリーでシュートされるも、三竿が身を挺してブロックする。こぼれ球がレオに渡ると、レオは自陣深い位置からペナルティエリア手前までドリブルで運び、セルジーニョを使ってリターンパスをもらって、シュートまで持ち込む。決定的なチャンスとなったが、これはGKにセーブされて、追加点には至らなかった。








押し込まれていたアントラーズは、63分に一人目の選手交代を行う。遠藤との交代で名古を投入した。

71分にアントラーズはピンチを迎えた。米本のサイドチェンジで右サイドに数的不利をつくられると、シャビエルにクロスをあげられる。高精度のボールになったが、ターゲットのジョーに対して、犬飼とブエノの両センターバックが挟んで対応し、良い形でシュートさせなかった。





73分にアントラーズは二人目の選手交代を行う。土居との交代で上田をピッチへ送った。



その後も、アントラーズは安定した試合運びで時計の針を進めていく。チーム一丸となった組織的な守備で、名古屋のクロス攻撃を跳ね返した。





すると、85分に再びアントラーズが決定機をつくる。セルジーニョとのパス交換で名古が右サイド深くまで突破してクロスを入れると、上田がニアサイドで飛び込んだ。だが、シュートは惜しくも枠に弾かれ、追加点には至らなかった。



このまま最後まで集中を切らさず戦い抜き、1-0のスコアで試合終了を迎えた。リーグの締めくくりとなる最終節を勝利で飾り、来季のACLプレーオフ出場権獲得が決まった。



リーグ戦の最終順位は3位と悔しい結果となったが、まだ2019シーズンは終わっていない。次戦は2週間後、12月21日(土)の天皇杯準決勝 長崎戦だ。ファイナル進出を懸けた決戦へ、チーム一丸で準備を進めていく。





【この試合のトピックス】
・今季のJ1は18勝9分7敗、勝ち点63の3位で終了。来季のACLプレーオフ出場権を獲得した。


入場者数 33,133人
天候 曇、無風 気温 9.0℃ / 湿度 42.0%
ピッチ 良芝、乾燥
主審 松尾 一
副審 平間 亮 塚越 由貴
第4の審判員 小椋 剛


監督コメント
ハーフタイム

鹿島アントラーズ:大岩 剛
・守備の時、相手のくさびが入った後のプレスを強く、厳しくいくこと。
・相手の背後のスペースをもっと効果的に使おう。
・後半も攻守の切り替えを早く、立ち上がりから積極的に戦おう!

名古屋グランパス:マッシモ フィッカデンティ
・内容はいい。後半もやり続けよう。
試合後

鹿島アントラーズ:大岩 剛
リーグ最終戦、アウェイで勝ち点3を取るというミッションをしっかりと遂行することができた。たくさんのサポーターの前で、選手たちが準備してきたことをプレーで示すことができたことは評価していいと思っている。
Q.今日の守備に対しての評価は?
A.勝利するための守備のやり方は、この1年ずっと言い続けてきた。正しいポジショニング、一体感、連動性が非常によくできていたと思う。選手たちが前半のうちに修正をして、非常に一体感のある組織で、いい守備からいい攻撃につなげられた。
Q.次の天皇杯に向けて、立て直していきたい部分は?
A.立て直すということは、今のところ考えていない。今日の試合は非常にいいパフォーマンスを見せてくれた。今シーズン続けてきた改善と継続のサイクルを、最後まで続けていく。まずは、今日出た課題を改善していく。そして、良かった部分を継続していく。その作業を次の天皇杯に向けてしていきたい。
Q.今日の勝利で手ごたえを掴んだ部分は?
A.良くない状況からしっかりと自分たちがアクションを起こして立ち上がるという選手たちの姿勢は、評価していいと思う。次はまた大会が変わって、レギュレーションも変わってくる。天皇杯・準決勝の重要性をしっかりと認識しながら、次の試合に向かっていきたい。

名古屋グランパス:マッシモ フィッカデンティ
今までで一番いいゲームができたと思う。前半40分までスピード感を持ってできていた。後半も前からプレスをかけに行くというところが、今までで一番よくできていた。ただ、最終戦をしっかりと締めたかったという残念な気持ちもある。

選手コメント

試合前

【犬飼 智也】
勝つために全力でやることが重要だと思う。名古屋は監督が代わって、やりたいサッカーが変わっている。前線にジョー選手がいるので、タメを作らせないことやシュートを打たれないことを個人的に意識してやっていきたい。

【町田 浩樹】
名古屋の攻撃陣は、個人の能力も高いし、強さと高さを兼ね備えている。そこを抑えていくことは大前提になる。ここ数試合、なかなか結果がついてきていないので、相手どうこうと言うよりかは、まずは自分たちが名古屋に対して、どういうサッカーをしていくかが大事になってくる。

【三竿 健斗】
悔しさなどがあり、気持ち的に難しい部分はみんなあったと思うが、その中でもみんなが前向きに名古屋戦に向けて準備をしてきた。もっとうまくなりたいという意識を持って、今週もいい雰囲気で練習ができていた。みんなで一丸となってやっていきたい。

【曽ケ端 準】
名古屋は、前回対戦から監督が変わっている。チームコンセプトも変わっていると思う。その変わった部分を、ゲームの中でうまく掴んでいくことが大事になってくる。前線には、個で打開出来たり、コンビネーションで崩したりと、能力の高い選手が揃っているので、そこは注意してやっていきたい。セットプレーの時も、いいキッカーがいるので、注意していきたい。

【名古 新太郎】
名古屋は、個々の技術がとても高い。ただ、特長は分かっている。前線のジョー選手にシンプルにその選手をターゲットに蹴ってくると思う。そこの競り合いの部分と、セカンドボールの意識は持たなければいけない。そして、ボールを奪った後は、しっかりとパスをつないでいくことが重要になってくる。

試合後

【永木 亮太】
今日は90分通して、攻撃も守備もコンパクトにやることができていたし、球際も激しくいくことができた。非常に引き締まったいいゲームだったと思う。2連敗をしてリーグ戦を終われなかった。みんながその意識でプレーしていた。次の天皇杯に向けてしっかり準備をしていきたい。
  
【町田 浩樹】
勝利できたことは、素直に嬉しい。前半はファウルが多くなってしまったが、全員がしっかり戦うことができていた。戦う意識をこれから先も継続していかないといけない。試合の時間が経つにつれて、少しずつ前線にボールを運ぶことができていた。そこは良かったところだと思う。

【三竿 健斗】
アントラーズは試合内容よりも結果で評価されるチーム。今日は勝利という目標を達成することができた。そこが一番大事なポイントだったと思う。いい守備から入って、勝利につなげることが今年のパターンだった。そこは、みんなが意識してやれていたと思う。

【曽ケ端 準】
自分たちがなかなかボールを保持することはできなかったが、全体的に我慢強くいい形で守ることができたと思う。その状況から、攻撃に転じることもできていた。名古屋は思っていた以上に後ろの位置からボールをつないできた。プレスに行くところと行かないところの判断はしっかりできた。

【土居 聖真】
今日はアントラーズらしい戦い方ができた。ここ数試合はその戦い方ができず、勢い任せにプレーの判断をしていた部分があった。ただ、今日は勝って終わられた。リーグ3位で終えることは、最低限の結果。その最低限の結果を残せたことは良かった。次につながる勝利だったと思う。

【犬飼 智也】
ここ最近なかなか結果を出すことが出来ていなかった。リーグ最終戦、勝利で終えることができたので、この先につながっていくと思う。ピッチの中ではみんな声も出ていたし、ピンチの場面も、そこまでなかった。チーム全体でいい守備ができていたと思う。




◆2019明治安田生命J1リーグ 第34節(オフィシャル)