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2019年7月30日火曜日

◆上田綺世の鹿島加入が示すこと。 部活が強い日本サッカー界の変化。(Number)



上田綺世 Ayase.Ueda


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 コパ・アメリカに出場した日本代表でただひとり大学サッカー部に所属していた法政大学3年のFW上田綺世が、サッカー部を退部して、8月より鹿島アントラーズとプロ契約を結ぶことが7月26日発表された。

 鹿島アントラーズのジュニアユースに所属していた上田だったが、ユースには昇格できず、鹿島学園高校でサッカーを続けた。プロ入りは幼い頃からの夢だったが、高校卒業時にその夢は叶わず、法政大学へ進学する。

 1年時から活躍し、総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント制覇に貢献、関東大学サッカーリーグ戦・新人賞も受賞した。U-20代表にも選ばれ、2年時の2018年には全日本大学サッカー選手権大会で優勝した。

 法政大のエースとしてだけでなく、東京五輪世代の代表のエースとしても注目を集め、Jクラブも早くから獲得競争に乗り出した。各クラブの練習に参加した結果、上田は2年生の時に、2021年度に鹿島アントラーズに加入する仮契約を結ぶ。今回はそれが前倒しになったのだ。


「成長曲線をとどめることはできない」


 上田は鹿島への加入会見で、その経緯を次のように語った。

「この決断をするのに半年かかりました。3年になるタイミングでサッカー部を退部することも考えたけれど、まだ法政でできることもあると思いました。そしてこの半年でやることはやり切った。大学生としてコパ・アメリカに選ばれたことがきっかけにもなりました」
 
 無得点で終わったコパ・アメリカでの経験がプロ入りを決意させたわけではなく、ベルギーへ移籍した鈴木優磨の後釜として、鹿島側が獲得を急いだわけでもなかったという。鹿島の鈴木満強化部長は、「ここからシーズン後半、非常に重要な試合が増えチーム編成が難しい状況で、即戦力として考えられる上田選手の獲得は嬉しい」と話した。

 法政大の長山監督は、このタイミングで送り出す理由をこう語った。

「ここ2年ぐらいで非常に成長している。その成長曲線をとどめることはできない。上田は日本を代表する選手になると思う。指導者として彼がより成長するための環境を整えたいと思った。大学サッカーに留まらせるわけにはいかなかった」


プロ入りは絶好のタイミングだった。


 2年半前には、実現できなかったプロとしての一歩を踏み出すことになった上田は、「自分のサッカー人生のなかで一番大事な2年半だった」と法政大での日々を振り返っている。

 選手が伸びる時期は、人それぞれだ。背が高くなる時期といった個人的な要因だけでなく、指導者やチームメイトとの出会いなど外的な要因も影響する。仮に高校卒業時に上田がプロ入りしていたとしても、現在のような成長を遂げていたという保証はない。大学へ進学し、試合の経験を積みながら、研鑽した結果が彼を進化させたのだろう。

「ジュニアユースからユースへ昇格はできなかったけれど、鹿島学園、法政大学で鍛えてもらった上田選手が鹿島へ帰ってきてくれた」と鈴木強化部長は目を細めた。

 コパ・アメリカで得点こそなかったものの、南米のA代表相手に可能性を見せつけた上田にとって、その直後でのプロ入りは、絶好のタイミングだった。

「代表での活動を経験しながら、刺激を受けた」ことが、プロ入りへの欲を高めたと話す上田。「刺激」は、国際試合という舞台からだけでなく、すでにプロでプレーしている同世代のチームメイトの姿から受けたであろうことは想像に難くない。


「大学サッカーをやめて、とは言えない」


 過去にも上田のように大学サッカー部に所属しながら、世代別の代表に参加した選手はいる。ただ、上田と同じ想いを抱いたとしても、プロ転向は、容易ではないのも事実だ。たとえば推薦入学など、各選手個別の事情もある。「(2年生での)内定時にすぐさまプロ入りを打診しなかったのか?」と鈴木強化部長に訊ねたところ、「うちから大学のサッカー部をやめて、ということは言えない」と答えた。今回のプロ入りも上田の希望から端を発し、大学内部での了承を経て実現されている。

 欧州サッカー界では、年齢に関係なく、選手の成長に応じた環境でプレーができる。リーグやクラブによって、レベルの格差があるため、選択肢も多い。ポテンシャルを評価されれば、10代後半でトップレベルのチームでのプレーも可能だ。

 しかし、学校の部活動が盛んな日本では、選手が自身の成長に応じた環境を選ぶことは難しい。クラブの下部組織であっても、中学生が高校生の試合に出るケースはわずかだろう。年齢に縛られることで、本来であれば早くから開花するはずの才能が、見いだされるのが遅れたり、日の目を見なかったりする危険性は残る。


海外クラブとの獲得競争にも“効力”が?


 日本サッカー協会には高校や大学のサッカー部に在籍しながら、プロの試合にも出場できるJFA・Jリーグ特別指定選手制度がある。もともとはJリーグが選手の成長を促す「刺激」となることが求められて始まった制度だったが、選手獲得の囲い込みに繋がるという懸念から、加入内定者に限るとルールが変更された。上田の獲得競争が2年時に加熱した理由はここにあった。

 鹿島の場合、2010年に高校2年生だった柴崎岳の加入を内定させたのを機に、卒業を待たずに仮契約を結び内定を出すケースが増えている。以前、「選手サイドから早く決めたいという要望があった」と椎本邦一スカウト担当部長が語っていたが、この流れは今後加速する可能性は高い。内定を出すのは、特別指定選手として活動させるためだけでなく、海外クラブとの獲得競争における“効力”にも繋がると見られるからだ。

 この夏、バルセロナが獲得を模索している日本人選手がいる。桐光学園の西川潤だ。飛び級でU-20ワールドカップメンバー入りを果たした西川は、セレッソ大阪への加入が内定し、特別指定選手として活動している。18歳になった時点でバルセロナが獲得に動き出すと報じられた。

 アマチュアからの移籍であれば、育成費は出ても移籍金は生じない。欧州であれば、高校生であってもプロ契約を結べるが、部活動でプレーする日本の選手には、Jクラブが内定を出すことしかできない。それが欧州のマーケットと対抗するための手段になる。「内定の仮契約であっても、法的拘束力を持つ契約であると思っている」と鈴木満強化部長は話す。


日本がレベルアップしたからこそ。


 鹿島は植田直通、昌子源、安西幸輝、安部裕葵、鈴木優磨と1年間で5人もの選手を移籍で失った。多くが20代前半。戦力として目途が立った、これからの選手ばかりだ。

 鈴木強化部長は言う。

「ジーコとも話をしたけれど、日本の選手に海外から声がかかるようになったのは、日本がレベルアップしたから。ブラジルは欧州へ数多くの選手を送り出しても、新しい選手を育て続けている。鹿島も、選手を移籍させても、タイトルを獲りながら次の選手を育てていくしかない。それが世界の流れだから」
 
 その胸中は、法政大学の長山監督と同じだろう。プロとはいえ、海外という環境に挑戦し、成長したいと願う選手をとどめることはできない。


上田も海外でのプレーが目標。


 上田も、海外でのプレーを目標においている。半年後、1年後に海外へ送り出す可能性さえある。鹿島サイドもそういう事態が起こりうることは理解している。鈴木強化部長は上田との契約について、「詳細は話せないけれど、海外へ出るための契約ではない」と話す。鹿島は海外移籍しやすいクラブと思われるかもしれないが、移籍金という対価は得ている。

 海外移籍を希望する選手たちは、契約時にその想いを告げる。移籍時の違約金の設定には、国内移籍と海外移籍とで金額に違いを設けるのも昨今では、当然のこととなった。そして移籍時にも、その後の選手の活躍次第で、移籍元のクラブ側が収入が得られるといった、欧州では当たり前の契約を交わすケースもある。

 今夏、海外へ移籍した選手たちの年齢はみな若い。「23歳の夏がラストチャンス」と語った鈴木優磨のように、選手の意識も変わり、それに応じたオファーが届く。とはいえ、いきなりビッグクラブへ移籍できず、欧州でのステップアップを目指すなら、23歳でも遅すぎるのかもしれない。

 Jリーグでは30代でもプレーする選手が多いし、選手として脂が乗るのは20代後半という見方もあるが、欧州のマーケットでは事情が違う。欧州での実績がなければ、20代後半での移籍は難しいものになる。


日本サッカー界も変わる必要がある。


 小池裕太は流通経済大学4年夏に大学サッカー部を退部し、ベルギーのシント・トロイデンへ加入したものの、出場機会がなく、1年を待たず、今季鹿島にレンタル移籍し、プロとしての経験を積んでいる。アマチュアとプロとでは背負うプレッシャーも違う。現在の小池にとっては、母国でプレーすることが最適な環境だったのだろう。

 選手としてのキャリアに、約束されたルートは存在しない。それでも、選手たちにとって、欧州でのプレーが単なる夢ではなく、明確な目標として現実味を持つようになったからこそ、日本サッカー界も変わっていく必要がある。

 成長に応じ、環境を整える。今回の法政大学の決断のような“柔軟な移籍”が増えることで、それは可能になるはずだ。


◆上田綺世の鹿島加入が示すこと。 部活が強い日本サッカー界の変化。(Number)





◆上田綺世、コパで「戦犯」と呼ばれた男の逆襲。アントラーズで始まる【コパ・アメリカに挑んだ若きサムライの今(5)】(フットボールチャンネル)



上田綺世 Ayase.Ueda


◆◆サッカーダイジェスト / 2019年7月25日号


ブラジル代表の優勝で幕を閉じたコパ・アメリカ2019(南米選手権)。東京五輪世代の選手中心に挑んだ日本代表は、グループリーグを2分1敗で終え、ベスト8入りを逃している。それでも、若い選手たちにとっては収穫の多い大会となったに違いない。そんな彼らはコパ・アメリカというビッグトーナメントを経て、現在は所属クラブでどのような時を過ごしているのか。第5回は鹿島アントラーズのFW上田綺世。(取材・文:元川悦子)


法政大サッカー部を退部。プロの世界へ

「コパ・アメリカ(ブラジル)に行く1・2週間前に僕の中で決めていて、それを(法政大学の長山一也)監督に伝えたのは、ブラジル出発の日。監督室に行って話をしました。今後プロになり、海外へ行ったりというキャリアを積むためには、早く鹿島に入ってプレーすることが大事だと感じた。それでこのタイミングでの決断になりました」

 法政大サッカー部を3年の途中で退部し、8月から鹿島アントラーズの一員として本格的にプロキャリアをスタートさせることになった20歳のFW上田綺世。26日の記者会見で前倒し入団を決めた理由をこう語った。

 森保一監督率いる東京五輪代表チームの立ち上げとなった2017年12月のM−150カップで大学1年ながら抜擢され、2018年アジア大会などでもコンスタントに活躍してきた彼は「このまま大学で安穏としていてはダメだ」という焦燥感を日に日に強めていった。2021年から鹿島入りが決まった今年2月の時点で、一度は「このタイミングで大学を辞めてプロになった方がいいのではないか」と考えたが、「まだ法政で全てをやりきったわけではない」という思いもあって、もう半年間続けることにしたという。

 しかしながら、6月にA代表の一員としてコパ・アメリカ2019(南米選手権)に参戦することになって、プロ入りに対する気持ちはより一層、強まった。7月のユニバーシアードにも出場すれば大学サッカー界、法政大にも最大限貢献できる。そういったタイミングも考えて、ここでの決断に至ったようだ。

 この流れは、同じく大学途中にプロ入りした長友佑都、武藤嘉紀、室屋成らに続く形。上田も先輩たちが歩んだエリート街道を驀進することになるのかもしれない。





不完全燃焼となったコパ・アメリカ


 未来を嘱望される点取り屋にとってコパ参戦が重要な節目になったのは紛れもない事実だろう。彼は初戦・チリ戦にスタメンに名を連ねたのを皮切りに、ウルグアイ戦とエクアドル戦でジョーカーとして投入されるなど全3試合に出場。チリ戦では4度の決定機を決められず、エクアドル戦でも惜しいチャンスを逃し、世界の高い壁を痛感することになった。

「上田さえ決めていたら、日本は1次リーグを突破してブラジルと準々決勝を戦えていた可能性が高かった」という声も出たほど。ある意味、「コパ敗退の戦犯」と揶揄されるような苦い経験をしたのである。

「第3者の意見はもちろんあるし、それがプロフェッショナル。僕はあの環境で唯一、プロじゃない存在ではありましたけど、日本代表っていうプロ集団の中の1人と見られていたのは間違いない。活躍できなかったらいろいろ言われるのは当たり前だと思います。僕を見てくれている人がいる中で活躍できなかった自分がただ情けなかった。そういう思いはあります。

 あの大会で何が足りなかったかというのは明確には分からないです。大舞台で決められなかった理由がハッキリしているのなら、そこにトライするだけで僕の選手生命は終わっちゃう。それじゃあ、面白くないですよね。局面局面で何ができるかというのは結局、自分が持っている経験値が大きいと思うんです。未知の環境や雰囲気、質の中で何を出せるかはやっぱり経験によるところが大事だし、高いレベルで積み重ねていく必要があるなとコパでも感じました。

 大学でやっている時は余裕があるし、判断もしやすいですけど、その選択肢が限られるくらいの環境に身を置きたいと思った。それもプロ入りを決断した1つではありました」と上田は不完全燃焼に終わったコパに対する複雑な胸中をのぞかせた。


鹿島で始まる逆襲


 ただ、本人が言うように、より高いレベルに身を投じなければ、ああいう大舞台で確実に点を取れるFWに飛躍するのは難しい。それはA代表で活躍する誰もが認めるところだろう。一緒にコパ・アメリカで戦った川島永嗣や岡崎慎司、柴崎岳にしても、Jリーグや欧州で数々の修羅場をくぐってきた。その領域に達するためにも、常勝軍団・鹿島でレギュラーをつかみ、ゴールを量産し、いち早く海外へ行くこと。それを果たせれば、東京五輪やA代表定着といった大きなテーマに自ら手が届くはずだ。

「海外移籍した(安部裕葵=バルセロナや前田大然=マリティモら)同世代の仲間のことは刺激になりますけど、僕はまだそこの土俵に立てていない。でも負けてるとは思ってないし、彼らにも勝てる部分はあると感じてる。そこを出していくためにもプロの実績、経験を積みたい。間違いなくコパに出て海外でやりたいって気持ちは強くなった。僕は代表が全てだとは決して思ってないし、東京五輪に出ることが目標でもない。自分は自分のキャリアを積みながら、最終的に彼らを追い越せるような存在になれたらいいかなと思ってます。

 将来的には5大リーグに行ければいいですけど、僕の理想はどの環境、どの状況でも点の取れるFWになること。出場時間も環境も国もチームメートも関係なく点を取れる、そういう存在になれればいいと思っているので。スペインだったり、ドイツだったり、主要国で活躍したいって思いはありますけど、どこでも活躍できるのがいいFW。僕はコパだろうが、大学の練習試合だろうが決めたいって気持ちはいつも同じ。そうなれるように努力していきます」

 飽くなき向上心を前面に押し出している上田。さしあたって乗り越えなければならないのは、鹿島というハードルの高いクラブでのFW争いに勝ち抜くことだ。

 鈴木優磨がシント=トロイデンへ移籍したとはいっても、最前線にはセルジ―ニョや伊藤翔、土居聖真や金森健志らがいて、森保監督から信頼を寄せられる上田といえども、ポジションが保証されているわけではない。鈴木満強化本部長は「31日の浦和レッズ戦から戦力になってほしい」と期待を寄せたが、彼のプロデビューは果たしていつになるのか。期待通りの結果を残せるのか。そこは大いに気になる。

「プレースタイル的に大迫勇也に最も近いFW」とも目される万能型だけに順調に伸びて行けば、森保ジャパンの救世主になってくれることも考えられる。コパの挫折を糧に泥臭く這い上がる上田の逆襲が楽しみだ。

(取材・文:元川悦子)

【了】


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◆上田綺世、コパで「戦犯」と呼ばれた男の逆襲。アントラーズで始まる【コパ・アメリカに挑んだ若きサムライの今(5)】(フットボールチャンネル)





◆浦和関根 鹿島小池との前ベルギー対決を心待ち(ニッカン)






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浦和レッズMF関根貴大(24)が29日、埼玉・大原サッカー場で行われた非公開練習に参加した。ドイツのインゴルシュタットから復帰後、初のホーム戦となる31日の鹿島アントラーズ戦(埼玉)へ。居残りでシュート練習を行った後、いったんクラブハウスに引き揚げたが、誰もいなくなったピッチに再びGK岩舘と現れ、宿敵との対決に備えてジョギングで調整した。

同じ赤を基調とするライバル鹿島は、昨冬に日本代表DF昌子とDF西を引き抜かれ、今夏もMF安部、FW鈴木、DF安西の海外移籍を容認しながらもリーグ戦で暫定4位につける。浦和は9位だ。関根は「嫌な相手だと思う」と認めつつ「伝統あるチーム同士なので、今までのように激しい戦いになると思うし、そういう試合をしないといけない」。攻略法について「対人で優位に立てれば」と思い描いた。

思い出深い。19歳だった14年7月、J1リーグ初先発を飾ったのがホーム鹿島戦だった。1-1で引き分けたものの、プロで戦う自信を深めた一戦。レギュラーに定着した15年の5月には、同じくホームの鹿島戦で決勝ゴールを奪うなど年間2戦2勝を挙げた。「いいイメージはある。特に、ミシャ(ペトロビッチ元監督)時代は勝つことが多かった」。同監督の就任前も含めれば10~15年に11戦負けなし(6勝5分け)と得意だった相手。一方で16年のチャンピオンシップ決勝では、年間勝ち点では15もリードしながら敗れた屈辱も覚えている。今回は「欧州から帰ってきて初めてのホームがアントラーズ戦になる。楽しみですね」と闘志をみなぎらせた。

前日28日には、ルヴァン杯プライムステージの組み合わせ抽選会があった。準々決勝で早くも激突することが決定。9月4日にホーム、8日にアウェーで4強をかけて争う。さらに、ACLでは両チームとも準々決勝に駒を進めており、そろって勝ち上がれば10月の準決勝(ホームアンドアウェー)で対戦する。11月上旬(日時未定)にはリーグ戦のアウェー戦が控え、天皇杯でも相対することになれば、今季は最大7試合も顔を合わせることになる。「7回も戦うことになるかもしれない相手。その初戦になると思うので、しっかり取りたい」と先勝に導く決意だ。

救世主として、2年ぶりに古巣へ帰ってきた。浦和の下部組織から14年にトップ昇格し、17年に当時ドイツ2部のインゴルシュタットへ4年契約で完全移籍。昨季はベルギー1部シントトロイデンへ期限付き移籍していたが、保有権を持つクラブがドイツ3部に降格したこともあり、再挑戦の思いも胸に6月末、日本へ帰還した。Jリーグの第2登録ウインドー(夏の移籍市場)が開いた直後の今月20日、敵地ジュビロ磐田戦(エコパ)でいきなり先発に返り咲くと、主役になった。

左ウイングバック(WB)で相手を圧倒。1点リードの前半22分、自サイドでボールを拾うと、逆サイドの奥までグラウンダーのクロスを通し、右WB橋岡のチーム2点目をアシストした。同32分には3点目(MF長沢)の起点に。武器のドリブルを仕掛けたことでゴールまでの道が開けた。3-1の快勝。3得点は今季のリーグ戦でチーム初。しかも前半だけで、たたき出す原動力になった。

「もともとクオリティーの高い選手が浦和には集まっている中、自分のやることも、よりハッキリしてきている」。24、25日の“ミニキャンプ”(2部練習)など、磐田戦よりもトレーニングを重ねた分だけ手応えも増している。11対11の紅白戦も好プレーを連発。さらには、モチベーションが高まる理由があった。

鹿島の左サイドバック小池裕太(22)との対決だ。話題を振られると「そうなんですよ」と笑顔を隠さない。彼もまた、昨季はシントトロイデンでプレーしていた。ベルギーで「一緒に過ごす時間が最も長かった」という関係。関根が左太もも裏の筋挫傷で長いリハビリに励んでいた時、小池が試合に絡めない事情も重なって、日本人が最大6人もいたクラブの中で、最も多くの日々を共有するようになった。

夫人がいる関根が、選手寮で1人暮らしの小池を自宅に招いて食事したり「オランダに旅行へ行ったり。彼は免許を持ってなかったので、僕の運転で。お互いに思うところがあった」。その中で意識だけは高め合い、支え合ってきた。自身より3カ月早い3月に小池は日本へ戻ったが、鹿島でスタメンを奪取して海外挑戦の成果を示している。

一方の関根は、けがも癒え、小池が去った後の4月にきっちりベルギー初得点をマーク。地力を高めて帰ってきたことは、先の磐田戦で証明した通りだ。ともに上り調子で迎える対決。学年では1つ上の関根が「もし(かつての定位置)右WBで出ることになれば、小池“クン”とマッチアップすることになるんですよね。いろ~んな所から、攻めたいと思います」とニヤリ。J1レベルを超越する1対1を見せ、先輩の貫禄を示した先に鹿島戦の勝利が見えてくる。【木下淳】




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◆ルヴァン杯準々決勝、キックオフ時刻&テレビ放送が決定(ゲキサカ)






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 Jリーグは29日、ルヴァン杯プライムステージ準々決勝第1戦、第2戦のキックオフ時刻およびテレビ放送が決定したと発表した。

 組み合わせ抽選は昨日行われ、準々決勝では北海道コンサドーレ札幌とサンフレッチェ広島、FC東京とガンバ大阪、鹿島アントラーズと浦和レッズ、川崎フロンターレと名古屋グランパスが対戦する。

 準々決勝は第1戦が9月4日、第2戦が9月8日。準決勝は第1戦が10月9日、第2戦が10月13日。決勝は10月26日に埼玉スタジアムで行われる。

【準々決勝】
[第1戦]
9月4日(水)
19:00 札幌vs広島 [札幌厚別](スカチャン1)
19:00 G大阪vsFC東京 [パナスタ](スカサカ)
19:30 浦和vs鹿島 [埼玉](フジテレビTWO)
19:00 川崎Fvs名古屋 [等々力](フジテレビNEXT)

[第2戦]
9月8日(日)
19:00 広島vs札幌 [Eスタ](スカチャン1)
18:00 FC東京vsG大阪 [NACK](スカサカ)
18:30 鹿島vs浦和 [カシマ](フジテレビTWO)
18:00 名古屋vs川崎F [パロ瑞穂](フジテレビNEXT)




◆ルヴァン杯準々決勝、キックオフ時刻&テレビ放送が決定(ゲキサカ)





◆大迫、日本人対決でヘッド弾 乾所属のエイバル下す(スポニチ)



大迫勇也 Yuya.Osako


ブレーメンのおんがくたい すまいるママめいさくステッチ にいるぶっくす / すま...


親善試合   ブレーメン4-0エイバル ( 2019年7月28日    ドイツ・グラッサウ )


 ブレーメンFW大迫が日本人対決でゴールを決めた。キャンプ地のドイツ・グラッサウで行われた親善試合でMF乾の所属するエイバルと対戦。先発で後半17分までプレーし、交代直前の16分に頭でチーム2点目を決めるなどシーズン開幕に向けて仕上がりの良さをアピールした。
 一方、2季ぶりにエイバルに復帰した乾は、25日に合流してから初めての実戦に先発して後半19分に交代。前回在籍した15~18年は背番号8だったが、この日は18番でプレーした。




◆大迫、日本人対決でヘッド弾 乾所属のエイバル下す(スポニチ)





◆鹿島FW金森健志が鳥栖へ1年間の期限付き移籍「悔しさや申し訳ない気持ちでいっぱい」(GOAL)



金森健志 Takeshi.Kanamori


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鹿島アントラーズのFW金森健志が、サガン鳥栖へ期限付き移籍することが発表された。期間は2019年7月30日~2020年1月31日となっている。

現在、25歳の金森はアビスパ福岡でプロキャリアをスタート。2017年からは鹿島アントラーズへと移籍したが、定位置を確保するには至らず。2019シーズンはリーグ戦7試合の出場にとどまっていた。

金森は期限付き移籍に際して「まずは2年半ありがとうございました!僕はこのクラブとチームメイトが大好きで、ACL制覇をはじめ、アントラーズのサッカー人生は素晴らしく濃いものでした。このタイミングでの移籍は悔しさや申し訳ない気持ちでいっぱいですが、アントラーズでの経験と自分の思いを次に生かし、また皆さんに成長した姿を見せられるよう頑張ってきます!」と古巣へメッセージを残した。

また、新天地となる鳥栖に向けては「自分の持ち味であるスピードや運動量をピッチの中で見せ、1日でも早くサガン鳥栖の勝利に貢献できるよう、プレーで示したいと思います。応援よろしくお願いします!」と意気込みを語った。

なお、鳥栖はリーグ戦20試合を終えて勝点17で最下位。チームは13得点にとどまっているが、金森は攻撃陣を牽引することはできるのだろうか。




◆鹿島FW金森健志が鳥栖へ1年間の期限付き移籍「悔しさや申し訳ない気持ちでいっぱい」(GOAL)


◆鹿島内田篤人4カ月ぶりゲーム練習「ヤマ場夏明け」(ニッカン)



内田篤人 Atsuto.Uchida


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鹿島アントラーズDF内田篤人(31)が29日、3月の磐田戦で右膝を負傷して以来約4カ月ぶりに、ゲーム形式の練習に復帰した。

31日の浦和戦(埼スタ)を想定した紅白戦で、浦和の右ウイングバックを務めるDF橋岡のポジションに入り、約15分間プレー。得点に直結する場面はなかったが、久々にチームを引っ張るキャプテンの声がピッチに響いた。

それでも復帰は急がない構えだ。負傷後約1カ月チームに合流できなかったこともあり、「練習は一緒にやらなきゃダメ」と内田。再負傷は避けたい状況だ。本職でない右サイドバックで奮闘しているMF永木が安定したパフォーマンスを見せていることもあり、「チームもうまくいっている。ヤマ場はまだ夏明け。大事なときにいられるように、良いコンディションを作るのもひとつあるかな」と、長いシーズンを見据えて慎重に調整していく方針を明かした。


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◆鹿島内田篤人4カ月ぶりゲーム練習「ヤマ場夏明け」(ニッカン)