NIKE(ナイキ) CI7968 2020 鹿島アントラーズ I96 ジャケット...
チームの着実な進化に好感触も
ズシリと重く響く一言だった。
「難しいですね」
プロ生活23年目、鹿島一筋。これまでチームの様々な浮き沈みを経験してきたからこそ、曽ケ端準のその言葉には説得力がある。
6月26日の練習後、オンライン取材に応じた守護神に、リーグ再開後、巻き返しを図るうえでチームとして何が重要になるかを訊いた。「チームとしてやろうとしていることを、やり続けることも大事」と応じた曽ケ端は、さらにこう続けた。
「そのなかでも結果を残していく。その両方を求める難しさはありますけど。うーん……、全員の力で一つひとつやっていく、それは変わりなくっていうところだと思いますけど、実際、(中断前は)公式戦3連敗と結果が出ていないわけですから。そこはみんなが危機感を持ってやっていくだけだと思いますけど、難しいですね」
ザーゴ新監督の下、ビルドアップを重視した新戦術に取り組んでいる。その完成度を高めるとともに、結果も手にしなければならない。それが簡単なミッションではないことを、曽ケ端は重々承知しているのだろう。
それでも、チームの着実な進化に好感触を得ているのも事実だ。
「練習試合の中でも、僕自身も含めて、上手くいかないこともありますけど、積極的にみんな、チームがやろうとしていることを続けてやっています。良い場面が増えてきているので、そこを今度は公式戦のプレッシャーがかかったなかで、どれだけできるか」
今はまだ、産みの苦しみを味わっている状況かもしれないが、そこを脱した時、かつての憎らしいほどに強いアントラーズを取り戻せるはずだ。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
◆【鹿島】「難しいですね」。プロ23年目の守護神・曽ケ端準の重く響いた一言(サッカーダイジェスト)