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2020年7月10日金曜日

◆【鹿島】今季4度目の完封負け…司令塔アラーノが考える問題点。「過度に緊張している」(サッカーマガジン)






7月8日、明治安田生命J1リーグは第3節が開催され、鹿島アントラーズは北海道コンサドーレ札幌にカシマスタジアムでの初勝利を献上。深刻な得点力不足に陥り、この日のシュートもすべて空砲に終わった。鹿島の攻撃を司るファン・アラーノが胸の内を明かした。


■2020年7月8日 J1リーグ第3節(@カシマ)
鹿島 0-2 札幌
得点:(鹿)なし
   (札)鈴木武蔵、ルーカス・フェルナンデス


「落ち着いていれば、たぶん決めることができた」


 打てども、打てども、入らない。今季初めて本拠地カシマスタジアムで迎えたJ1リーグ戦。しかも、対戦相手の札幌にはこの場所で一度も負けていなかったが、少ないチャンスを物にされて完封負けを喫した。札幌に歴史的な1勝を献上した。

 これで今季は公式戦5連敗と、未勝利が続く。深刻なのは負けの数だけでなく、ゴールの少なさ。ここまで挙げた得点は、前節のオウンゴールによる1点のみだ。今節の札幌戦は、AFCチャンピオンズリーグ・プレーオフ(メルボルン戦)、ルヴァンカップ(名古屋戦)、J1開幕戦(広島戦)に続く公式戦4度目の完封負け。ホームでのJ1リーグ初戦でも、トンネルを抜け出すことはできなかった。

「すべてが悪いということではなくて、チャンスも作りましたし、得点できそうなところもありました。今は、結果としては非常に悪いけれど、(チームとして)やっていることは間違っていないと思う」と、鹿島の攻撃を司るFWファン・アラーノは言う。同郷のFWエヴェラウドとともに最前線でコンビを組み、ともに両チーム最多の5本のシュートを放った。

 しかし、45分にエヴェラウドからペナルティーアーク付近でフリーの状態でパスを受けるも、シュートは左足にミートせず、枠の外へ。後半アディショナルタイムにはセットプレーの流れから右足でのシュートチャンスが訪れるも、浮き球を抑えることができず、同点ゴールとはならなかった。直後に札幌に追加点を決められ、勝敗は決した。

「自分自身にもペナルティーエリア内でのフィニッシュや、ミドルシュートのチャンスがありました。そこでもうちょっと落ち着いていれば、たぶん決めることができたと思います。決定力だったり、技術的なところは、練習でしっかりと積み重ねていかなければいけないのですが、(試合の)内容に結果が伴っていないところから、我々自身が過度に緊張してしまっているのではないかと思っています。(直近2試合は)早い時間帯からビハインドのスコアでスタートしてしまっているぶん、自分たちに負担がかかってしまうし、試合に負けていることで緊張してしまって、大事なラストパスだったり、例えばワンツーをするにしても精度を欠いてしまっている。そういうメンタルコントロールというもの、僕自身だけではなくて、もっと互いにしゃべってチーム全体としての落ち着きを取り戻せれば、何とか改善できる部分ではあると思います」

 試合開始早々に訪れるチャンスを物にできず、逆に相手に先取点を奪われる。結果が伴わないジレンマが、鹿島の選手たちの歯車を狂わせているのかもしれない。それでも、中3日で次の試合はやってくる。次戦は7月12日、アウェーでの浦和戦。次こそゴールを奪い、連敗を止め、負の連鎖を断ち切ることができるか。ザーゴ監督率いる鹿島の真価が問われる。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE








◆【J1採点&寸評】鹿島0-2札幌|完封勝利をもたらした守護神がMOM。無得点の鹿島攻撃陣は…(サッカーダイジェスト)






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鹿島――三竿は持ち味を発揮も及第点には届かず


[J1第3節]鹿島0-2札幌/7月8日/カシマ

【チーム採点・寸評】
鹿島 5
前節に比べれば、ビルドアップなどチームとして意図する形は多く出せていた。ただ、ミスから失点し、チャンスをモノにできず、手痛い完敗を喫した。

【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 5
抜け出した鈴木に鼻先でかわされて失点。判断が甘かったか。75分の1対1のピンチはきっちりとブロックした。

DF
22 広瀬陸斗 5.5
中盤でボールを奪われて2失点目を許す。高位置で相手のファウルを誘う果敢なドリブルは良かったが。

39 犬飼智也 5.5
開始早々のチャンスを演出する縦パスを供給。2失点目はL・フェルナンデスにタイミングを外されてストップできず。

28 町田浩樹 5.5
丁寧な配給で後方からビルドアップを支える。2失点目はやや軽い対応でL・フェルナンデスに抜かれてしまった。

14 永戸勝也 5.5
54分の高位置でのFKは枠を捉えられず。75分の強烈なシュートは、敵GKのファインセーブで止められた。

MF
20 三竿健斗 5.5(78分OUT)
球際の強さ、鋭い読み、ボールのないところでの巧みな守備など持ち味を発揮したが、勝利に導く働きは示せなかった。

4 レオ・シルバ 5(70分OUT)
1失点目は抜け出した鈴木を捕まえきれず。パスが乱れる場面が散見されるなど、本来の実力の半分も出せていなかった。


鹿島――シュート5本のエヴェラウドは決定力不足を露呈




MF
11 和泉竜司 5(64分OUT)
精力的に動き回り、高いキープ力を駆使して攻撃の糸口を探り続ける。しかし、効果的なプレーは限られていた。

19 染野唯月 5(64分OUT)
動き出しの速さはまずまず。一つひとつのプレーに“上手さ”を感じさせた一方で、“怖さ”は足りなかったか。

FW
7 ファン・アラーノ 5
得点チャンスは少なくなかったが、シュートの正確性を欠く。最後まで奮闘したが、実を結ばなかった。

9 エヴェラウド 5(64分OUT)
J・アラーノとともに、両チーム通じて最多のシュート5本。しかし、ここぞという場面で決定力不足を露呈。
 
途中出場
MF
25 遠藤 康 5.5(64分IN)
81分に犬飼の惜しいヘッドにつながるセットプレー。攻撃にリズムをもたらしたものの、あと一押しが足りなかった。

MF
8 土居聖真 5.5(64分IN)
上手くゲームの流れに乗ることができなかった印象だ。際立つプレーが少なく、相手の脅威にはなりえなかった。

FW
15 伊藤 翔 5.5(64分IN)
シュートわずか1本。最前線で常に得点を狙っていたが、良い形でなかなかパスが届かず、不発に終わった。

MF
6 永木亮太 5.5(70分IN)
ミドルゾーンで献身的に振る舞いながらチームを下支え。懸命なサポートを見せたが、勝点をもたらすことはできず。

MF
26 荒木遼太郎 ―(78分IN)
思うようにプレーに絡めず、存在感を出せなかった。出場時間が15分未満のため採点なし。

監督
ザーゴ 5
シュート数は相手の2倍以上と内容は着実に改善されている。だが、最も大事な「結果」を残せていないのは痛恨だ。





◆【J1採点&寸評】鹿島0-2札幌|完封勝利をもたらした守護神がMOM。無得点の鹿島攻撃陣は…(サッカーダイジェスト)