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2021年1月31日日曜日

◆鹿島一筋だからこそ 沖と曽ケ端氏の特別な師弟関係(ニッカン)






鹿島アントラーズGK沖悠哉(21)が、今季からアシスタントGKコーチに就任した曽ケ端準氏(41)との“師弟関係”を明かした。チームメートから「選手とコーチ」の関係になり、以前に増して「自分が思ったこと、疑問に思っていることを素直に聞けている」と感じているという。

昨季までは1つしかない定位置を争うライバルでもあった。沖は昨夏から定位置をつかみ、21試合に出場。東京五輪候補合宿にも参加するまでに成長した。去年までも曽ケ端氏から「聞きたいことがあったら、ウエルカム」と言われていたが、沖は「互いに選手である以上、ソガさん(曽ケ端氏)にもプライドもあるし。自分もある程度(プライドを)持っていた」。聞きたいことを聞けず、自分で考えたり悩む日々を送ったこともあった。プロの世界ならではの複雑な人間関係の中で必死にもがいたのだろう。

今季からは鹿島ユースを経て鹿島一筋23年の先輩がコーチになった。沖も小学生時代から鹿島の下部組織で育った生え抜きだ。偉大な先輩に自主トレーニング期間の過ごし方、技術面など、私生活やプレー面で気になることをすべて、素直に聞けるようになった。曽ケ端氏も「コーチ目線」でアドバイスを送り、沖は「ソガさんの考えを聞いたりするのはなかなかできないこと。今の関係を大事にしていけたら」と現在の環境への感謝を口にする。

鹿島は今季、ユースの監督に柳沢敦氏が就任し、小笠原満男氏が引き続きテクニカルアドバイザーとしてユースを中心に指導を行う。トップでも曽ケ端氏がコーチに就任し「チームを勝たせられる選手を育てたい」と意欲を持つ。勝負にこだわり20冠を獲得した常勝鹿島のDNAが、OBから次世代を担う若手へ受け継がれる土台はできつつある。曽ケ端氏の経験、指導を受け継いだ沖がどう飛躍を遂げるか。サポーターも楽しみに違いない。【岩田千代巳】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「サッカー現場発」)




◆鹿島一筋だからこそ 沖と曽ケ端氏の特別な師弟関係(ニッカン)





◆“J最強助っ人”マルキーニョス、15年を捧げた日本への思い 「決して忘れることはない」(FOOTBALLZONE)









【あのブラジル人元Jリーガーは今?】マルキーニョス(元横浜FM、鹿島ほか):前編――3連覇初年度の浦和戦が最も記憶に残る試合


 日本で計15年間プレーしたブラジル人FWマルキーニョスは、パワーとスピードがあり、技術的なクオリティーも高く、どんな距離、どんな角度からでも、ゴールを決めて数々のタイトルに貢献した。J1通算152ゴールは、Jリーグ外国籍選手の最多得点記録となっており、特に4シーズン所属した鹿島アントラーズでは2007年からのJ1リーグ3連覇の原動力の1人となり、08年にはリーグMVPと得点王のダブル受賞を果たしている。

「あの3連覇から10年以上になるけど、忘れるわけはない。みんなで一つになって戦った日々は、今でも素晴らしい記憶として、心に刻まれている」

 鹿島では、清水エスパルスから加入した07年当初から適応し、リーダーの1人として戦った。

「3連覇の1年目、チームは序盤に苦しんで、開幕5試合で(3分2敗と)勝つことができなかったんだよね。覚えているのは、その時期、サポーターがチームと話をしたくて、僕らの乗っているチームバスにまで、乗り込もうとしたことがあったんだ。もちろん、あの時は動揺したよ。それで、オズワルド・オリヴェイラ監督がミーティングを開いて、僕ら選手を落ち着かせようとしたんだ。『冷静になろう、集中し続けよう。我々はこれから勝ち始める』とね。その時からだ。チームの結束が強まり、歯車が噛み合い始めて、結果に結びつくようになった」

 その07年、最終節直前の第33節・浦和レッズ戦は、Jリーグ時代で最も記憶に残る試合だという。

「首位だった浦和との直接対決で、その試合を含めて、僕らは最後の2試合に勝たなければならなかった。浦和の最終節は横浜FC、僕らは清水エスパルス戦。対戦相手の当時の状況から、浦和のタイトルの可能性が高いと思われていたんだ。それでも僕らはまず、目の前の試合に勝つ、それだけを考えていた。アウェーだったから、スタジアムには5~6万人の浦和サポーターがいてね。試合前、オズワルドも『あのサポーターの声援が、我々を脅かしてくるぞ』と、僕らに気持ちの面で準備をさせた。それで、1-0で勝つことができたんだ」


日本ではオリヴェイラ監督、岡田武史監督、オシム監督ら名将の下でプレー


 続く08年、鹿島はシーズンを通して安定した戦いを維持し、マルキーニョス自身もJ1得点王&MVPという個人タイトルを獲得した。

「あの年は自分たちがやっていることに最初から自信を持って、全力で取り組めた。僕の個人賞も、チーム全体が落ち着いて戦えたことによるもの。選手や監督、技術スタッフやクラブスタッフのみんなで生み出した安定感だ。みんなが個々に努力し、同時に協力し合う。そういうつながりのなかで、結果は出るべくして出た。僕も、アシストもすれば、守備もサポートした。プロとしての友情の輪ができて、鹿島のように家族同然になった時、僕らは誰もが、みんなで成長したいと望むようになるものなんだ」

 3連覇最終イヤーの09年は、17試合無敗(12勝5分)の記録を打ち立てるなどトップを独走したが、その後、まさかの5連敗も経験した。

「シーズン終盤(第24~28節)に負け始めたんだけど、それは他のチームが僕らをよく研究するようになったから。でも、鹿島がそういう存在になった、という証拠だから、それも素晴らしいこと。しかも、それでも僕らは3度目のタイトルを獲得したんだからね」

 マルキーニョスは鹿島のオリヴェイラ監督はもちろん、数々の名将の下でプレーしてきた。03年の横浜F・マリノス時代は、岡田武史氏(現FC今治会長)が指揮を執っていた。

「オカダサンは、すごく尊敬する監督なんだ。能力がとても高く、人としても、心の広い素晴らしい人。僕は彼の下で成長したし、彼と一緒に進歩した。彼とともに優勝した。あの2003年のJ1優勝は、僕にとっての初タイトルだったから、僕の人生にも、僕の心にも刻まれる監督になったんだ」

 翌04年のジェフユナイテッド千葉では、イビチャ・オシム氏の下でプレーした。

「彼は厳格で、怒りっぽく見えるけど、愛情の深い人。すごく対話をする監督でもある。試合が終わった時、すぐにそこで起こったミスについて話し、翌日には、もう一度その確認をしながら練習させるんだ。『君はこういうミスをしたけど、こんなふうに修正することができる』とね。彼から多くを学んだよ」

 当時、マルキーニョスが練習に遅刻したことがあった。しかも、オシム氏がその罰としてランニングを命じたにもかかわらず、彼は走らずに帰ってしまった。監督の怒りを買うのではと、周囲はハラハラしたものの、当のオシム氏が「大丈夫。次の試合でも、彼は良いプレーをするはずだから」と許したことで、さらに話題となった。

「ははは。お互いに信頼し合っていたんだ。彼は多少神経質なところがあったけど、僕に走れと言ったのは怒ったからではなく、時間を守るということを教育するため。でも、僕は問題を起こすような人間ではなかったし、遅刻もあの時だけ。だから、ちゃんと彼に謝って、彼も受け入れてくれて、すべて上手くいった(笑)」





「ここに僕という日本サッカーのサポーターがいることを、覚えていてほしい」


 最後に、マルキーニョスはサポーターへのメッセージも語ってくれた。

「みんなのことがすごく恋しいよ。僕の名前を呼び、歌ってくれたあの声が、今も心に響いている。たくさんの思い出の瞬間を作ってくれた。例えば、鹿島で一番心に刻まれているのは、僕が入団した時だ。サポーターが僕を呼んで、僕のために作った歌を聞かせてくれたんだ。そんなことは初めての経験だった。

『マルキ~ニョス、マルキ~ニョス、オオオオッオー』

 あんなふうに、これからもずっと、チームと選手たちを支え続けてほしい。上手くいかない時があっても、決してあきらめないように。鹿島は強いんだから。いつでもポジティブさと忍耐を持っていて欲しい。

 他のクラブでも、歌を作ってくれたんだよ。清水では『ヴァモ、ヴァモ、ヴァーモス、ヴァーモス』だった。

 そういうすべてを、これからも決して忘れることはないし、日本中のサポーターに感謝するばかりだ。できるだけ早く、みんなと再会できることを願っているし、そのために日本へ行く計画を立てているんだよ。だから、ここに僕という日本サッカーのサポーターがいることを、覚えていてほしい。アリガトウゴザイマス!」




◆“J最強助っ人”マルキーニョス、15年を捧げた日本への思い 「決して忘れることはない」(FOOTBALLZONE)





2021年1月30日土曜日

◆【湘南】35歳ベテラン山本脩斗、鹿島から新加入で決意「新しい挑戦。経験を伝えていきたい」(報知)






 鹿島から湘南に新加入した元日本代表DF山本脩斗(35)が沖縄キャンプ5日目の29日、オンライン取材に応じ、意気込みを語った。

 18年のACL優勝などを経験した鹿島から湘南へ完全移籍で加入。19年はリーグ6試合、昨年は7試合の出場にとどまっただけに「去年、一昨年とケガでなかなか出られず、難しさや悔しさはあった。湘南から良いお話をいただき、新たな挑戦という気持ちできた。新しいところでチャレンジしたい」と決意を語った。

 7年間所属した常勝軍団で培った「勝利のメンタリティー」を湘南に植えつける。「もともと言葉で言うタイプじゃないけど、自分が感じたことは伝えて少しずつ修正していければ、鹿島のいい部分の守備、経験してきたことを伝えられればチームのためになる」。湘南は昨季、1点差負けが14試合あり、最下位に沈んだことを踏まえ「チームの持ち味のアグレッシブさを出しながらも冷静な判断も必要。試合中に近くにいる選手に伝えたり、チーム全体で共有していきたい」と持ち前の冷静な状況判断でチームを支えていく。

 山本は昨季終盤に右太ももの肉離れで全治1か月弱と診断されたが、オフ期間に回復。現在はチーム練習へ部分的に合流しており、2次キャンプから完全合流となる見込みだ。

 3―5―2が基本布陣の湘南でのポジションについては「3バックの左か右でできれば。セットプレーは持ち味を出せる場面だと思うので、積極的にからんでいきたい」。プロ14年目の今季にむけて「ケガをせずに試合に出ることがチームのためになる。目の前の1試合に対して勝つように努力したい」と言葉をかみしめた。




◆【湘南】35歳ベテラン山本脩斗、鹿島から新加入で決意「新しい挑戦。経験を伝えていきたい」(報知)





◆サッカーの普及、発展のためにもACLの視聴環境、改善を望む(YAHOO)






 1次リーグを4月21日から5月7日まで、セントラル方式で開催することになった2021年アジアチャンピオンズリーグ(ACL)。Jリーグ勢で出場権を得ているのは、川崎フロンターレ、ガンバ大阪、名古屋グランパスの昨季の上位3チームで、同4位のセレッソ大阪はプレーオフからの出場となる。

 変則日程で行われた昨年は、ヴィッセル神戸がベスト4入りしたものの、FC東京、横浜Fマリノスはベスト16止まり。鹿島アントラーズはプレーオフの段階で沈んでいる。

 日本勢は満足すべき結果を残したとは言えないが、それについて心配する声は聞こえてこない。

 対世界という視点になると、日本人の関心はまず代表チームの国際試合に向く。そして何かとFIFAランキングを気にすることになる。

 日本は現在27位。29位のイランを抑え、アジアで最上位国の座をなんとか維持している。

 一方、リーグのランキングには関心を抱きにくい。アジアでJリーグは何番目か。過去5年のACLの戦績を基に集計する、アジアリーグランキングでは日本は現在、中国(Cスーパーリーグ)に次いで2位(以下、サウジアラビア、カタールと続く)。中国に盟主の座を奪われている。

 代表チームと国内リーグは、その国のサッカー界を構成する2大要素だ。望ましいのは、両者がクルマの両輪として、高次元で拮抗している姿だ。

 欧州で言えば、代表チームを順位化したFIFAランキングの並びは、ベルギー(1位)、フランス(2位)、イングランド(4位)、ポルトガル(5位)、スペイン(6位)、イタリア(10位)、クロアチア(11位)……で、リーグランキングは、スペイン、イングランド、イタリア、ドイツ、フランス、ポルトガル、ロシア……の順になる。

 海外の国々と常に相まみえる代表チームは、その世界的レベルについて語られることが多いが、Jリーグにはその視点はない。その世界的な市場価値等に関心が及ぶことはない。

 Jリーグの価値をどう高めるか。そのレベルをどう向上させるか。日本サッカーの発展を考えたとき、メスを入れるポイントはここになる。

 欧州では、逆にCLを頂点に構成されるクラブサッカーの方が、代表チームのサッカーより、はるかに熱く語られる。

 欧州のクラブサッカーは、都市国家に由来するその風土や気質と密接に関係する。そこで展開されるCLという欧州の都市対抗戦が活況を呈す理由は、その歴史的背景を探ると、おぼろげながら見えてくる。欧州人の気質にCLは完璧にフィットしている。

 CLの競技レベルは、毎シーズン確実に向上している。4年に1度開催されるW杯を上回る状態にある。世界の有力選手がCLの舞台に結集。世界の頂点にCLは位置している。もちろん新しい潮流の発信源として機能している。サッカー界はCLから目が離せない状態にある。

 しかしながら、日本で昨季まで放映権を持っていたDAZNは今季、突如それを手放した。視聴は「UEFA.com」という特殊な媒体に限定されることになった。中継される試合は、各節16試合中4試合(各日2試合)。好カードが選ばれるわけでもない。オンデマンド機能もなければ、録画もできないという貧しい視聴環境に、日本のサッカー界は置かれることになった。

 日本でCLの中継が始まったのは1990年代前半。右肩上がりを続けてきた日本サッカーを語る時、以来30年近く、世界最高峰の戦いをお茶の間で途絶えることなく観戦できたことは、外せない要素になる。CL中継は日本のファンの視野を広げる窓としての役割を果たしてきた。日本と世界を繋ぐ、まさに生命線としての役割を担ってきた。

 その大切な糸が今季、突然、切れた。放映権を何の説明もなく、いきなり手放したDAZNの罪は重いと言いたくなる。幸いにも2月16日に再開する決勝トーナメント1回戦以降は、かつて(90年代から2000年代にかけて)放映権を持っていたWOWOWで放送されることになった。DAZNの契約世帯が100万以下と言われるのに対し、WOWOWは約280万。より多くの人が視聴可能になったことは喜ばしい限りだ。

 しかし、そうは言っても、たかだか280万だ。世界No.1スポーツ、サッカーの、そのシーズンに行われる最高峰のイベントにしては少なすぎる数だ。ゴルフやテニス等の視聴環境に比べると大きく劣る。

 サッカーの普及発展を考えると、NHKBSあたりで中継するのが妥当に思われる。いずれにせよ、CL視聴者の少なさは、日本サッカーの普及、発展に悪い影響を与える。世界の頂点の最新レベルをイメージすることができにくくなれば、時代から置いていかれる。

 アジア最高峰の戦いであるはずの、ACLの視聴環境についても一言いいたくなる。視聴可能なチャンネルは、主に日テレNEWS24と日テレジータス(スカパー)だ。正確にどれほどの人が契約しているのか定かではないが、ACLを観戦するために、日本テレビ系のCS局と、わざわざ契約を結ぼうとするサッカーファンはどれほどいるか。出場チームのファンがせいぜいだろう。大衆的な広がりは期待できない環境にあると言わざるを得ない。

 欧州のCLには、レベル的にも格式的にも大きく劣るACLだが、当事者である日本人として、とくと目を凝らす必要がある。冒頭で述べた昨季の成績について、もっと残念がる必要がある。視聴環境を改善しないと、Jリーグのレベルは向上しない。

 川崎フロンターレは昨季、Jリーグを圧倒的な成績で制した。その余勢を駆ってACL、さらにはその先に控える世界クラブ選手権を目指して欲しいものだが、補強は思いのほか地味に映った。スタメン級の獲得は、昨季まで名古屋でプレーしたジョアン・シミッチぐらいだ。それも、サンタ・クララ(ポルトガル)に移籍した守田英正の代わりと考えれば、補強と言うより現状維持、差し引きゼロに見える。世界に目が向いていない印象を受ける。

 少なくとも、欧州のCLに出場するチームの勢いを川崎に見ることはできない。その点を指摘する声も小さい。

 くり返すが、メスが入れられるべきポイントだと思う。それが外部からの刺激不足にあるのだとすれば、CL、ACLの視聴環境と関係していると考えたくなる。特にACLはなんとかならないものか。多くのサッカーファンに見られているという意識が低ければ、選手のモチベーションは上がらない。ACLに高い価値を見いだせなくなる。そう思わずにはいられないのだ。




◆サッカーの普及、発展のためにもACLの視聴環境、改善を望む(YAHOO)


◆新加入の湘南山本「鹿島のいい部分を」チームに注入(ニッカン)






鹿島アントラーズから加入した35歳のベテラン湘南ベルマーレDF山本脩斗が、鹿島で培った勝利のメンタリティーをチームに注入する。

湘南は試合終盤で勝ち点を逃す試合が多く最下位に沈んだ。それだけに「試合中の状況判断の部分や、鹿島のいい部分の守備など、今まで経験してきたことを伝えられれば」と意欲を示した。昨年12月の試合で右太ももを肉離れし、現在は部分合流だが、2次キャンプからは完全合流となる予定だ。




◆新加入の湘南山本「鹿島のいい部分を」チームに注入(ニッカン)





◆日本サッカー「歴代最高のチャンピオン」は? 海外メディアが独自算出「3大王者は…」(FOOTBALLZONE)






ブラジルメディアが日本サッカーを特集、“3大王者”は「鹿島、G大阪、浦和」


 2020年シーズンは川崎フロンターレが圧倒的な強さを誇示し、史上最速のJ1リーグ優勝を達成した。そうしたなか、海外メディアは「日本の歴代最高のチャンピオン」をポイント制で査定し、「日本の3大王者は鹿島アントラーズ、ガンバ大阪、浦和レッズ」と取り上げている。

 2020年シーズンは川崎が史上最多勝ち点でJ1リーグを制し、天皇杯も初優勝と圧倒的な強さで二冠を達成した。それを受けてブラジルメディア「グローボ・エスポルチ」は、日本の「歴代最高のチャンピオン」を独自のポイントを用いて査定。日本サッカーがプロ化して以降に行われた大会の優勝に対し以下のポイントを設定し、合計ポイントで格付けしている。

20ポイント:AFCチャンピオンズリーグ、アジアクラブ選手権(※)
15ポイント:J1リーグ
12ポイント:天皇杯
9ポイント:アジアカップウィナーズカップ(※)
6ポイント:ルヴァンカップ(ナビスコカップ)
3ポイント:J2リーグ
2ポイント:スルガ銀行チャンピオンシップ(※)、A3チャンピオンズカップ(※)、サンワバンクカップ(※)
1ポイント:J3リーグ、スーパーカップ、AFCスーパーカップ(※)、クイーンズカップ(※)、パンパシフィックチャンピオンシップ(※)

※すでに廃止された大会

 1位に輝いたのはJ1で8回優勝するなど、獲得タイトル数で他を圧倒する鹿島で248ポイント。2位は117ポイントのG大阪、3位は106ポイントの浦和となった。そして昨季の“二冠王者”川崎は70ポイントで7位に位置している。

 なお、同メディアは日本のアマチュアクラブのランキングも紹介しており、1位は読売サッカークラブ(現・東京ヴェルディ)、2位はHonda FC、3位はヤンマー(現・セレッソ大阪)と紹介している。

 日本のプロサッカークラブの歴代チャンピオンランキングTOP10は以下のとおり。

1位 鹿島アントラーズ 248ポイント
2位 ガンバ大阪 117ポイント
3位 浦和レッズ 106ポイント
4位 横浜F・マリノス 99ポイント
5位 ジュビロ磐田 95ポイント
6位 東京ヴェルディ 77ポイント
7位 川崎フロンターレ 70ポイント
8位 サンフレッチェ広島 52ポイント
9位 柏レイソル 48ポイント
10位 名古屋グランパス 43ポイント

(Football ZONE web編集部)




◆【鹿島】「その自信が、少し怖いというか」正GK筆頭候補の沖悠哉が抱える葛藤(サッカーダイジェスト)






「見栄を張ったプレーとかはしないようにしているんですが」


 正守護神の筆頭候補と目される今の立場に、沖悠哉は少なからず難しさを感じているようだ。

 プロ3年目の昨季、シーズン途中に待望のプロデビューを飾り、以後はレギュラーに定着。曽ケ端準(現GKアシスタントコーチ)、クォン・スンテら歴戦の先輩たちとの争いを制して、アントラーズのゴールマウスを守り抜いた。

 今季も当然、GKの一番手として期待されている。昨季の活躍を経て、本人もたしかな自信を得てシーズンインしたが、「その自信が、少し怖いというか」と苦慮している。

 これまではピッチに立つために「必死にやって、食らいついていた」。練習に取り組むそうした基本的なスタンスに大きな変化はないだろう。ただ、チーム内の位置付けは変わり、周りの見る目が違ってきているのは、沖自身も感じているはずだ。

「練習の中でも自分が意識していることだったり、求められていることができるようになってきて、なんだろう、言い方は悪いですけど、見栄を張ったプレーとかはしないようにしているんですが、そのバランスが今、難しいですね」

 たとえばビルドアップでも、チャレンジするボールを出すのか、リスクの少ないロングボールを前に蹴るのか。足もとの技術には定評がある。自分らしい配球で攻撃をサポートする。それができる自信はあるが、自信が過信にならないように――。

 曽ケ端は昨年末の引退会見の場で、沖について「レギュラーを取って迎える新たなシーズンの難しさはもちろんあると思う」と語っていた。新たなフェーズに入った若き守護神。抱える葛藤を乗り越えた時、さらに逞しくなった姿でチームを勝利に導いてくれるはずだ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)




◆【鹿島】「その自信が、少し怖いというか」正GK筆頭候補の沖悠哉が抱える葛藤(サッカーダイジェスト)





2021年1月29日金曜日

◆【セルジオ越後】川崎の脅威になる“足し算”補強ができたチームは…Jリーグの移籍市場が活発なのはなぜ?(サッカーダイジェスト)






フロンターレは中盤の陣容に不安が…


 Jリーグの移籍市場が例年よりも活発なようだね。選手の移動がいつもより多い印象だ。ただし、それが本当に戦力を獲得するための動きばかりではない気もするよ。

 というのも、やはりコロナ禍の煽りを受けて、人件費予算が削られるチームが多いからだ。予算的に厳しくて中堅以上の選手を放出せざるを得ない事情もあるだろう。そのなかで工夫してなんとかやり繰りしながら、選手を動かしているように見えるんだ。

 それに補強と言っても、放出した選手の穴埋めをするようなものばかりで、本当の意味での“補強”、足し算の補強になっていないクラブも多い。例えばフロンターレは中盤で、ベストイレブンを獲得した守田のほかに、齋藤が移籍で退団して、憲剛が引退。一方でジョアン・シミッチのほかに小塚や塚川といった中堅どころの選手と大卒新人をひとり獲ったけど、助っ人以外は未知数な部分が多くて戦力が維持できたとも言い難い。これでACLも両立できるかと言ったら少し不安になるね。

 グランパスは各チームの主力クラスを5人獲得したね。柿谷や齋藤といったスタンドを魅了できるタレントも獲得して期待も高まっているかもしれない。ただ水を差すようだけど、柿谷や齋藤は前所属でレギュラーを奪えなかった選手たち。どちらも昨シーズンは1点しか取れていなかったんだから過剰な期待はできないね。

 ガンバもレアンドロ・ペレイラと一美が加入したけど、アデミウソンが契約解除になり、渡邉も横浜FCへ移籍し、決して大きな戦力アップにはなっていない。一方で、放出を抑えた中盤には韓国代表のチュ・セジョンやJで実績のあるチアゴ・アウベスを補強して厚みは増したね。ただ、去年は川崎とだいぶ差があるところを見せつけられたから、果たしてこの程度の補強で“埋まった”のかは疑問だけどね。

 そんな中で僕が新シーズンに面白そうだなと思うのがアントラーズだよ。昨シーズン終盤に上田がブレイクして、ほとんど痛手となる放出のなかったFW・MF陣にブラジルの名門からふたりの選手を補強した。不安と言えば、奈良が抜けたセンターバックだけど、今季はACLに参加しないという点を含めても、去年独走したフロンターレの脅威になるんじゃないかな。今回のストーブリーグでは、最も期待させる“足し算”の補強になっていると思うね。


下位チームは“降格の恐怖”から大量補強? 昨季の上位陣で心配なのは…


 昨季の下位チームは、上位チーム以上に補強活動が活発だ。獲得する選手も多い代わりに放出する選手も多い。エスパルスやベガルタ、ベルマーレ、横浜FC……。どこも13人前後の入れ替えがあるようだね。

 やはり昨シーズンはなかった降格があるだけに、何がなんでも残留したいという、まさに“降格の恐怖”が活発な動きに走らせているようにも見えるよ。しかも例年とは違って、2021年は一気に4チームもJ2に落ちるわけだから、プレシーズンから新しい選手で競争を煽って開幕当初から選手の尻に火をつけたいのかもしれないね。

 同じように上位陣で大量の選手の入れ替えをしているのがセレッソだ。ただ、このチームはACLもあるなかで、去年のFW、MF、DFの主軸となった外国人選手を放出した上に、柿谷、木本を同じくACLを戦う名古屋に渡してしまった。一方で加入する選手は、実力未知数な助っ人だったり、質を量で補っている印象も強い。本当にリーグとACLの両方をしっかり戦えるのか。去年は清武の調子も良くて、若い選手の台頭もあったけど、2021年はちょっと心配なチームのひとつだね。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部




◆【セルジオ越後】川崎の脅威になる“足し算”補強ができたチームは…Jリーグの移籍市場が活発なのはなぜ?(サッカーダイジェスト)


◇【プラスα】天皇杯決勝「12月」派と「元日」派どちらも一理あり…取材で判明した傾向とは(報知)






 来年度に予定されるサッカーの第101回天皇杯の決勝が、今年12月に開催される可能性が出てきた。関係者によると、日本プロサッカー選手会(横浜C・高橋秀人会長)から十分なオフの確保を目的に日程変更を要望され、天皇杯実施委員会(須原清貴委員長)で検討されている。変更となれば、12月決勝は18年度の第98回大会以来。直近で変更された2大会はいずれも日本代表の活動を考慮して前倒しされたもので、今回の変更が風物詩とも言える「元日決勝」の消滅につながる可能性もある。

 * * *

 元日決勝問題は議論が尽きず、クラブ間でも意見が分かれる。12月を推す人はピッチに近い選手、監督らで、年齢でいうと若い世代。力で言えば強いクラブ。一方で元日派は、高視聴率のテレビ中継を通じてクラブの価値を上げたい“事業系”で、年齢は年配。そして、なかなか勝ち上がれないクラブだ。これが取材を通して分かった傾向になる。

 12月案は「選手にオフを」と、プレーヤーズファーストの精神があり、元日案には「注目度が高く、サッカー界への貢献になる」と、全体を見る目がある。どちらも間違っていないから、今の状況がある。

 クラブの総数から見れば、元日決勝によってオフを確保できないケースは多くないとはいえ、プレーヤーズファーストの看板を掲げる日本協会は、選手の声を無視するわけにはいかないだろう。(サッカー担当キャップ・内田 知宏)




◇【プラスα】天皇杯決勝「12月」派と「元日」派どちらも一理あり…取材で判明した傾向とは(報知)


◆J3沼津加入の篠崎 指導者の道断ちプロの世界挑戦(茨城新聞)






関東大学サッカーリーグ2部の産業能率大のDFで、今季J3沼津に加入する石岡市出身の篠崎輝和(22)が26日、オンラインの会見に臨み、「チームの勝利に貢献できるよう頑張りたい」と抱負を述べた。

身体能力の高さと空中戦の強さに定評がある。FW経験もあり、鹿島ユース時代の2016年には高円宮杯U─18(18歳以下)プレミアリーグ東地区でチーム得点王にもなった。守備だけでなく、スピードを生かした攻撃参加でも存在感を発揮する。

同大の小湊隆延監督(50)は「人間性が素晴らしい」とピッチ外の影響力を高く評価する。4年次は主将としてチームをまとめ上げた。

プロ入りに当たっては、昨年11月20日に左第五中足骨を折り、プレーを続けるには手術の必要性があったが、受けずにリーグ戦を戦うチームに帯同することを決断し、一度は指導者を志した。

だが、12月下旬、能力を高く評価していた沼津の強化担当者が「手術をしてでも入団してほしい」と獲得オファー。篠崎は「大学は不完全燃焼で終わった。サッカーができる場所があれば続けたい」と迷わずに加入を決意したという。

1月25日に手術を終えたばかり。今季はリハビリからのスタートになる。クラブへの感謝を語った上で、22歳は「体をもう一度見つめ直し、いち早くピッチに立ちたい」と活躍を誓った。

■しのざきてるかず 1998年5月13日生まれ。183センチ、70キロ。J3沼津での背番号は26。鹿島つくばジュニアユース─鹿島ユース─産業能率大。




◆J3沼津加入の篠崎 指導者の道断ちプロの世界挑戦(茨城新聞)





2021年1月28日木曜日

◆鹿島アントラーズ、競技場を改修 土浦・牛久市とも連携(日本経済新聞)






サッカーJIの鹿島アントラーズFC(茨城県鹿嶋市)はクラブ創立30周年の2021年にカシマスタジアムの改修や貴賓室・来賓室の改装を進めると発表した。コロナ禍で環境が厳しくなる中、チーム力強化とともに利用者拡大を図る。土浦市、牛久市と協定を結ぶなど地域との連携も進める。

スタジアムはバックスタンド側のシートを一部改修し、若者向けに海外リゾートをイメージしたソファ席や家族がゆったり観戦できるテーブル席シートを設ける。試合のない日に貸し出しを進めるため、貴賓室と来賓室には会議テーブルなどを導入する。

友好関係を結ぶ市町村には土浦市と牛久市を加え、鹿嶋市や行方市など「鹿行(ろっこう)」地域以外とも連携する。企業とは大和証券、関彰商事とパートナーシップ契約を結んだ。クラブとして初の長編ドキュメンタリー映像を制作する方針も示した。

オンラインで開いた記念事業発表会で、鹿島アントラーズFCの小泉文明社長は「デジタルの利用などで地域の課題に応え、新しいライフスタイルを提供できる会社になりたい」と述べた。




◆鹿島アントラーズ、競技場を改修 土浦・牛久市とも連携(日本経済新聞)





◆鹿島・三竿健斗を変えた食事革命! 独自のオートミールや“三竿鍋”で過密日程に負けぬ体に【レシピ公開】(Number)






 ふつ、ふつ、ふつ、湯気が出いてきた。

 手羽元、ネギまるまる1本、ニンニク2かけ、薄切りにした5、6枚の皮付き生姜が、鍋のなかで、ふつふつと踊る。弱火でじっくり3、4時間ほど煮込んで完成。

 鶏の旨味たっぷり、手羽元スープ。その名も「三竿鍋」だ。

 2020シーズン、コロナ禍により過密日程となったなか、“食”への取り組みを大きく変えてシーズンを過ごし、「ケガなく1年を過ごす」という目標を果たした選手がいる。

 鹿島アントラーズでキャプテンを務める三竿健斗だ。きっかけは、今以上を目指す向上心だった。


代表合宿で測った体脂肪の数値


 2016年、常にタイトルを求められるクラブへの移籍1年目。なかなか試合にからめず、どうすれば本当の意味でアントラーズの一員になれるのか、自問自答を繰り返す日々を過ごしていた。

「何かを変えなければいけない」

 まずはトレーニングを変えた。自分にとって、より伸ばすべきところは何か。足りないものは何か。体の動かし方の細部にまでこだわり、研鑽を重ねた。17年途中からボランチのレギュラーポジションをつかみ、日本代表にも呼ばれるようになった。ここで次への転機。代表合宿で測った体脂肪の数値が高かった。

 食事に対して初めてアンテナが立った。

 移籍をきっかけに初めての一人暮らしを始めた。自立した生活へと環境が変わると同時に、“食”への変化を求めた。

「アントラーズ1年目の夏くらいでしたね。最初は独学で栄養に関する本を読んだり、自分なりにいろんなものを食べたり、いろいろとやってみたんです。でも、パワーが出なくなったり、体は絞れてもうまくパフォーマンスにつながらなかった。そんな感覚があったので、知り合いを通じて栄養士を紹介してもらってアドバイスしてもらうようにしたんです」

 目指すところは、食を通じて体を作り上げ、プレーに還元することだ。

「自分のなかでしっくりきたのが、腸の調子を良くすることでした。19年夏の終わりにケガをしたとき、夏の連戦と脱水で何を食べてもお腹を壊してしまい、うまく吸収できないことがありました。それを栄養士さんに相談して、いろいろとアドバイスをもらって改善することにしたんです。それによって、腸の調子がいいときは、筋肉にも張りがあるし、疲れないし、すごく力が出る感覚があったんです」

 食事の知識をインプットして、何を食べれば体に良くて、ピッチ上でのパフォーマンスにつながっていくのか。考え抜いてたどり着いたのは、自分に合った食べ物を体に取り込むということだった。


“食べ物検査”で知った自分の体


 まず始めたのは自己分析。自分はどんな体質で、どんな食材が合うのか。

「自分の体に合うものと合わないものがある。それは何かを知るために検査をしました。“自分に合う食べ物検査”みたいな感じです。それをやってから、体の変化がすぐにわかるようになりました。小さいことでいえば、これが原因でお腹をくだしているとか、ニキビが出たんだなということまで感じるようになった。やっぱり、一つひとつを分かっているのと、そうでないのとでは違うし、意識して食べることによって、いろんな方向にアンテナを張ることができる。自分の体を知るということは、どのスポーツをやるにも大事だと思うので。そこはこだわったところです」

 三竿は自己分析の結果、「腸」をテーマに食の改革を始めた。

「2020年は腸をいかに元気にするかを意識して食事を摂ってきました。例えば、食物繊維といえば、今まではレタスとかサラダを食べれば摂取できるイメージがあった。でも、いろいろと学んでいくうちに、生野菜などの生ものは消化に負担がかかる。それよりも玉ねぎ、人参、ゴボウ、小松菜など、緑黄色野菜と言われるものの方が、食物繊維が多くてお腹にも優しいと教えてもらった。試合が続くと疲労から内臓の力も落ちてくるので、消化にもエネルギーを使ってしまいます。だから、もともとお寿司とか焼肉が好きだけど、しばらくオフがあるまで食べないようにした。そしたら、結構いい感覚だったんです。それからは消化にいいものを食べて、お腹を温めることを意識するようになりました」

 一日の食事を180度変えた。それまでの朝は和定食。ご飯と味噌汁とお魚というのが朝の定番だった。ただ、朝10時から始まる午前練習の際、「練習中に胃が重たい感覚」があった。そこで早く消化ができて栄養素の高い朝食に変えた。

「僕はいつも結構な量を食べるので、朝練習だと消化し切れないまま胃が重たい感覚で練習しているときがあったんです。それで、オートミールを食べるように変えてみたんです。

 すると、お腹の調子や朝練のときに胃が重くならずに練習できるようになった。栄養としてもいいものが摂れるようになって、しかも調理時間が5分くらいしか掛からない。手軽に栄養素を摂って、体が重い感覚がなく日々の練習に臨むことができるようになったんです」

 オートミールは、燕麦を脱穀して加工したもの。全粒穀物なので低カロリーで栄養素が豊富だ。食物繊維が多く含まれているため、腸内環境を改善してくれるもので、ダイエットを目指す際によく推奨される食品としても注目を浴びている。


朝練前のオリジナルレシピ


「オートミールを使った僕のオリジナルレシピが2つあって。1つは、最初の半年くらいにハマって食べていたものです」





《オートミール1》
1.鍋にオートミルク、オートミール入れる。
2.カットしたりんごとバナナを入れて、水分が飛ぶくらいまで弱火で煮る。
3.最後に器に入れてからピーナッツバターとハチミツ、ナッツを加えて完成。


「2つ目は、残りの半年でハマって食べ続けていたものです」





《オートミール2》
1.ボウルにオートミール、粉の出汁を半パック入れて、お湯を入れる。
2.ツナやサバなど青魚の缶詰を入れて、レンジで3分加熱して完成。


「おかゆ風の朝食です。ツナとか青魚は体に良くて血液をサラサラにしたり、タンパク質もそれだけで30g弱を摂れるんです」

 栄養素をきちんと摂取しながらも、消化が早いため胃がもたれることなくトレーニングに臨むことができるようになった。リズムは加速する。


昼ごはんはいつも蕎麦


 昼ごはんもいつも決まったメニューに変えた。

「いつも蕎麦を食べています。僕は食べるのが好きで大食いなんです。これまではイタリアンに行って、サラダから始まりお肉、パスタ、もう一品お魚料理を食べていた。でも、チーム練習後もハードな個別練習をして胃も疲れているので、なるべく消化しやすいものがいいと知った。そこで消化のいい蕎麦ばかり食べていました。家でも外食でもお蕎麦。できれば十割蕎麦。外食だと、ないところもありますが、家では必ず食べていました」

 蕎麦といっても特別なものではない。

「夏は冷たい蕎麦で、定番のざる蕎麦やとろろ蕎麦、大根おろしの蕎麦。冬はあったかいものが食べたいので、ほぼ鴨南蛮蕎麦を食べていました。2020年は鴨肉も結構、食べましたね。牛肉に比べて消化が良くて負担にならない。そのうえ高タンパクでヘルシーなので、すごくいいんですよ」





 夜は少し自由度を上げた。

「魚か牛肉か鶏肉という感じですね。そのときはご飯を食べます。“自分に合う食べ物検査”をしたら、なるべく白米を食べる機会を減らした方がいいという結果が出たので。朝をオートミール、昼を蕎麦に変えて、夜にご飯。やっぱり白米が大好きで、食べたいんですけど、そこは栄養士を通じて農家の方から七分付きのお米を直接取り寄せています。完全に精米されてすべて取り除かれている白米よりもタンパク質が多い。なので、たまに外食をしたときに白米のご飯を食べるとめちゃめちゃおいしい(笑)」

 なかなか外出ができない昨今、三竿は自炊をすることが多いという。

「最近は寒いので手羽元のスープを作ってよく食べています。僕が作る手羽元のスープ、めちゃめちゃおいしいですよ」


必見“三竿鍋”レシピ大公開!


【材料】
・手羽元、ニンニク2かけ、ネギ1本
・生姜は皮付きのまま3ミリくらいの厚さにしたものを5、6枚
・お酒大さじ2
・鶏がらスープのもと大さじ1
・塩少々




【作り方】
1.鍋に食材の手羽元、ニンニク、ネギ、生姜を入れて、手羽元が隠れるくらい水を入れたら火にかける




2.沸騰したら調味料を入れる。
3.煮込めば煮込むほど、鶏の旨味がたっぷりと出て美味しくなるので、時間があるときは3~4時間煮込んで完成。




「これ、めちゃめちゃおいしい。余ったら翌朝にオートミールを入れて、参鶏湯(サムゲタン)風にして食べる。これもまた、めちゃめちゃおいしいんです! この食材をベースに、玉ねぎを入れたり小松菜を入れることで栄養アップさせています。大量に作って、タッパーに入れて冷凍庫にストックしておけば、食材がないときやお腹が空いたとき、体調が悪いときなどにパッと食べられて便利です!」


超簡単!おやつ代わりの鶏ハム





「あと、鶏の胸肉をよく食べていました。低温調理器具があって、すごく便利で。保存袋に鶏肉を入れて、オリーブオイルと塩、コショウ。それを1時間半、60度に設定しておくだけで、美味しい鶏ハムができるんです。それを自炊のときや、練習の終わりにおやつとして食べたりしています!」


 体脂肪の数値が、食事について考えるきっかけの1つだった。それも今や参考データの1つに見え方が変わった。

「僕は結構、数字を気にしてしまうタイプなんですけど、そんなに気にしなくなりました。体重、体脂肪は毎日測っていますが、自分の感覚の方が大事だなと思うようになりました。意識しなくてもいい食事をしているから大丈夫。同じ75kgでも、重いなと感じる75kgなのか、筋肉が引き締まった75kgなのかでは全然違うもの。別に体重が軽くても動けますからね」

 2020シーズン、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた年になった。そんななか、三竿自身は手応えを得て終えることができたという。

「2020年から始めた食事は体に合っていたなという感覚があります。過密日程とは言われますが、ACLを敗退してしまったことで海外への移動がなかったので、例年よりは体にかかる負担が少なかった。それでも、大きなケガなく試合に出続けられた。1つの目標としていた“健康でいる”ということを達成できたのはよかったです」





オフは好きなものを好きなだけ


 待ちに待ったシーズンオフは楽しみとして、“好きなものを好きなだけ食べる”と決めた。

「例年より少し長いオフでしたが、自分が課題と思ったことを突き詰めるトレーニングをしながら、大好きなお寿司やラーメンを食べて心の栄養をたくさんとることができました。それと同時に、これまでで一番タイトルを獲りたいと思ったオフでした。いつもタイトルを獲ると覚悟を決めてシーズンに挑んでいるけれど、2021年は今までにないくらい優勝したいという気持ちが強い。その思いをピッチで表現したいと思います」

 アントラーズがタイトルを獲るため、三竿の活躍は欠くことのできない要素だ。

 三竿自身、チームの第一の心臓となるために。

 攻守ともにチームを牽引し、“うまい選手”ではなく“チームを勝たせる選手”への変貌を目指して。

 1月20日にチームは始動。三竿健斗のタイトルに向けた、2021年の挑戦が始まった。


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◆鹿島・三竿健斗を変えた食事革命! 独自のオートミールや“三竿鍋”で過密日程に負けぬ体に【レシピ公開】(Number)