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2021年3月13日土曜日

◆鹿島19歳荒木2戦3発「吉兆」10代10発の勢い(ニッカン)







鹿島アントラーズの高卒2年目、19歳のMF荒木遼太郎が、開幕から2戦3発と勢いに乗っている。

東福岡高から加入した1年目の昨季は26試合に出場し2得点をマークしたが、今季は開幕2戦で早くも昨季を超え、J1通算得点も5点に伸ばした。02年1月29日生まれで、今季が19歳シーズン。史上7人目の10代でJ1通算10ゴールを狙えそうな勢いだ。

過去6人の達成者うち5人が日本代表としてワールドカップ(W杯)に出場。しかも欧州4大リーグのいずれかでプレー経験があるという「吉兆」の快記録だ。今季中に5点を追加すれば、鹿島では背番号13の先輩FW柳沢がマークした20歳2カ月というクラブ最年少到達記録を塗り替えることにもなる。

◆J1通算10ゴール到達の年少記録

宇佐美貴史(G大阪)19歳1カ月26日
城  彰二(市 原)19歳2カ月0日
中田 英寿(平 塚)19歳7カ月6日
小野 伸二(浦 和)19歳7カ月18日
松波 正信(G大阪)19歳8カ月30日
稲本 潤一(G大阪)19歳11カ月28日
小川慶治朗(神 戸)20歳2カ月1日
鎌田 大地(鳥 栖)20歳2カ月17日
柳沢  敦(鹿 島)20歳2カ月20日
中村 俊輔(横 浜)20歳2カ月26日

最年少の19歳1カ月でJ1通算10ゴールに到達したFW宇佐美はブンデスリーガの強豪バイエルン・ミュンヘンでプレーし、18年W杯ロシア大会に出場。続く19歳2カ月で達成したFW城は98年W杯フランス大会にエースとして出場し、その後は日本人として初めてスペイン1部リーグ(バリャドリード)でゴールを決めた。

「黄金世代」と呼ばれたMF中田、小野、稲本は02年W杯日韓大会で日本初の16強進出の原動力となり、中田はセリエA、プレミア、小野はオランダ、ブンデス、稲本はプレミア、ブンデスなどでも活躍した。

日本代表MF鎌田は10代で10ゴールを逃したものの、鳥栖で歴代8位となる20歳2カ月の若さで達成。現在はブンデスリーガのアイントラハト・フランクフルトで主力としてチームの攻撃をけん引する。

J1レベルで若いうちに高い決定力を示した選手はステップアップを遂げるケースが多いだけに、常勝鹿島の19歳アタッカーの今後にも期待がふくらむことになる。

2得点を挙げた10日の湘南戦では高い技術が光り、チームに今季初勝利をもたらした。ザーゴ監督は「将来的には日本代表を目指してほしい」と期待を寄せる。10代で10ゴールという「通過点」を決めた先に、さらなる飛躍が待っている。

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)


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◆鹿島19歳荒木2戦3発「吉兆」10代10発の勢い(ニッカン)