J1リーグ第10節 徳島ヴォルティスー鹿島アントラーズ
4月17日(土)|14:00 鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアム
ともに、ベンチにフレッシュな監督を迎える。だが、その状況には大きな違いがある。
徳島ヴォルティスに、ついにダニエル・ポヤトス監督が合流した。コロナ禍での来日がようやく叶い、隔離期間も経て15日からチームと行動を開始した。これまでもオンラインでチームづくりを行ってきたが、このホームゲームで初めて采配を振るうのだ。前節にはC大阪を下してリーグ戦4勝目を挙げた「上昇」中のチームを、さらに勢いづけることが期待されている。
鹿島アントラーズでは、コーチから昇格した相馬直樹監督が初めて指揮官として鹿島のベンチに入る。解任されたザーゴ前監督の後任として、チームの命運を託されたのだ。鹿島を「常勝」軍団へと回帰させるという、重いミッションを背負うことになった。
ムードは違うが、どちらのチームも求めるものはただ一つ、勝利のみ。この新たなスタートとなる一戦は、チームの今後へ大きな意味を持つことになる。
■徳島ヴォルティス
9位 勝ち点14 4勝2分4敗 11得点10失点 得失点差1
【出場停止】なし
【直近5試合結果】
L○2-1 C大阪(A)
L●0-1 浦和(A)
L○1-0 仙台(H)
L○3-0 清水(A)
ル●0-1 大分(H)
【通算対戦成績】
H 1試合・0勝0分1敗
A 1試合・0勝0分1敗
計 2試合・0勝0分2敗
【直近対戦成績】
2014年 9月27日 J1第26節 ●0-5(H)
2014年 5月17日 J1第14節 ●0-1(A)
【今節のみどころ】
ミッドウィークに試合を行い、中2日での試合は体力的にはきついだろう。だが、そのセレッソ大阪戦では終了間際の得点で、勝ち点3を手にした。決勝点はオウンゴールではあったが、試合内容は手応えを得られるものであり、今節も難敵相手に追い風を得て立ち向かっていける。
鹿島からの期限付き移籍中であるため、エースFW垣田裕暉が出場できないのは残念だが、昨季にチーム内で垣田に次ぐ9得点を挙げた河田篤秀は前節にも先発して勝利に貢献している。宮代大聖も垣田に並ぶ今季3点目を挙げるなど、チーム全体が期待できるコンディションにある。
鹿島と対戦した唯一のシーズンには、ホームで0-5と大敗するなど2敗を喫した。だが、その2014年には手にできなかったJ1での1勝も、7年越しでつかんだ。それのみならず、リーグ戦10試合を終えてすでに4勝している。この試合でも、歴史を塗り替えていくだけだ。
■鹿島アントラーズ
15位 勝ち点8 2勝2分4敗 10得点12失点 得失点差-2
【出場停止】なし
【直近5試合結果】
L△2-2 札幌(A)
L○2-1 柏(H)
L●1-2 浦和(A)
ル○5-1 福岡(A)
L●0-1 名古屋(H)
【通算対戦成績】
H 1試合・1勝0分0敗
A 1試合・1勝0分0敗
計 2試合・2勝0分0敗
【直近対戦成績】
2014年 9月27日 J1第26節 ○5-0(A)
2014年 5月17日 J1第14節 ○1-0(H)
【今節のみどころ】
リーグ戦4分の1の消化を待たず、クラブはザーゴ監督の解任を決定した。成績低迷のみならず、クラブの間に考え方の違いも生じていたことも理由であるようだ。
新たなスタイルを求めて、鹿島はザーゴ監督を招へいしたはずだ。では、相馬直樹新監督が示す道筋は、どのようなものなのか。鹿島をよく知る新指揮官の下、原点回帰を図るのか、新たな方向性を示すのか。
起用される顔ぶれにも、変化が出てくる可能性はある。だが、必ず勝利をもぎ取るという、クラブのDNAが変異することはない。相手は昇格組であるが、現状は徳島が9位で、鹿島が15位。現実を受け入れ、一つずつ勝利をもぎ取ることから、鹿島は新たに前進をスタートさせる。
◆【J1プレビュー】両監督初采配!「ついに合流」徳島と「解任から3日」鹿島「指揮官が示す上昇の道」(サッカー批評)